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りーり さんのレビュー一覧

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レビュー数109

全109件 101~109 6/6ページ

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No.9: 1人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(6pt)

星降り山荘の殺人の感想

あくまでフェアに読者への挑戦を謳った本作。 1ページ目にてこの作品の構成を読み取れます。

長いです。 これを500p弱でやる必要があるのか、読者において出来ることは犯人当てぐらいだと思うのですが、ハウダニットの部分が複雑で長い。 この犯罪方法をまともに推理する人は果たしているのか?  ★は6です。

▼以下、ネタバレ感想
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新装版 星降り山荘の殺人 (講談社文庫)
倉知淳星降り山荘の殺人 についてのレビュー
No.8: 1人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(6pt)

霧越邸殺人事件の感想

 
 何が王道、何が本格かというのは時代の趨勢によって変わっていくと思うので大きくは言えませんが、今作は雪に閉ざされた館で起こる見立てによる連続殺人、ミステリの王道そして新本格の隆昌の中の作品であると思います。 勿論、そこに作者なりの意欲、挑戦的趣向が加えられているのですが・・・。

 館シリーズとは一線を画す本作、不可思議な状況で中々のテンポで殺人が進行する一方で、館内の装飾と構造が煩雑すぎるような気もします。 壮麗で大きな屋敷は好きなんですけどね。★は6つです



▼以下、ネタバレ感想
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霧越邸殺人事件<完全改訂版>(上) (角川文庫)
綾辻行人霧越邸殺人事件 についてのレビュー
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(6pt)

〈サーカス・クイーン号〉事件の感想

 本作は大学教授を探偵役に据えるシリーズ作品の第八作目。既翻訳本の「ミステリ講座の殺人」はそれの二作目にあたるとのこと。特にシリーズ通しての繋がりはないようなので安心です。

 舞台は世界を航海しながらサーカス巡業を行う<サーカス・クイーン号>。その団長がゴリラの檻にて死んでいました。 誰しもが事故だと思っていました、事故以外の可能性を捨てていました。 しかし巡業先で曲芸師の一人が演劇中に大怪我を負い、船内に潜む悪意を感じ取った探偵役達は団長の死が利権狙いの殺人だったのではないかと動き始めます・・・。

 汚点ばかりというわけではないのですが色々と淡々としています。 まず登場人物の台詞に難あり、普通の会話はともかく何かを説明するときの機械的な言動がひっかかる。 短い掛け合いはそれでそれで読みやすい時もあるんですけどね。 世界を廻りながらの事件なので事件と事件のスパンが長い。登場人物もかなり冷静で緊迫感のようなものはあまり感じられません。

 本作は1940年刊行ということで普段読むミステリとは色々と違った趣を感じられました。 今世紀、世に出回ってるミステリがトリックの大胆さ精緻さ、技巧と装飾を競っているのなら本作は評価に値しないでしょう。 私がこれを読んで感じたのは本来の捜査や推理ってこういうのが普通だよなぁ と、はなから密室殺人や動機のない殺人(交換殺人等)を考慮して動くのは小説の中だけだよなぁ と、・・・これも小説ですが。
 一方で事件に並行してある男女の悶着が起きますが、その男女の想いの揺れの描写は今も昔も変らないようなのがまた面白いのです。

 海外文学はあまり嗜みませんが、これは手に取ってよかったです。★は6つ!!

〈サーカス・クイーン号〉事件
No.6:
(6pt)

さよならは明日の約束の感想

 
 今風の女子高生から隔世した読書家女子高生とジャンク映画マニアの男子高生が過去に置き去られた謎を解いてゆく短編四集。
 舞台は現代なのですが登場人物の古風な趣味と放課後居坐るレトロな喫茶店、提示される謎は過去の出来事の推察ということでオールドな雰囲気も感じさせます。 トリックは物理的な物はほとんどなく過去の人物が何故この行動に至ったかを求める心理的なものが強いです。 魅力ある登場人物と一貫したテーマを持たせた謎解きで短編集としては大変良作でした。 

 
 
さよならは明日の約束 (光文社文庫 に)
西澤保彦さよならは明日の約束 についてのレビュー
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(6pt)

古典部シリーズの1作目

 ふとしたきっかけで古典部なるものに入ることになった主人公、先客として気になる系少女と中学時代の旧友も加わり、かくして古典部シリーズのビターで爽やかな青春ミステリーは始まります。

 本作は文集「氷菓」の真実に迫るストーリー。 ミステリーであると同時に高校生の機微な成長を描く青春物語としての一面も覗かせます、むしろそっちがメインかもしれないです。
氷菓 (角川スニーカー文庫)
米澤穂信氷菓 についてのレビュー
No.4:
(6pt)

烏賊川シリーズの5作目

 烏賊川シリーズの5作目、素性のしれない死体、全く関係のなかった事件と人物が繋がっていく…。
 
 シリーズお馴染みのユーモラスさ、今作は探偵組のほかに図らずも死体遺棄を行うはめになった男女が主人公格として取り上げられます。犯罪者ながら憎めない二人の描写もユーモラス、本シリーズの重いミステリーと一線を画することを象徴しています。

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ここに死体を捨てないでください! (光文社文庫)
No.3:
(6pt)

烏賊川市シリーズの第3作

 
 探偵助手コンビに一人の大家を加えて、コミカルに殺人事件を描きます。 三作目ということでキャラクターの魅力が円熟されさらに面白くなってきました、朱美ちゃんと鵜飼さん、竜平君の関係ににやにやしてしまいますね。
  
 今作はアリバイトリックと物理的トリックのザ・ハウダニット。現実的かはさて置きユニークなトリックはこの作品に非常にマッチ、楽しいミステリーとして誰にでもおすすめです!!
 
完全犯罪に猫は何匹必要か? (光文社文庫)
東川篤哉完全犯罪に猫は何匹必要か? についてのレビュー
No.2:
(6pt)

ビターで残酷な世界に偽りなし

  
 ラスト数行に残酷などんでん返しが待つという謳い文句通りの短編集。明かしてほしくはないが明かさないと売りに出せないジレンマ。実際裏表紙を読んで購入を決めました。 と思っていたのですがここの感想を読んで表紙が「小市民シリーズ」と同じと知る、あれれなんかそっちに惹かれたような気がしてきた。
 
 見出し通り結末は残酷で後味は悪いが終始鬱々しているわけではなく、序盤は日常的な謎をあるいはファンタジーな世界での異端を平坦に描き、ラストのどんでん返しとのコントラストを顕著に見せています。決して晴れ晴れしい気持ちにはなりませんが、唾を飲み込むような息苦しさを味わえ、そのような作品が好みな方にはおすすめな短編集になっています。
 
 城シリーズのイメージからはかなり裏切られました。短編集では精緻精巧なトリックには限界があると思っているので、雰囲気と転結を重視しているのですが本作は十分合格点、★は6つです!!
 

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私たちが星座を盗んだ理由 (講談社ノベルス)
北山猛邦私たちが星座を盗んだ理由 についてのレビュー
No.1:
(6pt)

短編集としてはかなりおすすめ

タイトルはあくまで表題作であり密室をテーマにした短編集ではないので注意。
東川作品らしいユーモラスなキャラクターとタイプの違うトリックの作品集なので手軽に楽しめます!
中途半端な密室 (光文社文庫 ひ 12-6)
東川篤哉中途半端な密室 についてのレビュー