限界集落株式会社
評判
限界集落株式会社の評価:
3.82/5点 レビュー 66件。 B ランク
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全132件 121〜132 7/7ページ
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限界集落株式会社の評価:
3.82/5点 レビュー 66件。 B ランク
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しかし、現実の限界集落はこんなもんじゃない。本書を読んで暗澹たる気持ちになってしまった。本書のモデルとなった村には、少ないながらも農業の担い手となる家族があり、若者がいて、子どももいる。そして、本書の主人公のように計数感覚に優れたマネジメント経験者がいる。限界集落をなんとか再生させたい。そういう将来への希望を村人も主人公も持つだけの契機がある。しかし、これだけの再生への資質(と言っていいだろう)を持つほどの村が、いったい日本にどれだけ残っているんだろう。
わたしの愚父の出身地は山奥(中国山地の県境)の文字通りの限界集落。農業以外に見るべき産業はないが、その農業とて従事者(住民)の高齢化により耕作放棄が続く。住民は往時の10分の一にまで減少し、いちばん若い住民は、愚父の同級生のご子息とその奥様である(50代)。どんどんどんどん田畑が荒れていく。現在の住民数約30人。この村を再生することはおそらく100%不可能だろう。いくら家屋敷が残っているからといって、都会育ちのわたしはこんなところに住めないし、そこで事業を起こすことも無理だ。住民も表面的には親切だが、よそ者に対しては徹底的に排他的でありながら、数回しか墓参りに帰ったことがないわたしであれ、その村出身者を父に持つというだけで、不可解なほどの感心と関与を示す。まったくの部外者がすんなりそのコミュニティに参加することは不可能に思う。
むしろ、日本の田舎をうまく感じさせているとわたしが思うのは、「くちぬい」(坂東眞砂子)や「屍鬼」(小野不由美)や「瞽女の啼く家」(岩井志麻子)などといったホラー・ミステリーだったりする。漆黒の闇に包まれ人工音ひとつしない田舎の夜の怖さ、閉鎖性から来る嫉妬や排他性、どろどろした土俗。そういう闇をこそ田舎そのものだと感じる。
わたしは、本書の主人公にはなれない。自分はぬくぬくと都会で快適に暮らしている。なんか、すみませんという気持ちになる。