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惑 まどう
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惑 まどうの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点2.80pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全2件 1~2 1/1ページ
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8編の短編集。アミの会(仮)という「実力派女性作家」集団のプロデュースで、テーマをその都度決めて組まれるアンソロジー・シリーズ。今回のお題は「惑」。 収められた8人の作家は、商品画像の通り。今野敏、法月綸太郎以外は、初めて読む作家。大雑把に言えば全編ミステリ。ただ殺人事件を正面から扱ったのは1作だけで、それ以外は、日常の謎、SF、イヤミス、など多様な内容。 自分がこういうアンソロジーを読む目的は、好きかも!っていう作家を新たに見つけて、自分の幅を広げていくことにある。こんな面白い作家いるんだという、新鮮な驚きを味わいたいという。 その目的で言うと、今作では、矢崎存美(やざきありみ)さんの作品がダントツで面白く印象に残って、次なんかこの人の読まねばと思わせてくれた。 タイトルは「最後の望み」。死ぬ間際の老人と死神とのやりとり、そこから生まれる家族の変化。限られた枠のなかで、父親の心情を無駄なく巧く描く。ウェットな星新一、あるいはえんどコイチの「死神くん」の秀逸エピソード、という感じでしょうか。なかなかジーンときました。 | ||||
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本書は「アミの会(仮)」によるアンソロジーということで、8人の作家が「惑(まどう)」をテーマに書き下ろした作品を収録しています。 私は、この会のアンソロジーを初めて読んだのですが、あとがきによれば、これまでに「捨てる」、「毒殺協奏曲」、「隠す」をテーマにアンソロジーを出されているようです。アミの会は、「美味しいものを食べながらおしゃべりを楽しみ、本も作っちゃおうという欲張りな会」だそうで、「企画そのものが参加メンバーの話合いをもとに進められていく」とのことです。 本書を読んでると、すでに発表済の作品を出版社の編集者が再構成しただけのアンソロジーとは異なり、作家たちが好きで集まって作った本という感じが伝わってきます。充実感のある作品集に仕上がっています。 本書に収録されている作品はそれぞれにおもしろいのですが、私の場合は、大崎梢「かもしれない」、加納朋子「砂糖壺は空っぽ」、光原百合「赤い椀」「喫茶マヨイガ」が好きです。 そして、永嶋恵美の「太陽と月が星になる」は好き・嫌いというより、読んでゾッとしました。それも上質で、嫌味のない緊密な作品で、とても印象に残りました。(この作品は人によって好き嫌いがあるかもしれません。) 「惑」といっても、いろんな捉え方があって、バリエーション豊かなストーリーが楽しめる本。 読んで損はないと思います。お薦めします。 | ||||
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