色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年

【この小説が収録されている参考書籍】

【この小説が載っている参考書籍】

評判

色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年の評価:

3.41/5点 レビュー 1,022件。 B ランク

Amazon書評・レビュー点数毎のグラフです

平均点3.41pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全178件 141〜160 8/9ページ
No.38
(3pt)

回復への道は半ばなんだよ。

村上春樹氏の作品をすべて読んでおり、今回の作品も発売されてすぐ買い一週間程度の
時間をかけてゆっくり読みましたが「中途半端でなんだかなあ」というのが正直な感想
です。(以下ネタばれを含む)
仲良しだったグループからの一方的な追放とそれを契機とした死への憧れ、別人に変わっ
てしまいもう戻れない自分、それらは多かれ少なかれ多くの人に訪れることであり、そ
の苛烈な経験は非常に共感できた。そして、それらはおそらくはバブル経済以後の長期
経済低迷や阪神大震災、東北大震災および福島原発等の未曾有の災害の経験を抱えていか
ねばならない、もう戻れない日本の我々の苦しみを暗示しているのだろう。
しかしながら、死を深刻に考えた多崎氏がなぜかかつての友人と会うと大人でクールな
ヤレヤレ的な態度に終始しまるで他人事のように簡単に許してしまうことはリアリティー
がないように感じた。昔の友人との再会についての描写が淡白で中途半端に感じてしま
う。ましてや濡れ衣を着されているのにもかかわらず、自分にも本当にそのよう
な行為に及んでしまう可能性があった等、繰り返し村上作品で登場するおなじみのモチ
ーフ等の登場により素直に納得してしまう事など、本当に自殺を考えるくらい悩んだ
のかと疑いたくなる。
また、多くのレビューが指摘しているように内容に中途半端なものが多すぎる。
灰田とその父親の部分(灰田はどこへ消えたのか?)、洗脳的なビジネスをするように
なってしまった友人について、ガールフレンドとの結末等、そのどれもが結論を見ず
放置されてそれを読まされるほうは困惑を禁じえない。結局なんなの、どうなったの?と。
せめて最後のガールフレンドとの結末については、キチンと書いてほしかった。
私自身も、はるか昔の学生時代におなじような経験がある。心が殺されるような経験が
あり、それは自らを別人に変えてしまったしその後の人生を大きく変えた。
個人的な苦しみと和解することはありえないだろうし、多くの災害の被害者の苦しみも
今なお続き、回復への道はまだまだ遠いだろう。多崎氏とは異なりそんなに簡単に和解
できないだろう。
色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年 Amazon書評・レビュー: 色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年より
4163821104
No.37
(3pt)

ときめきとドキドキの濃度がとても薄い。

とても大好きな村上氏の作品の中では残念な低評価ですが、小説としてはスラリと読み終えたので☆は3つにしました。

何が残念だったかと申しますと、心を鷲掴みされるような魅力的な登場人物や、つい笑ってしまうような会話のやりとり、鼓動が高まるような場面や、驚きと衝撃を感じるような不思議さが無かったからです。

リアリズムよりも上手い嘘を。完結した物語性よりも受け手に託すことを。そのような今までの作風が好きだから残念に感じたのかもしれません。

逆に言えば今までと違った作風を楽しみきれなかっただけの、勝手な村上像を拵えてしまった自分にも原因はありますが。

良い点で言えば、一貫したストーリーラインに乗せて多様性をシンプルに描写しており、”ぼくの物語”ではなく誰にでも起こりうるそしてそれは幾重にも時間とヒトを紡いだ結果”かれらの物語”という、「孤独と喪失」を命題にしながらも社会を大きく土台に敷いてあることが多くの気づきを育む要因になっていることかなと。

氏の目標のような言い方を何度かしているるつぼのような総合小説へ向けたひとつの作品として、今回のようなリアリズム性や3人称の追求は必要な過程であるとも感じた。
色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年 Amazon書評・レビュー: 色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年より
4163821104
No.36
(3pt)

微妙。。。

つまらなくはないが面白くはない。。。そういった印象でしょうか。
私は主人公と年齢が割合近く、主人公の透明な存在は(同じ世代の人間ならば)同感を得る点は多々あると思います。

しかし、これがもし他の作家の作品であったならば今この本への心象が同じかというとそうではありません。
”村上春樹だから”ということで星3つです。
普段あまり文学に馴染みのない方ならばこの本に少なからずインパクトを感じることでしょうが近代文学が好きな方にとっては
和洋問わず決して新しい素材ではないですし文体・手法ともチープな印象を感じることでしょう。
洋書をよく読みますがその中で出てくる文と良く似た文が多々あり、それが直訳っぽくてかなりのマイナス点。
日本人独特の水彩画っぽさはあるけれどピントがずれている感は否めない。
色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年 Amazon書評・レビュー: 色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年より
4163821104
No.35
(3pt)

読み解くべき謎が一度では解けなかった

今作はまた少し文体が変わったように思います。
3人称文体がこれで完成したのでは?
読みやすい文体に変わりありません。

内容については
一度読んだだけでは、解釈できない部分が多く残りました。

灰田の存在は?
緑川のエピソードは?
6本目の指はどう解釈するべきか…。
つまり、6人目は誰を指すのか。
駅をつくることの意味は?

時間を置いて読み返したいと思います。
よって今の時点では星3つ。

村上作品の魅力は、こうして時間を置いて何度も読み返し、
その都度新たな発見があることだと思います。

また、いつになるか分かりませんが、
次作を読むと解明できる部分もあるのかもしれないと思います。
色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年 Amazon書評・レビュー: 色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年より
4163821104
No.34
(3pt)

村上春樹が売れる訳

初期からのファンは当然、どうした?と思うような劣化や既視感を感じる事でしょう。 三人称と言う時点で違和感を感じる方も多いかと思います。 それでも村上春樹が売れる理由として 1.そもそも村上春樹の魅力の本質を理解出来ていないのに、ネームバリューで絶賛している 2.劣化したとは言え新鋭作家と比較すれば面白い 3.読後の喪失感中毒 大まかに上記3つに当てはまるのではないでしょうか?(1に関しては自覚は無いでしょうが) どの作品でおやおや?と思ったかは多少差はあるでしょうが、私は何作かファールで粘り1Q84で2ストライク、今作で三振と言った印象を受けました。
色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年 Amazon書評・レビュー: 色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年より
4163821104
No.33
(3pt)

誰にも書けない単なるクラシック音楽

村上春樹の小説はクラシック音楽だと思う。何となく上品に聞こえる(聞こえるとは皮肉らない)。

350円の価値しかないコーヒーを1200円でホテルのロビーで飲まされるようなものかも知れない。

登場人物に無駄な教養と上品な生活があるだけ。子汚い教養もない日雇いのおっさんを登場させてみなよ、と言いたくもなる。

実利はない。小説の存在意義そのもの。高貴な時間に身をひたすだけのもの。

吹奏楽でもかじっていない限り、大勢の人間はクラシック音楽よりミスチルや桑田といったJ-Popを好む。

ただし、こういった現代クラシック的描写はほとんどの作家にできない。よって極めて少数派の作家。

「味わい」が他の現実的な話題をテーマとする東野圭吾などの作家と比較できるものではない。

「何のことはない出来事をあえて難解な詩的なことがらにしてしまう」

「知的スノビズムと言えるような、あー言えばこう言う、くだらない会話」

作中、イライラする場面目白押しだが、他の作品も絶対にまた読みたくなる不思議な作家。

※ネタバレ推測申し訳なし

多崎つくるは何者でもない。こういう人間に自分はイラっとする。

灰田の知性と行方に心を奪われるが、彼もまた、ろくな人生はまっていないだろう。

シロはおそらく名古屋でグループ外の誰かと恋愛関係にあり(あるいは刹那的な恋に落ち)妊娠し、

「浜松に逃げ」、追ってきた元カレに殺されたのだと思う。
色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年 Amazon書評・レビュー: 色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年より
4163821104
No.32
(3pt)

いやに軽い巡礼では?

至ってシンプルな物語になっている。その中のエピソードの密度も薄い。
救済の物語をとにかく素早く提示することが求められていたことだったのだろう。いつもならばもっと練り上げられているのではないか。謎はもっと重層的に書き込まれ、その密度を濃くしたはずだ。
しかし今回は骨格を言いきってしまう。だから冒頭に不穏な謎(ボディスナッチャー的な感触)が投げられるものの前半でその謎についてはカタがついてしまう。ならばそのうえで謎は解題においてもっともつれてしまうのかと思わせるのだが、それはむしろシンプルにほどけてゆき外的な障害も現れず、善き導師を得て再生に向けての巡礼が行なわれる。そこにもさしたる障害はなくただ時間によって見えにくくなっていた過去と現在の道筋が再び穏やかに現れるだけだ。そして感情の否定的要素の存在を受容しながらコミットメントの背中を押すように終わる。春樹氏をしてデタッチメントそれ自体の等価性に蓋がなされてしまうのであれば、あれという思いも残った。
春樹氏の所作を一応楽しんだ、と言っておいた上でだが、輻輳したシステムに対する小説家の闘いという志においておそらく今回はレベルを落としている。それが現実的なシステムの要請であったかもしれないと読者にうすうす感じさせるところが危うい。
色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年 Amazon書評・レビュー: 色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年より
4163821104
No.31
(3pt)

日本的閉鎖性を持たない村上春樹と、彼の肯定の歳

発売日に購入して読みました。自分には純文学がわからないということがわかりました。
 筋立ては平凡すぎるほどです。ドラマチックな展開もなく、爽快な謎解きもなく、感動するエピソードもありません。ぬるい展開で、謎は解かれないまま、読者に共感を与えない形で物語は終わります。終わったという実感すら与えません。この軽さをどう捉えるかは、読者に委ねられています。
 作者は何を言いたかったのでしょうか。書いてあることからそれを探ることは困難な気がします。ならば書かれていないことを探ってみようと思いました。
 この小説では、現代日本の独身中年における乾いた孤独が丁寧な文体で描かれており、確かにこんな中途半端な人が増えているという感じはします。反面、不況、失業、貧困、財政赤字、環境破壊、戦争の脅威といった大きな現実の問題は取り上げられていません。そのためファンタジーかと疑うほど、非現実感にあふれています。素直に読めば、主人公が精神的に子供であるために自閉的であり、実社会が見えていないのだという解釈が成り立ちますが、この見方は皮相的でしょう。
 思い切って深読みすれば、日本人が国内で目にしている問題は、(作者が高く評価されている)世界の水準で見れば、本当は大した問題ではないという辛口の批評が込められているのかもしれません。この解釈に立てば「日本の若者よ、現状に絶望してはいけない。今より少しだけよくなりたいという謙虚な理想をもって人間関係を大切にすれば、幸せがやってくる」という、作者の励ましのメッセージなのだとも受け取れます。
 村上氏は孤独をモチーフにすると言われますが、この小説では、孤独に生きている者は不幸になり、家族を持った者が幸せになっています。人間関係が希薄化した現代でも家族は大切だという作者のセンチメンタリズムでしょうか。これが作品の心地よいぬるさを引き立てています。
 気になるのは、主人公と友人たちが属する社会階級です。友人たちは中流と描写され、主人公だけ少し裕福と描写されています。こう書けば若い世代は感情移入できるのでしょうか。古い世代の感覚では、主人公は裕福すぎて共感できません。主人公たちが名古屋人なのに洗練された標準語を話しているのも違和感があります。名古屋は閉鎖性を象徴する記号で、現実ではないということなのでしょうか。
 この小説は、不透明な時代に生きる若者たちにささやかな夢と希望を与える意図があるのかもしれません。それが本当なら大ベストセラーになるでしょう。
色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年 Amazon書評・レビュー: 色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年より
4163821104
No.30
(3pt)

色彩を持たない人などいません!

30代後半の男性が、過去を振り返る。
 痛みを伴う青春時代の光と影。失望、喪失感と再生。
 20年以上前、旅先で貪るように読んだ「ノルウェイの森」と酷似しているように思った。
 「色彩をもたない」。個性がないと思い込んでいる主人公、多崎つくるくん。
 自分の色を持っていない人間なんて、この世にはいないよ。
 それに、いくらナイーブな傷つきやすい少年であったとしても、14年もそれを引きずるなんて……。
 その時、深い傷を負ったことは理解できる。
 自分を否定したい気持ちも、消えてなくなってしまいたかった気持ちもわかる。
 でも、14年もの間、自分を苦しめる原因を突き詰めようともせず、ただ自分の殻に閉じこもってしまっていたのは、どうなんだろう。
 友達以上恋人未満(かなり古い表現?)の沙羅が「つくる」に言った「過去と正面から向き合わなくてはいけない。自分が見たいものを見るのではなく、見なくてはならないものを見るのよ。そうしないとあなたはその重い荷物を抱えたまま、これから先の人生を送ることになる。(略)……」という言葉のとおりだと思う。
 「海辺のカフカ」や「1Q84」のような難解さがない分、読みやすいけれども、ちょっと抒情的過ぎる感じで、面白いとも思わなかったし、感動もしなかった。
 ただ、著者の年齢でも、このような青春小説?を書けるのだと、妙なところに感心した。
 この本では、主人公はフィンランドに向かうのだが、村上春樹は、北欧が好きなのだろうか?
 

色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年 Amazon書評・レビュー: 色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年より
4163821104
No.29
(3pt)

否定的なレビューをする一部の人たちの感性に疑問

最近、朝日新聞に寄稿するなど政治的な発言が目立つ村上さん。

中国や韓国に強硬な態度を取る連中が拍手喝采を浴びて、自制を求める人たちは「非国民」だとして糾弾されるのが今の日本のトレンド。そういった日本の「右傾化」に対して、村上さんは日本のナショナリズムは暴走しているとして自制を促している。その態度を面白くないと思う人は多いだろうし、読む前から「左翼」村上として否定的な態度で読む人も多いと思う。

そもそも「面白くなかった」とレビューに書いて「すぐにゴミ箱に捨てました」と無感覚に公言するその鈍感さを持った人間や、「お金の無駄だった」と金銭的な価値観でしか物事を考えることができない人間たちの感性の方が問題があると思うんだが…。
色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年 Amazon書評・レビュー: 色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年より
4163821104
No.28
(3pt)

四国お遍路やサンティアゴコンポステラ巡礼のような、(普通の意味での)巡礼の話ではなか

主人公の30代の男性「多崎つくる」が、過去のトラウマに向き合うべく、かつて主人公を
手酷く切り捨てた もと友人たちを訪ねてまわる話です。
それがタイトルにある「巡礼」の意味で、ふつうの意味での巡礼(「聖地」への訪問)
をするわけではありませんでした。

主人公に「巡礼」をすることを促す女性「沙羅」について。
なぜ、自信満々に、絶交した昔の友人たちに会いに行けと言えるのだろうと、不審に思いました。
パンドラの箱を開けることになるかもしれないのに。楽観的なだけ?
彼女の役回りがないと物語が前に進まないので、ここを突っ込むのは野暮なのかもしれませんが。

今回の小説の描写は、主人公からの視点に限定されているので、
多崎つくるの知らない水面下で何が進行していたのか、最後までよくわからないところがあります。
もと友人たちの語る言葉も、真相のすべてを話しているのかどうか、よくわかりません。
そこには、想像の余地があり、それこそが今回の話の面白いところなのかもしれませんが、
すっきりしないところでもあります。
色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年 Amazon書評・レビュー: 色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年より
4163821104
No.27
(3pt)

読む必要はない

これだけ話題になると、
一応読んでおいた方がいいのかな?
ひょっとしてすごい小説なのかな?
と思う人がいるかもしれないが、
そういう人は読む必要性はまったくない。

世の中にはこんな本より、
おもしろい本や読むべき本はいっぱいあり、
人生が有限であることを考えると、
短い人生の中で、この本に数時間あてるのはもったいない、
というのが私が読んだ結論です。

悪くはないと思うけど、ぜんぜんよくはない。
読むのがバカらしくなって、
途中でやめてしまった「1Q84」なんかより、
最後まで読めるだけかなりいいかもしれない。

この本を読んでおもしろいと思うのは、
村上春樹作品を今まで一度も読んだことのない大学生ぐらいか。
村上春樹作品を読んだことがある人は、
中身が100万部とか売れるようなものではない。
暇つぶしにいいかっていうと、
それだったら池井戸潤でもいいし、東野圭吾でもいいし、
いくらでもこんな本よりおもしろい小説はいっぱいある。

今回、村上さんは最近駄作続きだったので、
私的には村上春樹作品の最高傑作だと思っている、
「ノルウェイの森」みたいなものをもう一度書けないかと思い、
挑戦してみたけど、「ノルウェイの森」の劣化版というか、
モノマネというか、でも底が浅い作品になってしまいましたといった感じか。
色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年 Amazon書評・レビュー: 色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年より
4163821104
No.26
(3pt)

ブックオフ逝き?

名古屋郊外の高校を卒業して一人東京の大学に進学して先日まで東京で暮らしていた40男でしたので
過剰な宣伝に踊らされてノルウェイ、ダンス3以来の読書をしてみました

因に先週まで藤沢周平、松本清張を読んでいました

いやぁー、相変わらずフワッとしてました
観念部分8割というかリアルと夢の能書きにゲンナリしました

このような者たちに身近感が無いのでセリフの物言いに始終違和感が
(リーガル・ハイSPを途中で挟んだせいもある?)

好きだっただの絞殺されただのレクサスは造語だの「ふぅ〜ん。で?」という印象で
自分が味わってきた過ぎし日の方がセレナーデになっています

文体というか展開が大正時代な感じで、大正時代の自己否定な鉄道設計士が主人公だと思わせます

しかし、大学後輩との微妙な関係とかありますが、100万部の方が読みますか
装丁の抽象性の通り万人受けは皆無と判断しますが

とりあえず今週の東野圭吾最新刊で口直ししたいと思います
色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年 Amazon書評・レビュー: 色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年より
4163821104
No.25
(3pt)

ピークを過ぎた感

作家は、晩年になって熟成し、ますます深みを増した傑作を生み出すタイプと、
やおら筆の勢いが落ちてしまい、急激に作品が色あせていくタイプとありますが…
忌憚のない意見を述べさせていただくと、この本書を手に取って感じたのは、
間違いなく後者でした。

村上春樹さんの本を、20代はじめより愛読し続けてきました。
近年は「昔のほうが面白かった」「登場人物から何から昔は勢いがあったのにな」
と、薄々感じてはいましたが、この本書でついに確信しました。

“村上春樹さんは終わった”と。

村上春樹さんの新作と聞けば、どうしても昔の栄光からつい読みたくなってしまいます。
そして買っては「あれ…なんか妙な方向に走ってるな」
と、違和感を覚えることの繰り返し。

しかし、それも今回で読み収めとなりそうです。

ダンスダンスダンス、ノルウェイの森、羊をめぐる冒険、ねじまき鳥などの小説、
そしてギリシャミコノス島での日々を書き連ねた、明るくユーモアの混じったエッセイ。
あの時代の村上春樹さんの作品は、もう今後は出てこないのでしょうね。

盛りを過ぎ、細々と消えゆく才能とは、なんと切ないものかと思います。
この作品から感じたのは、村上春樹さんの老いでした。

どんな作品であっても村上春樹さんそのものをリスペクトし、受け入れられるほどの器量。
または村上春樹さんと同じ目線、感性がなければ、
本書に対して拒絶反応の方が強いと思います。

全盛期の村上春樹さんの小説は、何度も読み返したくなります。
今でも何度も読み返します。

しかし、近年の村上春樹さんの作品は一度目を通したらもう充分。
読み返すことは全くありません。
そんな現実が切ないです。
色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年 Amazon書評・レビュー: 色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年より
4163821104
No.24
(3pt)

さらっと読めて、いつもと同じ。

さらって読めます、リーダビリティ高いです。いつも通りの、主人公は悪くないけどいろいろなタイミングが重なって損なわれるけど、最終的にみんな許しますよ、という話し。主人公にとって都合の良い彼女が出てきて物語を前に進める原動力を与えてくれますが、何故彼女がそんなに主人公に惹かれてしまうのか謎。で、もちろん主人公がそれを受け入れるのも謎。

と、ネガティブな意見もありますが、もちろん面白く読みました。いつも通りの春樹さん節でぐいぐい読めますよ。

灰田くんはどうなったのかなぁ。続き出るのかなぁ。「ねじまき鳥」や「1Q84」商法みたいにしばらくしてしらっと続編出てもおかしくない結末。「羊」の頃から同じだけど、読みたくさせるチカラ強いです。
色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年 Amazon書評・レビュー: 色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年より
4163821104
No.23
(3pt)

ちょっとどうかなぁ

まず、この作品は午後の昼寝をするような気楽な感じですんなり読めました。
つまり逆に言うと、中身が薄い。あるいは灰田や緑川のくだりは大胆に
削って短編でもいいような内容ですね。ポスト311作品ということで
発売前からその謎めいたタイトルからいろいろな妄想をしていましたが
なんかゴレンジャー的な陳腐な色彩に関しての設定があったり、「巡礼」
という言葉を使うにはちょっと大げさな感じがしました。

私自身も40なのでつくる氏よりちょっと年上ですがそれはそれなりに
過去の心の傷にとらわれながらもなんとか生きています。
しかし正直言ってつくる氏には感情移入できなかった。
つくる氏が36歳という設定に違和感があった。いろいろ
トラウマをかかえているにしても現実感がなさすぎ。
逆に一番リアルに親近感を抱いたのはレくサス売りの彼。

読み込んでいけばいろいろな仕掛けや謎解きがあるのかもしれないけど
今後何年後かに発表されるであろう渾身の超長編のまえのいわば
アフターザダークのようなローテーションの谷間的な作品と
考えればいいのではないでしょうか
色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年 Amazon書評・レビュー: 色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年より
4163821104
No.22
(3pt)

物語自体は真新しいものではありませんが

大体の春樹作品(短編・エッセイ含)を読んでいる者です。

物語の構造自体は真新しいものではなく、

「主人公或いは主人公にとって大切な人物が別の世界へ行き、

無事に戻って来られるか」という『羊をめぐる冒険』辺りからある

多くの村上作品に見られる構造だと思います。

内容は今までの作品に見られるテーマや人物を幾つか拾い集めて、

時代設定や作中に登場するアイテムを現代に合わせてアップデートしたような印象を受けました。

物語の結末や謎解きを肝要にするのではなく、文体や比喩に唸りつつ、

上記に書いた構造を抜け出す(或いは踏襲する)作品となるのかを念頭に置きつつ読み進めるのが、

春樹作品の楽しみ方なのかも知れません。
色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年 Amazon書評・レビュー: 色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年より
4163821104
No.21
(3pt)

孤独な「巡礼」を通して「何か」を強く求める多崎つくる

誤解を恐れず言うなら、私自身は村上春樹という作家の作品は本来、このように新作が出るたびに大きな話題となって、一度に何十万(百何十万)部という膨大な数の本が売れるようなものではないと思っています。私から見た限りでは、その作品群には全体的に色濃い「孤独」の影が漂っています。そしてたとえ多くの人が潜在的にその「孤独」を背負っており、村上春樹がその「孤独」を描出する手腕が傑出したものであったとしても、その「読者」と「作品」との間に存在する「孤独感」(あるいはその他の感情)の共鳴は、より自然に自発的に(つまり宣伝文句で煽られるのではなく、読者の側の自然な心の求め方によって)なされるべきだと思っています。そして(村上作品ファンの方々だったらおわかりいただける感覚だと期待しているのですが)、読者と作品との間にそのような幸福な「共鳴」が訪れた時に初めて、その作品はその人にとってとても大切なものへと変貌するのだと思います。

この新作についても、作品全体には同じく濃密な「孤独の影」があります。主人公の多崎つくるは過去の出来事により、ある時期強く「自分が死ぬこと」を求めるようになります。それを何とか乗り越え(たと自分では思っている)、社会人として東京で働いている時点を現在基点とし、彼がその過去の出来事と一つ一つ向き合っていくさまが作中で描かれます。

他の村上作品によくあるように、この作品の主人公である多崎つくるも他人との広い交際を持たず基本的には孤独であり、また「人生を生きていく事」に対してあまり情熱的な姿勢を見せません。そして彼自身はそんな自分の薄ぼんやりとした(色彩を欠いた)存在に対して疑念を抱いており、そんな自分が人に何かを与えることができるのかと(ぼんやりと、しかし執拗に)悩み続けます。

そんな彼が、リストのピアノ曲「巡礼の年」に触発されるように、そして過去と向き合うことを通して自分自身の生きる意味を確認するかのように、過去への「巡礼」の旅に出かけます。

その「巡礼」の間に彼が何を見出すのか、それは読書の楽しみとして具体的には書かないでおきますが、ただその「巡礼」は彼にとってほろ苦い切ないものとなっています。そして作品全体はその「苦さ」や「切なさ」を「生きていくうえで避ける事のできない不可分もの」として提示し、それを通してしか人は生きていく事はできないのだ、と言っているかのようです。それは一つの苦い認識ですが、しかしそれだけに、作中で時に語られる「時間が経っても変わらない、昔も今も変わらずある良きもの」の掛け替えのなさも際立つかのようです。そしてこのような苦さや切なさ(時に不気味な薄暗さ)が作品の基調を成しているにもかかわらず、全体として「それでも我々はこの人生を生きていくのだ」という足取りを感じることができるのもまた確かです。

上にも書いたように、私自身は村上作品は自分がそれを自然に欲していると思った時に、自発的に手に取った時にこそ真の共鳴が得られると思っています(そしてこの作品に限って言えば、大変な話題となっている現状には反して、この作品に心底共感できる人の割合はもっと少ないと思っています)。ですからこの作品に関しても、私は積極的には他の読者の方々にはお薦めしません。ただし上に書いたような諸点に何かしら共鳴するものを感じられる場合であれば、もしかしたら手に取ってみる価値はある(そしてこの作品がその方にとってとても大切なものになる可能性がある)かもしれません。

最後にこの作品全体に関する私自身の印象を。既にレビューで指摘されている方もいらっしゃいますが、熱心な村上ファンならすぐにわかるような、過去作品で登場したモチーフがこの作品には頻出しているように見えます。あまり村上作品に接したことのない読者なら新鮮に見える点も、そういった昔からのファンにとっては「焼き直し」に見えてしまう恐れもあります。ただしそれらは考えようによっては、それだけ作者にとって重要なモチーフであるとも言えるのかもしれませんが。

ただしその文体に関しては、近年の村上春樹が持っていた「三人称の語り」への強いこだわりが、この作品では完成形に近づいたかのように見えます。作品に存在する切なさや寂寥感とも呼応して、その語りは全体的に静謐な美しさに満ちています。文章自体がこのようにある種の魅力を備えてもいますので、(上に書いたことと矛盾するかもしれませんが)「試しに読んでみる」つもりで読んでみても恐らくスイスイと読むことができると思います。そして読み終えてすぐには印象に残らなかったとしても、後々自分自身の境遇や心境が変わるにつれて、再度この作品を手に取ってみたくなる瞬間もあるかもしれません。もし気が向いた方がいらっしゃれば、そんな瞬間を期待してこの作品をとりあえず手に取ってみるのも良いかと、個人的には思います。
色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年 Amazon書評・レビュー: 色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年より
4163821104
No.20
(3pt)

果てに何かあるのではない、巡礼

とてもよかったことをいくつか。(ネタばれかも)
・ピアノへの憧憬
・世代的に共感できる点が多かった
・他にも、親しみ(半・憧れ)のある地名が出てきて良かった
・つくる君の立ち直り
・いくつか出てくる、心象を表現することの難しさ
(理解というものは、つねに誤解の総体に過ぎない、の流れか)
・つくる君のお父さんの名づけのエピソード
・フィンランドのくだり。缶ビールを思わず開けました
・フィンランドで思い出された情景
・新宿駅のくだり
・最後の1ページ

鼻についたり、引っかかった箇所もいくつかありますが、書いてもしょうがないので割愛させていただきます。
本人が、いつの間にか長くなっていた、というのも分かるような感じの荒々しさ(粗さ?)も
感じました。

彼の作品をもともと好きな人は、なるほど、今回はこういう感じなのか、ふむふむ、とか言って読めばいいと思います。もう読みません、という人も見かけましたが、今回はささっと書きました、っていう
感じだし、そういう意味でもおもしろかったのでは?ファンを裏切らないために書こう、ということを村上春樹さんご本人は思っていても、ある種の作家というのは、そういうものではない筈なので、こういうことは仕方ないのかもしれないな、とか思っちゃいました。
というか、ハルキストの方たちは、本当に村上春樹さんの作品がすきなんだなーと感心しました。

ファンじゃないんだけど、村上春樹って読んだほうがいい?っていう人も、誰とも話せない何かがあるなーっていう人は読んだらいいのかな、と思う。最近は特に自分自身も世間も、すべてがオープンであることが、良い状態、という強迫観念が、感染しすぎっている(この作品は、そうではない、ということを言いながら、沙羅という女性によって明らかにしようとする、という矛盾があるんだけども。ああいう矛盾した人が自分に関わってくる、というのも、この世界の真実だよね)。

そんでもって、おもしろい本を読みたい!っていう人は、予備知識無く読んだら、どきどきしながら
この作品は読める、作品だと思います。

読後、その人は言うでしょう、「よく、わかんなかった」もしくは、「オチが、なーんだ」って感じとか。
本をつくる、と、駅をつくる、が違うのはそこのところ。
駅はバリアフリーにも配慮して、使う人すべてに等しく安全でなければならない。
でも本は違います。誰にとっても安全な本なんてない。
もっと言えば、毎回おもしろく、自分にあう読書なんてない。
理解できない人間がいるのと同じで、理解できない本がある。
誰と誰が気が合うのかなんて、誰にも分からないことなので、
それぞれ自分のやり方で、その人に言葉や何かを投げてコミュニケーションとるわけですよね。
読書、というのは、そんなもので、
誰にとっても有用な読書、というのはないんですから。

村上春樹さんの本は、その世界にはいると、ハードボイルド・ワンダーランドに入っていける、
という装置が仕掛けられているのが特長だと私は思っているのですが、
その装置、という意味では、今回もカチッと作用しました。

だけれども、3点なのは、それでもやっぱり粗いところが感じられたからですが、
流れとしてはとても気持ちよく夢中になって読めました。
色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年 Amazon書評・レビュー: 色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年より
4163821104
No.19
(3pt)

夢の世界は万能ナリィ!!!

オレは夢のなかでの性交を重視している
そこでやったら現実でやったと同じだ!!!
ユング心理学=河合隼雄の次ですね。
どんな親しい仲の友達でも本人がほんとうのことを話さないかぎり理解できない
を童話をモチーフで物語るという
モダン小説ですな。
戦隊モノと白雪姫がでます。
オウムの小型化はアカの企業セミナーなんでしょう
色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年 Amazon書評・レビュー: 色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年より
4163821104