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(短編集)

マンハッタン・オプII



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【この小説が収録されている参考書籍】
マンハッタン・オプII (ソフトバンク文庫 ヤ 1-4)

マンハッタン・オプIIの評価: 4.75/5点 レビュー 4件。 -ランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.75pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全4件 1~4 1/1ページ
No.4:
(5pt)

懐かしさと

1980年代初頭にFM東京の放送を断片的に聴いていて、日下武史さんの語りがクールでステキでした。
徹底的にカッコつけた文体が綺麗に決まるのは、矢作俊彦ならではの文才だと思います。
1980年代初めのニューヨークに思いを馳せつつ、ひとつひとつの作品を味わいながら、読みました
マンハッタン・オプII (ソフトバンク文庫 ヤ 1-4)Amazon書評・レビュー:マンハッタン・オプII (ソフトバンク文庫 ヤ 1-4)より
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No.3:
(5pt)

YOU'D BE SO NICE TO COME HOME TO

FM東京の放送をリアルタイムで聞いていました。日下武史の落ち着いた声が今でも記憶に残っています。
「マンハッタン・オプ」以来ずっと矢作俊彦のファンです。矢作俊彦の文体、描写、セリフは文句なくカッコいいのですが、時としてストーリーが複雑になりすぎて話についていけなくなることがあります。
しかし、「マンハッタン・オブ」はラジオドラマという構成上、シンプルなストーリーに仕上がっています。ですから、カッコいい描写やセリフが、より強く印象に残ります。
私が一番好きな一節は、"YOU'D BE SO NICE TO COME HOME TO" の最後の描写です。
「突然、夜の底が獣の咆哮で満たされた。ニューヨークに錨泊している船がいっせいに汽笛を鳴らしたのだ。昨日が去年になった。」

「マイクハマーへ伝言」の中でも "YOU'D BE SO NICE TO COME HOME TO" がリクエストされるシーンがあるのですが、このシーンもすごくカッコいいんです。
マンハッタン・オプII (ソフトバンク文庫 ヤ 1-4)Amazon書評・レビュー:マンハッタン・オプII (ソフトバンク文庫 ヤ 1-4)より
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No.2:
(5pt)

美しい!

日当200ドルの探偵「私」の活躍を描くシリーズ第2弾。
 とにかく文章が美しい!
 表現描写はもちろん、各キャラクターが吐く台詞すべてが美しい!
 矢作氏の作品はチャンドラーやスピレインといった先人の作品を小ネタに使ったり、気障な表現が多いため、読みにくいと感じる方がいると思うが、それで敬遠してしまうにはもったいない美しさが濃縮されている。
 日本人作家で、ここまで美しい文章を書ける者は、どれだけいるのだろうか?
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No.1:
(4pt)

とまらない!

マンハッタンに1人で私立探偵事務所を構える『私』の様々な事件を連作短編で綴った作品集の2作目です。今回も短編なのに!伏線をはり、直接語り掛けないで醸し出す雰囲気がまた素敵にハードボイルドしていて、安心して読めます。ハードボイルドは気をつけないと安心して読めない、つい気になって酔えない作品が結構多い世界だと思うので。それを短編でやる技術は相変わらず素晴らしいです。全短編でハズレなし、常に高いハードルをひいていて、全く手抜きなしです、当たり前の事ですが、そのクオリティの高さに脱帽です。

また、例えとして良いかどうか分かりませんが、ビートルズの全アルバムの中で1番好きなアルバム(もちろん強引に一つに絞るからこその、葛藤と逡巡の結果)をあげる事でなんとなくその人の傾向が分かったりなんかして、ちょっと恥ずかしいのですが、同じ様にこの短編集から最も好む短編を挙げる事でも、同じ様な事が分かってしまいそうです。私の場合はビートルズなら「Abbey Road」です。

この「マンハッタン・オプ'U」の好きな短編は、息子を探す依頼から女の復讐にまつわる話しの「ALL THE THINGS YOU ARE」、私が誰だか調べて欲しいというシュールな書き出しからんで離さない「IN A SENTIMENTAL MOOD」、ただの車の代行運転が死体まで運ぶことになる巻き込まれ型の典型なのに素晴らしいクオリティの「TEA FOR TWO」、私にこの後結局長編をどうしても読まなければならなくなったきっかけになった消化不良だけれどもチカラ強い「I'LL REMEMBER APRIL」、など、様々ありますが、中でも1つに絞るなら、Art Pepperの「Meets The Rhythm Section」の中の1曲「YOU'D BE SO NICE TO COME HOME TO」は最高に好きな短編です。

音楽が好きな方にも、ハードボイルドが好きな方にも、規範を考えてみたくなった方にも、是非ともオススメ致します。
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