アフターダーク

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評判

アフターダークの評価:

3.48/5点 レビュー 468件。 C ランク

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Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
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全287件 261〜280 14/15ページ
No.27
(4pt)

買いです、か?

読むこちら側の問題でもあるのでしょうが、氏の作品が昔に比べて「しなやかさ」のようなものを失ってしまっているような気がしてなりません。もちろん、これは仮に「失って」という語を用いただけで、きっとなにかを得た結果の変化だとは思います。意匠やテクスト性に富んだ分、「読み物」としての軽やかさや節操の無さが削ぎ落とされたのでしょうか。かつて氏の書くものを求めていた自分がいたことの証しでもあるとは思うのですが、新しい若い読者はこういった作品を、かつての自分のように読むのでしょうか、あるいはそういった意味では現役を退いている大江健三郎のような作家に氏が既になっているのでしょうか。
アフターダーク (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: アフターダーク (講談社文庫)より
406275519X
No.26
(4pt)

読みごたえあり

 主人公はエリとマリ。対照的な二人の姉妹が二つの物語を紡ぎだしてゆく。
 主人公が「アルファヴィル」と言う映画に言及した部分からは、現代社会に対する警告や風刺が読み取れる。「アルファヴィル」の世界では、人は深い感情を持ってはいけないらしい。そこでは、おそらく人々は深く感動することも、大笑いすることも、泣くことも許されず、ただ淡々と毎日のルーティンワークをこなしていくのだろう。これは、現代社会にも当てはまるのではないだろうか。人々は、忙しさにかまけて、深い感情を持つことができなくなってしまっているとも考えられる。そういう意味で、「アルファヴィル」の記述は、非常に印象的である。
 エリが眠っているうちにテレビの中の世界に行ってしまう場面も心に残る。エリは美人で、雑誌のモデルなどもしていたという。それがある夜、テレビの向こう側の世界に行ってしまう。夜…誰にでもそれはやって来る。だが、時に暗く、深い落とし穴のようなものがそこには存在する。どんな品行方正で真面目な人間であろうと、そこに落ちてしまう可能性はある。それはたとえば刑務所であったり、犯罪者の世界、あるいはテレビの向こうの芸能界であるかもしれない。この作品を読む限りでは、著者はテレビに出たり、モデルをすることを良いイメージとしてとらえてはいないようだ。一度そこに深く足を踏み入れてしまうと、二度と戻ることはできない。その中で暗い人生を送るしかないのだろう。村上は、それをエリがテレビの向こう側に引き込まれてしまうと言う描写で表したかったのだと思われる。しかし、エリはまた元の世界に帰ってくることができた。それは、彼女がまだ芸能界(あるいは、向こう側の世界)にそんなに深く入り込んでいなかったからだと考えられる。難解な作品ではあるが、読みごたえもあると思う。
 
アフターダーク (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: アフターダーク (講談社文庫)より
406275519X
No.25
(5pt)

絆の大切さ

人は作品に自分の価値観を投影する。自分が正しいと思った論理でも一面を照らしているに過ぎない。ゆえに、人によってはステレオ化された社会を描いている様にしか見えないのだろう。(それは自分がその価値観に縛られているからなのだが)
私は、この作品に現代社会を見出した。(といっても、10年前と通じている部分はあるのだが) マックスウェーバーの近代の合理化社会を切り口にして読み解いてみると面白い。「合法的支配支配がもつ平等主義の原理および規律のに基づく効率性は、逆らいがたい力として全ての文化諸系類型を圧倒してゆく。この合法的支配に触れた諸文化社会は、さまざまに抵抗を試みながらも、この普遍的な合理化の軌道にひきこまれていく。」
私達は合理化社会の前では一切の感情にとらわれず、人格は存在しない。
そして、現在の国際化の中では、法が大切となり、いよいよ私達を捕らえようとしている。
そう考えると、かれが弁護士を目指した理由は何だったのか!?あのサラリーマンは常に何を考えているのか!?最後、家に視点を移したときの描写が意味するところは何なのか!
ほかにも切り口がある。
私は村上春樹が綿密に計算し、描き出した現代の警句と受け止めた。
アフターダーク (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: アフターダーク (講談社文庫)より
406275519X
No.24
(5pt)

三年たって読み返してみると

「ダンス・ダンス・ダンス」以降、システムに逆らう生き方と村上春樹は袂をわかったように信じていた。これを初版で読んだときにも、その頃は何だかあまりぴんと来なかった。今はあざといくらいにそれが強調されていることがわかる。「この人生は僕の人生だったのかもしれない」ということを。
 高橋が言う「二つの世界を隔てる壁なんてものは、実際には存在しないのかもしれない (単行本P.137)」  
 コオロギが言う「私らの立っている地面いうのはね、しっかりしてるように見えて、ちょっと何かがあったら、すとーんと下まで抜けてしまうもんやねん (単行本P.227)」。
 システムは「タコのようなもの」と露骨に形容され、「どこまで逃げても逃げられない」というメッセージが届き続ける。コオロギの信じる「輪廻」とは違う形かもしれないが、僕らは互いにつながっている。右手が裁きを下し、左手がそれを受けいれる。
アフターダーク (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: アフターダーク (講談社文庫)より
406275519X
No.23
(5pt)

2つの世界が最後に交差する様

 マリを主人公としたリアルな世界と、眠っている姉の心の中の世界ではないかと思われた別世界が交互に描かれる。「世界の終わりと〜」などで描いている2つの世界が最後に交差する様をこの作品でも描きたかったのではないかと想像しました。
 個人的にも2度この作品は読みましたが難解だと思う。文学ですので意味を求めてはいませんが、どこかスッキリとしないところがある作品だと思います。
アフターダーク (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: アフターダーク (講談社文庫)より
406275519X
No.22
(4pt)

今までの村上文学とは決定的に異なる

村上文学の大きな特色は、二つの異なる世界を同時進行させながら、どこかにスポット的な同期ポイントがあり、最終的にその二つの世界が融合していく、というストーリー展開だと思います。
その特色はこの作品でも基本的には踏襲されていますが、その視点が異なっています。
この作品の世界観は、ジム・キャリー主演の映画で「トゥルーマンショー」というのがありましたが、これに近いのではないでしょうか。
とにかく読むのはスムーズですが、解釈は非常に難しい小説です。
アフターダーク (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: アフターダーク (講談社文庫)より
406275519X
No.21
(5pt)

謎は全て解き明かされなくてはいけないのか?

よくストーリーがしりちょんぼで中途半端だとか
謎が残ったとか一部で酷評された作品ですけど
俺は村上春樹作品の中では一番好きですね。
高橋とマリというキャラクターが魅力的だし
現代が舞台だけあって他の古い作品に比べて
同世代に生きる人間として共感し易い。
あと謎っていうのは全て解き明かさないと
納得できなかったり怒る人がいますけど
俺はそうは思わない。
謎が残ったとしても色々、想像したり、解釈したりで
それはそれで色んな楽しみ方があると思うんです。
それにハッピーエンド、大円団を迎えて終わるより
惜しまれるくらいの短さで終わるほうが
ダラダラ続けるよりすっきりしてて
良い場合もあると思いますよ。少なくても
この作品にはそれが当てはまると思う。
アフターダーク (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: アフターダーク (講談社文庫)より
406275519X
No.20
(4pt)

「村上ワールド」 今でも健在!

エリとマリ。
同じ屋根の下で生まれ育ちながら、一方は「白雪姫」、他方は「羊飼いの娘」。
「今から、眠るから」と言ったきり、
白く透き通る様な顔のまま、寝むり続けている「白雪姫」。
深夜のファミレスで、熱心に分厚い本を読んでいる最中、中国語が話せるからと言うだけでラブホテルに連れて行かれ、暴行を受けた中国人女性の介護をする「羊飼いの娘」。
「村上ワールド」は今でも色あせずに健在。
アフターダーク (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: アフターダーク (講談社文庫)より
406275519X
No.19
(4pt)

『ゆっくり歩け、たくさん水を飲め』 村上春樹、新境地!?

平易な文体、難解な世界、という点ではいつもと同じです。
直感で解る人は解るし、解らない人はどれだけ頭をひねってもほとんど理解できないという点も同じです。
だけど今回は決定的に異なることがあります。
いつも語り部は『僕』でしたが、『私たち』に変わりました。
もちろん不自然ではないけれど、村上文学を読み慣れてるつもりの僕でもかなり驚きました。
僕たち読者を何処かへ連れて行こうとした意図があったのでしょうか。
いずれにしても今後の展開が楽しみです。
それともうひとつ、あまりに素敵な言葉であったため引用させてもらいます。
『ゆっくり歩け、たくさん水を飲め』
僕も昨日から実践(しようと)していますが、どちらも意外に難しいですよ。
アフターダーク (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: アフターダーク (講談社文庫)より
406275519X
No.18
(5pt)

やられました!

ひさびさに村上春樹小説を読みましたが、
『こういう手できたかぁ!』って感じです!
すっかり意表を衝かれてしまうこの手口こそが、
まさしく村上春樹独特の不可思議な魅力。
春樹ワールドそのものではないでしょうか。
スピリチュアル的というなら、たぶんとてもスピリチュアル的でもあるし。
語り手についての謎の部分を確かめたくて、読み終えてもなお、
わたしには謎が解けず、もう一度振り出しに戻って確かめてみたり。
深いです。重いです。
表紙に書かれているごとく、本書を足がかりに新たな小説世界へと
広がっていきそう。
その入り口へと案内されるにすぎないのでは? と思われてなりません。
いうならば、この作品は“序章”です。
こういうず〜んと沁み込んでくる作品を読んだ後は、
しばらく放心状態に近い思考に陥ります。
心(あるいは思考能力)だけ神隠しにでもあったように、
小説の世界に何度も何度も引き摺られてしまうのです。
すごいパワーなのですね。
読後の意見がはっきりと分かれる作品のようですが、
どのような評価を受けようと、村上春樹ファンならばなおさら、
読みたくなってしまうのではないかしら……。
かなり謎の多く残る作品には違いありません。
あなたなら、どう読み解きますか?
アフターダーク (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: アフターダーク (講談社文庫)より
406275519X
No.17
(4pt)

19歳

わけのわからないところが多いけど、なんかいいんです。
19歳の女の子が夜の街で出会う個性的な人々。
いつもと違う出来事。
そこからの成長。
19歳の頃にもがいていた自分を思い出しました。
アフターダーク (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: アフターダーク (講談社文庫)より
406275519X
No.16
(5pt)

読後感が心地いい

 心地のいい読後感を持たせてくれるお話。特に一晩通して、「マリ」が色々な人に出会い、成長していくところはシンプルな展開ながら心地いい。
 確かに色々気になる点はある。「白川」はその後どうなったのか、「エリ」は起きたのか、「マリ」は中国に行ったのか、等々。
 でもそれらも大した問題ではない。やっぱり心地良いから。
アフターダーク (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: アフターダーク (講談社文庫)より
406275519X
No.15
(5pt)

どこかで新たな深淵は生まれ、そして繋がって行く。

この本を5つ星としてしまうのは
単なる僕の好みの問題なのかもしれない。
理解できない人にはとてもつまらない本。
故に
理解できる人にはとても意味の有る本。
これは、癒しだ。
真夜中に生きる人々が
良くも悪くもお互いに干渉し関わりを持って
深い夜という闇の中で
淡々とただ「生きている」様子が描かれている。
イベントというイベントもおきない。
意味不可解な事も多いし、解明されないことの方が圧倒的。
でも、
最後のほっとした安堵が得られるのは何故だろう?
深い深淵の底にそっと光が差すような。
限りなく意図的ではない、気がついたら手の中にあった光。
これはそんな本だ。
この本についてうまく説明ができない。
けれど、
村上春樹の他書物とは少し違うような気がする。
「世界の終わり〜」のような、ぞくぞくする春樹節もよいけれど、
体中に浸透する水のような透明感のあるこの本を
僕はあえてお勧めしたいと思う。
アフターダーク (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: アフターダーク (講談社文庫)より
406275519X
No.14
(5pt)

冒険は、続く。

混沌として先の見えない現代社会の深い闇。漂う閉塞感。ぬぐえない無力感。
その一方で果てしなく続く、欲望。競争。暴力。
いまここに生きる私たちは一体、どこに向かっているのか。あるいはどこに向かうべきなのか。
時代をともに生きる作家、村上春樹からの一つの回答が、この中篇「アフターダーク」である。
コンビニ。ファミレス。デリヘル。ファッションホテル。一見ありきたりな、現在を示す記号を用いながら、ほぼ等身大のこの世界を描いている。主人公たちは普通の青年、少女であり、そこに「村上春樹的」な人物は(ほとんど)登場しない。あるいは「村上春樹的」な事件は(あまり)起こらない。
この世界の真っ只中に、夜の東京の真っ只中に身を置き、作家は思考している。そこに広がるのは、どこにでもある風景、ありきたりの出来事ばかりだ。しかし夜の街を彷徨い、よく目を凝らしてみると、そこにはささやかだけれど、大切な、いくつもの発見や出会いがある。
いたるところに示唆的なメタファが散りばめられ、作品は私たちに、ただ読み流すのではなく、立ち止まり、思考することを求める。闇の向こう(アフターダーク)に、果たして私たちは辿り着けるのか。作品はわずかな希望を私たちに託しつつ、闇を越えるための意志を問う。
新たな高みに達した、村上春樹の最新作。春樹の冒険は、続く。
アフターダーク (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: アフターダーク (講談社文庫)より
406275519X
No.13
(4pt)

いつもと毛色は違えど・・・

多数の不特定な人々(それはもちろん、ここにこうして書き込む自分をも含めて)の
行き場のない憎悪をほのめかしつつ、しかし『・・結局のところ、すべては手の
届かない深い裂け目のような場所で・・そこは私たちの原理が何一つ効力を持たない・・』
という地点に至るところに、村上春樹のすごさがあるように思う。
そして『・・僕らの人生は明るいか暗いかで単純に分けられているわけじゃないんだ。
そのあいだには陰影という中間地帯がある。その陰影の段階を認識し、理解するのが、
健全な知性だ・・』という箇所もまた、村上春樹が追い求めてたことではないだろうか。
独特の村上節は健在だ。
・ひとつの仮定として。
・ゆっくり歩け、たくさん水を飲め
・政治的に正しい、おいしい卵焼きを食べよう
などなど。
アフターダーク (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: アフターダーク (講談社文庫)より
406275519X
No.12
(5pt)

目にしているのは都市の姿だ。

一般的には評価が低いようだけれど、僕としては最高の評価を与えたい作品。
コンビニエンスストアの棚に置き去りにされた携帯電話は、実はペーストしてクリックしただけなのかもしれないような都市の匿名性/自動性そのものであり、それは容赦なく、僕らを襲うのだ。都市に生きる僕らは、その深淵から"逃げ切ることはできない"。"目にしているのは都市の姿だ。"
アフターダーク (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: アフターダーク (講談社文庫)より
406275519X
No.11
(5pt)

ファンです!

作者のファンで短編以外は一通り読んでいます。本作もこれまでの作品とは違った試みがなされているようで、大変楽しめました。
いつもそうなのですが、好きですし面白いのですが、何故、何処がと聞かれると全く答えることが出来ません。
人はそれをミーハーと呼ぶのかも知れません。
読んでいる最中に色々なことを考えたり、様々なイメージを浮かべたりします。が、例えば読み終わった後に作者が何を言いたかったのか、分かったことは殆どありません。
それは勿論、例えば漱石の『虞美人草』のように作者が伝えたいことに向かってひたすら直線的に突き進んでいく訳ではないからでしょうが、或いは進んでいる積りすらないのかも知れません。また、漱石にこだわる訳ではありませんが、大好きな作家の作品は何度でも繰り返して読んでいますし、その度に新たな発見があるのですが、何故か作者の作品に関してはこれまで繰り返し読んだことはありませんし、読みたくない気すらします。
何だか支離滅裂ですが、斯様にやっかいで不思議な存在ですが、好きであることだけは事実です。
アフターダーク (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: アフターダーク (講談社文庫)より
406275519X
No.10
(5pt)

透明な視点、届かない声

「僕」や「私」ではなく、「私たち」と語り出される、村上春樹の中でも異色なテイストを持つ作品です。
「私たち」は、透明な視点となって深夜の渋谷をさまよう人々を追い続けます。
心に闇(やむにやまれぬモノ)を抱えつつも何とか生き延びようとする人々の交流やすれ違い、
争いが描き出され、最後に微かな希望と崩壊の予感が暗示される。
これは村上春樹お得意のパターンともいえますが、客観性の高い映像的な語り口であることから、
感情移入を許さず、これまで以上にひんやりとした読後感を残します。
私は、本書を読んだ後、この自由に動き回るカメラ視点で大変クリアな夢を見たのですが、
その夢の中で、相手に伝えたくても伝わらないもどかしさに苛立ち、実際に大声を発し、
その声で目が覚めました。
この小説の中で、「私たち」の透明な視点は壁を突き抜けて、どこへでも行くことができますが、
声が出せないため、小説世界に関わることができません。
そのことが強調されることによって、日頃、安全圏から、映像作品や小説などを通じて
仮想世界に感情移入をしている私たちのあり方に疑問符が付されているようにも思われます。
さらに言えば、このような映像的、かつ自己言及的な表現は、実際の映像作品ではなく、
小説だけにできることであるとの著者の自負と実験精神も読み取ることができるのではないでしょうか。
そういった観点から、テレビの中の「顔のない男」とは誰か? そもそも「私たち」とは誰なのか? 
といったことを考えてみるのも面白いかもしれません。
感情移入という通常の方法とは異なる本の読み方が楽しめる本としてお薦めです。
アフターダーク (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: アフターダーク (講談社文庫)より
406275519X
No.9
(5pt)

小説を読む、ということ。

色々伝えたいことがあるんですが、中々言葉にしにくい感想でした。
ただ、小説を読むことについてふと考えさせられ、楽しいな、と再確認させてくれた作品です。
今までほとんどの村上春樹作品を読んできましたが、正直言って薄いというか軽い印象は受けます。
雨の降っているちょっと憂鬱な日にでも、"FIVE SPOT AFTER DARK"を聞きながら読めば色々と考えさせて
くれそうです。
ラブホテルや夜の闇や、この作品のイメージが曲にぴったりあっているのでお勧めできます。
時々人に話しをしてとせがまれる機会があるのですが、そういったときには中々話ができないものです。
一方的に話をするのはつらい。だけど作中の高橋はよくしゃべる。今まで自分の身にさまざまなことが
起きてそれを経験したからだろうけど、その様子は本当に羨ましかった。人に話しができるってことは、
それだけ人生の引き出しが多いのかな、と感じました。
いつかそんな人になりたいと感じました。
文体はいつもの村上春樹で、デニーズの店やメニューについて話すところなんて"らしいな"と思ったりして
楽しめました。
アフターダーク (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: アフターダーク (講談社文庫)より
406275519X
No.8
(4pt)

つながりそうでつながらない

これまでの村上作品とはかなり趣が異なっていて戸惑いを覚えました。
ある一晩の、それぞれに独立する(と思われる)話が時系列に語られていきます。
夜〜明け方にかけての不思議な時間帯と、
現実感があるような、ないような、不思議な登場人物。
そこで起こる一つ一つは小さいけれど、意味ありげなエピソード。。。
先の展開が読めそうで読めなくて、どんどん引き込まれていくのだけれど、
あともう一歩というところでパッと手を離されて、一人取り残されたような、
もどかしい気持ちになる一冊でした。
そこには何かしらのメッセージがあるはずなのですが、私には理解できなかったかな。
時間を置いて、もう一度読んでみようと思います。
アフターダーク (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: アフターダーク (講談社文庫)より
406275519X