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戦艦武蔵
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戦艦武蔵の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.52pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全83件 1~20 1/5ページ
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戦艦大和は映画やアニメにもなりとても有名である一方、武蔵の知名度はそこまで高くない。 しかし大和と同型の戦艦で、日本の国運をになった戦艦であることは間違いないと思う。 極秘で進められた建造作業であったが、ここまで大きな戦艦は未だかつて世界的にも作られたことがなく、全て手探り状態。しかも極秘であるため目隠しをしながらの作業となったようだ。 当時の日本の造船技術は世界でも類稀なものだったんだと感じた。完成した後も問題はあり、この大きな艦をどうやって進水させるかという問題もつきまとったようだ。資材と人員を注ぎ込んだ艦を傷つけることは絶対に許されないのだ。 そして武蔵は無事完成し、戦線に飛び出していく。ここからは皆さんご存知のように結果的に大した戦果も残せず、米軍機の猛攻により沈没。 しかしその裏には兵士たちの壮絶な戦いが描かれている。特に猪口艦長の奮闘や部下たちを思いやる気持ちには目頭が熱くなった。大した戦果も残せなかったが、本当によく頑張ったんだと思う。多数が戦死し、その霊を慰めるため、そして敗戦した艦長としての責任を取り猪口艦長は武蔵と運命を共にする。 終戦から20年以上経ってこの本が書かれたようだが、当時の長崎造船所の近くに住む市民に取材をしても頑なに話をしようとしない。 当時から武蔵は極秘であり、棕櫚などで覆い隠されていた。造船所を眺めたりするだけで憲兵に逮捕されるのだ。 日本海軍が作り出した戦艦武蔵という怪物は、終戦後、数十年経っても市民の心に重くのしかかっている。 | ||||
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進水式に、長崎市内に特高警察が張り付くほど秘匿された秘密兵器、戦艦武蔵! その計画から壮絶な最期まで、関係者の皆様の証言を集めた珠玉のドキュメント作品です! 武蔵が沈む時は大日本帝国が沈む時。乗組員がそう確信していた程、神秘的な力を持っていた船。その事実が、自分の生まれるわずか11〜12年前の出来事だった事に感慨無量でした。 また著者の執念にも敬服すると共に、ごく最近の版で敵機の魚雷投下高度が訂正されたと言う話にも驚きです。但し何故かこの電子版ではそれが反映されておらず、何の為の電子版かとkindle を叱責したく思いました! せめて著者くらいの仕事しろkindle! | ||||
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特にない | ||||
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戦艦は,大和が一番大きくて,その次は何?というぐらい艦船についてはほとんど知識がなかったです。大和と武蔵が同スペックの戦艦というのを初めて知りました。しかしながら大和の方が圧倒的に知名度が高いです。「やまと」というネーミングのせいでしょうか。「宇宙戦艦ヤマト」の影響も大きいですね。 この小説は取材,聞き取りを重ねて,武蔵が完成するまでの経過が事細かく描かれています。難しい造船技術(用語)がふんだんに出てきます。わたしはKindleで読みましたが,難語句は,その場ですぐに検索して調べられますので,その点電子書籍は便利です。いろいろ策を講じて極秘に建造が進められたことにも驚かされました。ところで武蔵で検索すると,2015年3月,アメリカの探索チームがフィリピン中部のシブヤン海底で武蔵の残骸を発見したというニュースが出てきました。これをNHKが「戦艦武蔵の最期 ~映像解析 知られざる“真実”~」というタイトルで放送して,それをYouTubeで今でも視聴できます。海底に沈んだ武蔵は海底にバラバラに散らばっていたことが映像で分かります。研究者たちは,なぜ沈没後バラバラになったのかと海底の映像を見ながら議論します。結果,戦闘で主砲を打つ機会がほとんどなかった武蔵が搭載していた火薬が沈没とともに爆発したのだろうと話し合っています。なるほどね。小説ではどう描かれているかというと「突然海中 で 大 爆発 音 が 起っ た。 人々 の 体 は 海水 とともに 夕闇 の 空 高く はね上げ られ た。 海底 深く 一面 に 鮮烈 な 朱色 の 光 が ひろがっ た。 ボイラー 室 に 海水 が 流れ こん で 爆発 し た のか・・・・・」と吉村氏は書いています。とても興味深いです。さらに,YouTubeでは猪口館長の遺書も実物が映像で出てきます。ここは小説の記述とぴたり一致しています。吉村氏がこの動画を見たらいったいどんな感想を持たれたでしょうか。吉村氏は,小説の中で日本の戦争責任を追及したり,我が国はどうすればよかったのかなどの見解は一切書いていません。ただただ,武蔵という戦艦の誕生から滅亡までを粛々と書き上げています。全編読み終えてわたしは,吉村氏にとって書くべきものは大和ではなく「武蔵」でなければならなかった訳が分かったような機がしました。 | ||||
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戦争小説をほとんど読まない私が何故にここまで惹き付けられたのかがわからない。 とにかく明確な主人公すら出てこない群像劇に魅了されて一気に読了した。 ホウキの素材である棕櫚(シュロ)が九州一帯から消えるところから物語がはじまる。 それは建造中の戦艦を長崎の人々から隠す為の巨大な囲いに必要な素材であった。 当時、世界最高といわれる技術が戦艦に用いられた。 日本人ならではの発想の転換、勤勉さ、粘り強さ。 それらが、あらゆる面で巨大な戦艦製作において直面する無理難題やトラブルを解決していく。 建造中にも刻一刻と戦況が変わり、 日本が米国に追い込まれることで戦艦への期待が否応なしに高まっていく。 武蔵に取り付ける世界最大の主砲は軍事機密であった為、 設計図1枚が造船所からなるなるだけで、所内では大慌てで取り調べが行われ、 数人が監禁、軍幹部が来て取り調べが行われるなど、緊迫した状態のなかで建造は進められる。 それらを乗り越えて戦艦武蔵が出港するくだりには清々しい感動がある。 後書きの言葉をそのまま引用すると、 「戦艦武蔵は極端な言い方をすれば、一つの巨大な軍艦をめぐる日本人の集団自殺の物語ある」 とある。 戦争も終盤になって出番のなかった武蔵は、 特段成果も上げられぬまま、レイテ島沖のシブヤン海へ沈む。 小説は、その最後の戦いと沈むゆくまでを克明に描く。 武蔵は対戦艦用として作られたが、時代はすでに戦闘機になっており、 史上最も遠距離を飛ぶ主砲は効果的な攻撃もできないまま、 武蔵はまるで巨大な鯨が海洋を逃げるように、 ただの大きな標的となって米軍の戦闘機攻撃によって沈む。 戦死していく人々のあっけなさ、虚しさ、 最後まで武蔵を盲目的に信じている軍人達の姿。 戦争とはなんたるかが感じられて大変恐ろしくなった。 同時に不思議と知的好奇心を興奮させてくれる一冊だった。 | ||||
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武蔵は民間企業で建設されたので、軍機密もと、外国だけではなく、日本人にも極秘のもと執行されることになった。 巨大な艦隊を隠蔽するために、九州沿岸に自生しているシュロを用いる案が生まれた。 シュロがいつの間にか姿を消していることに不可解な思いを抱いた漁業者はいた。 完成した武蔵が戦場に姿を現した時には、既に航空機が優位になり、米軍機の執拗な攻撃を受けて沈没する。 | ||||
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中学生の頃、市の図書館で読んだ本。 魚雷攻撃を受けた時の弱点と乗組員に噂されていたリベット部分が、建造時かなり苦労して完成させた ものである事などが書かれている。 | ||||
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精緻なドキュメンタリーであると同時に、現在の日本を表す鏡。先を考えずに強引なことを押し通す。自分が間違っていないと盲信し平気で人を批判する。こういう人が多かったんだろうなあ。しかし今も同じかも。私の知っているT大の理科系の方によく似ている。 | ||||
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戦艦武蔵と全く関係の無さそうな棕櫚の繊維が市場から消えるという意外な始まり方が面白い。 巨大戦艦の建造が長崎という都市に位置する造船所で秘密裏になしえたことに驚く。このエネルギーをもっと有意義に使えないどころか、いろいろと理屈をつけて意味ある行為に仕上げていくところに人間という生き物の複雑さを感じる。 人工衛星が無かった時代とは言え大艦隊が全く察知されずに真珠湾攻撃を行うことができたことなど、戦争を遂行することに費やされるエネルギーには驚かされる。コロナ対策やオリンピック開催も国の実力が試されるイベントではあるが、その実行の難易度は戦争遂行に比べればはるかに低いものだと思える。戦争を美化するつもりはないし、個人の権利など制限されている戦時と比較するのは無理があるのは分かるが、当時と比べて日本の立案・実行力は落ちているように見えてしまう。 | ||||
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良い | ||||
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日本の総力をあげて製造された戦艦ですが、米国の航空戦力、他には太刀打ちできず、爆撃と魚雷により沈没しました。 日露戦争のバルチック艦隊を撃破した戦艦「三笠」を旗艦とする連合艦隊の勝利が、戦艦信仰となったとの印象が拭えません、正しく「成功の復讐」となったとの印象を拭えません。 当時の大多数の日本人が知らなかった戦艦武蔵のことが、この本によって明らかになったと思います。 | ||||
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零戦 大和そして武蔵 能力で勝って数で負けた国力の差。 | ||||
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初めてのKindle版の購入でした。PC画面で全編を読みましたが特に問題はありませんでした。 戦艦大和の陰に隠れるイメージの武蔵ですが、当時の海軍の意地というか、執念が垣間見えて 面白かったです。 建造の巨大プロジェクトを軍民上げて支えているのが興味深かったです。 | ||||
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読んでいてあまりの現実にストレスがすごかったです。その場にいるように感じて疲れました…が、面白かったです!文章も本当に読みやすいです。戦艦武蔵の最後は本当に悲惨と言う言葉そのものです。色々と考える作品であり、また、当時の物づくりに対する姿勢がすごいと思いました。 | ||||
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高校時代よく吉村先生の小説を読んでいました。 特に好きだったのが「深海の使者」「総員総御越し」「ポーツマスの旗」などです。本屋に行っても先生の作品は、あまり置いてないからな。 定年になったら、家にある本 | ||||
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素晴らしかった。山岡荘八の小説太平洋戦争も以前読んだが、巻数が全然違うとはいえ、甲乙つけがたい。 愚直に、極秘を貫きながら、一気呵成に2号艦(武蔵)建造に邁進する前半。 世界最大最強の軍艦でありながら、戦場に出た時は既に敗色濃厚で、護衛の戦闘機もない局面で敵機の 標的とされ集中砲火を浴び、敗戦国日本への供花と化す後半。 2400名もの年若い乗組員のうち、1000名以上が戦死、生き残った者たちも、別の戦地に送られ、 そこでも大半が戦死。吉村独特の客観的な筆致ではあるが、巻末が近づくにつれ、呑気な現代との あまりの違いにただの作り話としてさえ捉えがちになる。 巨大軍艦よりも戦闘機による縦横無尽な戦いが潮流であったのに、日露戦争の日本海海戦の戦勝の記憶に 縛られたのか、日本は巨大軍艦をほぼ神格化し、それに固執してしまう。 真珠湾攻撃でいち早く戦闘機の有効性を示しながら、生産能力の乏しさからか、アメリカに圧倒されていく。 アメリカ軍の巨大な的として、武蔵を建造したのか、虚しささえ感じる。 それは、モノ作り日本、などと未だに過去の繁栄にとらわれてる間に、徐々に国力を弱めている現代日本にも 通ずるものがあるのではないか。 温故知新、我々は過去の歴史に学び、未来に活かす必要がある。 | ||||
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長い時間をかけ、莫大な予算と資材、あらゆる叡知や労力を結集させ建造されるも、その存在は公にされることなく、完成の事実も伏せられ、ただの一度も戦場の脚光を浴びることも、戦勝の栄光にあずかることもなく、帝国海軍の象徴として君臨することもないまま、米軍機の袋叩きに遭いなぶりものにされ、多数の乗員を道連れに轟沈した巨大戦艦の記録であり、作者の、起こった事実を淡々と、客観的に重ねて繋いでいく静かな文体の前には、帝国海軍や大和型戦艦に対して抱きがちな勝手な期待や希望、あるいは「たら、れば」が入り込む余地は一切無い。 一体なんのためにこのフネはこの世に生まれてきたのだろうか、そして、なんのために2300人を超える人間を乗せ戦地に赴いたのだろうか、と考えずにはいられない。 | ||||
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若いころに読んで久し振りに読み返してみた。作者の執念みたいな調査に圧倒されました。 | ||||
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読書はほとんどしませんが、この本は3度目の購入です。過去にない巨大な物を造る者が努力して成し遂げる事は達成感があり、事務職の自分には羨ましいと感じる部分があります。沈没後の行為は海軍省上層部の酷さを感じます。本当なら日本人が日本を嫌いになる悲しい史実のひとつ。 | ||||
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戦艦武蔵といえば、大和と並んで”大艦巨砲主義”の象徴。それゆえに、両艦の最後は有名で読む前からだいたいは知っているところであったが、途中設計図が紛失したあたりはドキドキしながら読みました。 | ||||
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