贖罪

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評判

贖罪の評価:

3.50/5点 レビュー 256件。 B ランク

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平均点3.50pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全234件 161〜180 9/12ページ
No.74
(5pt)

不安の現出化

「不思議なことに嫌な事は続く」といった経験は誰しもあるのではないでしょうか。「大厄の年」に不運が続くこともよく聞く話です。もちろん、殺人や強姦とは無縁の些細な不運が大半だと思いますが、もしかしたら、心の奥底で抱えている自分の「不安」がそれらの不運を呼び寄せているのかもしれないなと思います。

そうだとすると、4人の少女たちが目撃した衝撃的な光景は、少女たちのそれぞれの心に、4人とも違った形で「不安」が刻まれ、その上、お母さんの言葉で「不安」がさらに増長し、数年後、大人になった少女たちに、それぞれの「不安」が事件という形で現出化したとしても、それは単なる偶然ではなく、少女たちの「不安」が呼び寄せた事件なのかもしれません。私はそのように、この作品を捉えました。

「告白」ほどの衝撃はなかったですが、最後に救いがある点が「告白」と違い、良かったと思います。
贖罪 (双葉文庫) Amazon書評・レビュー: 贖罪 (双葉文庫)より
4575515035
No.73
(5pt)

不安の現出化

「不思議なことに嫌な事は続く」といった経験は誰しもあるのではないでしょうか。「大厄の年」に不運が続くこともよく聞く話です。もちろん、殺人や強姦とは無縁の些細な不運が大半だと思いますが、もしかしたら、心の奥底で抱えている自分の「不安」がそれらの不運を呼び寄せているのかもしれないなと思います。

そうだとすると、4人の少女たちが目撃した衝撃的な光景は、少女たちのそれぞれの心に、4人とも違った形で「不安」が刻まれ、その上、お母さんの言葉で「不安」がさらに増長し、数年後、大人になった少女たちに、それぞれの「不安」が事件という形で現出化したとしても、それは単なる偶然ではなく、少女たちの「不安」が呼び寄せた事件なのかもしれません。私はそのように、この作品を捉えました。

「告白」ほどの衝撃はなかったですが、最後に救いがある点が「告白」と違い、良かったと思います。
贖罪 (ミステリ・フロンティア) Amazon書評・レビュー: 贖罪 (ミステリ・フロンティア)より
4488017568
No.72
(5pt)

黒いカタルシス

告白に似てるので、もうタイトルは酷薄にして姉妹作という事でいいじゃないかというツッコミはさておき、期待を裏切らないドス黒い作品になりました。
殺人やレイプのシーンをあえて書かずに読者に想像させるあたりは相変わらず上手いですね。終章は無くても良かったんじゃないかとは思いました。読者がお口直しを求めているとは思えないからです。次回作は全然違うスタイルでやるのか、それともこの告白調のスタイルを続けるのかは分かりませんが、大丈夫、まだ面白いです(笑)。
贖罪 (双葉文庫) Amazon書評・レビュー: 贖罪 (双葉文庫)より
4575515035
No.71
(5pt)

黒いカタルシス

告白に似てるので、もうタイトルは酷薄にして姉妹作という事でいいじゃないかというツッコミはさておき、期待を裏切らないドス黒い作品になりました。
殺人やレイプのシーンをあえて書かずに読者に想像させるあたりは相変わらず上手いですね。終章は無くても良かったんじゃないかとは思いました。読者がお口直しを求めているとは思えないからです。次回作は全然違うスタイルでやるのか、それともこの告白調のスタイルを続けるのかは分かりませんが、大丈夫、まだ面白いです(笑)。
贖罪 (ミステリ・フロンティア) Amazon書評・レビュー: 贖罪 (ミステリ・フロンティア)より
4488017568
No.70
(5pt)

今回も期待をはずさずおもしろかった

「少女」,「告白」伴に原作を読んでいて大好きです.
今回の「贖罪」も期待をはずさず,ハラハラしながら一気に読みました.
やっぱり,こういうのを書かせたら,湊さんは最高ですね.
ただし,こういう作風もそろそろマンネリ化気味かな.もうちょっと違う方向の
作品も読んでみたいです.
贖罪 (双葉文庫) Amazon書評・レビュー: 贖罪 (双葉文庫)より
4575515035
No.69
(5pt)

今回も期待をはずさずおもしろかった

「少女」,「告白」伴に原作を読んでいて大好きです.
今回の「贖罪」も期待をはずさず,ハラハラしながら一気に読みました.
やっぱり,こういうのを書かせたら,湊さんは最高ですね.
ただし,こういう作風もそろそろマンネリ化気味かな.もうちょっと違う方向の
作品も読んでみたいです.
贖罪 (ミステリ・フロンティア) Amazon書評・レビュー: 贖罪 (ミステリ・フロンティア)より
4488017568
No.68
(4pt)

湊かなえ やっぱり面白いです。

「告白」「少女」と読んで面白かったので、今回文庫になった「贖罪」を読んでみたが、やっぱり面白かった。作品の構成は、前に読んだ2作と似たような感じ、作者の得意な書き方なのだろう。そして、登場人物は、みんなサラッとした闇を持っていて考え方はいたって冷静、だが実際に起こす行動は冷静とは言い難い。ステレオタイプのキャラクターではないのが良い。途中まで読んで、これは★5をつけてもいいかなと思ったが、4人の女性のエピソードが長くて読んでてダレたのと、推測できないくらい説明を端折っている部分があり、この人物がなぜこんな行動を起こしたのかわからない箇所があるので-1★。
贖罪 (双葉文庫) Amazon書評・レビュー: 贖罪 (双葉文庫)より
4575515035
No.67
(4pt)

湊かなえ やっぱり面白いです。

「告白」「少女」と読んで面白かったので、今回文庫になった「贖罪」を読んでみたが、やっぱり面白かった。作品の構成は、前に読んだ2作と似たような感じ、作者の得意な書き方なのだろう。そして、登場人物は、みんなサラッとした闇を持っていて考え方はいたって冷静、だが実際に起こす行動は冷静とは言い難い。ステレオタイプのキャラクターではないのが良い。途中まで読んで、これは★5をつけてもいいかなと思ったが、4人の女性のエピソードが長くて読んでてダレたのと、推測できないくらい説明を端折っている部分があり、この人物がなぜこんな行動を起こしたのかわからない箇所があるので-1★。
贖罪 (ミステリ・フロンティア) Amazon書評・レビュー: 贖罪 (ミステリ・フロンティア)より
4488017568
No.66
(4pt)

「告白」ほどではないが…

「告白」→「少女」→「贖罪」
の順番に読みましたが、

最初の2作に比べると 少し質が落ちた気がします。

今作の「贖罪」には あまり衝撃というのがなくサプライズ的なものが少なかったです。

質が落ちたといえども 奏かなえ独特の 一人称視点の語りは健在です。

力強い一人称、台詞は面白いし、その人の心理や情念 などが親身に伝わってきました。

「告白」や「少女」ほどでないが、買って損はない作品だと思います。

今後の奏かなえに期待したいものです。
贖罪 (双葉文庫) Amazon書評・レビュー: 贖罪 (双葉文庫)より
4575515035
No.65
(4pt)

「告白」ほどではないが…

「告白」→「少女」→「贖罪」
の順番に読みましたが、

最初の2作に比べると 少し質が落ちた気がします。

今作の「贖罪」には あまり衝撃というのがなくサプライズ的なものが少なかったです。

質が落ちたといえども 奏かなえ独特の 一人称視点の語りは健在です。

力強い一人称、台詞は面白いし、その人の心理や情念 などが親身に伝わってきました。

「告白」や「少女」ほどでないが、買って損はない作品だと思います。

今後の奏かなえに期待したいものです。
贖罪 (ミステリ・フロンティア) Amazon書評・レビュー: 贖罪 (ミステリ・フロンティア)より
4488017568
No.64
(4pt)

湊かなえ特有の「毒」が炸裂

空気がきれいーーそれ以外これといって特色のない田舎町。
そんな町で一人の少女を襲った悲劇。
悲劇は新たな負の連鎖を呼び、事件に居合わせた四人の少女の運命をも狂わせてゆく。
果たして「償い」をしなければならないのは、誰なのか?
『告白』の黒いカタルシスで衝撃をもたらした湊かなえが送る、果てしない「贖罪」の物語。

内容は端的に言ってしまえば、「身から出た錆」。
いちごやブルーベリーで彩られたきらびやかな表紙に一瞬騙されそうになったが、
後味の悪さでは米澤穂信にも引けを取らない湊かなえ。
本作でも彼女の持ち味である、愚かな子供や無責任な世間に対する「毒」が猛威をふるっており、
文章の端々からにじみ出てくる感情の黒いこと、黒いこと。
ここまで欝展開が続くと、かえって潔ささえ感じてしまうから不思議だ。

ただ、『告白』よりも希望がもてるラストになっているので、読了後の後味は悪くはない。
『告白』にのめり込んだ自分としては、もっと毒っ気があっても一向に構わないのだが。
贖罪 (双葉文庫) Amazon書評・レビュー: 贖罪 (双葉文庫)より
4575515035
No.63
(4pt)

湊かなえ特有の「毒」が炸裂

空気がきれいーーそれ以外これといって特色のない田舎町。
そんな町で一人の少女を襲った悲劇。
悲劇は新たな負の連鎖を呼び、事件に居合わせた四人の少女の運命をも狂わせてゆく。
果たして「償い」をしなければならないのは、誰なのか?
『告白』の黒いカタルシスで衝撃をもたらした湊かなえが送る、果てしない「贖罪」の物語。

内容は端的に言ってしまえば、「身から出た錆」。
いちごやブルーベリーで彩られたきらびやかな表紙に一瞬騙されそうになったが、
後味の悪さでは米澤穂信にも引けを取らない湊かなえ。
本作でも彼女の持ち味である、愚かな子供や無責任な世間に対する「毒」が猛威をふるっており、
文章の端々からにじみ出てくる感情の黒いこと、黒いこと。
ここまで欝展開が続くと、かえって潔ささえ感じてしまうから不思議だ。

ただ、『告白』よりも希望がもてるラストになっているので、読了後の後味は悪くはない。
『告白』にのめり込んだ自分としては、もっと毒っ気があっても一向に構わないのだが。
贖罪 (ミステリ・フロンティア) Amazon書評・レビュー: 贖罪 (ミステリ・フロンティア)より
4488017568
No.62
(5pt)

エグさが戻った

「告白」でファンを掴んだから、もうああいう衝撃的な話は
書かなくなったのかと心配しておりましたが、あの「告白」の
湊かなえが帰ってきたという感じです。

形式もモノローグ形式でたいへん読みやすく、かつ内容は
悪意に満ちた内容です。

また、この表紙のデザインが秀逸過ぎる!
中身を読み終えてから再度この表紙を見ればこの表紙に隠された
意味がわかることでしょう。
贖罪 (双葉文庫) Amazon書評・レビュー: 贖罪 (双葉文庫)より
4575515035
No.61
(5pt)

エグさが戻った

「告白」でファンを掴んだから、もうああいう衝撃的な話は
書かなくなったのかと心配しておりましたが、あの「告白」の
湊かなえが帰ってきたという感じです。

形式もモノローグ形式でたいへん読みやすく、かつ内容は
悪意に満ちた内容です。

また、この表紙のデザインが秀逸過ぎる!
中身を読み終えてから再度この表紙を見ればこの表紙に隠された
意味がわかることでしょう。
贖罪 (ミステリ・フロンティア) Amazon書評・レビュー: 贖罪 (ミステリ・フロンティア)より
4488017568
No.60
(4pt)

「あなたたちは人殺しだ。犯人を見つけるか、わたしが納得できるような償いをしなければ復

デビュー作『告白』が一躍ベストセラーとなり(第6回本屋大賞受賞)、映画も大ヒットを記録した湊かなえの3作目の小説。
 本書を知ったのはラジオ『小島慶子キラ☆キラ』〈1・11放送〉でライムスター宇多丸氏が本作について語っていたのがきっかけであった。ただし、宇多丸氏はWOWWOWで現在放映中のドラマ〈黒沢清監督、小泉今日子主演〉について熱く語られており、その内容に強く惹かれながらも残念ながら有料放送を見る事のできない私にとって、『ザ・シネマハスラー』で毎週的確な映画評論をする宇多丸氏の語り口の信頼性と『告白』の著者の作品という事もあり(映画も小説も拝見済みの私にとって最も期待値が高い)、本書を手にした次第である。

 美少女殺害事件に遭遇した少女たちが15年の時を経て運命を狂わせていく連鎖する悲劇を5人の女性の視点で描き、人間誰もが隠し持つ毒や心の闇を描ききった作品である。

・ 事件後、犯人の男への恐怖から極度に男性に対する警戒心を抱くようになった紗英『フランス人形』
・ 優等生でしっかり者と思われていたが事件発生時、恐怖から何も出来なかった事から無力感を心に抱えたまま小学校教師となった真紀『PTA臨時総会』
・ 元々おとなしい性格であったが事件後、トラウマとなって大人になっても人とうまく接することができず家に引きこもるようになった晶子『くまの兄妹』
・ 病弱の姉ばかりを可愛がる母に対して大きな孤独を抱えていたが、事件発生後に自分の話を親身に聞いてくれた事がきっかけで警察官に憧れを抱くようになった由佳『とつきとおか』
・ 事件後、殺害した犯人が捕まらない事で犯人の顔を思い出せない目撃者である4人の彼女達に対し腹立ち紛れに脅迫まがいの言葉を投げつけトラウマを植えつける被害者の母・麻子『償い』

 構成自体は『告白』と同じ形式で綴られており、各話での大人になった少女たちの回想と現在の自分たちに起こった衝撃的な事実を上手に展開させて回収していく構成は、著者の十八番ともいえる得意な展開であり、先述同様面白く読ませてもらった。ただ『告白』の印象が強いせいか、ラストの真相に明らかになっても(本作自体はよくても)先の作品のような衝撃は受けなかった。やはり、同じ形式を使用するからには比較をされるのも仕方のないことだが、それでも映像化されるからには読み応えのある作品となっているので一読するにはオススメする。
贖罪 (双葉文庫) Amazon書評・レビュー: 贖罪 (双葉文庫)より
4575515035
No.59
(4pt)

「あなたたちは人殺しだ。犯人を見つけるか、わたしが納得できるような償いをしなければ復

デビュー作『告白』が一躍ベストセラーとなり(第6回本屋大賞受賞)、映画も大ヒットを記録した湊かなえの3作目の小説。
 本書を知ったのはラジオ『小島慶子キラ☆キラ』〈1・11放送〉でライムスター宇多丸氏が本作について語っていたのがきっかけであった。ただし、宇多丸氏はWOWWOWで現在放映中のドラマ〈黒沢清監督、小泉今日子主演〉について熱く語られており、その内容に強く惹かれながらも残念ながら有料放送を見る事のできない私にとって、『ザ・シネマハスラー』で毎週的確な映画評論をする宇多丸氏の語り口の信頼性と『告白』の著者の作品という事もあり(映画も小説も拝見済みの私にとって最も期待値が高い)、本書を手にした次第である。

 美少女殺害事件に遭遇した少女たちが15年の時を経て運命を狂わせていく連鎖する悲劇を5人の女性の視点で描き、人間誰もが隠し持つ毒や心の闇を描ききった作品である。

・ 事件後、犯人の男への恐怖から極度に男性に対する警戒心を抱くようになった紗英『フランス人形』
・ 優等生でしっかり者と思われていたが事件発生時、恐怖から何も出来なかった事から無力感を心に抱えたまま小学校教師となった真紀『PTA臨時総会』
・ 元々おとなしい性格であったが事件後、トラウマとなって大人になっても人とうまく接することができず家に引きこもるようになった晶子『くまの兄妹』
・ 病弱の姉ばかりを可愛がる母に対して大きな孤独を抱えていたが、事件発生後に自分の話を親身に聞いてくれた事がきっかけで警察官に憧れを抱くようになった由佳『とつきとおか』
・ 事件後、殺害した犯人が捕まらない事で犯人の顔を思い出せない目撃者である4人の彼女達に対し腹立ち紛れに脅迫まがいの言葉を投げつけトラウマを植えつける被害者の母・麻子『償い』

 構成自体は『告白』と同じ形式で綴られており、各話での大人になった少女たちの回想と現在の自分たちに起こった衝撃的な事実を上手に展開させて回収していく構成は、著者の十八番ともいえる得意な展開であり、先述同様面白く読ませてもらった。ただ『告白』の印象が強いせいか、ラストの真相に明らかになっても(本作自体はよくても)先の作品のような衝撃は受けなかった。やはり、同じ形式を使用するからには比較をされるのも仕方のないことだが、それでも映像化されるからには読み応えのある作品となっているので一読するにはオススメする。
贖罪 (ミステリ・フロンティア) Amazon書評・レビュー: 贖罪 (ミステリ・フロンティア)より
4488017568
No.58
(4pt)

「あなたたちは人殺しだ。犯人を見つけるか、わたしが納得できるような償いをしなければ復

デビュー作『告白』が一躍ベストセラーとなり(第6回本屋大賞受賞)、映画も大ヒットを記録した湊かなえの3作目の小説。
 本書を知ったのはラジオ『小島慶子キラ☆キラ』〈1・11放送〉でライムスター宇多丸氏が本作について語っていたのがきっかけであった。ただし、宇多丸氏はWOWWOWで現在放映中のドラマ〈黒沢清監督、小泉今日子主演〉について熱く語られており、その内容に強く惹かれながらも残念ながら有料放送を見る事のできない私にとって、『ザ・シネマハスラー』で毎週的確な映画評論をする宇多丸氏の語り口の信頼性と『告白』の著者の作品という事もあり(映画も小説も拝見済みの私にとって最も期待値が高い)、本書を手にした次第である。

 美少女殺害事件に遭遇した少女たちが15年の時を経て運命を狂わせていく連鎖する悲劇を5人の女性の視点で描き、人間誰もが隠し持つ毒や心の闇を描ききった作品である。

・ 事件後、犯人の男への恐怖から極度に男性に対する警戒心を抱くようになった紗英『フランス人形』
・ 優等生でしっかり者と思われていたが事件発生時、恐怖から何も出来なかった事から無力感を心に抱えたまま小学校教師となった真紀『PTA臨時総会』
・ 元々おとなしい性格であったが事件後、トラウマとなって大人になっても人とうまく接することができず家に引きこもるようになった晶子『くまの兄妹』
・ 病弱の姉ばかりを可愛がる母に対して大きな孤独を抱えていたが、事件発生後に自分の話を親身に聞いてくれた事がきっかけで警察官に憧れを抱くようになった由佳『とつきとおか』
・ 事件後、殺害した犯人が捕まらない事で犯人の顔を思い出せない目撃者である4人の彼女達に対し腹立ち紛れに脅迫まがいの言葉を投げつけトラウマを植えつける被害者の母・麻子『償い』

 構成自体は『告白』と同じ形式で綴られており、各話での大人になった少女たちの回想と現在の自分たちに起こった衝撃的な事実を上手に展開させて回収していく構成は、著者の十八番ともいえる得意な展開であり、先述同様面白く読ませてもらった。ただ『告白』の印象が強いせいか、ラストの真相に明らかになっても(本作自体はよくても)先の作品のような衝撃は受けなかった。やはり、同じ形式を使用するからには比較をされるのも仕方のないことだが、それでも映像化されるからには読み応えのある作品となっているので一読するにはオススメする。
贖罪 (ミステリ・フロンティア) Amazon書評・レビュー: 贖罪 (ミステリ・フロンティア)より
4488017568
No.57
(4pt)

「あなたたちは人殺しだ。犯人を見つけるか、わたしが納得できるような償いをしなければ復

デビュー作『告白』が一躍ベストセラーとなり(第6回本屋大賞受賞)、映画も大ヒットを記録した湊かなえの3作目の小説。
 本書を知ったのはラジオ『小島慶子キラ☆キラ』〈1・11放送〉でライムスター宇多丸氏が本作について語っていたのがきっかけであった。ただし、宇多丸氏はWOWWOWで現在放映中のドラマ〈黒沢清監督、小泉今日子主演〉について熱く語られており、その内容に強く惹かれながらも残念ながら有料放送を見る事のできない私にとって、『ザ・シネマハスラー』で毎週的確な映画評論をする宇多丸氏の語り口の信頼性と『告白』の著者の作品という事もあり(映画も小説も拝見済みの私にとって最も期待値が高い)、本書を手にした次第である。

 美少女殺害事件に遭遇した少女たちが15年の時を経て運命を狂わせていく連鎖する悲劇を5人の女性の視点で描き、人間誰もが隠し持つ毒や心の闇を描ききった作品である。

・ 事件後、犯人の男への恐怖から極度に男性に対する警戒心を抱くようになった紗英『フランス人形』
・ 優等生でしっかり者と思われていたが事件発生時、恐怖から何も出来なかった事から無力感を心に抱えたまま小学校教師となった真紀『PTA臨時総会』
・ 元々おとなしい性格であったが事件後、トラウマとなって大人になっても人とうまく接することができず家に引きこもるようになった晶子『くまの兄妹』
・ 病弱の姉ばかりを可愛がる母に対して大きな孤独を抱えていたが、事件発生後に自分の話を親身に聞いてくれた事がきっかけで警察官に憧れを抱くようになった由佳『とつきとおか』
・ 事件後、殺害した犯人が捕まらない事で犯人の顔を思い出せない目撃者である4人の彼女達に対し腹立ち紛れに脅迫まがいの言葉を投げつけトラウマを植えつける被害者の母・麻子『償い』

 構成自体は『告白』と同じ形式で綴られており、各話での大人になった少女たちの回想と現在の自分たちに起こった衝撃的な事実を上手に展開させて回収していく構成は、著者の十八番ともいえる得意な展開であり、先述同様面白く読ませてもらった。ただ『告白』の印象が強いせいか、ラストの真相に明らかになっても(本作自体はよくても)先の作品のような衝撃は受けなかった。やはり、同じ形式を使用するからには比較をされるのも仕方のないことだが、それでも映像化されるからには読み応えのある作品となっているので一読するにはオススメする。
贖罪 (ミステリ・フロンティア) Amazon書評・レビュー: 贖罪 (ミステリ・フロンティア)より
4488017568
No.56
(4pt)

「あなたたちは人殺しだ。犯人を見つけるか、わたしが納得できるような償いをしなければ復

デビュー作『告白』が一躍ベストセラーとなり(第6回本屋大賞受賞)、映画も大ヒットを記録した湊かなえの3作目の小説。
 本書を知ったのはラジオ『小島慶子キラ☆キラ』〈1・11放送〉でライムスター宇多丸氏が本作について語っていたのがきっかけであった。ただし、宇多丸氏はWOWWOWで現在放映中のドラマ〈黒沢清監督、小泉今日子主演〉について熱く語られており、その内容に強く惹かれながらも残念ながら有料放送を見る事のできない私にとって、『ザ・シネマハスラー』で毎週的確な映画評論をする宇多丸氏の語り口の信頼性と『告白』の著者の作品という事もあり(映画も小説も拝見済みの私にとって最も期待値が高い)、本書を手にした次第である。

 美少女殺害事件に遭遇した少女たちが15年の時を経て運命を狂わせていく連鎖する悲劇を5人の女性の視点で描き、人間誰もが隠し持つ毒や心の闇を描ききった作品である。

・ 事件後、犯人の男への恐怖から極度に男性に対する警戒心を抱くようになった紗英『フランス人形』
・ 優等生でしっかり者と思われていたが事件発生時、恐怖から何も出来なかった事から無力感を心に抱えたまま小学校教師となった真紀『PTA臨時総会』
・ 元々おとなしい性格であったが事件後、トラウマとなって大人になっても人とうまく接することができず家に引きこもるようになった晶子『くまの兄妹』
・ 病弱の姉ばかりを可愛がる母に対して大きな孤独を抱えていたが、事件発生後に自分の話を親身に聞いてくれた事がきっかけで警察官に憧れを抱くようになった由佳『とつきとおか』
・ 事件後、殺害した犯人が捕まらない事で犯人の顔を思い出せない目撃者である4人の彼女達に対し腹立ち紛れに脅迫まがいの言葉を投げつけトラウマを植えつける被害者の母・麻子『償い』

 構成自体は『告白』と同じ形式で綴られており、各話での大人になった少女たちの回想と現在の自分たちに起こった衝撃的な事実を上手に展開させて回収していく構成は、著者の十八番ともいえる得意な展開であり、先述同様面白く読ませてもらった。ただ『告白』の印象が強いせいか、ラストの真相に明らかになっても(本作自体はよくても)先の作品のような衝撃は受けなかった。やはり、同じ形式を使用するからには比較をされるのも仕方のないことだが、それでも映像化されるからには読み応えのある作品となっているので一読するにはオススメする。
贖罪 (ミステリ・フロンティア) Amazon書評・レビュー: 贖罪 (ミステリ・フロンティア)より
4488017568
No.55
(4pt)

「あなたたちは人殺しだ。犯人を見つけるか、わたしが納得できるような償いをしなければ復

デビュー作『告白』が一躍ベストセラーとなり(第6回本屋大賞受賞)、映画も大ヒットを記録した湊かなえの3作目の小説。
 本書を知ったのはラジオ『小島慶子キラ☆キラ』〈1・11放送〉でライムスター宇多丸氏が本作について語っていたのがきっかけであった。ただし、宇多丸氏はWOWWOWで現在放映中のドラマ〈黒沢清監督、小泉今日子主演〉について熱く語られており、その内容に強く惹かれながらも残念ながら有料放送を見る事のできない私にとって、『ザ・シネマハスラー』で毎週的確な映画評論をする宇多丸氏の語り口の信頼性と『告白』の著者の作品という事もあり(映画も小説も拝見済みの私にとって最も期待値が高い)、本書を手にした次第である。

 美少女殺害事件に遭遇した少女たちが15年の時を経て運命を狂わせていく連鎖する悲劇を5人の女性の視点で描き、人間誰もが隠し持つ毒や心の闇を描ききった作品である。

・ 事件後、犯人の男への恐怖から極度に男性に対する警戒心を抱くようになった紗英『フランス人形』
・ 優等生でしっかり者と思われていたが事件発生時、恐怖から何も出来なかった事から無力感を心に抱えたまま小学校教師となった真紀『PTA臨時総会』
・ 元々おとなしい性格であったが事件後、トラウマとなって大人になっても人とうまく接することができず家に引きこもるようになった晶子『くまの兄妹』
・ 病弱の姉ばかりを可愛がる母に対して大きな孤独を抱えていたが、事件発生後に自分の話を親身に聞いてくれた事がきっかけで警察官に憧れを抱くようになった由佳『とつきとおか』
・ 事件後、殺害した犯人が捕まらない事で犯人の顔を思い出せない目撃者である4人の彼女達に対し腹立ち紛れに脅迫まがいの言葉を投げつけトラウマを植えつける被害者の母・麻子『償い』

 構成自体は『告白』と同じ形式で綴られており、各話での大人になった少女たちの回想と現在の自分たちに起こった衝撃的な事実を上手に展開させて回収していく構成は、著者の十八番ともいえる得意な展開であり、先述同様面白く読ませてもらった。ただ『告白』の印象が強いせいか、ラストの真相に明らかになっても(本作自体はよくても)先の作品のような衝撃は受けなかった。やはり、同じ形式を使用するからには比較をされるのも仕方のないことだが、それでも映像化されるからには読み応えのある作品となっているので一読するにはオススメする。
贖罪 (ミステリ・フロンティア) Amazon書評・レビュー: 贖罪 (ミステリ・フロンティア)より
4488017568