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Y田A子に世界は難しい
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Y田A子に世界は難しいの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.91pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全11件 1~11 1/1ページ
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テンポの良い掛け合いで面白いし読みやすいです。 最後はほっこりですごく良い終わり方でした。 Y田A子は本当にY田A子だった | ||||
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アンドロイドのY田A子は、電気で動くし、目から入った画像は記録にとどめられるし、パターン的な作業はすぐに覚えてしまうし、人間っぽくないところも強調されているのだけど、実際は感情的なものや割り切り感が程よく、空気も読めてしまい、人間的すぎるくらい人間的に思います。アルゴリズムがここまで進む時代が来るのでしょうか?アンドロイドやAIの対立軸はターミネーター以来、沢山作品になっていますが、日常系のほんわかな感じが独特です。比較的心穏やかに楽しめる作品かと。。。 | ||||
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主人公は、自我を持つAI搭載の少女型アンドロイド。偶然に家族を得て、学校に通い、友人を得て、人間の関係性を理解するためにドタバタします。 扱うテーマはかなり深遠だけど、AI少女の性格はノリのいいアッパー系。居候先の家族や友達になる面々も個性的かつパワフル。一筋縄ではいかない事情を抱えても、真っすぐに生きる強さを持つ人々。 読んでいて元気をもらえました。 大切な人たちと共に歩むために奮闘する、主人公の前途を応援しています! | ||||
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絶妙な早口感(?)のあるテンポ良い文体がとても好みでした。 内容の方もこれまたいくらでもありそうで意外とあまりない雰囲気。 お話もキャラクターも良いし、一人称の地の文が最高に気に入ったので次の作品も買いますね。 | ||||
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最初はわらいながら、だんだん引き込まれていって最後はぼんやり心があったかくなりますね。 | ||||
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人に近い優れた思考力を持つ主人公瑛子(女子高生型ロボット)が自分、友達、部活など諸々について思考し続けるお話。 明確な目的を与えられずに生み出されたAIが現実に関わることで成長していく姿を描いております。 深読みしようとすればいくらでも潜れそうですが、さっと読んで心地よい世界をさらっと楽しむことも可能。 一見フワフワした人との繋がり。自分のことを語ろうとしないどこか影のある美しい同級生。 主人公の瑛子が置かれた閉塞的状況。個性的(過ぎる)登場人物達。 大小様々なトラブルに立ち向かうJK達の人間&ロボット賛歌的青春小説です。 | ||||
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言葉選びの巧みさはもはや言うまでもないけれど、物語のストレートな美しさが本当にすこ。 電飾ピカピカの野球ボールが150キロの速さでストライク決める感じ、そんな作品です。 | ||||
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匿名めいたタイトルのY田A子さんみたいな人、もしかしたら、たくさんいるかもしれないって思いました。(ロボットでなくても。です。) たぶん私もそんなA子(特に人らしく?振舞う前の彼女)に自分を少なからず投影しやすかった一人かもしれません。 ロボットに共感する予定なく、読み始めたものだから、エピローグまで読んだときにはクるものがありました。 最近、ふと立ち止まってしまった人に、おすすめしたいです。 | ||||
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女子高生口調の饒舌文体で物語る風変わりな作家・大澤めぐみの新作。今回も主人公は女子高生なのだけど……実はロボット。 JAXAにAI製作を依頼されたは良いけれど、人の話を全く聞かないAIの専門家が作った自我を持つAIを非モテなロリコン工学部教授が自分のお嫁さんにするべく創り上げた人間と見分けがつかない女子高生ボディに載せた事で生まれたロボット、それが本作のヒロインである。研究費流用がバレて慌てるロリコン博士を見兼ねて処分したように書類を操作した研究生の家に連れていかれた「彼女」は妙な大家族の中で過ごすうちに「和井田瑛子」と名乗る事に。 研究生の実家でボンヤリするのも何だからと高校に通い始めた瑛子は「これ」という目的も無いまま学校に通い続けていたが「友だちでも作ったら?」という勧めに応じていつもクラスメイトから距離を置いて独りベンチで本を読む少女・平澤風香に接近。前触れも無しに「友だちを作る事にしたのです」と告げ戸惑う瑛子を無視するかの如く一方的にグイグイと友だちになろうとするが…… おお……またしてもロボットを主人公に据えた「実在論」だよ。先日読み終えたガガガ文庫の「ハル遠カラジ」も実在論をロボット主人公を通じて物語に落とし込むタイプの物語だけど、どっちかと言えばハード系のSF仕立てだったのに対し、こちらはしっかり日常系コメディ調。毎度おなじみのページをぎっしり埋める饒舌女子高生文体で読者をわらかしつつもテーマはしっかり掘り下げ切るという態で味わいはまるっきり違うのが面白い。 物語の方はすっとぼけた感じの女子高生型ロボット瑛子が孤高のクラスメイト風香に「友だちを作る事にしました」と一方的に迫った所から始まる日常のてんやわんやを追いかけているのだけど、それこそ発生するイベントは帰り道で本屋兼カフェに寄ったり、回転寿司でバイトを始めたり、部活めぐりに勤しんだりと本当に普通の女子高生ライフなのだが、これがロボットである瑛子の視点を通じて語られると人間とロボットの差異をこれでもかと強調してそのズレににやりとさせられる次第。 ただ、この瑛子の挑戦は実に「人間臭い」。人間と被造物をどう区別するかは色んな意見があるのだろうけど、ハサミがモノを切る為に作られ、冷蔵庫がモノを冷やす為に作られている様に「先に目的があって存在している」のが道具的存在だとすれば、生みの親が何の目的も与えずに産み出してしまった瑛子は「モノ」としては自由過ぎる存在なのである。 サルトルあたりが言った様に「実存=人間は自由の刑に処せられている」わけで、この物語はロボットという被造物でありながら目的を与えられなかった瑛子が「自分がなすべき事」を無限の選択肢の中から掴み取ろうとする物語であるとも読み取れる。 作中で登場する回転寿司屋の接客ロボット、ペッパー君が口にする 「普通はロボットってなんか用事があって仕事をするために生まれてくるもんやん?」 という言葉に象徴される様に「何の目的も無しに生まれ、生きてる」という意味で瑛子はロボットの身でありながら「自由の刑」に処されているのである。そしてこのペッパー君との漫才みたいな会話が瑛子に「生きる目的探し」という実存の本質に目覚めさせるあたり、コメディとしても小説型実在論としても本当によく出来ている。 この「ロボット」という本来目的を持って生まれてくる筈の存在なのに目的を探す瑛子と対照的に描かれているのが冒頭で瑛子から一方的に「友だち宣言」を突き付けられる風香の存在である。知力も身体能力も美貌も抜群なのにクラスメイトを寄せ付けない風香はその生い立ちが次第に明かされるのだけど、それにつれて彼女が些か「人間味の足りない存在」として映ってくる様に本作は仕向けられている。 端的に言えば風香という少女の生きる目的は「親の言いつけに従う事」、その一点に絞られてしまっているのである。元モデルでシングルマザーの母親に育てられたは良いけれど、親の都合と要望でそれまで打ち込んで有望視もされていたバレエの道も突然に放棄させられ「お勉強が一番」と振り回されるだけの存在、それが風香である。 それじゃ最初から風香という少女が人間味を欠いた存在であったかと言えば、それは彼女の幼い日のバレエのライバルであったイゾアールから明確に否定される。幼い頃の風香に負けっ放しだったイゾアールが「勝つ為だけに審査基準に合わせて踊る事には意味が無い」と思わせるぐらいに自己表現としてのバレエを舞えたぐらいには豊かな個性と伸び伸びした自由さを持った存在がかつての風香の中には存在していた事が明かされる。 終盤、長じるに連れて「親の顔色だけを窺い、その意を汲むだけの存在」に成り果てていた風香に「本人の意思を無視しした国外移住」という最悪のトラブルが襲い掛かってくるのだけど、時を同じくしてメンテ不能なワンオフロボットである瑛子にも稼働停止のピンチが訪れる。人間でありながら「親のロボット」みたいに生きていた少女とロボットでありながら人間くさく「生きる目的」を探していた少女がこの事件を通じて一つの目的に到達する様は中々感動的であった。 ハイデガーの言葉を借りるまでもなく人間は「死」によっていつかは断ち切られる限られた時間の中で自分の人生を選択し続ける存在なのだけど、瑛子と風香がそれぞれの「時間」を指揮した瞬間に一つの目的に達する姿には「人間=実存」の誕生を思わせるものが確かにあった。 ガラにも無く、そして無知が聞きかじりで哲学者の名前を借りるレビューになったが「実存哲学」をここまで女子高生を主人公に据えたコメディに綺麗に落とし込めるとは予想外。瑛子と風香を取り巻く脇役の魅力を存分に楽しむもよし、関西弁ロボット・ペッパー君の語る摩訶不思議な人生哲学に耳を傾けるもよし。楽しみ方は無限に詰まっているし、どこを楽しむかを選ぶことで読者を「実存」へと導いてくれる一冊、それがこの作品の正体かも知れない。 | ||||
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周りにいるのはちょっと個性的な人々ですが、彼らとの対話から生まれる彼女の世界の変化や未来への予感から、ポップな楽しさと燻るような示唆を読んで感じてみて欲しいです。瑛子ちゃんはきっと、前向きに世界と関わっていくんだろうな。 | ||||
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あいかわらずすごい感性というかマネできないレベルなので、嫉妬してしまいます | ||||
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