水神

【この小説が収録されている参考書籍】

評判

水神の評価:

4.55/5点 レビュー 33件。 A ランク

Amazon書評・レビュー点数毎のグラフです

平均点4.55pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全66件 61〜66 4/4ページ
No.6
(5pt)

渾身の傑作

感動しました。長い作品でしたが、引き込まれました。

まず前半は、江南原の百姓たちの貧しい暮らしぶりが描かれ、
その中での、主人公の5人の庄屋たちの真摯な姿に胸を揺さぶられます。
上巻の一番の見せ場は、5人の庄屋たちが、藩のお偉方を前に堰の工事を願い出る
口上のくだり。気迫のある言葉に圧倒されました。

下巻で堰の工事が始まってからは、難局を上手く乗り切って欲しいと読み手の私も
はらはらしながら、読み進めました。
終盤、涙なくしては読めない箇所もあり、この主人公たちには心から頭の下がる
思いがしました。

作者、帚木さんは闘病しながらこの作品を書いたそうです。
現在はお元気になられたとの事でしたが、これからも良い作品を書いて下さい。
水神(上) (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 水神(上) (新潮文庫)より
4101288224
No.5
(5pt)

渾身の傑作

感動しました。長い作品でしたが、引き込まれました。

まず前半は、江南原の百姓たちの貧しい暮らしぶりが描かれ、
その中での、主人公の5人の庄屋たちの真摯な姿に胸を揺さぶられます。
上巻の一番の見せ場は、5人の庄屋たちが、藩のお偉方を前に堰の工事を願い出る
口上のくだり。気迫のある言葉に圧倒されました。

下巻で堰の工事が始まってからは、難局を上手く乗り切って欲しいと読み手の私も
はらはらしながら、読み進めました。
終盤、涙なくしては読めない箇所もあり、この主人公たちには心から頭の下がる
思いがしました。

作者、帚木さんは闘病しながらこの作品を書いたそうです。
現在はお元気になられたとの事でしたが、これからも良い作品を書いて下さい。
水神(上) Amazon書評・レビュー: 水神(上)より
4103314176
No.4
(2pt)

「熱い」感動を期待するとガッカリするかも、です。ネタばれもあり。

日経の日曜書評で本書の評を読んで気になって早速読みましたが、、、、帚木氏の過去の作品「閉鎖病棟」「三たびの海峡」「逃亡」「総統の防具」などで感じた「熱い熱い感動」を期待すると拍子抜けするかもしれません。

「国銅」と同様、淡々としすぎるくらい淡々とプロジェクト成就に向けて物語は進みます。(詳しく書きませんが)プロジェクト完遂のため命をささげる「ある人」が残す遺書のくだり(その内容そのものも含め)も帚木作品の「いつものパターン」で氏の作品を以前から読んでいる読者には見え見えの展開。「熱い感動」と「お涙頂戴」は紙一重だなあ、と痛感。水利プロジェクトそのものが難事業であることは想像はつくのですが、淡々と進み過ぎてその難易度がいまいちピンとこないのも盛り上がらない原因の一つとは思いますが・・。

そんなにヒネくれずに虚心坦懐で読めばそれなりに面白い歴史娯楽小説であるとは思いますが、「1,000枚渾身の書き下ろし」はそもそも上下巻に分けるような厚みのある話ではなく、一冊で1,800円くらいだったら不満感も多少は減殺されたとは思います。
水神(上) (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 水神(上) (新潮文庫)より
4101288224
No.3
(2pt)

「熱い」感動を期待するとガッカリするかも、です。ネタばれもあり。

日経の日曜書評で本書の評を読んで気になって早速読みましたが、、、、帚木氏の過去の作品「閉鎖病棟」「三たびの海峡」「逃亡」「総統の防具」などで感じた「熱い熱い感動」を期待すると拍子抜けするかもしれません。

「国銅」と同様、淡々としすぎるくらい淡々とプロジェクト成就に向けて物語は進みます。(詳しく書きませんが)プロジェクト完遂のため命をささげる「ある人」が残す遺書のくだり(その内容そのものも含め)も帚木作品の「いつものパターン」で氏の作品を以前から読んでいる読者には見え見えの展開。「熱い感動」と「お涙頂戴」は紙一重だなあ、と痛感。水利プロジェクトそのものが難事業であることは想像はつくのですが、淡々と進み過ぎてその難易度がいまいちピンとこないのも盛り上がらない原因の一つとは思いますが・・。

そんなにヒネくれずに虚心坦懐で読めばそれなりに面白い歴史娯楽小説であるとは思いますが、「1,000枚渾身の書き下ろし」はそもそも上下巻に分けるような厚みのある話ではなく、一冊で1,800円くらいだったら不満感も多少は減殺されたとは思います。
水神(上) Amazon書評・レビュー: 水神(上)より
4103314176
No.2
(5pt)

帚木先生、待っていました、日本の時代小説!

江戸時代、筑後川の近辺にありながら水利工事の不徹底のため水不足にあえぐ村が舞台。一部の庄屋が財産、生命を賭して郡役所、近隣の村、百姓など関係者を説得し、一大堰渠造成、灌漑事業を成し遂げる物語。
 帚木蓬生の作品は大方読んでいるが、私が一番好きな作品は、奈良時代を舞台にした大仏建立に関わった百姓の物語である「国銅」。帚木作品は、医療モノ、欧州モノが多く(帚木は医師であり欧州留学経験がある)、日本の歴史・時代小説は「国銅」とこの「水神」のみ。日本の歴史・時代モノの方が他の作品よりも徹底した取材がなされていて、作者の力が入っている印象(それでいて筆致は抑制的でアジテーションになっていないのがいい。)。
 この小説では、堰渠造成、灌漑事業そのものの描写に加え、百姓の生活実態、村の様子など、細部にわたる徹底した文献渉猟、取材によりリアリティが確保されている。作品冒頭の「打桶」(百姓が桶を使って川から水を汲みだし土手を越えて田畑に流す)のシーンが印象的(「打桶」は作品全体の通奏低音をなす。)。堰渠造成、灌漑事業について具体的なイメージをまったく持っていなかったが、この小説を読むことによりある意味体感できた。
 また、堰をつくることを巡る関係者の説得、調整の苦労の描写にも力点が置かれている。江戸時代の庄屋、百姓が主人公でありながら、組織間、関係者間の駆け引き、せめぎ合いは、現代のビジネス小説としても読める。
 街角に立つ土地改良碑をみて「高々土地改良になぜこんな大きな碑を建てるのか」と思っていたが、当時の苦労をもう少し感ずるべきなのかもしれない。
水神(上) (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 水神(上) (新潮文庫)より
4101288224
No.1
(5pt)

帚木先生、待っていました、日本の時代小説!

江戸時代、筑後川の近辺にありながら水利工事の不徹底のため水不足にあえぐ村が舞台。一部の庄屋が財産、生命を賭して郡役所、近隣の村、百姓など関係者を説得し、一大堰渠造成、灌漑事業を成し遂げる物語。
 帚木蓬生の作品は大方読んでいるが、私が一番好きな作品は、奈良時代を舞台にした大仏建立に関わった百姓の物語である「国銅」。帚木作品は、医療モノ、欧州モノが多く(帚木は医師であり欧州留学経験がある)、日本の歴史・時代小説は「国銅」とこの「水神」のみ。日本の歴史・時代モノの方が他の作品よりも徹底した取材がなされていて、作者の力が入っている印象(それでいて筆致は抑制的でアジテーションになっていないのがいい。)。
 この小説では、堰渠造成、灌漑事業そのものの描写に加え、百姓の生活実態、村の様子など、細部にわたる徹底した文献渉猟、取材によりリアリティが確保されている。作品冒頭の「打桶」(百姓が桶を使って川から水を汲みだし土手を越えて田畑に流す)のシーンが印象的(「打桶」は作品全体の通奏低音をなす。)。堰渠造成、灌漑事業について具体的なイメージをまったく持っていなかったが、この小説を読むことによりある意味体感できた。
 また、堰をつくることを巡る関係者の説得、調整の苦労の描写にも力点が置かれている。江戸時代の庄屋、百姓が主人公でありながら、組織間、関係者間の駆け引き、せめぎ合いは、現代のビジネス小説としても読める。
 街角に立つ土地改良碑をみて「高々土地改良になぜこんな大きな碑を建てるのか」と思っていたが、当時の苦労をもう少し感ずるべきなのかもしれない。
水神(上) Amazon書評・レビュー: 水神(上)より
4103314176