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AliceinAbyss さんのレビュー一覧

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レビュー数4

全4件 1~4 1/1ページ

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No.4: 4人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(9pt)

medium 霊媒探偵城塚翡翠の感想

これはすごい。本当は☆10レベルの傑作と思いますが、ヲタクの自分的に可愛い翡翠ちゃんの非常にツボを心得た数々の発言にやられてしまったことが悔しくて☆9です(←器の小ささ
読者のミステリ観をすごく試される気がするので、合う合わないは置いといて多くのミステリー好きに読んでもらいたい作品かも。

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medium 霊媒探偵城塚翡翠
相沢沙呼medium 霊媒探偵城塚翡翠 についてのレビュー
No.3: 2人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(9pt)

虚構推理 鋼人七瀬の感想

はたして本作はミステリなのか?

広義のミステリを「謎が提示され、それが解明される物語」とするならば、本作は鋼人七瀬の正体という謎があるもののその解明をメインとする物語ではなく、広い意味でもミステリとは言い難いと思えます。
一方で本格と呼称される狭義のミステリにおいて「ロジックによる謎の解明」を至上とする流れがあります。そして本作は、謎の解明こそありませんが、不可思議への対抗手段として非常に精緻で巧妙な「ロジックの積み重ね」を用いる物語です。だから自分は、本作を見事な本格あるいは変格ミステリであると考えます(言葉のニュアンスの話で、詭弁的論法っぽいですが)。

なのでミステリの魅力を謎の解明によるカタルシスにあると考える向きには薦められませんが、ミステリにおける精緻なロジックの組み立てやその応酬の妙に魅力を感じる向きであれば、かなりお薦めできる作品です。

▼以下、ネタバレ感想
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虚構推理 (講談社タイガ)
城平京虚構推理 鋼人七瀬 についてのレビュー
No.2:
(9pt)

クラインの壷の感想

ゲームブックのシナリオコンテストに応募した、という導入から時代を感じさせます。
「14(パラグラフ:ゲームブックのシーン番号)へ行け」
閑話休題。
そんな昔の作品でありながら、描かれるのは仮想現実という現在の科学技術とその技術が生み出す幻惑的なプロットで、
「クラインの壷」というタイトルが非常に秀逸です。
大オチも、この展開ならこれ以外ないだろうというもので好みです。

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クラインの壺 (講談社文庫)
岡嶋二人クラインの壷 についてのレビュー
No.1: 1人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(9pt)

アルバトロスは羽ばたかないの感想

前作と同じ児童養護施設「七海学園」を舞台に、保育士の春菜先生や児童福祉司の海王さんらが子供たちの様々な悩みや謎を解き明かしていく連作短編集。
こう書くと「日常の謎」系の本格ミステリと思われるかも知れませんが、人間大量消失事件やコメディチックな監禁事件など日常の謎を超えた様々な事件を扱うため、日常の謎系ミステリが苦手な自分も十分楽しめました。
また作中で児童福祉に関する諸制度や諸問題が上手に事件と関連付けて説明されており、社会派ミステリの側面も魅力的です。
そして最後に明かされる、作中冒頭で提示された墜落事件の真相は驚愕の一言。そのプロットの巧みさに唸らされました。

なお、これから本作を読まれる方は前作からの通読を強くオススメします。
アルバトロスは羽ばたかない (創元推理文庫)
七河迦南アルバトロスは羽ばたかない についてのレビュー