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AliceinAbyss さんのレビュー一覧
AliceinAbyssさんのページへレビュー数4件
全4件 1~4 1/1ページ
※ネタバレかもしれない感想文は閉じた状態で一覧にしています。
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はたして本作はミステリなのか?
広義のミステリを「謎が提示され、それが解明される物語」とするならば、本作は鋼人七瀬の正体という謎があるもののその解明をメインとする物語ではなく、広い意味でもミステリとは言い難いと思えます。 一方で本格と呼称される狭義のミステリにおいて「ロジックによる謎の解明」を至上とする流れがあります。そして本作は、謎の解明こそありませんが、不可思議への対抗手段として非常に精緻で巧妙な「ロジックの積み重ね」を用いる物語です。だから自分は、本作を見事な本格あるいは変格ミステリであると考えます(言葉のニュアンスの話で、詭弁的論法っぽいですが)。 なのでミステリの魅力を謎の解明によるカタルシスにあると考える向きには薦められませんが、ミステリにおける精緻なロジックの組み立てやその応酬の妙に魅力を感じる向きであれば、かなりお薦めできる作品です。 ▼以下、ネタバレ感想 |
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前作と同じ児童養護施設「七海学園」を舞台に、保育士の春菜先生や児童福祉司の海王さんらが子供たちの様々な悩みや謎を解き明かしていく連作短編集。
こう書くと「日常の謎」系の本格ミステリと思われるかも知れませんが、人間大量消失事件やコメディチックな監禁事件など日常の謎を超えた様々な事件を扱うため、日常の謎系ミステリが苦手な自分も十分楽しめました。 また作中で児童福祉に関する諸制度や諸問題が上手に事件と関連付けて説明されており、社会派ミステリの側面も魅力的です。 そして最後に明かされる、作中冒頭で提示された墜落事件の真相は驚愕の一言。そのプロットの巧みさに唸らされました。 なお、これから本作を読まれる方は前作からの通読を強くオススメします。 |
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