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時効捜査 警察庁長官狙撃事件の深層



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【この小説が収録されている参考書籍】
時効捜査 警察庁長官狙撃事件の深層

時効捜査 警察庁長官狙撃事件の深層の評価: 4.57/5点 レビュー 7件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.57pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全7件 1~7 1/1ページ
No.7:
(5pt)

丹念に調べられている

いい加減な風聞を根拠に文章を書く人がいるが、この著者は、丹念に調べて書いている。解明されていない長官狙撃事件の内幕が分かる良書である。
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No.6:
(4pt)

国松警察庁長官狙撃事件を追った一冊

タイミング的にオウム真理教との関係が想起されるが、結局真相はよく分からないまま時効を迎えた。犯行はプロの手口だが、誰が何のためにどういう背景で行ったのか。真実は闇の中だ。
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No.5:
(5pt)

竹内明さんは外せない

この方の前回作、「ドキュメント秘匿捜査」も面白かったが、今回も素晴らしかった。

かの国松警察庁長官狙撃事件に迫った迫真のノンフィクション。

まるで重厚な映画を観てるかのように、
各登場人物のこと細かな所まで、取材されていて匂い立つかのような臨場感。

冒頭から、あまりの迫力でぐいぐい引き込まれました。
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No.4:
(4pt)

興味のある方はどうぞ!!

日々、新しい事件が発生している中、時効の捜査について興味深く書かれてありました。
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No.3:
(4pt)

なんてこと……

1995年3月30日から2010年3月30日の時効までの15年、日本警察の時間は止まっていたのだとしか思えない。
 警察庁長官狙撃事件という未曽有の事態に対して、警察首脳は、捜査を公安部に託した。警察の要は、公安部であるという認識があったのだろう。警察首脳は、撃たれたのが誰であるにせよ、狙撃事件とは、明らかに刑事事件であるという本質を無視したのだ。
 かくして初動捜査の段階から、捜査は混迷を極める。公安部の捜査員には「地取(じどり)」という聞き込み自体はじめての経験であったという。基本的な捜査手法の蓄積すら無いところでは、捜査の方針は、思い込みに支配される。思い込みの結果、捜査範囲は狭められ、思い込みは、より強化されるという循環が始まる。
 更には、警視庁公安部は、浮かび上がった現職警察官を、警察庁にまでその存在を隠蔽し、「違法な身柄拘束」の上で供述をとった。刑事訴訟法が無視された異常な事態だった。以後、時効まで捜査本部は、この警察官の存在に翻弄されることになった。
 この四百ページを超える一巻の中で、確実さを感じられるのは、刑事部派遣の捜査員が携わった、射撃された銃と弾丸に関する一連の事実だけである。あとは、公安警察と検察の右往左往に費やされている。
 最後に、著者は時効翌日の出来事を「あとがき」に記す。<デュープロセス(法手続き)に乗せることができなかった「疑惑レベル」のものを、法治国家の捜査機関がウェブサイトで公表したことに、私は背筋が寒くなった>(P.402)。警察は、時効翌日に時間をゆがめて逆行させた、とでも云うほかない暴挙である。
 現在の司法、警察そして検察がどのような有様であるのか。この本は、そこに在る人間関係の形まで含めて、考える材料を提供してくれる。
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No.2:
(5pt)

内容は面白いが、一言欲しかった

1995年の警察庁長官狙撃事件が今年時効を迎え、この事件に関する本の刊行がここのところ続いている。これまで取材をしてきた記者たちが
集めた証言、資料類を基に再び事件に迫ろうとしているのだろう。時効の迎え方も警視庁公安部が警視庁のホームページに捜査結果概要を掲載し、
立件できなかったにもかかわらず、宗教教団によるテロ事件と結論付けるなど異例の結末を迎えたことで、取材した記者たちをいたく刺激したのだろう。

 内容は十分に面白い。取材先への食い込み、取材力は評価したい。登場人物の心象風景の描写などに一部「ドキュメント」と呼ぶには逸脱してしまっている部分もあるが、
全体的に見れば「ドキュメント」「ジャーナリズム」の名に値する作品に仕上がっている。
 文句なしに「★5個」の著作である。

 と申し分ないように思われるが、一つだけ何とも言えぬ後味の悪さが残った。それは著者がTBS記者であることである。前述の宗教教団の事件といえば、
本書に取り上げえられた警察庁長官狙撃事件(本書の内容は長官狙撃事件を宗教教団による犯行と決めつけた警視庁公安部の迷走ぶりに面白さがあり、
それは本事件が教団の犯行ではない、という立場にたっているのであろうが)、地下鉄サリン事件、そして坂本弁護士一家殺人事件がある。

 TBSと言えば、この坂本弁護士一家事件で、一時はその存亡すら危ぶまれた「報道機関」である。すでにこの事件すら歴史の中に忘れ去られようとされているが、
その事件に対する著者の言葉がどこにもないのである。

 もちろん本書は長官狙撃事件に特化されて書いたものであるし、著者自身も直接取材に関わっていないのかもしれない(略歴を見ると坂本弁護士事件の発生は著者の
TBS入社前である)。だが、坂本弁護士事件をめぐりTBS問題が表面化した際、著者はすでにTBSの「内部の人」になっていたはずである。

 TBS問題が大騒動になったとき、著者が何をしていたかは知らない。繰り返しになるが、本書はあくまで長官狙撃事件のレポートだという考え方もあろう。
ジャーナリストとテレビ局という組織を切り離して考えるべきである、という意見も理解できる。
だが読者の立場からすれば、宗教教団事件は、関与の有無の不明さを含めて、どの事件も一つの流れの中にあり、その周辺にTBSの名前も記憶に残っており、
著者もおそらくTBSの名刺を持って取材に駆けずり回っていたはずである。そのひとつの結実が本書であろう。
 であればこそ、「あとがき」で十分だから、坂本弁護士一家事件について、何らかの言葉が欲しかった。
読後感に一抹の不快さがあるとすれば、この一点だけにある。

 本書のリポートを「一級」と位置づけてよいと思われるからこそ、そこにジャーナリストとして、人間としての言葉が一言欲しかった。
故・筑紫哲也氏が番組内で「TBSは今日、死んだに等しいと思います」との発言を衝撃をもって聞いた人間として、一言欲しかった。
 繰り返しが多くて申し訳ありませんが、作品は本当に面白いです。
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No.1:
(5pt)

法治国家は二度死ぬ

警察庁長官狙撃事件と言う時効を迎えた事件をテーマに、前作同様緻密に取材を重ねている。本書では、捜査の過程と当時の責任者や担当者の判断や心情の揺れ動きを取材することで、事件のニュースクリップを時系列につなぎ合わせたようなものではなく、その時々のリアルな人物像と意思決定のプロセスにスポットを当てている。

その結果として、犯人対国家権力といった単純な図式ではなく、公安、刑事、検事などの「ヒト」が織りなす執念や情念と「組織」がまるで人のように感情や自尊心を持ちさまざまな意思決定をしていく様が描かれている。

この一連の捜査をミスと呼ぶほど単純な話ではないが、矛盾だらけの状況証拠、オウムへの固執による思考停止、縦割り割り組織での理解不能なコミュニケーションなど、結果として犯人が捕まらない未解決事件として幕を閉じた。

法治国家であるはずの日本は、一度目は最高統治責任者である国松長官が狙撃されたことで崩壊し、二度目は時効を迎えた事件について「オウムの信者らが限りなく犯人である疑いが強い」と法手続きもなしに警視庁公安部がHPに掲載するという暴挙に出たことで崩壊した。

この事件の幕引きについて、ただ単に15年の月日が流れた以上の「重たさ」を感じずにはいられない。
こうした結果についての反省を今後法治国家としてどのように生かすのでしょうね?

最後に、オウムでも、中村でもない、もう一人の容疑者説については、ありえそうでちょっと怖いな。訓練を積んだプロのスナイパーという説には同意です。
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