戦艦武蔵ノート
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小説の戦艦武蔵は、そうそう読み直すものではないが、本書のノートは、何回も読み返している。 作家がここまでのめり込んで調べたのは、何故なのか…。戦争についての当時の思考停止的、戦争忌避、軍隊否定を一歩前進させたかったのか。 それもあるかも知れないが、技術者たちの熱量に圧倒され、しかも民間会社としての立場をギリギリ保って建造した、ある種の日常との接点に共感したのかもしれない。 マジメな軍国少年だった自身の記憶に重なるものがあったのかも知れない。 作家の想いは一筋縄ではないが、そのどこかに共感する日本人が少なくなかったために、戦艦武蔵は売れ、作家は世に知られるようになった。 本人は不本意かも知れないが、本人が思う以上に、よく理解されたのではないかと、根拠もないながら、思う今日この頃。 | ||||
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「戦艦武蔵」を補完する作品かと思っていたが、戦艦武蔵をさらに広く深く掘り下げる作品だった。 吉村氏は、様々な作品で、昭和一桁世代の方々の死生観を語っておられる。本書での、戦後になって、戦争反対を平然と語る大人達に「嘘ついてやがら」と思ったという話は、全く同じことを同世代の方から聞いた。そんな感覚を持つ方が、戦艦武蔵に関心を持ち、本を書くつもりもなく取材を始めるところから、本書は始まる。 武蔵建造に関わった人、武蔵に影響を受けた人を、ご自身で探して、ご自身で取材されたからこその話と思いが記されている。本編を補足する内容であると同時に、独立した作品としても、昭和一桁世代のモノローグとしても成立している作品だ。 戦艦武蔵を読んでいなくとも十分に読み応えがある内容だが、できれば戦艦武蔵を読了してから読むことをお勧めしたい。 | ||||
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吉村氏の主な小説、エッセイは殆ど読んでいると思っているが、当然「戦艦武蔵」も以前読んでいる。「ノート」は読んで見たいと思っていたが、本屋に行って文庫本のコーナー(新潮、文春、集英社等)でも見つからず、今回アマゾンで検索していたら、あったので購入。吉村氏の史実に忠実に向き合う真摯な姿勢には、いつも感動するが、今回も同じ事を感じた。「戦艦武蔵」の書き始めるきっかけ、多くの証言者に対する取材、その中で感じる吉村氏の思い等、胸に迫るものがある。印象深かったのは、太宰治賞受賞時の津村節子氏の喜び、図面紛失時の犯人N氏のその後の消息等多々あるが、読了感は充実している。 | ||||
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迅速な発送、丁寧な包装で大変満足しております。 ありがとうございました。 | ||||
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吉村昭の作品として戦艦武蔵、高熱隧道、深海の使者、天狗争乱などを読んできて、その中に登場する人達のひたひたと迫る熱気あるいはエネルギーに圧倒される思いをした。そして一体どこからこのような熱っぽさが出てくるのか?またイデオロギー的な匂いがほとんどせず、ただただ目的遂行に突進する人の姿が描かれるのは何故なのか?という疑問を持っていた。 本書は戦艦武蔵執筆の取材過程を辿っているのであるが、私には取材の結果としての作品”戦艦武蔵”そのものより更に興味深かった。 それは先の戦争を10代の頃直接経験した吉村が戦争という巨大なエネルギーが発露される中で翻弄される人間の姿を目前で見て、戦後もったいらしく反省したり、戦争批判する人たちをいぶかしく思ったことから、戦争のありのままの姿を記録にとどめようとしている過程が描かれているからである。 文書の形で残された記録は当てにせず、ひたすら当事者への克明なインタビューを通して史実を探っていく手法が貫徹されている。本書にはその吉村の取材にかける熱気、エネルギーが戦時の武蔵建造また武蔵の作戦行動に関わった人たちの熱気・エネルギーをそのままに伝えているメカニズムが浮きぼりになっている。 アメリカのCreative Writingのコース等では創作の際の鉄則として”Show. Don't tell."((事実を)見せなさい。物語ってはだめだ)ということが言われるが、まさにその世界だと感じた。 | ||||
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