波打ち際の蛍

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評判

波打ち際の蛍の評価:

3.82/5点 レビュー 17件。 B ランク

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平均点3.82pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全34件 21〜34 2/2ページ
No.14
(3pt)

島本理生サンの作品は幾つか読んでいるけれど、良くも悪くも、どれも“悩める乙女”の心理描写が丁寧で、物語の世界が奇妙に明るすぎることがない。
この小説は、むしろ暗いかもしれない。
少なくとも、私個人的には、読後感は「微妙」だった。
“恋愛小説”のカテゴリーに分けられているようだけれど、世間一般で言われているようなハッピーエンドとはちょっと違う気がする。
「え、コレで終わり??」というようなあっけなさ。
暫く考えて納得したのだけれど、この物語は多分、“ある女性の人生の一部分を切り取ったもの”なのだ――だからこそ、ゴールに到達することもなく、まるで明日に続いていくかのように唐突に話が終わる。
フィクションという観点で言えば、それでは些か物足りないことも、否定は出来ないけれど。

そして、登場人物のキャラクター設定にブレがないのも特徴。
悩んでいる主人公はストーリーが終わるまで悩んでいるし、神経質そうな元カレはいつまでも神経質そうだし、陽気で懐の深い従兄弟は最後まで面倒見が良いし、影の薄い恋人はやっぱり影が薄いままだし。
そういった意味でも、フィクション特有の「劇的な変身」や「ドラマティックな前進」は、本当に一切、期待出来ない。
それゆえ、ストーリーが印象に残ることもなく、キャラクターに特別な思い入れが湧くはずもない。

可もなく、不可もない。
そんな評価がピッタリな一冊だ。
波打ち際の蛍 Amazon書評・レビュー: 波打ち際の蛍より
4048738739
No.13
(3pt)

島本理生サンの作品は幾つか読んでいるけれど、良くも悪くも、どれも“悩める乙女”の心理描写が丁寧で、物語の世界が奇妙に明るすぎることがない。
この小説は、むしろ暗いかもしれない。
少なくとも、私個人的には、読後感は「微妙」だった。
“恋愛小説”のカテゴリーに分けられているようだけれど、世間一般で言われているようなハッピーエンドとはちょっと違う気がする。
「え、コレで終わり??」というようなあっけなさ。
暫く考えて納得したのだけれど、この物語は多分、“ある女性の人生の一部分を切り取ったもの”なのだ――だからこそ、ゴールに到達することもなく、まるで明日に続いていくかのように唐突に話が終わる。
フィクションという観点で言えば、それでは些か物足りないことも、否定は出来ないけれど。

そして、登場人物のキャラクター設定にブレがないのも特徴。
悩んでいる主人公はストーリーが終わるまで悩んでいるし、神経質そうな元カレはいつまでも神経質そうだし、陽気で懐の深い従兄弟は最後まで面倒見が良いし、影の薄い恋人はやっぱり影が薄いままだし。
そういった意味でも、フィクション特有の「劇的な変身」や「ドラマティックな前進」は、本当に一切、期待出来ない。
それゆえ、ストーリーが印象に残ることもなく、キャラクターに特別な思い入れが湧くはずもない。

可もなく、不可もない。
そんな評価がピッタリな一冊だ。
波打ち際の蛍 (角川文庫) Amazon書評・レビュー: 波打ち際の蛍 (角川文庫)より
404100389X
No.12
(5pt)

読後感が爽やか。

「ちょっと目を離したら、すぐに遠くへ流されちゃいそうだから。ここにいれば、俺がずっと、白線の外側に」

島本さんにのめり込む切っ掛けとなった一冊です。

普段それほど小説を読まない自分でも“透明感のある文章”と感じたことにまず驚きました。
そんな文章の中で、「カシスオレンジ」「牛丼」「銀色の花びらが舞っているレターセット」など、食べ物や小物の描写がぱっと浮かび上がっているように感じました。
特に大きな出来事が起こるわけではない流れなども含めて、「これこそ島本理生!!」と、勝手に思っています。
『生まれる森』『リトル・バイ・リトル』が好きな人には絶対に読んで欲しいです。

過去の体験から男性不信のような状態に陥っている女性が、包容力のある男性に少しずつ心を解きほぐされていく。
心の変化のスピードはじれったいほどゆっくり。
相手に触れるか触れないかの心が繊細に描かれ、ちぎれるんじゃないかというほど切なさを刺激されます。

一度鬱になりかけた身としては、昔の友達に会ったり、新しい服を買ったりするだけでパニックを起こしそうになる麻由の気持ちが痛いほど分かります。
そのため、優しさや思いやりに溢れるラストには、とてつもない爽快感を感じました。
いつに読んでも好きですが、夏に読むと更に良いです。

蛍といい、“神様みたいな包容力と理性”を持っていると書かれる従兄弟のさとる君といい、こんな男性が現実にいたら…と、つくづく思います。
波打ち際の蛍 Amazon書評・レビュー: 波打ち際の蛍より
4048738739
No.11
(5pt)

読後感が爽やか。

「ちょっと目を離したら、すぐに遠くへ流されちゃいそうだから。ここにいれば、俺がずっと、白線の外側に」

島本さんにのめり込む切っ掛けとなった一冊です。

普段それほど小説を読まない自分でも“透明感のある文章”と感じたことにまず驚きました。
そんな文章の中で、「カシスオレンジ」「牛丼」「銀色の花びらが舞っているレターセット」など、食べ物や小物の描写がぱっと浮かび上がっているように感じました。
特に大きな出来事が起こるわけではない流れなども含めて、「これこそ島本理生!!」と、勝手に思っています。
『生まれる森』『リトル・バイ・リトル』が好きな人には絶対に読んで欲しいです。

過去の体験から男性不信のような状態に陥っている女性が、包容力のある男性に少しずつ心を解きほぐされていく。
心の変化のスピードはじれったいほどゆっくり。
相手に触れるか触れないかの心が繊細に描かれ、ちぎれるんじゃないかというほど切なさを刺激されます。

一度鬱になりかけた身としては、昔の友達に会ったり、新しい服を買ったりするだけでパニックを起こしそうになる麻由の気持ちが痛いほど分かります。
そのため、優しさや思いやりに溢れるラストには、とてつもない爽快感を感じました。
いつに読んでも好きですが、夏に読むと更に良いです。

蛍といい、“神様みたいな包容力と理性”を持っていると書かれる従兄弟のさとる君といい、こんな男性が現実にいたら…と、つくづく思います。
波打ち際の蛍 (角川文庫) Amazon書評・レビュー: 波打ち際の蛍 (角川文庫)より
404100389X
No.10
(3pt)

島本さんらしい小説

元々、島本理生さんが好きで読んだのですが、はっきり言うと微妙です。
帯に、「ナラタージュを超えた、最大熱量の恋愛小説!!」と書かれていましたが、私にはナラタージュの方が断然良いと思います。個人の好みはあるでしょうが、なんとなく書ききれてないような気がします。最後のページまできたとき、「あれ、これで終わり?」という感じがしたので・・・

ただ、主人公の女の子のちょっとした感情や、日常で思うこと、そういった細かな描写は相変わらずすごいなぁと思いました。麻由の困ったような表情も、ありありと想像できました。蛍の生な気持ちもありだと思います^^

全体的に批判的な内容にはなってしまいましたが、良い作品だと思います!
これからも、島本さんには感動できる小説をたくさん書いて欲しいと思います。
波打ち際の蛍 Amazon書評・レビュー: 波打ち際の蛍より
4048738739
No.9
(3pt)

島本さんらしい小説

元々、島本理生さんが好きで読んだのですが、はっきり言うと微妙です。
帯に、「ナラタージュを超えた、最大熱量の恋愛小説!!」と書かれていましたが、私にはナラタージュの方が断然良いと思います。個人の好みはあるでしょうが、なんとなく書ききれてないような気がします。最後のページまできたとき、「あれ、これで終わり?」という感じがしたので・・・

ただ、主人公の女の子のちょっとした感情や、日常で思うこと、そういった細かな描写は相変わらずすごいなぁと思いました。麻由の困ったような表情も、ありありと想像できました。蛍の生な気持ちもありだと思います^^

全体的に批判的な内容にはなってしまいましたが、良い作品だと思います!
これからも、島本さんには感動できる小説をたくさん書いて欲しいと思います。
波打ち際の蛍 (角川文庫) Amazon書評・レビュー: 波打ち際の蛍 (角川文庫)より
404100389X
No.8
(3pt)

相手役が霞んでしまっている

相手役の蛍の存在がいまいち霞んでしまっているような印象。
読みやすい文体ですが、登場人物にいまいちインパクトがない。
(別作品でもいえることだと思います)
別作品と似たようなタイプの主人公(繊細で、傷つきやすい)なので、この話では題材的にこれでいいと思いますが、そろそろタイプの違う作品も拝読してみたいです。

でも安定した文章なので、安心して読み進められますし、緩やかな感じで迎える結末も悪くないです。
波打ち際の蛍 Amazon書評・レビュー: 波打ち際の蛍より
4048738739
No.7
(3pt)

相手役が霞んでしまっている

相手役の蛍の存在がいまいち霞んでしまっているような印象。
読みやすい文体ですが、登場人物にいまいちインパクトがない。
(別作品でもいえることだと思います)
別作品と似たようなタイプの主人公(繊細で、傷つきやすい)なので、この話では題材的にこれでいいと思いますが、そろそろタイプの違う作品も拝読してみたいです。

でも安定した文章なので、安心して読み進められますし、緩やかな感じで迎える結末も悪くないです。
波打ち際の蛍 (角川文庫) Amazon書評・レビュー: 波打ち際の蛍 (角川文庫)より
404100389X
No.6
(4pt)

細やかな心情描写はすばらしい

女性主人公の「心の救い」役を担う男二人のキャラクターが
どうしても優等生的で、型通りで、薄くて
肉体ある男「性」として感じられないのが残念。

しかしながら相変わらず女性主人公の感情の機微を
一人称で細やかに描写していく手腕は
真に「眼が眩む」水準にあると感じるし、
右に出る者がいないほどすばらしい。
心情と肉体との葛藤の描写も秀逸。

余談だが、カバーイラストを描いている
日端奈奈子の表紙は、書店で見かけると
すぐに目がいく美しさだ。
波打ち際の蛍 Amazon書評・レビュー: 波打ち際の蛍より
4048738739
No.5
(4pt)

細やかな心情描写はすばらしい

女性主人公の「心の救い」役を担う男二人のキャラクターが
どうしても優等生的で、型通りで、薄くて
肉体ある男「性」として感じられないのが残念。

しかしながら相変わらず女性主人公の感情の機微を
一人称で細やかに描写していく手腕は
真に「眼が眩む」水準にあると感じるし、
右に出る者がいないほどすばらしい。
心情と肉体との葛藤の描写も秀逸。

余談だが、カバーイラストを描いている
日端奈奈子の表紙は、書店で見かけると
すぐに目がいく美しさだ。
波打ち際の蛍 (角川文庫) Amazon書評・レビュー: 波打ち際の蛍 (角川文庫)より
404100389X
No.4
(3pt)

ゆっくりゆっくりの恋愛

丁寧に丁寧に、繊細な壊れやすいものをいたわるように描かれている。
久々に島本さんらしい透明感のある作品を書いてくれたように思います。
気持ちは間違いなく惹かれあっているのに、体と過去がそれを受け付けられない。
近づきたいのに、近づけない・・・二人のもどかしさが手に取るように伝わります。

でも主人公の麻由が恋する蛍って、麻由の心が溶けていくのをゆっくりと待ってくれる優しい男なんだろうけど私はなんか信用できない。
すごく大人な男として描きたいんだろうけどそうは見えないっていうか、
「ナラタージュ」の時にも感じた島本さんの“男性の描き方が甘い”という弱点がここでもでてきちゃったように感じる。

麻友を元カレから救った従兄弟のさとる君と、揚げ物が大好きな紗衣子さんがすごーくいいキャラで素敵です。
さとる君がいい男すぎるから余計に蛍がかすんで見えるような・・。
波打ち際の蛍 Amazon書評・レビュー: 波打ち際の蛍より
4048738739
No.3
(3pt)

ゆっくりゆっくりの恋愛

丁寧に丁寧に、繊細な壊れやすいものをいたわるように描かれている。
久々に島本さんらしい透明感のある作品を書いてくれたように思います。
気持ちは間違いなく惹かれあっているのに、体と過去がそれを受け付けられない。
近づきたいのに、近づけない・・・二人のもどかしさが手に取るように伝わります。

でも主人公の麻由が恋する蛍って、麻由の心が溶けていくのをゆっくりと待ってくれる優しい男なんだろうけど私はなんか信用できない。
すごく大人な男として描きたいんだろうけどそうは見えないっていうか、
「ナラタージュ」の時にも感じた島本さんの“男性の描き方が甘い”という弱点がここでもでてきちゃったように感じる。

麻友を元カレから救った従兄弟のさとる君と、揚げ物が大好きな紗衣子さんがすごーくいいキャラで素敵です。
さとる君がいい男すぎるから余計に蛍がかすんで見えるような・・。
波打ち際の蛍 (角川文庫) Amazon書評・レビュー: 波打ち際の蛍 (角川文庫)より
404100389X
No.2
(5pt)

それでもあきらめない

こんなに痛い恋愛小説を読んだのは、はじめてかもしれない。読みながら何度も涙がこぼれた。それは自分が主人公と同じように恋愛でキズを負っているからかもしれない。
暴力をふるわれても、そこはわたしのいる場所で、そこにしか自分の居場所がないと、そこで愛されていると思い込む。しかし暴力をふるわれているうちに、自分というものが希薄になってしまう。暴力で愛を測るというシーソーゲームを放棄してしまった時、敗北感という無情な虚無感を味わうのだと、飛び降りた勢いで、こころもからだも投げ出されてキズを負うのだと思う。
キズを舐めながら、それでも愛することをあきらめない主人公に救われる。そして、蛍のような人に愛される幸せをわかっていることに、今、そしてこれからの希望を感じる。
同じ恋愛なんてそして傷つかない恋愛なんてひとつもないということを、肌で感じさせてくれるくれる物語だ。
波打ち際の蛍 Amazon書評・レビュー: 波打ち際の蛍より
4048738739
No.1
(5pt)

それでもあきらめない

こんなに痛い恋愛小説を読んだのは、はじめてかもしれない。読みながら何度も涙がこぼれた。それは自分が主人公と同じように恋愛でキズを負っているからかもしれない。
暴力をふるわれても、そこはわたしのいる場所で、そこにしか自分の居場所がないと、そこで愛されていると思い込む。しかし暴力をふるわれているうちに、自分というものが希薄になってしまう。暴力で愛を測るというシーソーゲームを放棄してしまった時、敗北感という無情な虚無感を味わうのだと、飛び降りた勢いで、こころもからだも投げ出されてキズを負うのだと思う。
キズを舐めながら、それでも愛することをあきらめない主人公に救われる。そして、蛍のような人に愛される幸せをわかっていることに、今、そしてこれからの希望を感じる。
同じ恋愛なんてそして傷つかない恋愛なんてひとつもないということを、肌で感じさせてくれるくれる物語だ。
波打ち際の蛍 (角川文庫) Amazon書評・レビュー: 波打ち際の蛍 (角川文庫)より
404100389X