ノルウェイの森

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ノルウェイの森の評価:

3.82/5点 レビュー 818件。 C ランク

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平均点3.82pt

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全1,323件 1,281〜1,300 65/67ページ
No.43
(4pt)

いろんな評価があるけれど・・・。

私は、村上春樹の本を読むのは、このノルウェーの森が2冊目でしたが、
この本ほど、吸い込まれていった本は、久しぶりでした。
ちょっと過激な描写も確かに多くありましたが、いろいろな人の
人間模様をうまく表現していたと思います。
レイコさんが、初めてワタナベくんに会った時、言った言葉。
 相手を助けたいと思うこと。そして、自分も誰かに助けてもらわなければ
ならないということ。つまり、相手を回復させることによって自分も回復できる。といった言葉。
本当に、じーんとしました。
人間強いばかりの人は、いませんので、やはり、弱い部分を補ってこそ
生きていけるのだと思うからです。ここに出てくる人たちは、本当にいろいろな悩みをかかえて、孤独におびえています。
そんな人だからこそ、悩みをかかえている人を救うことができるのでは、ないかなって思いました。
自殺してしまう人が多くいて、ショックも受けましたが、人生を必死に
生きようとしたからこそ、ではないかとも思いました。
 暗く思い本でもありましたが、いろいろな事を考えさせてくれた
一冊になりました。
ノルウェイの森 上 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: ノルウェイの森 上 (講談社文庫)より
4062748681
No.42
(5pt)

説明困難の不思議な魅力

どこで読んだかは忘れたが、
村上春樹は自身が飲食店を経営していたときに得たノウハウとして
「飲食店が繁盛するコツ」をエッセイに書いていた。
曰く「10人のお客さんが来たとして、10人全員にそこそこ気に入られるより、
9人に嫌われても良いので1人に猛烈に気に入ってもらえたほうが良い。」とのこと。
その猛烈に気に入った一人はその店のリピーターとなり、
さらに口コミで人を連れてくる。
口コミで店に来た人の何人かは、またさらにリピーターとなるらしい。
「繁盛=ベストセラー」を意識しているかどうか不明だが、
彼の作品は明らかに
「多くの人は拒絶反応を示すが、一部は猛烈に好きになる」
と言った類のものだろう。
そう言う私も、この「ノルウェイの森」をきっかけに
春樹リピーターとなった1人だが、
拒絶反応を示したレビューが予想以上に多いことも興味深い。
確かに村上春樹の何が良いかを説明するのは難しい。
逆に「良くないところ」を説明するのは簡単だ。
物語に脈略がない、簡単に人が死ぬ、意味不明なセックス、、等々。
それにしても、私を含めた多くの人が魅せられるのか?
ひとつ確実に言えるのは、流れるような文章表現力だろう。
例えとしては苦しいが、音楽を楽しむように
我々は読解を楽しんでいるのではないか。
音楽にも歌詞やメッセージがあるが、
それよりも心地よい音の流れそのものを楽しんでいるはずだ。
同じように私たちは、物語やメッセージよりも
村上春樹の心地よい文章の流れを楽しんでいるのではないだろうか。
ノルウェイの森 上 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: ノルウェイの森 上 (講談社文庫)より
4062748681
No.41
(4pt)

思い出すよ。

いつだったかな。
もう随分前、たぶん3、4年前だと思う。
姉の部屋に転がってたこの不思議なタイトルの本を2冊見つけて何気なく手にとってその夜朝まで読みふけってしまったのは。
今は社会人。朝まで熱中できる本に出会う事はあまりなくなってしまったけど、「ノルウェイの森」を想うとき、同時にあの頃若かった自分を思い出す。ノウェイがどんな場所だかなんてわからなかった。異国の地。ただ確かに流れている、女の子と主人公の間にある時間。
すごく心地のいい小説だったな。
ノルウェイの森 上 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: ノルウェイの森 上 (講談社文庫)より
4062748681
No.40
(4pt)

今の私は斜めに見てしまう

自殺を含めた人の死や、性行為や、感傷的な何もかも、それが心地よくすら感じられるのは筆者の才能なんでしょう、多分。ただ一歩間違えれば、具体的には年代・時代の設定如何では、どこか別の所でで見た感じがしてしまうのではと思いました。順番的にはこちらの方が遥かに先なんですが、それだけこの小説の影響を受けた人が多かったのかなと感じます。そんな事も有るので設定が学生運動時代の話で、描かれたのが80年代後半であるけれども、何かそんな感じが私にはしません。
10代に読んだ時にはかなり感情移入できた様な記憶が有りますが、今読み直すと、どこか冷めた目で読んでいる私がいます。「大人になる」前に読まないと駄目なのかもしれないですね。
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4062748681
No.39
(4pt)

魔の山かな

著者の中で、代表作の1つといってよい作品です。
主人公が悩まれ続けながら・・・
やっぱり、著者の作品は理論っぽくないから大好きです。
感情に任せて書いているのに、ちゃんと筋道が通っている。
こんな文章は書きたくても普通の人じゃ書けません。
すばらしいの一言。
ただ、主人公が「魔の山」読んでいる箇所があります。
星は四つにしておきます。
ノルウェイの森 上 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: ノルウェイの森 上 (講談社文庫)より
4062748681
No.38
(5pt)

女性陣がそれぞれ魅力的な恋愛小説

今回読むのが3回目。結末を知りつつ恋愛小説を読んで楽しめるのだろうか? 楽しめた。上巻は最初のほうに「蛍」という短篇小説がまるまる収録されているのだが、宮本輝の「蛍川」(新潮文庫)のようにラストのセンシティブな美しさがくっきりと心にまた残った。文中に出てくる蛍はいったい何を託されているのだろうと考えると切なくなる。直子、緑、レイコさんのパーソナリティがあらすじを越えて読ませるものがある。最初に読んだときは、レイコさんに惹かれ、次が緑。今回も下巻に進む前の段階では緑の虜となった。本作は「めくらやなぎと眠る女」や「国境の東、太陽の西」に通ずるエピソードも散見され、村上春樹が描く青春小説の集大成的な意味合いがあると思った。
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4062748681
No.37
(5pt)

いいよ、これ。

登場する人はまるで「今現在」の方がいそうだ。
実は今の方が現実っぽい。
ただ小説とは時代とともにあるものだ。
だから本書がいつ書かれたものかはすごく重要だ。
そういうことも考えないで読むからただ「暗い」とか違和感を感じる人もいるんだ。
経済も活況の頃の本書は、やや暗くてよかったのだ。
そんなバカ明る過ぎた時代に「冷め」は必要だったはずだ。
めったに二度も同じ本は読まないけど、本書は二度読んだ。
弱い女の子を大切にしてあげたいな、とも思った。
主人公に読書の良さとか孤独な中の過ごし方のようなものを学べた。
思わず新宿のカフェでフォークナーを読みそうになった。
つまりそういうのが春樹作品の登場人物のチカラなのだろう。
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No.36
(4pt)

「書かなければならなかった作品」

この作品ほど,村上春樹に対する評価を決定付けるものは他にありません。初めて彼の作品を読んだ人,彼の作品をたくさん読んでいる人,どちらとも彼を語る際には必ず挙げられると言っていい。そのため,話題性もまた最も大きい。私は,これまでにすべての長編と少しの短編を読んでいて,初めて触れたのがこの作品がでした。
自伝との評に対する否定などとともに,「書かなければならなかった」という作者の文が,英語版の訳者あとがきにあります。この言葉が,僭越ながら私にはよく分かります。『ねじまき鳥』がお気に入りであり,また『ダンス』から『世界の終わり』への流れに圧倒された私には,その間にあって「(読ま)なければならなかった」作品。また,「蛍」で有名なように,この作品を長編として完成させるために,相当の時間を要しています。いわゆる「浅い」との批判は,おそらくは違うでしょう。「『セカチュー』などの先輩」という評も。それらの本とこの作品の読みやすさとは,似ているようで全く異なるものです。
「僕」,直子,緑,レイコさん。突撃隊,キズキ,永沢さん,ハツミさん。学校,寮,電車,書店,施設。どれもが他の長編に比べ現実的であり,でも合わさってどこか幻想的でもある。はじめから長編を幻想で書き続けた作者は,ある意味自らの居住まいを正すためにこの作品を書いたのでは。”Norwegian Wood”のとおり”This Bird Has Flown”となる前に,何か大切なものを捉えておくために。
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4062748681
No.35
(5pt)

偉大なるベストセラー

 愛する人、身近な人を突然失うことの悲しみを私に教えてくれた作品です。
 ぜひ、多くの人に読んでほしい、そして最後まで読んでその感想を共有してほしいと思った作品です。
ノルウェイの森 上 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: ノルウェイの森 上 (講談社文庫)より
4062748681
No.34
(5pt)

感じて下さい

感動?そうじゃない、哀しみ?そうでもない、私はこの本を読んだ今の自分の中の感情を適切な言葉で表現することが出来ません。
でもそれは登場人物達も同じです。僕、直子、緑。誰もが弱くて不安定で、淋しさや哀しさ、色々な感情を抱えている。みんな自分で自分のことが分からないから悩み、苦しむ。でもそれが生きているということ。
「僕はいったいどうすればいいのでしょう?」悩みに悩んだ“僕”のこの言葉がそれら全てのことを象徴しているようです。
この本は登場人物の淋しさ、哀しみ、喪失感などカオスのように複雑に入り混じった感情がひしひしと伝わってきました。感動でもなく、哀しみでもなく、複雑な感情の大きな波。
何かを失ってしまうことはとても辛く哀しいことです。失ってしまった時、自分の中のありとあらゆる物が壊れ、心の病となり、再生することはとても困難なことです。
しかし、再生を手助けしてくれる手紙と音楽が作中何度も登場し、それらの持つ温かいエネルギーに心がほっとする場面もありました。
読んでいて決して気持ちの良い爽快な物語ではありません、心の準備をして読むことをおススメします。
でも読んで損は無い物語です。
ノルウェイの森 上 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: ノルウェイの森 上 (講談社文庫)より
4062748681
No.33
(5pt)

性描写に

嫌悪を抱く人が多いみたいですね。
性交(挿入に限らず)は、法的・生物学的にはとても重いものですが、対人関係においては、ハグやダンス、スポーツ観戦の観客同士の連帯や高揚と同じ、つまりコミュニケーションの一様態だと思います。
愛とセックスを不可分とするのは、所詮一つの価値観=信仰に過ぎません。それが、人間社会の発展に寄与するために、法的インセンティブを与えられているにしてもです。
それを知らない(思いが至らない)人間には、この書を語って欲しくない。
この本を主人公の性交渉描写だけをあげつらって悪し様に言うのは、映画「転校生」を、その性描写のために悪し様に言ったPTAと同じレベルだと思います。
性と死は、人間の本質であり、隠蔽・タブー視されているだけに目の前に現れるだけで嫌悪感を持つ人も多いのかもしれませんが、真に自由に生きたいと思う人間にとって深く考えざるを得ない事象だと思います。
この1冊だけで、村上春樹という作家を諦めてしまうのは、あまりにもったいないと思います。「世界の終わりとハードボイルドワンダーランド」や初期の短編を読んで欲しい。
ノルウェイの森 上 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: ノルウェイの森 上 (講談社文庫)より
4062748681
No.32
(5pt)

痛みを背負って生きる人へ

大事な人を失った人,病気で苦しんでいる人などそういった,苦しみ・痛み・悲しみを背負いっている人への,著者の暖かい眼差しを感じました。物語もいいですが,それを引き立てる登場人物、BGM(ビートルズ,クリームなど)のさりげなさも,隠し味になっていて飽きずに読ませてくれます。セリフとか,すごく恥ずかしいしクサイのもあるけれど,フィクションなんだって割り切って、その世界に入り込んで読めば楽しめるかな,と思いました。逆にその言い回しが気障に映ったり,スノッブに聞こえるということもあると思いますが、僕はなんとか許容範囲です(笑)
ノルウェイの森 上 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: ノルウェイの森 上 (講談社文庫)より
4062748681
No.31
(5pt)

やっぱりいい本でした。

高校、大学時代に村上春樹にはまっていて、でも『ノルウェーの森』はあまり好きではなかった。「風の歌」「ピンボール」「ダンス」「世界の終わり」「ねじまき鳥」の方が好きだったんだけど、久々に読み返してみたら、やはりこの作品はすばらしい。主人公の「僕」と、自分の考え方・生き方が、決して似ているわけではないのに、これほどまでに主人公に感情移入してしまう小説はなかなかないと思う。大学時代にもどりたいとさえ思った。仕事があまりに忙しくて、疲れていたので、久々に読んでみたのだが、慰められるというか、元気がでてくる。あえて、この本のよくない点を挙げるとすれば、村上春樹の本を読んでいる限り、なかなか仕事に対するモチベーションがあがらないことか。精神状態がマイナスのときに読むのはいいが、プラスマイナス0くらいの状態に戻ったら、違う本を読んだほうがいいかもしれない。しかし、この作品がすばらしいことは、間違いない。
ノルウェイの森 上 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: ノルウェイの森 上 (講談社文庫)より
4062748681
No.30
(4pt)

ベストセラー嫌いさんもぜひ読んでみてください

いわゆるハルキストには不評といわれる、このノルウェイの森、私はすばらしいと思ってます。帯に村上春樹さん自身が、「100%の恋愛小説」と書いてらっしゃるにもかかわらず、こういうのもなんですが、この本は「単なる恋愛小説」ではない気がします。強く感じるのは「失われていく時代、若さへの憧憬」著者の初期作品の主人公の「モラトリアム」を捨てざるを得ない主人公。それを捨てきれずに死んでいく主人公を取り巻く人々。こういってはあれですが、ベストセラーになったのが不思議なくらい読み込める作品です。
ノルウェイの森 上 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: ノルウェイの森 上 (講談社文庫)より
4062748681
No.29
(4pt)

謎多き村上作品

村上春樹の作品を読むのは、「海辺のカフカ」に続いて2作目。登場人物が繰り広げる知的で幻想的な会話と、とてつもない才能を有しながら決定的な人間的欠陥のある個性豊かな登場人物達は健在でした。
ノルウェイの森 上 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: ノルウェイの森 上 (講談社文庫)より
4062748681
No.28
(5pt)

めがね君の主張

この作品は、全ての文章に命が込められていて、その為に、何度読んでも、その命に触れて不思議な気分になる 初期の作品からずっとdetachmentの世界で生きている主人公を書き続けた作者、村上春樹。。 一言で言うと 「世界は、何て下らないのだ、僕は、関わらないぞ」と、こういうわけ。 社会と折り合い付かずに苦しんだり、自分が誰にも理解されないと思っている方は、春樹初期作品を読んで「私は、これでもいいんだ」と励まされたりしたでしょう。 ノルウェイの森にも、そういうテイストはある。そして、この作品の場合は「世の中は下らない、やってられない、だから死ぬ」という結論を出す登場人物まで、出てくる。それも、大勢。 影響を受けて、死に結論を決める人も多くいると聞く。 しかし、春樹は、この作品で死を肯定しているわけではない。 なかなか飛び立たない蛍は、それでも、道を手探りしながら、飛び立った。 突撃隊は、地図を描くんだ、地図を描くんだと、どもりながら、不器用に自分の生きる道を探し続ける。 夢の世界と、リアリズムが交差するこの物語の中で、主人公は、リアリストである緑を選んだ。 どんだけ、世界が辛くて理不尽で、話の通じない世界でも、生きていかなきゃいけないんだという結論を出した ポジティブな生じゃなくて、ネガティブな生かもしれんけど、でも、やってかなきゃならん。 全共闘の時に持っていた熱が失われても、それでも、なんとか自己を保ちつつ、生きていかなければならないと悟った春樹の切なさが伝わる。
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4062748681
No.27
(5pt)

村上春樹に挫折した人、これで再挑戦してみてください!

私は、以前に処女作の「風の唄を聴け」を読んで挫折し(もう何がなんだか全く理解できなかった)それ以来村上春樹の本は一切手にとっていなかったのですが、友人の勧めもあり読んでみました。そしたら、なんと読みやすいこと!何というか、登場人物それぞれに少しずつ感情移入できるので、話に入りやすいです。それぞれの気持ちや考えに、自分自身を重ね合わせたり、色々考えたりしながら読めるので、どんどん先へ進んでしまいました。個人的に、『緑』という女の子に私は特に惹かれました。すっごく魅力的で、強くて、でも弱くて。それと、他の人もそう言ってるかもしれないですけど、この小説を読んでいて、なぜだか「ライ麦畑でつかまえて」を思い出しました。なんでかなぁ?私は、この小説は人生と恋愛の小説だと感じています。でも読む人によって、捉え方は全然違うものになる小説だと思います。それが面白いのかも。村上春樹に挫折し、もう読みたくない!と思ってる人も一度読んでみるといいと思います。私はこれで、復活しました☆
ノルウェイの森 上 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: ノルウェイの森 上 (講談社文庫)より
4062748681
No.26
(5pt)

最高傑作ではない、しかし何度も読み返したくなる

村上春樹を人に勧めるのに、「この作品から」ということはない。確かにひたすらに売れた作品ではあるけれど、一冊の小説として見たとき、下巻の中だるみ感がどうしても気になるからだ。元々一冊を予定して書き始めたものが、予想以上に長くなり、上下巻となったということだが、その辺りにこの中だるみの原因があるのではないかと思う。下巻でのラストは決まっているが(=直子の死)、そこに至るまでのエピソード作成に苦労した、という感じか。しかし作中で、主人公「僕」がフィッツジェラルドの『グレート・ギャツビー』を好きなところから何度と無く読み返すように、部分部分として読むと、そんなテンポの崩れなどは気にならなくなる。むしろそうやって何度も『ノルウェイの森』の空気に触れることが、何とも心地良い。ビートルズの原曲が持つ雰囲気のように、何かハイ・テンションで、何か不可思議で、そして何か物悲しいこの作品は、僕にいつも「読む」喜びを与えてくれる。
ノルウェイの森 上 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: ノルウェイの森 上 (講談社文庫)より
4062748681
No.25
(5pt)

異色の作品

おそらく日本で最も支持を得ているであろう作家の一人の、最も売れた小説がこの作品です。単行本の初版発行からもう十八年が経とうとしていますが、いまだその人気は衰えることなく、「泣いた小説」「好きな小説」などといったランキングでもよく見かける有名作品です。著者である村上春樹氏を扱ったサイトを見ても、この作品が彼の最高人気作品であることは一目瞭然です。しかしながら私は、多くの人々が『ノルウェイの森』を春樹氏の「代表作」と考えていることには疑問を感じます。この小説は確かに「売れた」という意味では著者の代表作ですが、同時にストーリーとしては異色の作品であり、著者の小説性を体現するものではないと思います。この小説を素晴しいと思った人も、そうでない人も、くれぐれもこの小説だけから春樹氏の他の作品を類推することはお止めください。あるいはこの小説は、村上春樹という人間そのものを体現する小説なのかもしれません。
ノルウェイの森 上 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: ノルウェイの森 上 (講談社文庫)より
4062748681
No.24
(5pt)

最高の恋愛小説

 村上春樹の中で一番好き。 彼の心地よい文体で、主人公の孤独と悲しみがひしひしと伝わってくる。 支えを待ちながらも動けず、孤独に苦しむ主人公。成長すること、そして恋愛という価値観から今まで逃げていた女性。自分以外を見ることを許容できず、孤独を知り、それでも明るく過ごす女性。 微妙な真理で揺れ動く、もっとも静かでもっとも美しい小説。
ノルウェイの森 上 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: ノルウェイの森 上 (講談社文庫)より
4062748681