アフターダーク

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評判

アフターダークの評価:

3.48/5点 レビュー 468件。 C ランク

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平均点3.48pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

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全287件 281〜287 15/15ページ
No.7
(4pt)

村上春樹作品は気楽に読めないので困る

どなたかも書いておられましたが、村上春樹作品のレビューを書くのは少々おこがましい気になってしまいます。
だって、「いい!」という評価が当然という雰囲気があるじゃないですか。
すごく深く研究しているレビュアーもおられるんでしょうね。
ところでこの作品、ぐいぐい引き込まれる小説とは対極と言いますか、途中で読むのを中断しても全然気にならない小説でした。
しかしそのわりに、読むのを再開した時に「どんな話だったっけ?」と読み返さなくても、ストーリーがわからなくならないので楽です。
マリは、その時に必要なタイミングで、その時に必要な人と出会い、その時に必要な言葉を聞かせてもらったんだな、と。
それによって、これまでとは何かが変わっていきそうな予感がする=アフターダーク、てことなのかなあ。
アフターダーク (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: アフターダーク (講談社文庫)より
406275519X
No.6
(4pt)

二律背反の村上ワールド

あっさり物語に引き込まれてしまうのに、感想を具体的に書くのがこんなにも難しい作家は他にはいないでしょう。そして、こんなにもプロットを必要としない作家といのもあまり聞いたことがありません。もし、村上春樹作品の映画の話がもちあがっても、きっと尻ごみしてしまう監督がほとんどに違いありません。
最近では、メタファーに満ちた抽象的な村上ワールドの解説本も多々出ており、自分のような素人が解説するとフリークの方に怒られると思いますが、あえて言わせていただきます。村上春樹はデビュー以来、同じテーマにこだわり続けてきた稀有な作家のような気がします。それは、生と死・善と悪・強者と弱者・現実と非現実などといった二律背反の世界を必ずといっていいほど作品に登場させていることです。(「アフター・ダーク」に関しては、光と闇(昼と夜)といった相反する世界をテーマにしている)
そして、何故これほどまでに私たちは村上ワールドにシンパシーを覚えるのでしょうか。そこには作家の周到な計算があるような気がしてなりません。本著を含むほとんどの作品の中で、作家は世間で勝組といわれているところの強者や成功者を悪として描き、残り(私を含む)の負組(社会的弱者)を物語の主人公にして、ひたすら美化し正当化しています。その負組を勝組に勝たせるために現実とは違った別の世界を用意しなければならない。なので、村上春樹を好きな人の99%が、日本人の大多数を占める社会的成功をおさめられなかった負組の人たちだと思います。イチローやホリエモンはおそらく村上春樹を好きじゃないと思いますよ。
私自身れっきとした負組なので、作家を批判する気は毛頭ございませんが、村上春樹は作家の中でも勝組中の勝組、横綱クラスの大成功者であることを忘れてはいけません。決して、こちら側の人間ではないのです。
アフターダーク (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: アフターダーク (講談社文庫)より
406275519X
No.5
(5pt)

静かなタフネス

「異物をもカラダのなかに飲み込んで生きていく静かなタフネス」のようなものを感じます。こんなにも「人」への愛情を感じる村上作品は初めてでした。
読者評価があまり高くないと聞いていたので、文庫化を待って購入しました。確かに、読者が「自分のなかのどうしようもないモノを言語化してくれる村上春樹」を求めているならば、この作品には落胆するかもしれません。
過去20年に亘って、作品が発表される都度に覚えた共感が、リアルタイムでものの見事に言語化された「思春期の私」や「青年期の私」に根ざしたものであったとするなら、この作品世界に私的な感情を重ね合わせることができた私は「成年になりつつある」ということなのかもしれません。
アフターダーク (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: アフターダーク (講談社文庫)より
406275519X
No.4
(4pt)

人は、他人の記憶の中にこそ生きている

 普通、人間には“眠り”と“死”はあるが、その中間の“休眠”とでも言うべき状態は存在しない。この小説は“休眠(=長い「眠り」もしくは短い「死」)”という概念を導入することで、「死」と「生」について、より意識的に考えさせてくれる小説だ。自ら休眠状態に入った、あるいは入らざるをえなかった姉エリの思い出を語る、妹マリと姉の友人高橋の会話は、故人を偲ぶ通夜の席の会話を想い起こさせる。通夜の席は、そこに本人が居ないにもかかわらず(だからこそ)、本人の存在を強く感じさせる場だ。日常は、通夜の席ほど、その人のことを深く考えることはない。そして、そのことによって、この世における存在感の希薄を感じてしまう人も数多く存在しているのだ。姉エリの人生は、周りからは一見とてもうまくいっているように見えていたが果たしてどうだったのだろうか?人は、他人の記憶の中にこそ生きているのだとしたら、姉エリの人生は、うまくいっていないどころか、続けることさえ難しかったのだ。姉の休眠を目の当たりにして不眠状態となってしまった妹マリは必死で姉との過去の記憶を手繰り寄せようとする。
 この小説が単純に読めないのは、姉エリが休眠状態に入ってしまった原因をエリ自身だけには求められないこと、そして、休眠状態に入ってしまったのが今回は“たまたま”エリだったのであり、おはちが回ってくる可能性は誰にでもある、という点だ。小説は、午前0時からたった7時間の、どこにでもありそうな都会の夜の風景を描いている。でも、そこには人を呑み込んでしまう深い裂け目、暗黒の入り口、不可抗力の闇が存在していることを、著者は客観的に切り取って我々に提示してくれる。闇の存在は深く大きいが、小説が夜明けで終わっていることは救いだろう。
アフターダーク (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: アフターダーク (講談社文庫)より
406275519X
No.3
(5pt)

海外で評価が高いと聞く。

熱烈なファンにとっては、それほどでもない作品という。
海外での、特に欧州での評価が高いそうだ。
これはとても難しい問題だけど、作品の雰囲気をざっとなぞるだけにしてみよう。
淡々の中に何かが起こるようでおこらない。大事件でもなく、小さな出来事を印象的に書いたわけでもない。そんな市井のゴミのような話を書いている。
そこには何か得体の知れないものがある。それは日本という国の得体の知れなさわからなさであると、いう。だからこそ評価が高いのだろう。
アフターダーク (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: アフターダーク (講談社文庫)より
406275519X
No.2
(4pt)

現代人の心の闇を描く・・・・・基本的姿勢は変わらないが。

現代人の心の闇を描く基本的姿勢は変わらないが、一気に読ませる筆力はさすがです。
冒頭の映画的カメラ視線の入り方は深夜のファミレスの情景が目に浮かび、すっと小説に引き込こまれてしまう。
現代人は高度資本主義社会の効率性、利益性を追求した昼の生活に疲れ、深夜にようやく自己を取り戻す。
また、心の歪みも現れる。小説の舞台を深夜に設定しているのは、納得する。
評価の高かった「海辺のカフカ」より、本作の方がリアルでおもしろかった。
結末が謎めいているので、おそらく続編があると思います。ただ、いつ頃出るんでしょうか・・・・。
アフターダーク (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: アフターダーク (講談社文庫)より
406275519X
No.1
(5pt)

私は面白く読めました

カバー裏には「新しい小説世界に向かう村上春樹」とあります。
が、変わった点といえば、
 ・厳格な時系列で書かれている(今までにもあったけど)
 ・カメラの視線での描写が中心になっている
 ・超常現象は起こらない
ぐらいしか気づきませんでした。もちろんこの3点により、「どういった意味だろう」などと考えずに読めるようになっています。
で、いつものようにバラバラなできごとが最後にはひとつに纏まってくれる満足感を味わいました。
いろいろな評価はあるでしょうが、私は面白く読めました。
アフターダーク (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: アフターダーク (講談社文庫)より
406275519X