アラミスと呼ばれた女
評判
アラミスと呼ばれた女の評価:
3.89/5点 レビュー 9件。 C ランク
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全4件 1〜4 1/1ページ
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アラミスと呼ばれた女の評価:
3.89/5点 レビュー 9件。 C ランク
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表題中の<アラミス>とは、あの「三銃士」中の<アラミス>の事であり、女性が官職に就く事が出来なかった時代に、"男装"して通詞を務めた"お柳"に対してフランス人将校が付けた愛称である。逆に言えば、公式史料中に"お柳"なる人物が記録されている筈もなく、これは、「あの時代に、こうした先進的女性が居たに違いない」との作者の願望である。同様に、作中では"お柳"が釜次郎の子を設けたとあるが、これまた作者の創造・想像である。これ自身は物語の設定としては良く出来ていると思うが、"お柳"の造形に関しては難点がある様に映った。単に、時代及び釜次郎に流されているだけで、せっかくの「日本初の女性フランス語通詞」という設定が活きていないのである(通詞としての活躍シーンが少ない)。その一方、榎本武揚に関しては新しい人物像を打ち立てたとの印象が強い(作中の記述を信用すれば)。榎本武揚に対しては昔から毀誉褒貶が激しく、私も口先が上手いだけの世渡り上手と思っていたのだが、本作を読むと、器が大きい上に"義"を重んじる貴人だった事が分かる。"お柳"が惚れる相手として相応しい様に、ワザとその様に造形したのかも知れないが。
戊辰戦争を初めとして、明治維新前後の官軍と(旧)幕府軍との戦争の模様が史料を基にして子細に書き込まれている点も、作者の意匠と反するとは思うが、本作の特長であろう(本作のかなりの部分を史料からの引用が占めている)。榎本武揚に興味のある方にお薦めしたい一作である。