(短編集)

物語のおわり

【この小説が収録されている参考書籍】

【この小説が載っている参考書籍】

評判

物語のおわりの評価:

3.85/5点 レビュー 62件。 C ランク

Amazon書評・レビュー点数毎のグラフです

平均点3.85pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全63件 61〜63 4/4ページ
No.3
(3pt)

「結末のない物語」の結末

湊かなえさんの新刊です。

「空の彼方」 「過去へ未来へ」 「花咲く丘」 「ワインディング・ロード」
「時を超えて」 「湖上の花火」 「街の灯り」 「旅路の果て」
の8編で構成された連作短編集です。

「空の彼方」でスタートした未完の物語(原稿用紙)が北海道を旅する人から人へと渡って行き
それぞれに自分自身の人生と照らし合わせたり、未完の小説の続きを想像したりしながら物語は展開して行きます。

そして数十年後にその未完の小説が辿り着いた先は…

ラストでは全てのパズルのピースがぴたりとはまり、「物語のおわり」となります。
今回の小説には湊さん独特の毒もなければサスペンス要素もありません。

刺激を求めて手に取ると物足りないかも知れませんが秋の夜長にしみじみと読むには読後感の良い作品になっています。
物語のおわり Amazon書評・レビュー: 物語のおわりより
4022512210
No.2
(4pt)

危うい文章表現が魅力です

物語の終わり

湊かなえさんの作品は初めて読みました。映像はたくさん見ていますが、文章を見るのは初めてという意味です。何となく、文章よりも映像の方が面白いのではないか、と思ってしまう自分がいたためです。
一番面白いと思ったのは構成です。小説の一端が色んな人にわたり、いろんな解釈が生まれます。国語の授業で、この人の気持ちはどういう気持ちでしょう、と問われても答えは一辺倒になってしまうのがオチですが、場所も年齢も性別も経歴も違う人がこの文章に触れた時にどのような解釈を持ち得るのか、実験しているかのような感覚に陥りました。
文章自体は簡素で、ぐんぐん読めます。私は4時間くらいで読めました。それは余計な情景描写や台詞回しがなく、作品自体にひりひりした緊張感が漂っているからだと思います。どの人間に感情移入できるか、読み終わった後に感想を言い合えたら、その人の人間観みたいなものが垣間見れそうだなと思いました。
 私の視点で書きます。物事の書評の本質を上手く書いている場面が好きです。それは「旅路の果て」という最終章です。
「作品の掲載中から辛口コメントを寄せる人もいた。内容はおもしろいが、文章はもう少し研鑽した方がいいのではないか。主人公視点から突然、神視点になっている箇所がある。ガラスの割れ方の描写が不足しているので、粉々になっているのか、罅が入った程度なのか判断がつきにくい。こういう人たちはちゃんと読んだ上で書いているし、作者自身を攻撃しようと思っていないのは一目瞭然だ。
 でも、あとから急に増えた書き込みは違う。人類史上最低の駄作。糞つまらん。作者の頭の弱さがもろバレ。とにかく作者を貶めてやりたい、という悪意しか感じられない。」
 このような書評な僅かなニュアンスの違いをよくこれだけ見事に表現できるものだなあと思いました。
 そういったディテールと構成の秀逸さに4点です。あとは個人の問題だと思いますが、僕はラストの展開がどうも引き込まれませんでした。みなさんはどうですか。
物語のおわり Amazon書評・レビュー: 物語のおわりより
4022512210
No.1
(5pt)

救い

☆ネタバレ注意です☆

この作品のテーマは「夢」だと思います。
最後の方に、麻奈がいじめにより自身の作品の書籍化の夢を奪われて不登校になるところは自分の過去と同一視してしまって、憂鬱な気分になりました。
僕自身もいじめで夢を諦めることになり、精神病院に4回入院したりして、人生のどん底を味わいました。
夢を諦める経験をした人は少なくはないと思うので、そのような方に是非読んでほしいです。
湊かなえさんの作品は、傷を抱えた人間を優しく包んでくれます。
イヤミス系の作品も好きですが、このような心温まる作品も好きです。
物語のおわり Amazon書評・レビュー: 物語のおわりより
4022512210