■スポンサードリンク
女王天使
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
女王天使の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.33pt |
■スポンサードリンク
Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全3件 1~3 1/1ページ
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
積ん読状態で早四半世紀以上経ってしまいましたが、まとまった時間を作れたせいもありようやく読了できました。 なかなかの難物でしたが訳文が良かったせいもあってか読み進める自体にはそれほど困難は無かったです。ただ一読しても論理展開が意味不明といった感じの部分が多かったのでそれが辛かったかな。下巻の巻末にざっとしたあらましがまとめてあるのでそこを先に読むのがいいとも思います。 4人の人物視点とかバイナリミレニアムとかケンタウリに到達した探査船とか謎の大量殺人事件とか、引きの強い部品が多数埋め込まれているのですが、残念ながら最終的にそれらがカチっと一つに重なって意外な真相に到達する、というようなエンタメ展開にはほぼなりません。むしろなんでこっちに行ってしまうんだ、というような形の方が多いですね。でもまあ全然面白くないかといえばそんなことはなく、部分部分で見ればそこそこ読めたなあといった感じです。著者の方、ブードゥーとナノテクを掘り下げるのに大忙しかったのかな。むしろこの小説自体がその掘り下げの為のツールだったのかな。みたいな作品でした。 さて、次は火星転移だ。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
「天空の劫火」や「永劫」などは壮大なスケール・宇宙的スリルの物語で、まるでアメリカの小松左京氏のよう と拍手した。「凍月」「タンジェント」に出会ったとたん何だこれは!と眉をひそめた。一体どちらが本当の著 者なんだろうと戸惑う。本書は後者に属する作品でかなり難解。 下巻の”訳者あとがき”を参考にされれば、少しは役に立つ(物語の構成など)かも知れません。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
図書館で借りて読んだこの本、早川さんが増刷してくれないのか、どの書店でも手に入りません。 グレッグ・ベアという人は、サイバーパンク以降のアメリカSF界で、その影響は感じられるものの、独自の境地を拓いているように思えます。遺伝子破局もの『ブラッド・ミュージック』にせよ、月植民地の政治闘争を描いた『凍月』にせよ、大河小説風の『火星転移』にせよ、ベア風のヴィジュアルはいつも奇妙に生理的、官能的で、同時に恐ろしいのです。 この『天使女王』では、ナノテク整形で漆黒の肌を身に付けたアジア系の主人公マリアが、本物の黒人で世界的に有名な詩人でもある殺人犯人を追ううちに、彼のシュールで荒涼とした無意識の世界にアクセスしてしまいます。それとパラレルに進む人工知能(A.I.)の意識の覚醒・・・この物語が象徴と隠喩に満ちたディテールとテクストによって織り上げられていく様は、下手な文学賞受賞作も叶わない本物の「文学」の醍醐味です。 | ||||
| ||||
|
■スポンサードリンク
|
|
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!