無理

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評判

無理の評価:

3.33/5点 レビュー 119件。 B ランク

Amazon書評・レビュー点数毎のグラフです

平均点3.33pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全122件 101〜120 6/7ページ
No.22
(5pt)

現代社会の歪み、解決の糸口なし、暗転を繰り返す!その結末は?

舞台は架空の地方都市「ゆめの」。そこに暮らす5人の男女が、現代社会の歪みから抜け出せずに、止め処もなく暗転していく物語です。解決の糸口は見えません。正義も良心も見えません。もちろん、正義の味方もいません。(もし、あるとしたら読者の良心かな?)生活保護の不正受給、悪徳商法、新興宗教、古い利権がらみの地方政治など、格差社会の元で生まれた様々な事件が、いっぺんにこの地方都市で起きてしまいました。フィックションなのですが、一種の現代社会ドキュメンタリーです。ただ、なぜか、結末だけは、フィックションぽいのですが・・・
 また、冒頭、「生活保護費という税金のおよそ半分は、弱者を主張する働きたくない者たちに支給されている。」と、相原に断定させておきながら、もっと深いところに問題の本質があることを、物語を通して読者に示唆しています。同様に、冒頭の様々な社会問題には、発生する原因があって、現代社会には、その解決策がないから、この物語の登場人物たちのように人生が、さらに暗転していくのでしょう。
 是是非で語れない現代の社会の歪みを抱えながら、物語はどんな結末に向かうのでしょう?一気に読まませてくれる作品です。
無理 Amazon書評・レビュー: 無理より
4163285806
No.21
(4pt)

オチはあれでいいと思います。

「最悪」「邪魔」という前作2作を読んだ人なら想像が付くとは思いますが、
全て思った通りの内容です。はい。
しかし、分かっていても面白い、おおよその見当はついても、とにかく人間描写が上手い。
前作2作も含めて、いるいるこういう人、あるあるこんな場面のテンコ盛り。
次回は「無理」にいくつかの物語をひとつの作品とするのではなく、
ひとりの描写をとことん突き詰めたものも読んでみたいと思います。
無理 Amazon書評・レビュー: 無理より
4163285806
No.20
(2pt)

こんな絶望的な未来を描いて、一体、読者に何を伝えたいのかが、さっぱりわからない

最近の奥田英朗は、格差社会の負け組と称される人々に関心があるようで、専らそうした人々を題材にした作品は、「ララピポ」、「オリンピックの身代金」に次いで、この「無理」が、3作目となる。私は、このうち、「ララピポ」とこの「無理」を読んで、特に感じるのだが、奥田英朗は、こうした人々を、冷めた目で、「こうした境遇からは、絶対に這い上がれない人」と、突き放して見ているような気がしてならないのだ。少なくとも、この2作品の行間からは、奥田英朗が、こうした人々を暖かい眼差しで見ているとは、とても感じられない。

大半が格差社会の負け組に属するこの「無理」の主な登場人物は、一人残らず、出口の見えない迷路に迷い込み、未来への希望が全く見えない絶望的な状況に陥ってしまっているのだ。そんな彼らが最後に交差する最終場面の後に、一体、彼らに、どんな未来が開けているといえるのだろうか。こんな絶望的な未来を描くことによって、奥田英朗が読者に何を伝えたいのかが、私には、さっぱりわからないのだ。 

現代社会には、現に、負け組に区分される人々が少なからずおり、また、今は、取りあえず、その反対側にいる人でも、いつ、自分も負け組に転じるかもしれないという、先の見えない不安な時代に生きているのだ。そうした多くの読者が、この小説を読んで、そのあまりの後味の悪さに、気が滅入ってしまうのではなく、一筋の希望や光明を見出すことができる作品にすることはできなかったのだろうか。 

ところで、この作品は、実質的には、5人を主役とする1話単純平均で約100ページの連作短編集といえる。しかし、最後に5人を交差させる構成自体は上手いのだが、「ララピポ」のような1話完結方式にせず、5話を交互に描く手法を取ったがために、物語のテンポが5倍遅くなってしまっており、読む側としては、かなり集中力を削がれ、イライラさせられたことも付け加えておきたい。 
無理 Amazon書評・レビュー: 無理より
4163285806
No.19
(4pt)

奥田節、全開

奥田英朗氏の小説の魅力は、悲劇だか喜劇だかわからない人の人生を描くところですね。
そこが好きです。
今回の登場人物も、おのおの不幸に見舞われてるのだけれど、思わず笑ってしまうこっけいさが
あります。
結末がどうなるかということよりも、おのおのの行動やら事の顛末に興味があり
読んでいて楽しかったです。
他のレビューを読むと結末がちょっと…というのが多かったですが、それもご愛嬌。
奥田ワールドを楽しみました。
無理 Amazon書評・レビュー: 無理より
4163285806
No.18
(5pt)

今のままではハッピーエンドは「無理」?

東北の地方都市で暮らす登場人物たちの暮らしを通して、現代の地方都市の現状と問題点を浮き彫りにする作品。どの登場人物もふとしたことからどんどん不幸になっていく。さらに最後には・・・人の不幸を見て読者が「自分のほうがまだまし」と思えるようにすることが狙い?大作だが読みやすくあっという間に読めた。安易なハッピーエンドではない。処方箋は自分で見つけようということか。
無理 Amazon書評・レビュー: 無理より
4163285806
No.17
(5pt)

ド田舎に

住む地方都市の住民として、他人事のように思えない内容であり、その描写に
身震いした。作中の人物たちのように、自分の地域を軽蔑したり、自分はそこから抜け出て
「お前たちとは違うんだ」と心のどこかで根拠のないプライドを持っていたり、
でも結局は、社会の下層として、その軽蔑する地域で日々を過ごしている、いや過ごさざるを得ない毎日。
なんだか、ゆめの市が自分の住んでいる市町村ような気がした。
シャッター商店街、パチンコとラブホ、外国人の増加、売春など
地方の現実を、まざまざと見せつけられた。
地方にはインテリを満足させるインフラがないという言葉が妙に頷けた
弱者同士の罵りあいほどつらいものはない
無理 Amazon書評・レビュー: 無理より
4163285806
No.16
(4pt)

結末に無理がある

「邪魔」「最悪」に似た作品だ。5人の主人公が出てくるが、世の中の底辺に居る人達の普段の生活が書かれている。平成21年の不況に生きている負け組の人の生き様が良く書けている。彼らはとんでもない事件に巻き込まれていく。話しがどんどん膨らんでいき、最後は殺人事件まで起きてしまう。ミステリーなのか、ドタバタのコメディなのかわからないが、読んでいて面白い。
 実際私の隣りには暴走族上がりのヤンキーの奥さんや旦那が住んでいる。私にはとても理解できない人達だが、この小説を読むと何となく彼らをよく理解できる。生活保護を申請する人とそれを受付け、拒絶する人も出てくる。私はどちらの立場に立って読んでも理解できた。話しは面白くて、大きく膨らんでいくけど、結末にはどうにも無理がある。著者自身も書いていて、あまりに膨らみすぎてしまって、最後に結末を書くのは「無理」と思ってこの題名を付けたんじゃないかと思ってしまった。
無理 Amazon書評・レビュー: 無理より
4163285806
No.15
(3pt)

まあまあ、面白かったです!

最近嵌っている奥田 英朗さんの最新刊
図書館で90人待ち、新聞の書評も好評だったので、かなりの期待を抱いて読みました。
500ページを越すハードカバー。文体はいつもながら読みやすく飽きる事はありませんでした。
ただ今回あまりにも登場人物が多いのと場面の切り替えが多いので中々頭の中を整理する事が出来ず、
読んでは戻りを何度か繰り返しました。
期待を抱きすぎていたので読後感はまあまあでした。
ラストの偶然はあまりにも偶然すぎる感が拭えませんでした。
無理 Amazon書評・レビュー: 無理より
4163285806
No.14
(2pt)

最後まで読ませてはくれますが・・

淡々と500ページ。
さすがの筆力で最後まで読ませてくれますが、読後は物足りなさが残りました。
期待が大きすぎたかなぁ。
奥田氏の著作は全て読んでいますが、残念ですが平均点以下の評価です。
「奥田ワールド」未体験の方は、是非「邪魔」と「インザプール」からどうぞ。
無理 Amazon書評・レビュー: 無理より
4163285806
No.13
(3pt)

残尿感の残るジェットコースターストーリー

片田舎・ゆめの市に住む、接点のなさそうな5人を主人公にした
ドタバタ劇。著者得意のスタイルで、満を持しての登場です。
前半は、5人の生活を丁寧に描いていきます。地方都市のやるせ
ない閉塞感と無力感が心底息苦しい。『オリンピックの身代金』
でも感じましたが、著者の描写力ってどんどんすごくなっている
と実感します。
半分を過ぎた辺りから、物語は動き始めます。主人公5人みんな、
どんどん悪い方向へ。そして、5人の人生が交錯しつつ、クライマ
ックスへ向けてドンドン加速して行き…って思ったんですが、最
後はちょっと失速した感も。ここまで話を広げてしまうと、さす
がに“爽快な物語”として終わるのは無理かな。
ブ厚い本を一気(止まらず2日で完読です)に読ませるストーリー
テラーとしての手腕は相変わらず。地方都市の疲弊という社会的
な問題提起もあり。でも、物語としては、ちょっとすっきりしな
い結末で、残尿感の残る物語です。
無理 Amazon書評・レビュー: 無理より
4163285806
No.12
(3pt)

長編小説の割りに読んでいる途中に退屈した

メディアで大々的に宣伝され初版7万部という触れ込みで、
早速読んでみたが、評判の割にはストーリーの展開が鈍く、
読んでいる最中にしばしば欠伸が出るほど退屈に感じた。
町村合併で出来たゆめの市に、全く異なる5人の主人公が
登場し、それぞれの物語が並列的に進んで行く展開。
奥田作品はどれも読みやすいことは間違いない。それぞれ
の5人は他の4人と、どこかで必ず接点があるパターンも
よくある著者の得意技、他の小説でも読んだ記憶がある。
ただ、ラストの交通事故シーンで5人が全て巻き込まれる
のはご都合主義といっても、やっぱりハイライトで流石と
思いました。奥田作品ならではの最大のエンターテーメント
に仕上がっていて楽しめました。
でも、全体的にストーリーの遅さが災いして、物語にスピ
ード感がいま一つなく、もたついた感じがして星3つ。
無理 Amazon書評・レビュー: 無理より
4163285806
No.11
(4pt)

奥田ワールドのダークサイドが来ました。

どこにでもいそうな、でも、どうしようもないヤツらが
どん詰まりな日常に抵抗した結果、さらにどん詰まりな状況に堕ちていく。
これぞ、奥田ワールドのダークサイドゾーンだと思います。
閉塞感とか、堕ちていくどん詰まりな、救いようのない感じ
これがこのダークサイドゾーンの「味」なのかなぁと勝手に思っています。
これは好き嫌いが別れるところのような気がします。
ダークサイドを描いていますが、ピカレスクロマンではなく
黒川さんの作品みたいな、ドギツイ個性が暴れまわるわけでもなく。
世間的に好感度が低ーい感じの人間たちが蠢く感じとでも申しましょうか。
癖のある味付けの好きなミステリーファンにはオススメします。
無理 Amazon書評・レビュー: 無理より
4163285806
No.10
(5pt)

ラストが秀逸

この作品のラストを満足と思うか物足りないと思うかで分かれてるみたいだけど、間違いなく素晴らしいラスト!
この群像劇を通して「ゆめの」という街を構築した作品である。最後の最後に交差する人物達。最小限のエンターテイメントで締めくくったであろう狙いは感服するだけです。
無理 Amazon書評・レビュー: 無理より
4163285806
No.9
(1pt)

確かに面白かったが・・・

昨今の社会状況を散りばめながら、それぞれの立場における物語を進めながら、最後に登場人物が出会うって手法にちょっとうんざり。
邪魔、最悪、のほうが面白かった。いろんな意味で無理って思いました。
奥田さん、がんばれ!
無理 Amazon書評・レビュー: 無理より
4163285806
No.8
(2pt)

期待はずれ

平凡な地方都市の、小説としては平凡すぎるショートストーリーが同時進行していく。どこかで交わることもなく、淡々と進んでいく。たいした話でもないのに最後まで読ませる筆力は認める。地方都市の閉塞感も、脚色が過ぎるにしても感じられる(生活保護なんて不正受給者だらけかと勘違いする人がでてくるかもしれない)。でも、ここには『最悪』にあった読者がイライラさせられるような感情移入できる要素もないし、『ららぴぽ』の意外性もない。伊良部シリーズのユーモアもウィットもない。結末は、とってつけたようなものにしか思えない。相互に独立した話を無理矢理終わらせたって感じ。結局、閉塞感はそのままだし。奥田作品にしては凡庸に思う。
無理 Amazon書評・レビュー: 無理より
4163285806
No.7
(4pt)

地方都市の現実

東北の中規模都市に住んでいるものにとってこの小説の世界観はとてつもなくリアルです。
安易なショッピングモール誘致によって叩き潰された社会生活や大都市とのとてつもない経済格差、いまだに公共事業だよりの土建屋にそれに群がる議員&後援者達、パチンコと買春以外の真っ当な娯楽を考えようともしない一部の市民たちに安易に生活保護に群がる若年者たち。
全て紛れもない現実です。
私たちの住む町でも若者は大都市での就職を遮二無二目指しています。
しかし、一定の学力や経済力がないとそれも難しいのが現状です。県内に留まった若者たちは緩やかな絶望に苦しめられています。
貧困も絶望も地方では簡単に連鎖します。
その絶望の現状をリアルに切り取っているのがこの本です。
終わり方にはいささかのあっけなさが残るものの娯楽小説としての水準はかなり高いです。
無理 Amazon書評・レビュー: 無理より
4163285806
No.6
(4pt)

『最悪』から10年、『邪魔』から8年経っても変わらないこのやるせなさ

奥田英朗が『オリンピックの身代金』をステップボードにして、「このミステリーがすごい!」にもランクインした『最悪』『邪魔』の社会派シリアス路線に帰ってきた。
本書は’06年から’09年にかけて『別冊文藝春秋』に長期連載された長編である。
舞台は東北の3つの町が合併してできた人口12万の地方都市「ゆめの市」。これといった産業はなく雇用は低迷、地元商店街はシャッターを下ろし、唯一のショッピングセンターへ行くのにも公共交通機関は赤字で本数を減らされている。住む人は何の希望も見出せないでいる。季節は冬で、異常気象ゆえ例年になくどんよりとした寒さがこたえる雪模様の天候だ。
ストーリーはこんな暗いシチュエーションで、メインの登場人物5人に降りかかる日常のさまざまな問題が次々と、あくまでも客観的に描かれてゆく。またその「突き放した」描き方は終末にいたるも何の結末も見ずに終わるまで変わらない。
特徴的なのは少なくとも5人のうちふたりは地方公務員と市会議員という、われわれ庶民から見れば恵まれた境遇の者たちすら日々問題を抱え、気が休まる暇もなく鬱屈した生活を送ることを余儀なくされている現実である。この物語は、この社会で暮らす5人の「出口のない・解決策のない」群像劇だが、サブテーマとして、自治体あげての生活保護打ち切り政策、ゲームに興じ親に暴力をふるうひきこもりニート、主婦売春、ブラジル人労働者の問題などにも触れられており、これまた行き詰まった現在の日本と暗澹たる未来を象徴するものばかりである。
『最悪』から10年、『邪魔』から8年経ってもなんら変わることのない日本の社会のこのやるせなさはどうだ。
無理 Amazon書評・レビュー: 無理より
4163285806
No.5
(3pt)

こういう世界も描く人だったのね。

インザプールとか、伊良部シリーズしか読んだことがなかったので、読み始めて期待値と作品のギャップに思わず「暗!」と口に出してしまいました。
どこまでも救われない主人公たち。
残念ながらというべきなのか、それぞれ描ききれていない人物像にものすごく儚さを感じました。
作者が意図してこういう作品を書いたのでしょうけど、明らかに力不足でしたね。
でも、チャレンジしようという気迫は後半に進むにつれビンビン感じられてきました。
シリーズものでマンネリ化することなく、新しい境地にどんどん切り込んでいこうとする奥田英郎の姿勢は現代の作家には希少でかっこいい。
まだ読んでいないほかの作品も読んでみたいと思います。
(断片が繰り返される映像的な作品は最近の流行なのでしょうか?吉田修一なんかはそういう作品をとてもうまく描きますね。それに比べて…、奥田英郎は下手!!がんばれっ☆)
無理 Amazon書評・レビュー: 無理より
4163285806
No.4
(4pt)

確実に進化しています

これほどまでに今の日本の状況を描写しているその手腕はさすがです。その上で、作者が主観的な価値観を一切投影していないところが凄いと思いました。例えば『サウスバウンド』では、やっぱりこういう生き方はいいよね、ということであったり、『オリンピックの身代金』では、あの頃は良くも悪くもエネルギーが充満していた、という、仄かなものですがどこか憧れが混じった主張が感じられました。
ところがこの作品では、あえて絶望と希望の狭間を行ったり来たりするわけでもなく、また淡々とした日常描写に終始することもなく、所得格差の対比をことさらに際立たせるでもなく、ただ描写に徹していて、しかも奥田英朗ならではのスピード感はあるという、まさに目の放せない物語の面白さに満ちています。
とりわけ、初期の『最悪』『邪魔』などは、我慢に我慢を重ねてついにキレる、といったような、登場人物の心理のブレを、物語の推進力にしているところがあり、そこが時に人物が駒のように動かされているご都合主義的な感じも否めませんでした。その辺りをユーモアで乗り切っているのがこれまでの奥田調だったのですが、この作品ではそうしたユーモアも必要ないほど、徹底したドライな人物描写力が際立っています。
桐野夏生『メタボラ』のように、人物が作者の手を離れて自立して歩き出すといったような、文学的な凄みはありませんが、物語にオチをつけて何らかのスッキリ感を味わいたいのなら重松清などを読めばいいわけで、作品ごとに力量をつけてきたこの作者の今後はますます楽しみなものとなりました。
無理 Amazon書評・レビュー: 無理より
4163285806
No.3
(5pt)

待ってました。

帯に「最悪から10年、邪魔から8年」とありました。もうそんなにたつんですね。
この路線の奥田作品を待ちわびていたファンはきっと多かったと思います。そして、その期待は裏切られませんでした。もったいないと思いつつ、2日で一気に読み終えてしまいました。ありきたりですが、読み始めたら止まりません。
東北にある、うらぶれた地方都市に住む5人が主人公になります。この5人が直接出会うことなく物語は進んでいきますが、それぞれのエピソードがとにかく面白い。格差社会、シャッター通り商店街、新興宗教、引きこもり、家庭内暴力など今の社会が抱える問題がいくつも描かれますが、一つとして不要なものは無く全てが渾然一体となってこの小説を形作っています。特に舞台となる「ゆめの市」の閉塞感を表す描写が秀逸。私も同様にあまり「イケてない」都市在住のため、何やら読んでいて身につまされる様な感じもありました。
ついに5人の運命が交錯するラストは小説的高揚感がダイナミックに発揮されて素晴らしい。個人的には申し分の無い締め方だと思いました。
奥田先生、こういった作品もまたお願いします。できれば2〜3年の内に・・・。
無理 Amazon書評・レビュー: 無理より
4163285806