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戦艦武蔵



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【この小説が収録されている参考書籍】
戦艦武蔵
戦艦武蔵 (新潮文庫)

戦艦武蔵の評価: 4.52/5点 レビュー 91件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.52pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全91件 41~60 3/5ページ
No.51:
(4pt)

巨大戦艦建造を通じて、戦争の本質と人間の愚かさが描かれている

新潮文庫/吉村昭=著『戦艦武蔵』のレビュー。
2014年9月読了。

言わずと知れた、戦争文学を代表するもののひとつ。
「武蔵」は「大和」に隠れた感がある戦艦だが、大和と同型艦であり、大和より遅れて建造が始まったので、大和起工後にあきらかになった不具合部分を改良して完成された艦という意味では、当時世界最強の戦艦と言ってもよい。

本書は、九州各地で棕櫚(しゅろ=漁業に使う網の繊維)が無くなりはじめたところから物語が始まる。
その理由は、長崎で建造する武蔵の巨大な船体を隠すための“覆い”として使うため、密かに集められた為だった。
武蔵の建造は軍の極秘事項だ。全貌を知る者はごく一部であり、建造に携わる人々もひとりひとり身元を調査された上、誓約書を書かされた。
既存のドックでは建造できず、山が削られた。
建造中はもちろん進水時においても武蔵の存在を隠すために、周囲の住民や外国人居留民への監視が徹底された。
設計図紛失事件では、徹底的な調査とあわせて作業員への拷問が行われた。
設計変更や納期の短縮など、軍と民間企業である三菱重工長崎造船所とのギリギリのやり取り。
そして作業員たちに芽生え始める、武蔵に対する神格化ともいえる感情。
本書の三分の二は、(大和を除く)世界史上前代未聞の巨大戦艦建造のドラマとなっている。

1942年、起工から4年超、武蔵はついに戦闘艦として戦列に加わり、山本五十六司令長官乗るところの聯合艦隊旗艦となった。
しかし、そのわずか2年後の1944年10月24日、フィリピンのシブヤン海で、米軍機の集中攻撃を受け沈没する。
今年(2015年)は、武蔵沈没から丸71年ということになる・・・。

俺は読んでいて、最後までちょっとした物足りなさを感じていた。
それは、戦記モノでありがちな“感動的場面”や“美化”といったものが希薄な作品だなぁ、という点だった。
このシーンでは、もっと読者を喜ばせる(もちろんノンフィクションであるからには史実に則らなければならないけれど)表現であってもいいんじゃないか、と思ったりする部分がいくつかあったのだ。
ところが、巻末の磯田光一氏の『解説』を読んで、俺が間違っていたことが分かった。
吉村昭が描こうとしたのは、戦争の本質であり人間が持つ愚かさなのである。
いかに俺が、これまで観たり読んだりした映画・テレビドラマ・小説等に毒されていたか、ということが分かった。

人間と戦争を考える上で外せない1冊だと思う。
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4101117012
No.50:
(5pt)

無駄!戦艦武蔵

タイトル通り、最近、フィリピン、シブヤン近海の深海で見つかった戦艦武蔵の建造から沈没までを日本人が持つ負の精神主義論と絡めたノンフィクション!
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4101117012
No.49:
(1pt)

作者の意図は汲むが史実小説としてはつまらない。

沈没艦発見で脚光を浴び読んでみたが、武蔵記念館の資料説明に徹した感でつまらない。
武蔵も大和も実践機会がなさすぎて、少ない資料でまとめた意図は汲む、ただダラダラマラソンでつまらない。
実質100ページの内容の小説。
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4101117012
No.48:
(4pt)

改めて

先日見つかった武蔵の沈没船体と、運命を共にした兵士たちに哀悼の気持ちをささげたいです。
願わくば、大和ばかりが取り沙汰され続けてきた近年、悲劇の同型艦への認識を深められる番組など放映されれば、と思います。
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4101117012
No.47:
(5pt)

戦後70年を経て発見された武蔵

奇しくも過日フィリピンで撃沈された戦艦武蔵が発見されたとの報せがあった。
御霊の安らかな眠りを祈るばかりである。
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4101117012
No.46:
(5pt)

70年振りに深海で発見された武蔵の映像と並行して読破!感動しました。

まさに、ノンフィクションの王道のストーリーです。
最初の棕櫚(しゅろ)の買い占めから謎が始まり、第二号艦の建造。そして戦争へ。淡々と撃沈まで進行します。読まれるのは、まさに今です!
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4101117012
No.45:
(5pt)

その象徴である主砲を砲戦で使う事無く沈んだフネ

1号艦「大和」の本は数多有れど、2号艦「武蔵」を題材とした本は少ないのではないでしょうか。
本書はその武蔵の製造からシブヤン海に没するまでを関係者の取材を通して綴った本です。
造船所を目隠しする為の棕櫚の大量買い付けや、軍機図面紛失事故などの裏事情にも詳し過ぎるほど取材の目が行き届いています。
その取材の過程は『戦艦武蔵ノート』に詳しく記されていますので併せて読まれる事をお勧めします。
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4101117012
No.44:
(5pt)

当事者の生々しい貴重な証言

本書は記録文学で著名な小説家である吉村 昭氏が、1966年(昭和41年)に処女作『星への旅』に続いて、同年に発表した吉村 昭氏の記録文学としては処女作に当たる小説になります。

吉村 昭氏は生前「小説を書く際には、当事者からの聞き取りが不可欠である」と発言され、昭和41年という終戦から21年しか経過していない時点で執筆された本書は、多くの関係者が存命中に書かれた小説のため、本レビュー執筆時で戦艦武蔵沈没から70年を迎えた現在では聞くことの出来ない非常に生々しい証言が綴られており、極めて貴重な小説となっております。
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4101117012
No.43:
(4pt)

戦争に向かうエネルギーって何だろう。

終戦の日に一気に読み上げた。
著者の作品は詳細な取材、史実に基づいたもので本当に引き込まれる。当時の国力を注ぎ込んで、多大な労力と年月をかけて完成させた巨艦の出来るまでの男たちの生き様と、あっけなく撃沈してしまう不沈戦艦の対比。終戦69年もたったが、日本人が狂気的なエネルギーで何よりも優先させた戦争の本質をリアルに感じさせてくれる作品。
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4101117012
No.42:
(5pt)

全篇 これ緊迫感!

陽の射し込まない暗がりの書庫、片隅の書架に置かれていた「本」がこれ。
戦記もの大好き少年だった頃、書房の名前は忘れましたが、少年向け戦記ものシリーズがあって繰り返し熟読、玩味、更にリアリティー追及のため、「丸」なる雑誌を購読、その写真を閲し、「なんとか部隊かく戦えり」とか「嗚呼!!無敵皇軍どっかに散る」的な題詞、意味不明ながら読んでましたが、そのころかなぁ、トラック島の「大和」、「武蔵」と思しき二隻並んだ遠景写真が世に出て、どちらが「大和」か「武蔵」か的な議論がいっとき在ったのは、みたいな、まぁそんな些細な記事すら見落とさぬ、戦記オタクであったのですw。後年、福井静夫元造船士官の判定で決着したやに記憶しております。
ところが、この作品、棕櫚縄にいわば度胆を抜かれる思い、庭に棕櫚があったから尚更で、なんであれがカーテンなんだと!棕櫚縄を編んですだれ状にするということが皆目想像できず、とは言え何やらスッゲことが書かれてる予感がして読み進んでしまったのです。初読では、学校群なるものもなく、只管お受験勉強すべきところを、理解不能な用語もあり、地理的な知識及ばずながらも、どんどん読み進み、理解できたとは言えないのですが、その内容たるや、戦争を異なる面から考えるきっかけとなったのも事実。
圧巻は、二か所、一つは「設計図」の紛失、これ当事者が「少年」図工ということもあり、身につまされる思い、その心象、心理、実に肉薄するものがあって書物による圧迫感初めて体験、ページを繰るに手に汗したほどです。次いで、シブヤン海における武蔵の戦闘艦橋崩落、鉄の構造物が崩れ落ちる!という想像だに出来ない物凄さ、圧倒されましたです。
艦長から副長へ、戦闘詳報のメモ、シャープペンと伴に手交するシーンがありますが、いまだにそのシャープペンが印象に残っているんです、なぜだろう?
更に、武蔵生存者は「マニラ海防」の主体となって散華、ほぼ全滅、悲惨の極み、虚しくもあり、「敗戦」記念の日近づくや思い出されるのであります。また、後記にある、長崎の老人の証言が「時代」を髣髴させる、そんな作品で、今日的な問題点を考える上でも読んで損などなく、寧ろ「戦争」とかいう、決して正当化できない代物考察の一助になるやと愚考します。
吉村氏の力量、恐れ入るのは後年のこと、この作品を読んでいなかったならば、たぶんほかの作品も読まなかったに相違ないのです。
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4101117012
No.41:
(4pt)

圧倒的な物質量

文藝春秋で佐藤優が紹介していたので読んでみた。人間の描写よりも戦艦武蔵を建造する為に物凄い量の物資が消費されて行くことに圧倒される。戦艦自体も相当な大きさだが、それを建造するためのドッグや進水のための仕掛けにも惜しげもなく鉄、木材、油脂が使われていく。戦闘シーンも、砲撃戦よりも、船が破損して鉄片が体を切り裂く様が執拗に描かれる。
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4101117012
No.40:
(5pt)

武蔵と大和が本来同じ設計の戦艦だったことを知りました。

大和が呉で、武蔵が長崎で製造されたんですね。武蔵の起工からミッドウェー海戦後の引き渡し、山本五十六の死、そして米軍による執拗な武蔵攻撃・沈没を経て救助された乗組員の顛末までを淡々と描いています。
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4101117012
No.39:
(4pt)

著者らしいタッチの作品

ともすれば事務的にも見えるのですが
あまり感情をこめずに綿密な取材にもとずいた淡々とした表現の著者です

事実はそれだけで人の心を打つのですね
捉え方はそのひと次第そういう本です。
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4101117012
No.38:
(3pt)

完成までと沈没時の描写が圧巻

武蔵が完成するまでの多大な機密保護の手法、そして沈没間際の血みどろすぎる具体的描写の数々に、ドキュメンタリーってここまで細かい所を書かないかんのか、と鳥肌が立つ。
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4101117012
No.37:
(5pt)

ただただ、すげぇ、としか・・・。

艦これから船に興味を持ったのですが、それよりも艦船プロモデラー長徳氏がその道に入るきっかけとおしゃっていた本ということで購入して読んで見ましたが、ただただその内容に圧倒されるばかりです。本来、建造というものがどれほど困難を極めたものなのかがひしひしと伝わってきます。こんなに大変ならゲームでもホイホイと出てくるものではないな、と納得。ゲームからリアルへ目を向け始めたは提督諸氏にオススメの一冊です。
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4101117012
No.36:
(5pt)

凄まじい

色んな意味で凄まじい物語です。技術も管理も執念を感じます。それを調べる作者も執念も感じます。
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4101117012
No.35:
(5pt)

記録小説としての凄さ!今こそ読むべき........。

淡々と歴史資料や関係者インタビューを基に書かれた
「戦艦 武蔵」の圧倒的な史実の重みに、胸が苦しくなる思いである。

巨大戦艦の時代は過ぎ去り、活躍の場がないまま、何千にもの命を
英霊という名に変えるためだけの戦場に、突き進まなければならな
かったのか!

その背景にこそ、我々、日本人が考えるべきテーマがあると思う。

吉村昭氏の小説は、その背景を熱く論じるのではなく、客観的な事実の
積み合わせの中から、我々に問いかけてくる。

今、秘密保護法、安倍総理靖国神社参拝の時、感慨深く読ませて頂き
ました。
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4101117012
No.34:
(5pt)

素早い対応、感謝します!

秘密保護法に関連する背景知識を得る為に、購入しました。
歴史背景は、とても大事なことです。じっくり読ませていただきます。
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4101117012
No.33:
(4pt)

吉村昭が冷徹な目で捉えた戦艦武蔵。

4回も芥川賞候補になりながら受賞を逃した吉村昭氏が書き上げた渾身作『戦艦武蔵』を、今更などと思いながら読むことにした。
 現場、証言、史料を周到に取材し、緻密に構成した『戦艦武蔵』は、評者が先に読んだ『零式戦闘機』など戦記物としての記録文学に新境地を開いた氏の最初の作品である。
 読了後気が付いたのは、氏が大上段に構えて反戦などを唱える思想性を露わにすることもなく、日本海軍が発注した「戦艦」を生き物のよう客観で捉えながら書き終えていたことでした。
 「戦艦武蔵」の誕生から死までの事実だけを読者に与え、「さ~、読者のみなさん!どう思いますか?」と、得体の知れない著者の思いを投げかけてくれたように感じながら評者は読み進んだのですが、戦艦武蔵誕生に携わった何千人もの人たちの情熱が辿る結末が、巻末の二ページほどに収斂され、それを読む虚しさをどのように表現していいのか評者は戸惑うのです。
 手段(戦争に備え兵器を造る)が、徐々に手段が目的化(兵器を造る=開戦へ突き進む)されていったのではないのだろうか?と、『戦艦武蔵』『零式戦闘機』の二作を読み終えたのです。
 司馬遼太郎氏は、明治を崇高な時代だったと書き、吉村昭氏は、戦記物や幕末から明治を書いた小説で史実だけを捉えて書く、などの評論を読むと、その安易な比較論に、評者などは辟易としてしまいます。
 明治新政府が突き進んだ「富国強兵」政策が太平洋戦争敗北までの悲惨な結末を齎したことなど司馬遼太郎氏の『この国のかたち』や対談集などを読めば理解できるはずであるし、吉村昭氏が書く戦記物から真実に迫ろうと生き残った関係者を訪ね何度も聞き取る労を重ねながらも書き上げた本書『戦艦武蔵』を読み終えたら、両氏の思いが根底で相通ずるところがあるのだろうと想像できたからです。
 吉村昭氏が、「第1回司馬遼太郎賞」の受賞者に推されながら、その作家(司馬遼太郎氏)の作風に自分とは相容れないものを感じ受賞に戸惑いを感じ、受賞を辞退したのだと世に喧伝されている。
 が、読者は気楽に作家の書いた作品で気に入った作品だけを楽しめば良いのではないかと愚考しているのです。
 大昔に読んだ司馬遼太郎氏の直木賞受賞作『梟の城』が、評者にとって面白い作品ではなかったし、これから読む吉村作品の中でも面白くない作品に出会うかも知れないと思ひながら本書を読了しました。
戦艦武蔵 (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:戦艦武蔵 (新潮文庫)より
4101117012
No.32:
(5pt)

時代遅れの巨大戦艦「戦艦武蔵」何故凄いのか!

ハマってしまった。。。

この著書を読んで。

ふ~っう。
疲れた。。。
しかし、故:吉村昭氏は凄い。

この膨大な資料!
関係者方々のインタビュー!!
戦艦武蔵 (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:戦艦武蔵 (新潮文庫)より
4101117012

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