(短編集)

制服捜査

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評判

制服捜査の評価:

4.16/5点 レビュー 49件。 A ランク

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平均点4.16pt

Amazonレビュー一覧

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全79件 61〜79 4/4ページ
No.19
(4pt)

身近な名前

存在しない志茂別は別にして、広尾やその他の町は実在し、リアルな感じだ。
十勝の雄大な自然の中で次々と起こる事件は、駐在さんの範疇を超えるのだ。
連作の中で描かれる日常の考え方のズレ。
それが重なることで犯罪が発生するのだろう。
制服捜査 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 制服捜査 (新潮文庫)より
4101223211
No.18
(3pt)

駐在警官の制服捜査が田舎町の虚構をえぐってゆく

本書は、’06年、「このミステリーがすごい!」国内編第2位にランクインされた、連作短編集である。
’04年と’05年の間に「小説新潮」(臨時増刊号を含む)に掲載された5編からなっている。
主人公の川久保篤(あつし)巡査部長は、札幌で盗犯係や強行犯係などを経験した一線級のベテラン刑事だったが、北海道警の組織ぐるみの不正事件のあおりを受けて、釧路の志茂別(しもべつ)町という人口6千人の田舎町に転勤させられてしまった。しかも、25年の警察官人生でまったく経験のない単身赴任の駐在所勤務である。
物語は、そんな田舎町でも起こる、さまざまな事件を通して川久保が経験する、田舎町ならではの人付き合いというか、因習である。彼は制服駐在としての捜査の限界に阻まれながらも大小の事件に遭遇してゆく。情報源は35年間この町で郵便配達をしてきて、2年前に退職した片桐だ。片桐は志茂別町のデータベースとして、時に川久保の捜査を助ける。
そうして川久保は町に溶け込んでいく。いやいかざるを得ないのだが、人間模様に精通していくに従い、あらゆる不祥事に蓋をすることで、表向きは平和な町に見せかけようとはかる町の有力者たちが放つ腐臭を感じ取るようにもなってゆく。
本書は、小さな町特有のどろどろとした濃密な人間関係によって培われた虚構を、突然そこに放り込まれた元敏腕刑事の異邦人が、駐在警官の制服捜査を通して、えぐってゆく物語である。豊かな自然と純朴な人々に囲まれた田舎暮らし、などというのは都会人の持つ幻想であることは本書を読めば一目瞭然である。
制服捜査 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 制服捜査 (新潮文庫)より
4101223211
No.17
(4pt)

テンポの良い展開

駐在警官が主人公の短編集で、田舎町の闇の部分に切り込んでゆくストーリーは爽快の一言です。どの話も中盤までの地味な流れとは対照的にクライマックスの盛り上がりは目を見張るものがあり、読後感も良いです。
制服捜査 Amazon書評・レビュー: 制服捜査より
4104555045
No.16
(4pt)

読後感が良かった

道警の不祥事の為に駐在所勤務の制服警官となった元強行犯係。
捜査の主導権を握ることはないが、警察官の本分をわきまえ自分でできる範囲の仕事を忠実にこなして行く。
駐在所勤務の警察官が主役である為か短編の読み物になっているが、主人公に好感が持て、読後は爽やかな印象を受けた。
制服捜査 Amazon書評・レビュー: 制服捜査より
4104555045
No.15
(5pt)

『踊る大捜査線』より深い闇

道警不祥事をめぐる一斉配置転換のあおりで、強行犯係の捜査員から一転、単身赴任の駐在勤務となった巡査部長の川久保。一見すると平和で健全な田舎町で起こる微かな異変に、彼の元刑事としての勘が反応した・・・「犯罪発生率、管内最低」の実態は、「犯罪が発生しない」ということではなく、「犯罪が表沙汰にならない」ということだったのだ・・・・・・
駐在の聞き込み情報を軽視する所轄の捜査員や、よそ者を嫌い犯罪や不祥事を隠蔽しようとする地元有力者に苦しめながらも、僅かな手掛かりを基に、地道かつ執拗に事件の真相を追及する主人公の(派手さとは無縁な)泥臭い奮闘が眩しい、極めてリアルな警察小説。「事件は会議室で起きてるんじゃない、現場で起きてるんだ!」とは『踊る大捜査線』で本庁の傲慢と無責任に憤る青島俊作巡査部長の名言であるが、本作では所轄署に翻弄される駐在という、更に下のレベルでの悲哀が描かれている点(警察ものではあるが刑事が主役ではない点)に最大の特質がある。また日本的ムラ社会に潜む腐臭という舞台設定も巧妙である。
連作短編形式となっており、最後の中編では、これまでの短編での不完全燃焼ぶりを晴らすかのように川久保が見事な活躍を見せ、爽快な読後感がある。
制服捜査 Amazon書評・レビュー: 制服捜査より
4104555045
No.14
(4pt)

駐在さんの仕事がわかるミステリー

一人の暴走警察官のせいで組織を挙げてランダムな人事異動が実施され、刑事から駐在所に転籍させられた川久保が主人公。
一見平穏な町に潜む犯罪の陰を川久保のキャリアが粛々と露見させていく。捜査に関して大きな権限を振るえない駐在が限られた情報の中から犯人を見つけ出していく様には溜飲が下がる。あからさまな表現を避けさり気なく川久保の手柄を語っていることも返って好感につながる。
特別な傑作ではないが納得できる一冊。主人公の家族仲が良いのも好感が持てる。
制服捜査 Amazon書評・レビュー: 制服捜査より
4104555045
No.13
(4pt)

駐在という仕事

駐在に求められるのは、日々の業務の遂行である。町の治安に目を配り、事件が起きたら管轄署に応援を要請する。しかし、捜査に協力することはあっても専従することは許されていない。捜査方針に異論があったとしても、強く進言することはできない。主人公の元刑事・川久保はもどかしさを抱えつつ、何とか真相に辿り着こうとする。
本書は5つの短編から構成されていて、時系列で並んでいる。読みやすい文章と、あっさりした話のまとめ方が特徴。一般的に犯罪とは、都会で起きやすいと考えられている。事実その通りだろう。しかし、田舎では人々が皆心穏やかで、犯罪が起きない場所かというと、そうではない。人口が少なく、人の出入りの少ない土地だからこそ起きてしまう問題もあるのだ。読んでいて、その怖さについて考えさせられた。
制服捜査 Amazon書評・レビュー: 制服捜査より
4104555045
No.12
(3pt)

長編として発表すべき

設定☆☆
展開☆☆☆
人物描写☆☆☆
ストーリー☆☆☆☆
設定は「うたう警官」(同著者)と同じともいえる.視点が違うだけ.
雑誌発表の連作短編なのでそれなりにまとまっているがあまり引き込まれない.
人物描写も今ひとつ.人物にある背景描写が薄い.本作家の特徴でもある.
一つ一つのエピソードはそれなりに楽しめるがもっと深く人物や地域,組織を掘り下げることによってもっと楽しめるのでは.
文庫化に際しては,ぜひ長編小説化して再発表して欲しいと願う.
制服捜査 Amazon書評・レビュー: 制服捜査より
4104555045
No.11
(3pt)

駐在警官の制服捜査が田舎町の虚構をえぐってゆく

本書は、’06年、「このミステリーがすごい!」国内編第2位にランクインされた、連作短編集である。
’04年と’05年の間に「小説新潮」(臨時増刊号を含む)に掲載された5編からなっている。
主人公の川久保篤(あつし)巡査部長は、札幌で盗犯係や強行犯係などを経験した一線級のベテラン刑事だったが、北海道警の組織ぐるみの不正事件のあおりを受けて、釧路の志茂別(しもべつ)町という人口6千人の田舎町に転勤させられてしまった。しかも、25年の警察官人生でまったく経験のない単身赴任の駐在所勤務である。
物語は、そんな田舎町でも起こる、さまざまな事件を通して川久保が経験する、田舎町ならではの人付き合いというか、因習である。彼は制服駐在としての捜査の限界に阻まれながらも大小の事件に遭遇してゆく。情報源は35年間この町で郵便配達をしてきて、2年前に退職した片桐だ。片桐は志茂別町のデータベースとして、時に川久保の捜査を助ける。
そうして川久保は町に溶け込んでいく。いやいかざるを得ないのだが、人間模様に精通していくに従い、あらゆる不祥事に蓋をすることで、表向きは平和な町に見せかけようとはかる町の有力者たちが放つ腐臭を感じ取るようにもなってゆく。
本書は、小さな町特有のどろどろとした濃密な人間関係によって培われた虚構を、突然そこに放り込まれた元敏腕刑事の異邦人が、駐在警官の制服捜査を通して、えぐってゆく物語である。豊かな自然と純朴な人々に囲まれた田舎暮らし、などというのは都会人の持つ幻想であることは本書を読めば一目瞭然である。
制服捜査 Amazon書評・レビュー: 制服捜査より
4104555045
No.10
(5pt)

おもしろい!

なんとなく読んでみましたが久々に面白い。飛ばさずあっという間に読んでしまった。小さな犯罪の話かと思っていたけど犯罪の温床のような町の話だった。現在、人口1万人の町に住んでいますがやはり犯罪はほとんどありません。でも本のようにいろいろな犯罪が隠された町も実はあると思う。いろいろ考えさせられました。
制服捜査 Amazon書評・レビュー: 制服捜査より
4104555045
No.9
(3pt)

田舎ってこわい

田舎は怖いですね。
特に自治会だの自警団だのがひたひたと恐ろしく感じられました。
もちろん昔から田舎に住んでいる人には独自の正義感や倫理観があるのでしょうが、
いやあ…怖い怖い。
物語としては北海道のある駐在さんを中心にして、いろんな流れが展開していきます。
とてつもない感動やとびっきりのドキドキワクワク感はありませんが、
「ちょっとしたミステリーものが読みたいなあ」というときにはちょうどいいかと思います。
ミステリーや推理ものはともすれば続きが気になって夜更かししてでも一気に読み進めてしまうことがありますが、
この本はそこまで読者を駆り立てないし、だからといって「もう飽きたから続き読まなくていいや」と
途中で放り投げてしまうほど面白くないわけでもありません。
老若男女、みんなに読みやすい良作ではないでしょうか。
制服捜査 Amazon書評・レビュー: 制服捜査より
4104555045
No.8
(5pt)

さすがこのミス二位!

横山秀雄ばりにおもしろかった!少し志水辰男のハードボイルドスパイスが利いて、私は大好きな作品。読みやすく、胸のすく、うんと読後感のよい作品です。同じ主人公でもっと読みたい。
制服捜査 Amazon書評・レビュー: 制服捜査より
4104555045
No.7
(4pt)

駐在はなぜ刑事事件の捜査ができないのか

駐在さんは町には身近な存在である。
しかし警察組織の中では、事件が管内で起きても捜査に専従することができない立場らしい。
交通事故や放火の検証も、担当部の警察官の任せられる。
一般市民には警察官はだれでも犯人逮捕のために活躍できると思っている。
意外な盲点を突いた刑事もの、警察もの小説である。
確かに町に密着して住民の治安を守る立場の駐在さんが、他の事件の捜査をしていたら、本来の仕事に差し支える。
川久保のように刑事部で長年活躍してきたベテランが赴任し、田舎町独自のルールで支配されてきた裏の実態が暴かれていく様子が面白い。
そして事実をきちんと検証しないで、通り一遍に処理してしまおうとする他の警察部門への痛烈な批判も込められる。
いわば専門外へ配置転換になったベテランのもどかしいいらだちは理解できる。
それでも玉突き人事だとしても今までの経歴を無視しても人事異動をせざるを得なかった事情や、
仕事のテリトリーを区別する理由は、組織全体から客観的にみれば、あるはずである。
そこがあいまいなまま、杜撰な対応をする他の警察官を批判しても、
この駐在さん気の毒、こんな仕事ができる優秀な人なのにで終わってしまう気がする。
警察組織について知らなかったことを、知って面白かったが、その点が少し惜しい。
制服捜査 Amazon書評・レビュー: 制服捜査より
4104555045
No.6
(4pt)

短編集ではあるが・・・

北海道警察所属の川久保篤巡査部長は釧路方面志茂別駐在所へ
単身で赴任してきた。道警察の不祥事により促進ぜざる
おえなくなった人事のあおりを受けての異動であった。
町の防犯協会長らとの酒の入った会合時に高校3年生失踪
の知らせが入る・・・第1話『逸脱』
5話からなる短編集であり,別々の話ではあるがそれぞれの
話が何らかの関連性をもち,ある意味長編のように読めなくもない。
私も数年に1度異動がついてまわる公務員に就いている。どのような
仕事でもそうであるが,その土地へ赴任し,その職業に就かなければ
分からない事は沢山ある。しかし,それらを理解し,自らの中へ
取り込んでいかなければその土地の中で職業を全うすることは
出来ないと毎回痛切に感じる。この5編の短編を通して主人公が
土地に対し悩み,消化し,理解していき,それぞれの事件を解決
しないものもあるが・・・)いていく様が描かれている。
制服捜査 Amazon書評・レビュー: 制服捜査より
4104555045
No.5
(4pt)

ハードボイルドな駐在さん

今回の「このミス」で2位になった作品。
長編小説かと思って読み始めたので、短編だとわかってちょっとガッカリ。
でも内容はよかったです。
北海道の小さな町の腐敗がうまく描かれています。
駐在さんなのに、元刑事だけあってかなりハードボイルドです。かっこいいです。
最後の「仮装祭」は特にゾクゾクしながら読めました。
制服捜査 Amazon書評・レビュー: 制服捜査より
4104555045
No.4
(3pt)

まあまあ・・・

川久保には、もと強行犯係の捜査員ならではの鋭い感がある。だが、駐在警官では捜査に
加われない。彼は独自に動き、真相を探っていく。そこには、地元にいるものにしか分から
ない思わぬ事実が隠されていたりする。口の堅い地元の人間からいかに真相を引き出せるか?
川久保の苦悩が読み手にも伝わってくる。地元有力者や、警察内部の力関係も垣間見え、
興味深かった。
北海道を舞台にした作品だが、「逸脱」に書かれている内容は実際に何年か前に北海道で
起こっている。作者はそれを踏まえて書いたのだろうか?特に印象に残った。
制服捜査 Amazon書評・レビュー: 制服捜査より
4104555045
No.3
(4pt)

警察物での復活

かつては冒険小説の良質な書き手として知られた作者だが、ここ数年作品の出来映えは決して芳しい物ではなかった。それが昨年の「うたう警官」から警官物を書く作家として復活してきた。この作品も北海道の地方の腐敗や北海道警察の実態からくる不備と闘う主人公が描かれている。地方に溶け込まねばならない制服警官の苦労が十分に読み取れ、小説としても奥行きのある作品となっている。
制服捜査 Amazon書評・レビュー: 制服捜査より
4104555045
No.2
(3pt)

それなりに面白いが・・・

佐々木譲の警察小説である。筆者は、かつて「ベルリン飛行指令」「「エトロフ発緊急電」「ワシントン封印工作」など、史実をベースとしたわりとスケールの大きな良質の小説を書いていたが、最近はドメスティックな方向に転向しているようである。警察小説というと、どうしても横山秀夫と比較してしまうが、この「制服捜査」も、どうも横山秀夫の二番煎じに見えてしまって仕方ない。札幌の大都会から道内辺境地の駐在所勤務となった主人公を巡って、様々な事件を織り交ぜ、短編仕立てにしている。犯人捜しのミステリーというよりは、それこそ横山秀夫が得意とする人間ドラマを中心に描写しており、先入観なく読めばそれなりに面白いと思われるが、筆者にはやはりかつてのように、自分のグラウンドで戦ってほしいもの。
制服捜査 Amazon書評・レビュー: 制服捜査より
4104555045
No.1
(5pt)

北海道十勝地方を舞台とした地方警察小説

 物語は短編4編と中編1編からなる連作集。盗犯係などで実績を積んできた刑事の川久保が十勝地方の駐在になったところから物語がスタートし、そこで起きる少年失踪、動物虐待、児童虐待、少女誘拐など、地方事件を描いた警察小説。ベテラン捜査員の不在からくる手がかりの見落とし、目に見える権力構造とは違うところで動く地方の実態や背後の闇の深さなど、主人公と駐在・川久保の対応は派手さはないものの。刑事ドラマとして読みごたえある作品です。
制服捜査 Amazon書評・レビュー: 制服捜査より
4104555045