(短編集)

赤と青とエスキース

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評判

赤と青とエスキースの評価:

4.33/5点 レビュー 101件。 A ランク

Amazon書評・レビュー点数毎のグラフです

平均点4.33pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全181件 161〜180 9/10ページ
No.21
(5pt)

映画を見ているように鮮やかなストーリー

青山さんの作品は全て読んでいますが、また違う風を吹かせてくれたなあ、と言う印象。
3回読み終えたいま、脳裏には鮮やかな画像がいます。ストーリーの絶妙な繋ぎ技には、またしても心を掴まれました!
赤と青とエスキース Amazon書評・レビュー: 赤と青とエスキースより
4569850642
No.20
(5pt)

2度読みは確かに必至でした。

これはすごい。忘れられていたジグソーパズルが、ふと思い出されて一気に完成に近づきますが、どうしてもピースが足りません。そのようなもどかしさから、すぐにページを戻って確認したくなってしまいます。

「そういうことだったのか」

終盤まで謎を謎として読んでいないので、エピローグでの回収ラッシュに戸惑います。そして頭の中が忙しくなるのが心地いいです。さすが本屋大賞候補。
赤と青とエスキース (PHP文芸文庫) Amazon書評・レビュー: 赤と青とエスキース (PHP文芸文庫)より
4569904238
No.19
(5pt)

2度読みは確かに必至でした。

これはすごい。忘れられていたジグソーパズルが、ふと思い出されて一気に完成に近づきますが、どうしてもピースが足りません。そのようなもどかしさから、すぐにページを戻って確認したくなってしまいます。

「そういうことだったのか」

終盤まで謎を謎として読んでいないので、エピローグでの回収ラッシュに戸惑います。そして頭の中が忙しくなるのが心地いいです。さすが本屋大賞候補。
赤と青とエスキース Amazon書評・レビュー: 赤と青とエスキースより
4569850642
No.18
(5pt)

清涼感

4つのエピソードとエピローグから構成され、エピローグで謎が明かされます。読書後になんとも言えない清涼感が残る作品です。
赤と青とエスキース (PHP文芸文庫) Amazon書評・レビュー: 赤と青とエスキース (PHP文芸文庫)より
4569904238
No.17
(5pt)

清涼感

4つのエピソードとエピローグから構成され、エピローグで謎が明かされます。読書後になんとも言えない清涼感が残る作品です。
赤と青とエスキース Amazon書評・レビュー: 赤と青とエスキースより
4569850642
No.16
(4pt)

赤と青の化学反応

本書は2022年本屋大賞候補作★4

エスキースは、美術分野では作品を制作するための着想や構想、あるいは構図を描きとめた下絵のこと。
何をどんな風に表現したいのか、自分の中にある漠然としたものを描きとめて、少し具体的にするために描くのだそうです。

デッサンやスケッチと似ていますがそれらと決定的に違うのは、本番の作品を必ず完成させる、描き手にその意思があるということ。

ジャック・ジャクソンというオーストラリア人画家が描いた「エスキース」という絵が、4編で構成された本書の各編に登場し物語が進行します。

4編のタイトルは
1章:金魚とカワセミ
2章:東京タワーとアーツ・センター   
3章:トマトジュースとバタフライピー  
4章:赤鬼と青鬼
いずれも赤vs青となっているところがミソ。

暖色を代表する赤と寒色を代表する青は真逆で、両者を対比したり合体することによって生まれる効果で、テーマをより鮮明にする意図があるのでしょうか。
止まれ・進め、積極・消極、快活・陰気、晴れ・雨、プラス・マイナス・・などいろんなシーンが考えられそうです。

本書では引っ込み思案のレイと陽気なブーのラブストーリーを軸に、有名画家の絵を引き立てるための無名な額縁職人などのストーリーが展開します。

中でも3章の、二人の漫画家の対照的な生き方のエピソードがとても面白い!!
遅咲きマンガ家タカシマ剣と、彼の元から巣立った若手の超売れっ子マンガ家砂川が、エスキースが飾られている喫茶店で対談したときのエピソードです。

タカシマの雄弁で陽気な上昇志向に対し、砂川はマスコミなどにほとんど露出しない控えめなキャラ。
彼は自分のことよりも、自分の作品がマスコミなどで取り上げられ、多くの人に読んでもらうことを最優先しています。

そんな砂川がタカシマに「(あなたの)作品がタカシマさんに救われたんです」というシーンがとてもいい。
これまで、偶然と幸運の積み重ねでマンガ家デビューにこぎ着けたと思っているタカシマにとって、この言葉は何よりの励みと救いになったことでしょう。

喫茶店でオーダーしたメニューが、二人の性格そのままにタカシマがトマトジュース、砂川がバタフライピーというのも面白い。

最後は赤と青が混ざって化学変化を起こしたような、すてきなシーンでした。

ジャック・ジャクソンが描いたエスキースは、下絵がそのまま本番の作品になりましたが、この先本番の絵を完成させるのは誰なんでしょうか?
赤と青とエスキース (PHP文芸文庫) Amazon書評・レビュー: 赤と青とエスキース (PHP文芸文庫)より
4569904238
No.15
(4pt)

赤と青の化学反応

本書は2022年本屋大賞候補作★4

エスキースは、美術分野では作品を制作するための着想や構想、あるいは構図を描きとめた下絵のこと。
何をどんな風に表現したいのか、自分の中にある漠然としたものを描きとめて、少し具体的にするために描くのだそうです。

デッサンやスケッチと似ていますがそれらと決定的に違うのは、本番の作品を必ず完成させる、描き手にその意思があるということ。

ジャック・ジャクソンというオーストラリア人画家が描いた「エスキース」という絵が、4編で構成された本書の各編に登場し物語が進行します。

4編のタイトルは
1章:金魚とカワセミ
2章:東京タワーとアーツ・センター   
3章:トマトジュースとバタフライピー  
4章:赤鬼と青鬼
いずれも赤vs青となっているところがミソ。

暖色を代表する赤と寒色を代表する青は真逆で、両者を対比したり合体することによって生まれる効果で、テーマをより鮮明にする意図があるのでしょうか。
止まれ・進め、積極・消極、快活・陰気、晴れ・雨、プラス・マイナス・・などいろんなシーンが考えられそうです。

本書では引っ込み思案のレイと陽気なブーのラブストーリーを軸に、有名画家の絵を引き立てるための無名な額縁職人などのストーリーが展開します。

中でも3章の、二人の漫画家の対照的な生き方のエピソードがとても面白い!!
遅咲きマンガ家タカシマ剣と、彼の元から巣立った若手の超売れっ子マンガ家砂川が、エスキースが飾られている喫茶店で対談したときのエピソードです。

タカシマの雄弁で陽気な上昇志向に対し、砂川はマスコミなどにほとんど露出しない控えめなキャラ。
彼は自分のことよりも、自分の作品がマスコミなどで取り上げられ、多くの人に読んでもらうことを最優先しています。

そんな砂川がタカシマに「(あなたの)作品がタカシマさんに救われたんです」というシーンがとてもいい。
これまで、偶然と幸運の積み重ねでマンガ家デビューにこぎ着けたと思っているタカシマにとって、この言葉は何よりの励みと救いになったことでしょう。

喫茶店でオーダーしたメニューが、二人の性格そのままにタカシマがトマトジュース、砂川がバタフライピーというのも面白い。

最後は赤と青が混ざって化学変化を起こしたような、すてきなシーンでした。

ジャック・ジャクソンが描いたエスキースは、下絵がそのまま本番の作品になりましたが、この先本番の絵を完成させるのは誰なんでしょうか?
赤と青とエスキース Amazon書評・レビュー: 赤と青とエスキースより
4569850642
No.14
(4pt)

メルボルンの美しい街並みとホテルから見た夜景を思い出した。

オーストラリアのメルボルンの若き水彩画家ジャック・ジャクソン。彼は、友人の日本人のブーから、もう直ぐ日本に帰る交換留学生のレイの絵を描いて欲しいと頼まれた。レイは、「期間限定の恋人」だった。黒髪がキレイで、赤いブラウスを着て、青い鳥のブローチをしていた。彼女を見ていることで、ある描き方のインスピレーションが湧いた。そのことで、ジャックジャクソンは画家として、目覚めるのだった。
エスキースというのは、下絵である。その完成した絵が、日本の画廊にきて、額縁を作って欲しいと画廊主に頼まれる。額縁は、絵より目立ってはいけない。空知という額縁職人は、メルボルンに行って、ジャックジャクソンにあっていた。ジャックジャクソンは、メルボルンのシンボルのアーツセンターを青色で描いていた。その色合いを見て、空知は赤い東京タワーを描いた。ジャックジャクソンの絵の額縁が、あまりにも貧しかった。日本で額縁とは何かということを考えて、額縁職人になろうとしたのだ。絵と額縁の完全な結婚を目指す。桜の木で、真鍮箔に、鳥の羽を彫刻した。赤いブラウスの女の絵に、額縁にあっていた。
その赤いブラウスの女の絵は、喫茶店に飾られていた。師匠の漫画家と、弟子だった漫画家が、ウルトラマンガ賞をとった。弟子の漫画家のクールさが浮かび上がる。その対談が、喫茶店で行われた。対談の本に掲載された二人の写真の背景に赤いブラウスの女の絵が写っていた。
画廊に勤めている茜は、パニック障害に陥っていた。別れた彼の飼っていた白い猫に癒された。
そして、最終章に、ジャックジャクソンに描かれた赤いブラウスを着た女の秘密が解き明かされる。
バラバラな物語に見えて、赤いブラウスの女の絵がつながりを見せる。ふーむ。巧みな物語。セレンディピティによって、絵と人がつながっていく。
メルボルンの美しい街並みとホテルから見た夜景を思い出した。
赤と青とエスキース (PHP文芸文庫) Amazon書評・レビュー: 赤と青とエスキース (PHP文芸文庫)より
4569904238
No.13
(4pt)

メルボルンの美しい街並みとホテルから見た夜景を思い出した。

オーストラリアのメルボルンの若き水彩画家ジャック・ジャクソン。彼は、友人の日本人のブーから、もう直ぐ日本に帰る交換留学生のレイの絵を描いて欲しいと頼まれた。レイは、「期間限定の恋人」だった。黒髪がキレイで、赤いブラウスを着て、青い鳥のブローチをしていた。彼女を見ていることで、ある描き方のインスピレーションが湧いた。そのことで、ジャックジャクソンは画家として、目覚めるのだった。
エスキースというのは、下絵である。その完成した絵が、日本の画廊にきて、額縁を作って欲しいと画廊主に頼まれる。額縁は、絵より目立ってはいけない。空知という額縁職人は、メルボルンに行って、ジャックジャクソンにあっていた。ジャックジャクソンは、メルボルンのシンボルのアーツセンターを青色で描いていた。その色合いを見て、空知は赤い東京タワーを描いた。ジャックジャクソンの絵の額縁が、あまりにも貧しかった。日本で額縁とは何かということを考えて、額縁職人になろうとしたのだ。絵と額縁の完全な結婚を目指す。桜の木で、真鍮箔に、鳥の羽を彫刻した。赤いブラウスの女の絵に、額縁にあっていた。
その赤いブラウスの女の絵は、喫茶店に飾られていた。師匠の漫画家と、弟子だった漫画家が、ウルトラマンガ賞をとった。弟子の漫画家のクールさが浮かび上がる。その対談が、喫茶店で行われた。対談の本に掲載された二人の写真の背景に赤いブラウスの女の絵が写っていた。
画廊に勤めている茜は、パニック障害に陥っていた。別れた彼の飼っていた白い猫に癒された。
そして、最終章に、ジャックジャクソンに描かれた赤いブラウスを着た女の秘密が解き明かされる。
バラバラな物語に見えて、赤いブラウスの女の絵がつながりを見せる。ふーむ。巧みな物語。セレンディピティによって、絵と人がつながっていく。
メルボルンの美しい街並みとホテルから見た夜景を思い出した。
赤と青とエスキース Amazon書評・レビュー: 赤と青とエスキースより
4569850642
No.12
(5pt)

優れたアート

これはとてもいい物語です。読みやすいし、アートとして優れたフィクションだと思います。青山さんの物語を読むと、いろいろな能力に気づきますが、その一つは登場人物とほかの内容をうまく繋げることです。この本を最後まで読むと、おそらく多くの読者がその巧みな繋ぎ方に感銘を受けると思います。
赤と青とエスキース (PHP文芸文庫) Amazon書評・レビュー: 赤と青とエスキース (PHP文芸文庫)より
4569904238
No.11
(5pt)

優れたアート

これはとてもいい物語です。読みやすいし、アートとして優れたフィクションだと思います。青山さんの物語を読むと、いろいろな能力に気づきますが、その一つは登場人物とほかの内容をうまく繋げることです。この本を最後まで読むと、おそらく多くの読者がその巧みな繋ぎ方に感銘を受けると思います。
赤と青とエスキース Amazon書評・レビュー: 赤と青とエスキースより
4569850642
No.10
(5pt)

なんで、こんなにも愛おしい・美しい言葉が紡げるのだろう

赤と青で描かれた、エスキース(下絵)と題された一葉の画。
プロローグと独立した4短編。それぞれの中に同一の画が登場します。そして、エピローグで…

「その瞬間、体のまんなかが、ぐいっともぎとられた。目が、そらせなかった。」
「私は、自信もないくせに見栄っ張りで、~いつまでも未熟で」
「奇遇だね。俺もまったく同じだ」
「俺は君の気高い生命力を知っているよ」

なんで、こんなにも愛おしい・美しい言葉が紡げるのだろう。
これは、恋と愛と人生の物語。
赤と青とエスキース (PHP文芸文庫) Amazon書評・レビュー: 赤と青とエスキース (PHP文芸文庫)より
4569904238
No.9
(5pt)

なんで、こんなにも愛おしい・美しい言葉が紡げるのだろう

赤と青で描かれた、エスキース(下絵)と題された一葉の画。
プロローグと独立した4短編。それぞれの中に同一の画が登場します。そして、エピローグで…

「その瞬間、体のまんなかが、ぐいっともぎとられた。目が、そらせなかった。」
「私は、自信もないくせに見栄っ張りで、~いつまでも未熟で」
「奇遇だね。俺もまったく同じだ」
「俺は君の気高い生命力を知っているよ」

なんで、こんなにも愛おしい・美しい言葉が紡げるのだろう。
これは、恋と愛と人生の物語。
赤と青とエスキース Amazon書評・レビュー: 赤と青とエスキースより
4569850642
No.8
(2pt)

「仕掛けに満ちた」との宣伝文句だが、仕掛けと甘味料が過剰ですね。

「仕掛けに満ちた」との宣伝文句のとおり、ちょっと仕掛けが過剰。名前をあかさずに登場した人物が、あとになって実はその前に登場した〇〇さんだったという仕掛けは、著者が優越的立場を利用して読者をミスリードして驚かせる仕掛けであり、フェアでないし、つくりのもの感が否めない。ほっこりする話ではあるけど、無理やりほっこりさせようとしているように思えて、私には感情移入しにくかったです。
  青山さん、『鎌倉うずまき案内所』を読んだ時、ジャック・フィニィを思わせるファンタジーの作家だなと思って嬉しくなりました。でも、本作のようなリアルな設定の物語は、リアルでもファンタジーでもない、なんか中途半端な小説になるのでしょうか。甘味料がたくさん入った感じのライトノベルで、こういう話が好きな人いるだろうけど、私には甘味料過剰でした。
赤と青とエスキース (PHP文芸文庫) Amazon書評・レビュー: 赤と青とエスキース (PHP文芸文庫)より
4569904238
No.7
(2pt)

「仕掛けに満ちた」との宣伝文句だが、仕掛けと甘味料が過剰ですね。

「仕掛けに満ちた」との宣伝文句のとおり、ちょっと仕掛けが過剰。名前をあかさずに登場した人物が、あとになって実はその前に登場した〇〇さんだったという仕掛けは、著者が優越的立場を利用して読者をミスリードして驚かせる仕掛けであり、フェアでないし、つくりのもの感が否めない。ほっこりする話ではあるけど、無理やりほっこりさせようとしているように思えて、私には感情移入しにくかったです。
  青山さん、『鎌倉うずまき案内所』を読んだ時、ジャック・フィニィを思わせるファンタジーの作家だなと思って嬉しくなりました。でも、本作のようなリアルな設定の物語は、リアルでもファンタジーでもない、なんか中途半端な小説になるのでしょうか。甘味料がたくさん入った感じのライトノベルで、こういう話が好きな人いるだろうけど、私には甘味料過剰でした。
赤と青とエスキース Amazon書評・レビュー: 赤と青とエスキースより
4569850642
No.6
(5pt)

赤と青とエスキース

読み始めは単なる恋愛小説かと思いました。
読んでいくうちに目が離せなくて気づいたら3時間ぶっ通しであっという間に読み終えました。
途中から涙がするっとこぼれ、とっても温かい気持ちになりました。
この本の題名の意味と込められた想いが溶けた時はなんとも言えない幸せな気持ちになりました。
ありがとうございます。
赤と青とエスキース (PHP文芸文庫) Amazon書評・レビュー: 赤と青とエスキース (PHP文芸文庫)より
4569904238
No.5
(5pt)

赤と青とエスキース

読み始めは単なる恋愛小説かと思いました。
読んでいくうちに目が離せなくて気づいたら3時間ぶっ通しであっという間に読み終えました。
途中から涙がするっとこぼれ、とっても温かい気持ちになりました。
この本の題名の意味と込められた想いが溶けた時はなんとも言えない幸せな気持ちになりました。
ありがとうございます。
赤と青とエスキース Amazon書評・レビュー: 赤と青とエスキースより
4569850642
No.4
(5pt)

あの絵の行方が気になり、あの二人の繊細な描写が素敵です。

絶対、最後まで読んでください。
赤と青とエスキース (PHP文芸文庫) Amazon書評・レビュー: 赤と青とエスキース (PHP文芸文庫)より
4569904238
No.3
(5pt)

あの絵の行方が気になり、あの二人の繊細な描写が素敵です。

絶対、最後まで読んでください。
赤と青とエスキース Amazon書評・レビュー: 赤と青とエスキースより
4569850642
No.2
(5pt)

心がじーん、と温まるような小説です。

本書は、2021年本屋大賞2位『お探し物は図書室まで』の著者青山美智子の最新作である。

まず本書を手にとるとこの表紙にあるきれいな水彩画が目につく。本誌では語られてないが表紙は、『春1番』という題名の水彩画である。水彩画家であるU-ku(ゆーく)氏の作品である。

著者との出会いは、著者が画額を説明をうけたのが
U-ku氏であった。

『春一番』は、「春はもうすぐ展」に出展すために書き下ろした作品である。この開催が2月下旬であったため、「これから春が来ることが楽しみになったらいいなぁ」と思える絵を描いたとU-ko氏は語る。

著者は、1970年生まれ、愛知県出身現在は横浜市に住んでいる。大学卒業後シドニーの日経新聞社とで記者として働く。2年間のオーストラリア生活の後遅刻。出版社で雑誌編集者を経て執筆活動に入る。

主な受賞作品は、第28回パレットノベル大賞佳作受賞。デビュー作『木曜日にはココアを』が第1回宮崎本大賞を受賞。

また今年は、『お探し物は図書室まで』が2021年本屋大賞2位に選ばれ大活躍中の作家である。

本書は、何も言ってもネタバレになるので本書を紹介するのはかなり難しいが、物語は、5編で構成されている。※ネタバレ注意!

自分が大切に思っていること。そして自分が大切に思っている人と真剣に向き合い、お互いに成長していくという設定になっている。

①メルボルンに留学中の女子大生・レイは、現地に住む日系人・ブーと恋に落ちる。しかしレイは、留学期間が過ぎれば帰国しなければならない事態に陥る。2人は「期間限定の恋人」として付き合い始めるところから本当の物語は始まっていく。

② 一枚の絵にまつわるお話です。日本の額縁工房に努める30歳の額職人である空知(そらち)くんは、既製品の制作をしていたました。そんな毎日に毎日に迷いを感じていた。そこ十数年前に、メルボルンで出会った画家、ジャック・ジャクソンが描いた「エスキース」というタイトルの素敵な絵画に出会い変化が起こります。

著者は、ストーリーを考えているなかで、この額縁の話を聞きたかったので、U-kuさんに額縁職人を紹介してもらい、お話を聞いた。そのお話がとても面白く、この話に繋がった。

③中年の漫画家であるタカシマの、昔アシスタントを務めていた砂川が、「ウルトラ・マンガ大賞」を受賞した。雑誌の対談企画の相手として、砂川がタカシマを指名したことにより、二人は久しぶりに顔を合わせることになることからこの物語は始まる。

④パニック障害が発症し休暇をとることになった51歳の茜。そんなとき、元恋人の蒼から連絡がくる。茜は昔蒼と同棲していたアパートを訪れることになるのだが、パニック障害を発症した茜と元恋人の再会にある変化が...

⑤水彩画の大家となったジャック・ジャクソンの元に、20代の頃に描き、手放したある絵画が戻ってくるところから少し長めのエピローグが始まる。

青山美智子氏の作品を読み終えると毎回とても幸せになる。今回は冒頭にも話したように1枚の絵が素敵なキーワードになっている。

これも本書には載ってないが、著者はこの水彩画に本当に出会った頃は、今年の6月、本書のタイトルしか決まってなく、物語はまだ思考中だった。この水彩画を見た瞬間、私の描きたいものがここにぎゅっと詰まっている!と言う思いになったと語っている。

レビューに最後までお付き合いいただきましてありがとうございました。

最後に、何度も申し上げますが、本書を読み体と心がとても暖かくなりました。著者に、本当に感謝します。

【おまけ】

あたたかいお話をもう一つ。本書を読み終えた後、表紙の水彩画をもう一度横から見て欲しい。手に取った時はわからなかったが、本を横から見ると小さく桜の木が描かれているのがわかる。

この小さな木から新たなスタートをして欲しいと願いをこめているように感んじてならない。著者は、そのような細かいところも大切にしている。
赤と青とエスキース (PHP文芸文庫) Amazon書評・レビュー: 赤と青とエスキース (PHP文芸文庫)より
4569904238