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戦艦武蔵
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戦艦武蔵の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.52pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全91件 21~40 2/5ページ
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若いころに読んで久し振りに読み返してみた。作者の執念みたいな調査に圧倒されました。 | ||||
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読書はほとんどしませんが、この本は3度目の購入です。過去にない巨大な物を造る者が努力して成し遂げる事は達成感があり、事務職の自分には羨ましいと感じる部分があります。沈没後の行為は海軍省上層部の酷さを感じます。本当なら日本人が日本を嫌いになる悲しい史実のひとつ。 | ||||
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戦艦武蔵といえば、大和と並んで”大艦巨砲主義”の象徴。それゆえに、両艦の最後は有名で読む前からだいたいは知っているところであったが、途中設計図が紛失したあたりはドキドキしながら読みました。 | ||||
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今のところ、羆嵐(くまあらし)、高熱隧道と並んでの暫定ベスト3入りです。 尻切れとんぼっぽくなるのは史実だから仕方ないかな。 | ||||
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この著者の特徴である緻密な調査をベースに読者を引き込む話の展開が素晴らしい。 | ||||
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現実の事件・事象をめぐる事実をふまえ,文学的に構成した作品を記録文学という。吉村昭はその代表的書き手。記録文学を因数分解するとノンフィクション・ルポルタージュ・実録・裏話…になるかな。僕の中では吉村作品は「プロジェクト小説」である。「羆嵐」は巨大羆との壮絶な格闘記、「漂流」は無人島に流れ着いた男の生還記、「破獄」は11年間に4度も企図した脱獄記、「零式戦闘機」は設計者・技師・操縦者の哀歓の記録。善悪・良否という二元論では片付けられない目的を果たすために狂おしいほどの熱情と知恵を注ぎプロジェクトを完遂させる様を丹念に描く。 さて本書。戦略的都合上、徹底した機密保持の下、当時日本最大の造船設備を誇っていた三菱重工長崎造船所が4年の歳月をかけて建造した「戦艦武蔵」。まさしく世界一の攻撃力に加え、最強の防御力を誇る不沈戦艦。その建造過程を全ページの内、200ページ余りを費やし仔細に記述。 残りのページは、武蔵が参戦時には日本の戦況を覆すのは厳しく、不沈戦艦武蔵の使い道は遮二無二に突撃し、肉弾特攻戦に向かうという捨て鉢状態。米軍機による波状攻撃を受け、持ち得た能力を発揮することなくレイテ沖で爆発四散し深海に沈む。乗組員2,400名の内1,000名以上が戦死。動機と結果の不一致という無様な終焉を迎える。 戦局の趨勢を握るのは戦艦ではなく航空機に移っていることを軍部は知りつつ、なぜ建造に至ったのか?著者は抒情性を一切排した筆致で遺漏なく製造過程を丹念に描くことで、軍部の無計画さと戦略の無さを浮き彫りにしていく。 世界一の戦艦を持つことの意義・意図が不明確であり、非論理の上に建造が決定される。そこに屹立するのは不沈艦を持ちさえすれば日本の国土は十二分に守護できるのだという「神話」のみ。山本七平の「空気の研究」にある「思考停止」状態が壮大な愚行を生んだのか? 武蔵と大和。一卵性双生児の様な「巨艦不沈戦艦」。いずれも重油の確保もままならず、護衛航空機をつけることができない状況下に出撃し、壮絶な最期を迎えた。 思考停止・非論理・神話の屹立…。70有余年前、目を背けたくなる壮大な愚行を日本民族 がしでかしたことを教示してくれる貴重な記録。 | ||||
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主に武蔵建造の経緯を描いた物語です。2号艦とはいえ造船所の地理的条件や大和からの設計変更によって、大いに苦労したことが分かります。 これだけの巨艦を産み出した技術を尊敬すると共に、その投資を他分野に向けていればと思わざるを得ません。 | ||||
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私の父も造船所に勤めていた。進水式の日には紅白饅頭が配られるので 楽しみだった。造船所を見学に行ったとき、ドッグに大型のクレーン (起重機)が林立しているのに驚いた。この本でもガントリー・クレーンと いう超大型のクレーンが武蔵の建艦に活躍する。起重機のことをクレーンと 呼ぶのは鶴(crane)から由来している。恰好が首を長くした鶴に似ている からだろう。 この手の小説を記録文学と呼ぶらしい。事実を記述した無機質な文章が 連続するが、その裏側に人間の汗や涙や情熱が垣間見える。この特異な小説を 吉村に書かせたのは、新潮社の重鎮斎藤十一(週刊新潮の創刊者)。 吉村昭、柴田錬三郎、山口瞳、山崎豊子、瀬戸内寂聴などを鍛えて名を 成さしめた。吉村が純文学から戦争文学や歴史小説に舵を切るきっかけに なった一冊だ。 当書を読んでつくづく思うのは、 0 戦前の一般人はこんなに真摯に戦争に加担していたんだ。 0 テクノロジーを制する者が勝つ。(具体的には戦艦vs航空機) ということ。 いまだから戦艦武蔵の建設やその消滅をめぐる一連のできごとを 「壮大な愚行」と批判もできるが、その渦中にあった人間はこの愚行も 抜き差しならない人生の一駒として、まじめに主体的に受けとめていた。 戦艦武蔵を建造した三菱造船所があったことが長崎に原爆が投下される 要因のひとつになった。私たちは千羽鶴を折って原爆犠牲者を祀る。 長崎はクレーン(鶴)の街である。 | ||||
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過去を批評することは出来ない。その時代に生きていないと分からないことがあるはず。今考えれば、ナンセンスで「なぜ」と問いたくなることが、行われざるを得なかった何かがあったはず。我々に出来ることは、失敗に学び、繰り返さぬことのみ。 | ||||
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読むのが苦痛だった。十三章まではあまりに「微に入り細に入り」過ぎと感じた。 日本の犯した太平洋戦争の愚行、人間の愚かさ、しかし、その愚かさのために投入された多大な人命、 軍部の暴走、国民一人一人が(騙されて)走り続けてしまった太平洋戦争、... 最終章:十四章を読むと吉村昭の言いたいことが理解できる。「漂流」と同様感動せざるを得ない。 ただ、十三章までがあまりに冗長と感じてしまったのである。 | ||||
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この本を読んで戦艦が高い造船の技術力を持った会社が請け負って造られていた事を、まずは実感しました。 武蔵が完成するまでの色々な工夫の過程も興味深く知る事が多かったです。 当時としてはこんなに大きい戦艦を秘密にしながら造られていた事も驚きでした。 いかに沈まないように設計されていたかの技術力も素晴らしい。 大和より完成は後だが、沈むのは先になってしまった武蔵。 印象に強く残ったのは武蔵が沈没時に乗組員の救助されるまでがいかに大変な状況であったかが生々しく書かれている所。 大和が沈没した際よりも多くの方が救助された事が数字から理解はできました。 ただ、その助かった方々も直ぐに別の戦地へ送り込まれ、そして生還された方は少なくなってるとの事なので複雑な気持ちになりました。 立派な技術力をもって造られても、その目的が戦争の為に用いるものであった悲劇と戦争の虚しさを改めて感じられる内容でした。 | ||||
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迅速な発送、丁寧な包装で大変満足しております。 ありがとうございました。 | ||||
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授業時間が足りず省かれた近代史 この本を読み呉の大和ミュージアムに行くことをお勧めします。 | ||||
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吉村昭氏も言っているように、いわゆる戦争モノではなく、「モノを通して戦争とそれを取り巻く人間像を描き出す」作品。それがたまたま戦艦武蔵であった、とのこと。三菱重工 長崎造船所が、受注時から始まる様々な困難を一つひとつクリアしていく様は、モノづくりの醍醐味と素晴らしさを生き生きと描いています。人が携わる故に起きる事故や悲劇が生々しく、強く読み手に語りかけます。「陸奥爆沈」と共に吉村氏の傑作のひとつでしょう。 | ||||
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作者の感情を一切交えず、淡々と鋭利なナイフで削るように 事実を積み重ねていきます。史実を調べ尽くし、インタビュー でも不確実な物を全て捨てて残った文字には文字数以上の 事実の重みが詰まっています。 超弩級戦艦を作るための機密保持から特殊な鋲打ち、ガントリー クレーンの隠蔽方法まで、テレビや雑誌の二次情報や薄っぺら な取材で適当に作ったコンテンツとは全く違います。 事実を伝えるスキルを身につけるにも役に立ちます。ぜひ一読あれ。 | ||||
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「戦争は、一部のものがたしかに煽動して引き起こしたものかも知れないが、戦争を根強く持続させたのは、やはり無数の人間たちであったにちがいない」あとがきより。 巨大な戦艦武蔵を建造した人たちのエネルギーは、戦争を持続させた人たちのエネルギーに似ています。 戦争なんて嫌いに違いない、けれど、戦艦を造ることによって戦争に加担している。そのことの矛盾に誰も気づかない。 これこそが、戦争が悪魔の誘惑と同じである証しだと思います。 戦艦武蔵は、戦争そのものの象徴のようです。 | ||||
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「戦艦武蔵」や「戦艦大和」と聞くと、誰もが悲しい最後や大艦巨砲といった言葉を イメージすると思うのですが、本書では建造の過程が克明に描かれています。 日本の運命を託した巨艦はとにかく秘密のベールで守らなければいけなかった。 曳航する艦船を新建造しドッグに港まで作り直すほどでかくて重かった武蔵。 その建造の苦労は筆舌に尽くしがたかったのだろうと思います。 されど昭和10年代に世界一大きな戦艦を作った日本人の英知はもはや地球人 の物差しを越えていたんではないでしょうか? 日本の運命を託すと言った大きすぎるプレッシャーに挫けぬ精神力と製造技術、 日本人のモノ造りの文化伝統が見事に発揮されたに違いありませんね。 しかし、これほどまでに呆れるほど巨大な戦艦と対峙した米軍はどう感じたでしょうねぇ。 私だったら、茫然自失、絶対に戦いたくないから、震えながら敵前逃亡したでしょう。 日本人のモノ造への意地と根性とプライドが本書にはあります。必読間違いなし。 | ||||
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先日のニュースで、マイクロソフトの共同創業者ポールアレンさんが、フィリピンのレイテ沖シブヤン海の水深1000mで戦艦武蔵を発見したと伝えていました。 戦艦大和なら有名なので分かるのですが、はたして戦艦武蔵は外国人が興味を引くような船だったのだろうか?と興味を持ったので、急遽図書館で借りて読みました。 私は、戦艦武蔵の名前は聞いたことがあるものの、その概要も詳細も全然知りません。 で、本書を読んで分かったこと。 1.大和と武蔵は同時に造られた兄弟艦だった 大和は呉海軍工廠、武蔵は三菱重工長崎造船所で同じ時期に造られ、それぞれ第一号艦・第二号艦と呼ばれていたのが、完成後大和・武蔵と命名された。 2.武蔵はその攻撃能力を発揮しないまま、最初の戦闘で米軍に攻撃され沈没した 巨艦ゆえに燃料の消費が莫大で、戦況悪化に伴う石油確保が難しくなったこともあり、なかなか出陣の出番がなかった。しかし、初陣時には味方攻撃機の援護もなく、逆に大量の米軍攻撃機により一方的に被弾するだけだった。これは、同時に出撃した大和などを安全圏に逃がすための囮になったとも考えられているそうです。 3.戦艦に搭載された大砲の命中率は極端に低かった 標的との距離が30数キロの場合で10~16%程度だったらしい。ま、30キロも離れているのだからこの命中率はいい方かもしれませんね。対航空機戦を考えれば、巨砲がいかに無意味なのかがよく分かります。ちなみに武蔵は当時最大級の46インチ砲を9門装備していました。 本書の圧巻シーンは何と言っても武蔵を進水させるところです。 長崎造船所での建造はドックではなく船台上で行われたため、進水させるときは海までの緩い傾斜をすべらせる必要があります。 重さ36,000トン、長さ263m、高さ20mの岩山のようにそそりたつ船体を、倒れず対岸の岸壁に衝突させることなく海に浮かべることができるのか?と緊張の経過が克明に描写されています。 そのときの”事件”として、滑り降りた船体のあおり上げた海水が1.2mの高波となって周辺の家々に押し寄せ、床上浸水を起こしたということですから、ますますその巨体ぶりがうかがわれます。 こんなとてつもなく大きいモンスター艦をつくりあげた技術者たちに驚くばかりです。 資産家が財力にものを言わせて捜索するのがわかりますね。 男のロマンかなぁ・・。 | ||||
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本全体の3分の2が完成までの話、良く調べたなぁと感心します。 武蔵についてなんの知識もありませんでした。 太平洋戦争の航空機に関して興味がありそちらばかり読み漁りました、 何処にも武蔵の活躍記事がなく、わかりませんでした。 使い方が悪かったのでしょうか、単に時代遅れだけだったのでしょうか もっと有効な使い方をするならどうすれば良かったのかな? もったいなかったです。 | ||||
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第二次大戦時の世界は、戦闘飛行機の時代に移り変わりつつある中で、ひたすら長強大な軍艦を建造していく日本。これはもう、軍艦製造というより巨大な「建築物」を構築している錯覚に陥ってきます。軍艦として、戦闘に駆け巡るらせることなど、既に念頭に無く、唯「一基の城塞」を建築しようと夢想・邁進しているとしか考えられない当時の関係者たちの姿が脳裏を駆け巡り、「武蔵」の悲運の最期の姿と重なり、大変印象に残る作品になりました。傑作です。 | ||||
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