シリウスの道

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評判

シリウスの道の評価:

4.10/5点 レビュー 59件。 B ランク

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平均点4.10pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全58件 21〜40 2/3ページ
No.38
(5pt)

タイトルが意味深

藤原伊織が江戸川乱歩賞「テロリストのパラソル」で登場した時、そしてそれが、その年の直木賞の候補になり、かつ一発で受賞した時はびっくりしたものだ。

そのストーリーテリングの上手さに舌を巻いたが、「てのひらの闇」辺りから、小さくまとまってしまった感があり、遠ざかってしまった。

本書が評判になっていると知った時、まだ頑張っているのだなと思い、久しぶりに読んだ。

シリウス――マイナス1.5等で冬の星では一番明るい。しかも連星――二つの星が釣り合ってグルグルと回っている星。望遠鏡では一つにしか見えないが、非常に極端な星でもある。

星の片方がクルマの大きさとしたら、もう一つはピンポン玉くらいであるが、両方とも重さが同じで、引力が釣り合っている。

このタイトルが意味深なのである。かなり前になるが、船戸与一「猛き箱舟」を読んだ時、日本の冒険小説でこれを超える作品は今後10年間、出ないだろうと思った。同じ意味合いで、本書は企業ハードボイルド小説として、今後10年間、これを超える作品は出ないだろうと思う。

不覚にも、ラストで落涙した。
シリウスの道〈上〉 (文春文庫) Amazon書評・レビュー: シリウスの道〈上〉 (文春文庫)より
4167614030
No.37
(4pt)

小説としては面白い 広告業界の舞台裏ではない・・・

主人公を中心とした現在と幼少時を結びつける展開はとても面白いです。
なにか大事件が起きる!という感じではないのにストーリーに一気に引き込まれました。
広告代理店で働く主人公とその主人公の少年時代を中心に話は進みます。
某雑誌で「広告業界の業界研究に最適」とあったので読みましたが、決してそういうものではなく主人公のまわりでおきるエピソードを中心に展開します。主人公がしきりに「広告業界なんてのはそんなに華やかなものではない」と言いますが、僕には十分華やかに見えました。
上下あわせても2〜3日で読みきれると思います。
シリウスの道〈上〉 (文春文庫) Amazon書評・レビュー: シリウスの道〈上〉 (文春文庫)より
4167614030
No.36
(4pt)

ハッピーエンドではないが、絶望も感じません

忘れがたい少年時代を持つ2人の少年と1人の少女 別れて長い月日がたってから彼らの人生は再び交錯する 主人公の辰村が身をおく広告代理店を主舞台に、広告業界の熾烈な競争、内部の人事抗争などを織り交ぜながら、3人を再び引き合わせた事件は終幕を迎える  最後まで一気に読ませます 広告業界の内情を上手く取り入れ企業小説としても良くできていると思います 暴力的衝動を内に抱える主人公、互いに恋心を持ちながらかなうことの無い主人公と暗い過去を持つ幼馴染の重役婦人の関係など 藤原さんらしいちょっと暗い設定はかわりませんが、テロリストのパラソルにも登場した浅井の存在により 裏社会とのかかわりが納得いくものに描かれ違和感を感じさせません 幼馴染の浜井、若手社員の戸塚・・・・決してハッピーエンドではない藤原さんらしいストーリーが展開します それでも読後に絶望は感じません 藤原さんの作品の中では最も多くのかたに納得いく作品といっていいのではないでしょうか 
シリウスの道〈下〉 (文春文庫) Amazon書評・レビュー: シリウスの道〈下〉 (文春文庫)より
4167614049
No.35
(4pt)

ハッピーエンドではないが、絶望も感じません

忘れがたい少年時代を持つ2人の少年と1人の少女 
別れて長い月日がたってから彼らの人生は再び交錯する 
主人公の辰村が身をおく広告代理店を主舞台に、
広告業界の熾烈な競争、内部の人事抗争などを織り交ぜながら、3人を再び引き合わせた事件は終幕を迎える 
最後まで一気に読ませます 
広告業界の内情を上手く取り入れ企業小説としても良くできていると思います 
暴力的衝動を内に抱える主人公、互いに恋心を持ちながらかなうことの無い主人公と暗い過去を持つ幼馴染の重役婦人の関係など 
藤原さんらしいちょっと暗い設定はかわりませんが、テロリストのパラソルにも登場した浅井の存在により 
裏社会とのかかわりが納得いくものに描かれ違和感を感じさせません 
幼馴染の浜井、若手社員の戸塚・・・・決してハッピーエンドではない藤原さんらしいストーリーが展開します 
それでも読後に絶望は感じません 
藤原さんの作品の中では最も多くのかたに納得いく作品といっていいのではないでしょうか 
シリウスの道〈下〉 (文春文庫) Amazon書評・レビュー: シリウスの道〈下〉 (文春文庫)より
4167614049
No.34
(5pt)

明日から使えるポリシー

主人公辰村のいつも瀬戸際だがけじめのある生き方は臆病な自分にとって勇気を与えてくれた。
多種多様な会社にいきるビジネスマンにとって実践できる生き方ではないが、レイモンドチャンドラーの小説がかっこいいように、ビジネスマンとしてかっこい生き方が「ビジネスハードボイルド」といわれるゆえんであるに違いない。
「まっとうな仕事」を行うポリシーはだれもが見習わなくてはいけない事だと思う。「何故働かなくてはいけないのか?」とかいう下らん質問に答える本ではなく、「どうやって働かなくてはいけないのか?」をとらえてゆくのが本当に面白かった。男として社会人になれたことにうれしさを感じることもあった。
背水の陣で臨める覚悟と勇気。臆病を兼ね備える自分にとってこの2つは今後心がけるべき事だ。
シリウスの道〈上〉 (文春文庫) Amazon書評・レビュー: シリウスの道〈上〉 (文春文庫)より
4167614030
No.33
(5pt)

サラリーマン。

広告代理店もサラリーマン社会だ。 その辺にごろごろしてる何の変哲もない場所。 特別なところじゃない。
シリウスの道 Amazon書評・レビュー: シリウスの道より
4163240209
No.32
(5pt)

サラリーマン。

広告代理店もサラリーマン社会だ。
その辺にごろごろしてる何の変哲もない場所。
特別なところじゃない。
シリウスの道 Amazon書評・レビュー: シリウスの道より
4163240209
No.31
(5pt)

広告業界の話がリアルに描かれている

辰村の周りの人間関係および人物の特徴が細かに描かれており、リアリティがあってとても読みやすかった。広告業界のことをよく知らなくても競合やプレゼン、イベントのことが分かりやすく表現されていて内容も分かりやすかったし、社内の人事問題もおもしろかった。また、個人的には辰村の上司の立花という女性に惹かれた。年齢を感じさせない若々しさや頭の良さ、器量などまさに理想の女性だと思った。
シリウスの道 Amazon書評・レビュー: シリウスの道より
4163240209
No.30
(5pt)

広告代理店を舞台にした、業界派、淡い恋愛、ちょっとハードボイルド?なミステリー小説

ほんとにてんこ盛りですよね。
場面1:広告主に対する競合のプレゼンに向かって有能なメンバーを集めチームを引っ張る主人公、辰村。
場面2:幼馴染の男の子と女の子と遊んだ貧しい大阪の中学3年生のときの記憶
場面3:事件に関係している幼馴染を探すため街を彷徨う
場面4:ツマミがホットドックしかない場末のカウンターバー
めまぐるしく場面が替わるたびに空気とスピード感が変わる絶妙なタッチ。
ちょっと喧嘩っ早い辰村だが、がチームの新人を育てつつ、優秀なメンバーを引き抜いてくる。
美人の上司と幼馴染の人妻との微妙なバランス。
終始女性には甘い言葉を掛けないってとこがハードボイルド?
著者がもと広告マンだけあり、プレゼンまでの流れが具体的で読ませます。
最後、幼馴染の絡んだ事件の解決と、競合の結末になだれ込み。。。
結構さっぱりした気分で終われます。
シリウスの道 Amazon書評・レビュー: シリウスの道より
4163240209
No.29
(4pt)

飽きさせない展開のはやさ。

一言で言うと、読みやすい。
そう感じました。そして、おもしろい。
おすすめの本です。
登場人物のキャラも立っていて、イメージしやすく
あっという間に読み終えました。
いろいろな要素を詰め込み過ぎで、若干「やりすぎじゃないか」とも感じましたが
そこは著者のサービス精神のあらわれなのでしょうか。
もう少し丹念に仕上げているともっと重厚感のある作品に出来たような気がしますが
あえて、筆者はその種作品に陥りがちなのを読みやすく仕上げたのでしょうね。
テレビドラマにするならうってつけの作品のような気がします。
シリウスの道 Amazon書評・レビュー: シリウスの道より
4163240209
No.28
(5pt)

これも読んで半年以上たってしまい

 詳細は忘れてしまったのですが、おもしろかったです。
 横山秀夫「臨場」の倉石や本書の主人公の辰村などと同じく私も組織の中でのやさぐれなので(?)共感を感じました。
 辰村、明子、勝哉の間系はテロリストのパラソルと通じるものがありますね。
 女性上司(名前忘れてしまった。)とのその後の関係も気になるし、お偉いさんを父に持つ戸塚のキャラと潔さも気持ちよかったです。
 作者の藤原さん過日お亡くなりになりましたが、御冥福をお祈り申し上げます。
シリウスの道 Amazon書評・レビュー: シリウスの道より
4163240209
No.27
(5pt)

藤原伊織の集大成的小説

ある意味で、「ビジネス小説」である。
主人公の辰村は、藤原作品の主人公に共通する「美学」を持っている。
それは、過去に生きてしまって、過去にこだわり、それでも今を
シニカルに生きている、ややキザな男だ。
これが鼻につく人は、そもそも藤原伊織の小説は読めない。
ここに、気の強い女性、インテリヤクザなどがからむ。
これまでこのパターンを、藤原伊織は頑なに崩そうとしなかった。
書評などでさんざん叩かれても、どこ吹く風で自分の小説スタイルを変えなかった。
もしかしたらそれが藤原伊織本人の美学だったのかもしれない。
末期癌を宣告されても平然と死ぬのを待ったのも彼の美学だったのか。
もちろん葛藤はあっただろうが、それを表に出さない痩せ我慢だ。
この「シリウスの道」は、主人公辰村はむしろ脇役で、
戸塚英明という若者の「成長物語」だと感じた。
最初はお坊ちゃんだった若者が、ひとりの骨のあるビジネスマンに育っていく、
その過程がむしろメインストーリーだと言ってもいい。
異論はあるかもしれないが、そういう読み方をしてもいいと思う。
最後に――
もう藤原伊織の新しい作品が読めないことは残念でならない。
ワンパターンだ、団塊の郷愁だと揶揄されながら、
我が道を行く作品を書き続けて欲しかった。
シリウスの道〈上〉 (文春文庫) Amazon書評・レビュー: シリウスの道〈上〉 (文春文庫)より
4167614030
No.26
(4pt)

藤原伊織ゆえ星4つ

作者が藤原伊織でなければ星5つとしたところだ。
しかし、藤原伊織のクオリティはもっと高いはず。
物語のいくつかの柱がもっと密に絡み合うことを期待したのは、厳しすぎるか。
なんかあっさりしかもきれいにまとまりすぎたという気がする。
とはいえ、エンターテイメントとしての出来は無論いい。
人物が書けているから、多少の強引さもそんなに気にならない。
非常に引き締まった小説である。
老若男女を問わずおすすめの小説である。きっと楽しい時間となるはずである。
シリウスの道〈下〉 (文春文庫) Amazon書評・レビュー: シリウスの道〈下〉 (文春文庫)より
4167614049
No.25
(4pt)

溜飲が下がらない

冒頭シーンからラストにいたるまで、緊張感と疾走感を失わず一気に読ませる力作であると思う。
主人公辰村の過去と広告業界の内幕の絡ませ方も、申し分なく面白かった。
ただ、藤原作品を読んでいつも思うことだが、ラストを余韻ととるか後味と取るかで微妙に評価が分かれるのではないかと感じた。
辰村の期待に、驚異的な努力で見事に応えて見せた戸塚青年の処遇に納得できない感が残ってしまったのが非情に残念だった。
読み終わって、よかったとホッと感じられるものがあってこその余韻ではないのだろうか。
今回に限らず、藤原作品のラストには微妙に溜飲が下がらない感がのこることが多い。
この作品も評価は文句なく星5つとしたいところなのに、ラストの後味が今ひとつすっきりしないせいで一つ脱落してしまった。
シリウスの道〈下〉 (文春文庫) Amazon書評・レビュー: シリウスの道〈下〉 (文春文庫)より
4167614049
No.24
(5pt)

ひとつの読み方を選ぶなら

広告業界を舞台にした物語。2005年の「このミス」6位にランクインしたが、ミステリーともハードボイルドとも、企業小説、青年のビルドゥングスロマンとしても読める。その多面性がこの小説の面白さでもあり、ジャンルにこだわらず一篇のすぐれた小説として読めばいいし、文庫本の方のレビューにもそう書かせていただいた。
でもあえてひとつの読み方を選択するのなら、個人的には、主人公である広告代理店の副部長・辰村の部下、中途入社1年目の戸塚のビルドゥングスロマンとして捉えた時、一番強く、長く、心を揺さぶられたように思う。彼の姿は極めて鮮烈。こんなふうに一人の成長を手に汗握って見守れる小説はありそうでなかなかない。また戸塚に焦点を当てて読むと、戸塚を育て、彼から全幅の信頼を得る辰村の輪郭が一層くっきりし、より魅力的に見えてくるという構造を指摘できはしないだろうか。なんとも心が熱くなる師弟関係。徐々に戸塚を認め、バックアップする他の社員たちのセリフも利いている。
本書刊行時、藤原伊織氏は逢坂剛氏との対談で、最初から計算ずくで戸塚を描いたわけではないといった主旨のことを語っていらっしゃった。一人の青年の驚くべき頑張りが、清々しい生き方が、期せずして「個性的なサブキャラ」という範疇を越え、物語全体のトーンに影響を与えるまでになった、と書いてみたくなる。
藤原氏の小説をもっともっと読みたい。病状のご回復を願うばかりである。
シリウスの道 Amazon書評・レビュー: シリウスの道より
4163240209
No.23
(4pt)

そうだ、仕事をやるときゃ、その姿勢でいつも胸を張ってろ。

 大手広告代理店の営業局副部長辰村は、今の仕事を続けることに疑問を感じはじめていた。
 そこへ大手の弱電メーカー大東電気から名指しで競合の申し込みがあり、本来担当していない辰村の営業局が指定されてきた。
 大東電気には辰村が個人的に会いたくない人物がいて、それは、幼い頃の思い出がからんでいる。
 広告代理店の競合の様子にあわせて、主人公の幼い頃の事件が織り込まれ、お話が展開していきます。
 主人公の仕事のさばき方や、部下のやりとり、手腕を発揮する女性上司の様子など、現実味を帯びていて、とても面白く読めます。 
シリウスの道〈上〉 (文春文庫) Amazon書評・レビュー: シリウスの道〈上〉 (文春文庫)より
4167614030
No.22
(5pt)

男の理想像

テロリストのパラソルをはじめ、著者の書く主人公は格好いい。男がこうありたいと望む理想像だ。
物語中の言葉にも考えさせられるものがある。
・背筋を伸ばせ胸を張れ。
・職業に貴賤はないがプロと素人はいる。
・省略とは重要な能力。
・満足に自己満足以外のものがあるか。
・やっかいに利息はつきものだが複利のケースがある。
広告業界を題材にしたビジネスのやり取りも、スピード感があって楽しめた。力作である。
シリウスの道〈下〉 (文春文庫) Amazon書評・レビュー: シリウスの道〈下〉 (文春文庫)より
4167614049
No.21
(4pt)

そうか。そういう男か。そら良かった

 大東電気のプレゼンの準備を進める中、もうひとつの大手取引業者「オードリー化粧品」のCMタレントの不祥事が起こり、立花部長はそちらの専任と成らざる得なくなる。
 辰村は幼馴染の勝哉を自分で探しはじめるが、途中で思わぬ障害が入る。
 部下の戸塚は目覚しい成長を見せはじめる。
 社内に怪文書が流れるなど、次々と障害が入ってくるなか、京橋十二営は大東電気のプレゼンテーションの準備を進める。
 競合のプレゼンテーションだけでもワクワクする展開があるのですが、辰村の幼馴染の行方、そして、社内の派閥人事のよこやりなど、次々と話が展開して最後まであきません。
シリウスの道〈下〉 (文春文庫) Amazon書評・レビュー: シリウスの道〈下〉 (文春文庫)より
4167614049
No.20
(4pt)

藤原伊織の総決算的な作品

  「ひまわりの祝祭」の絵画、「てのひらの闇」の広告、「蚊トンボ白鬚の冒険」の株取引といった素材を再投入、さらには、酒以外にはホットドッグしか出さないバーを舞台装置として「テロリストのパラソル」の世界観、登場人物に接続する総決算的な作品となっている。「テロリストのパラソル」のアル中バーテンダー島村と著者自身を足して2で割ったような主人公の造形といい、広告業界の内情の踏み込んだ筆致といい、なりふり構わぬ全力投球ぶりは、本書の中の言葉を借りれば“未来永劫”を考えない腹の据わりを感じさせる。退職、癌宣告といった著者の私生活と決して無縁ではないだろう。本著には著者略歴が記載されていないが、本作自体が著者プロファイル、といった趣がある。主人公の38歳という年齢が、藤原伊織本人で言えば「ダックスフントのワープ」でデビューした時期に当たっていることも興味深い。
 藤原作品の主人公は、ハードボイルド作品の常としてダンディズムを身につけている。その“美学の中味”には正直辟易する部分もあるのだけれど、“やせがまんの矜持”だけではなく“弱さ”も自覚しているところに共鳴する。主人公は“赤の他人に自分の弱点を無条件に晒すことのできる”人間には結局勝てないと実感している。本書の評価は、弱さを晒さずに現実の虚飾を生きてきた団塊世代(主人公の実年齢と乖離はあるけど)が、「あの時代にもどれるとしたら...」「どんなに貧しくても、あの時代にみんながもどれたらいい」と本音を漏らすことの是非によっても分かれるだろう。
 メール、Webといった新しいメディアと電話の使い分け、プレゼン案のディテールのリアリティなどはさすが。吉田修一の「パークライフ」の舞台だった日比谷公園がこの小説でも印象的な場面で使われているが、大手町、銀座からほどない距離のあの場所は、現実から過去への回路なのかもしれない。
シリウスの道〈上〉 (文春文庫) Amazon書評・レビュー: シリウスの道〈上〉 (文春文庫)より
4167614030
No.19
(5pt)

一級の作品

2006年度版このミス10 6位。
2005年文春ミステリーベスト10 7位。
大手広告代理店の副部長、辰村がこの作品の主人公である。
25年前の大阪で友人明子のためにおこした事件とそれに関連した脅迫事件を軸に、新規ネット証券会社のCM獲得のための活動、女性上司との恋、新入社員の成長をうまく絡めて、一級の作品に仕上げている。
作者が広告業界出身のせいか、その内幕を読むだけでも十分に楽しめる作品である。一方、作品の前半部分では一般人にはなじみの薄い広告業界用語が登場人物の説明無くぽんぽん使われており、内容をつかむのがすこし難しかった(なぜか作品の途中からこの問題は解消する)
作品のエンディングもありきたりの終わり方でないのがよい。
シリウスの道〈下〉 (文春文庫) Amazon書評・レビュー: シリウスの道〈下〉 (文春文庫)より
4167614049