(短編集)

ノックス・マシン

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ノックス・マシンの評価:

3.13/5点 レビュー 40件。 D ランク

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平均点3.13pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全35件 21〜35 2/2ページ
No.15
(4pt)

けっこう読者を選びます

本格ミステリをネタにしたSFやらパロディやらの中短編集であります。
ミステリファンなら誰でも一度は考えるネタをSFに仕立ててしまった表題作が素敵。ほとんど一発芸的なお笑いSFだと思いきや、同設定を受けて展開する「2」では荘重(?)な人間ドラマに昇華されていて唖然茫然とさせられます。
古典本格ミステリのワトソン役勢揃い「引き立て役倶楽部の陰謀」は、収録作品中では唯一SFにはあらず、パロディの体裁で展開する古典本格推理小説論とでもいえる内容。ヴァン・ダインの扱いがひどくて泣けるやら笑えるやら。
楽しめることは確かなんですが、ミステリ業界的に、本作品集がミステリランキングのトップ争いに堂々と入ってしまうのはいかがなものでしょうか。けっこう読者を選びます。
ノックス・マシン (角川文庫) Amazon書評・レビュー: ノックス・マシン (角川文庫)より
4041033608
No.14
(4pt)

けっこう読者を選びます

本格ミステリ…をネタにしたSFやらパロディやらの中短編集であります。
ミステリファンなら誰でも一度は考えるネタをSFに仕立ててしまった表題作が素敵。ほとんど一発芸的なお笑いSFだと思いきや、同設定を受けて展開する「2」では荘重(?)な人間ドラマに昇華されていて唖然茫然とさせられます。
古典本格ミステリのワトソン役勢揃い「引き立て役倶楽部の陰謀」は、収録作品中では唯一SFにはあらず、パロディの体裁で展開する古典本格推理小説論とでもいえる内容。ヴァン・ダインの扱いがひどくて泣けるやら笑えるやら。
楽しめることは確かなんですが、ミステリ業界的に、本作品集がミステリランキングのトップ争いに堂々と入ってしまうのはいかがなものでしょうか。けっこう読者を選びます。
ノックス・マシン Amazon書評・レビュー: ノックス・マシンより
4041104157
No.13
(4pt)

法月版「虚数」か

4篇中3篇は、ミステリ小説を「舞台」とした、ミステリに関する小説。
表題作「ノックス・マシン」「論理蒸発ーノックス・マシン2」は、量子力学を中心とした物理学をガジェットに、小説世界の情報空間と、現実世界の物理空間を往還するSF仕立ての話。「ノックスの十戒」や「読者への挑戦状」といった、古典ミステリの遺産が、情報インフラが爆発的に進歩した西暦2050〜2060年代の世界に影を落とす。どこからこんな話を思いつくのだろう、と驚きながら読み進め、読み終えると、作者がどこから話を作りはじめたかについては、かなり明確になる。中核にあるのは、ミステリへの愛着だ。
「引き立て役倶楽部の陰謀」は、ワトソンをはじめとするシリーズ名探偵の「引き立て役」が集まるクラブを舞台とした一幕劇。あるミステリ作家が、斬新な構成のミステリ小説を発表しようとしていると聞きつけた「引き立て役倶楽部」の面々が、自らの立場を脅かすこの作品ひいては作者に復讐を企てるという話で、虚構と現実が境界線なくまじりあう点で「ノックス・マシン」2篇に通じるものがある。
「バベルの牢獄」は4篇の中では異色な作品で、異星人に囚われた地球人エージェントの脱獄譚なのだが、筒井康隆的仕掛けでかなりオフビート。終盤、やはり虚構と現実が錯綜する仕掛けになっているが、本作が指す「現実」は、他の3篇とは違う場所にある。読み終えて全部のページを読み返して、灯りに透かしてみたりして、最近の印刷技術の精度に唸らされた。
通読して思い浮かんだのは、レムの中篇集「虚数」だった。「虚数」の収録作にも「ビット文学」という、コンピュータの産みだした文学作品とその解題という主題が顔を出す。「ノックス・マシン」の衒学的な趣向は「ゴーレムXIV」を想起させる。中篇集の最後に収録された作品に、その他の作品がゆるやかにリンクして、中篇集全体として収束していく感覚も、両者に共通している。一方、両者の主題は、通じるところはあるが、明確に異なる。「虚数」でレムが拘ったのは、知性の本性だったとぼくは勝手に思っているが、本書に収録された4つの中篇に共通しているのは、文学あるいは書物という「空間」だ。この「文学空間」と現実の「物理空間」との往還が、収録作品に通底する奇想だ。
ただ「ノックス・マシン」2篇の物理学の小道具たちは、かなり未消化な印象だった。現代の物理学に基づく現実の科学知識と、作者の空想科学の落差が激しすぎるし、そもそも、大雑把なイメージすら理解が及ばない(文章の論理を追いかけることが、ぼくにはできない)記述が多すぎる(エントロピー保存とか、そもそも単なる間違いでは、という部分もある)。作者が「何だか凄そうだ」という雰囲気で読者を煙に巻こうとしているならこんなところかもしれないが、法月綸太郎に限ってそんなことはないだろうと思うので、その点は残念。
ノックス・マシン Amazon書評・レビュー: ノックス・マシンより
4041104157
No.12
(4pt)

フィクションに結晶化された古典ミステリガイド

普段ミステリを読まないので、法月氏の作品を読むのは『一の悲劇』『頼子のために』に続いてこれで三作目。
 
まずはじめに抱いた印象は、ボルヘスを読んでいるみたい。これが日本の作家のものではなく、翻訳小説だと紹介されてもなんの違和感もなく読めるような世界観と文体に驚いた。
 
謎解きを楽しむミステリというよりも、ミステリを題材にしたSF、奇想小説集といったほうがしっくりくる。著者の古典ミステリに対する深い愛情が心に沁みる一冊。
 
タイムマシンやブラックホール、その他量子力学の用語など見慣れない単語が沢山出てくるので、一読して理解できなかった部分も多い。私は古典ミステリの著者や作品名などの知識に乏しいので、この小説を十分に味わえたとは思えない。けれども古典ミステリの美しさを多くの人に知ってほしい、世代を超えて未来へ届けたい、という叫び声のようなものをこの本から強く感じ、そのメッセージの哀切な響きが読んでいて気持ちよかった。
 
SF色の強い表題作より、ワトスンをはじめとする探偵小説の登場人物たちが秘密結社を作ってアガサ・クリスティを亡きものにしようとたくらむ短編「引立て役倶楽部の陰謀」が個人的にはツボだった。この本はぶっ飛んだホラ話であると同時に『そして誰もいなくなった』や、クイーンの<国名シリーズ>の親切なガイドブックでもあると思う。
ノックス・マシン (角川文庫) Amazon書評・レビュー: ノックス・マシン (角川文庫)より
4041033608
No.11
(4pt)

フィクションに結晶化された古典ミステリガイド

普段ミステリを読まないので、法月氏の作品を読むのは『一の悲劇』『頼子のために』に続いてこれで三作目。
 
まずはじめに抱いた印象は、ボルヘスを読んでいるみたい。これが日本の作家のものではなく、翻訳小説だと紹介されてもなんの違和感もなく読めるような世界観と文体に驚いた。
 
謎解きを楽しむミステリというよりも、ミステリを題材にしたSF、奇想小説集といったほうがしっくりくる。著者の古典ミステリに対する深い愛情が心に沁みる一冊。
 
タイムマシンやブラックホール、その他量子力学の用語など見慣れない単語が沢山出てくるので、一読して理解できなかった部分も多い。私は古典ミステリの著者や作品名などの知識に乏しいので、この小説を十分に味わえたとは思えない。けれども古典ミステリの美しさを多くの人に知ってほしい、世代を超えて未来へ届けたい、という叫び声のようなものをこの本から強く感じ、そのメッセージの哀切な響きが読んでいて気持ちよかった。
 
SF色の強い表題作より、ワトスンをはじめとする探偵小説の登場人物たちが秘密結社を作ってアガサ・クリスティを亡きものにしようとたくらむ短編「引立て役倶楽部の陰謀」が個人的にはお気に入り。この本はただのフィクションというより『そして誰もいなくなった』や、クイーンの<国名シリーズ>のこれ以上ないガイドブックだと思う。
ノックス・マシン Amazon書評・レビュー: ノックス・マシンより
4041104157
No.10
(4pt)

法月版「虚数」か

4篇中3篇は、ミステリ小説を「舞台」とした、ミステリに関する小説。
表題作「ノックス・マシン」「論理蒸発ーノックス・マシン2」は、量子力学を中心とした物理学をガジェットに、小説世界の情報空間と、現実世界の物理空間を往還するSF仕立ての話。「ノックスの十戒」や「読者への挑戦状」といった、古典ミステリの遺産が、情報インフラが爆発的に進歩した西暦2050〜2060年代の世界に影を落とす。どこからこんな話を思いつくのだろう、と驚きながら読み進め、読み終えると、作者がどこから話を作りはじめたかについては、かなり明確になる。中核にあるのは、ミステリへの愛着だ。
「引き立て役倶楽部の陰謀」は、ワトソンをはじめとするシリーズ名探偵の「引き立て役」が集まるクラブを舞台とした一幕劇。あるミステリ作家が、斬新な構成のミステリ小説を発表しようとしていると聞きつけた「引き立て役倶楽部」の面々が、自らの立場を脅かすこの作品ひいては作者に復讐を企てるという話で、虚構と現実が境界線なくまじりあう点で「ノックス・マシン」2篇に通じるものがある。
「バベルの牢獄」は4篇の中では異色な作品で、異星人に囚われた地球人エージェントの脱獄譚なのだが、筒井康隆的仕掛けでかなりオフビート。終盤、やはり虚構と現実が錯綜する仕掛けになっているが、本作が指す「現実」は、他の3篇とは違う場所にある。読み終えて全部のページを読み返して、灯りに透かしてみたりして、最近の印刷技術の精度に唸らされた。
通読して思い浮かんだのは、レムの中篇集「虚数」だった。「虚数」の収録作にも「ビット文学」という、コンピュータの産みだした文学作品とその解題という主題が顔を出す。「ノックス・マシン」の衒学的な趣向は「ゴーレムXIV」を想起させる。中篇集の最後に収録された作品に、その他の作品がゆるやかにリンクして、中篇集全体として収束していく感覚も、両者に共通している。一方、両者の主題は、通じるところはあるが、明確に異なる。「虚数」でレムが拘ったのは、知性の本性だったとぼくは勝手に思っているが、本書に収録された4つの中篇に共通しているのは、文学あるいは書物という「空間」だ。この「文学空間」と現実の「物理空間」との往還が、収録作品に通底する奇想だ。
ただ「ノックス・マシン」2篇の物理学の小道具たちは、かなり未消化な印象だった。現代の物理学に基づく現実の科学知識と、作者の空想科学の落差が激しすぎるし、そもそも、大雑把なイメージすら理解が及ばない(文章の論理を追いかけることが、ぼくにはできない)記述が多すぎる(エントロピー保存とか、そもそも単なる間違いでは、という部分もある)。作者が「何だか凄そうだ」という雰囲気で読者を煙に巻こうとしているならこんなところかもしれないが、法月綸太郎に限ってそんなことはないだろうと思うので、その点は残念。
ノックス・マシン (角川文庫) Amazon書評・レビュー: ノックス・マシン (角川文庫)より
4041033608
No.9
(5pt)

[本格ミステリ]SF

収録作品
「ノックス・マシン」
「引き立て役倶楽部の陰謀」
「バベルの牢獄」
「論理蒸発〜ノックスマシン 2」

著者が後書きでことわっている通り、本書に収められた作品はあくまで[本格ミステリ]SFであり、量子力学やブラックホール理論に暗くとも大丈夫だが、「バベルの牢獄」を除いては1920〜40年代の欧米の黄金期のパズラーの知識が無いと愉しめない事は断っておきたい。

表題作と「論理蒸発」は英国の聖職者並びに探偵作家であるロナルド・ ノックスが1928年に発表した所謂[ノックスの十戒]の中の本格探偵小説に[中国人を登場させてはならない]とした条項をモチーフに展開する。
黄渦論の横行した世相を背景に書かれたナンセンスな規則と量子力学を強引に結びつけた奇想作品。後者などエラリー・クイーンに興味がないSFプロパーの読者が読んでも意味不明だろう。裏を返せばマニアックな翻訳ミステリファンには作者のクイーンに対する愛情を感じて感涙ものだ。

その意味では本書のハイライトは「引き立て役倶楽部の陰謀」に他ならない。ヘイスティングスを語り手に語られる、ワトソン役の組織(もちろん会長はワトソン博士)が企てる陰謀とは何か・・・様々なキャラクターが登場して愉しい限りだが、ヴァン・ダインに振られた役回りはいささか苛烈に過ぎると思う(笑)
探偵小説における叙述トリックのフェアプレイ問題をめぐる見事な論考としても傑作。
ノックス・マシン Amazon書評・レビュー: ノックス・マシンより
4041104157
No.8
(5pt)

[本格ミステリ]SF

収録作品
「ノックス・マシン」
「引き立て役倶楽部の陰謀」
「バベルの牢獄」
「論理蒸発〜ノックスマシン 2」

著者が後書きでことわっている通り、本書に収められた作品はあくまで[本格ミステリ]SFであり、量子力学やブラックホール理論に暗くとも大丈夫だが、「バベルの牢獄」を除いては1920〜40年代の欧米の黄金期のパズラーの知識が無いと愉しめない事は断っておきたい。

表題作と「論理蒸発」は英国の聖職者並びに探偵作家であるロナルド・ノックス(代表作に長編『陸橋殺人事件』短編「密室の行者」)が1928年に発表した所謂[ノックスの十戒]の中の本格探偵小説に[中国人を登場させてはならない]とした条項をモチーフに展開する。
黄渦論の横行した世相を背景に書かれたナンセンスな規則と量子力学理論を強引に結びつけた奇想作品。後者などエラリー・クイーンに興味がないSFプロパーの読者が読んでも意味不明だろう。裏を返せばマニアックな翻訳ミステリファンには作者のクイーンに対する愛情を感じて感涙ものだ。

その意味では本書のハイライトは「引き立て役倶楽部の陰謀」に他ならない。ヘイスティングスを語り手に語られる、ワトソン役たちの秘密組織(もちろん会長はワトソン博士)が企てる陰謀とは何か・・・様々なキャラクターが登場して愉しい限りだが、ヴァン・ダインに振られた役回りはいささか苛烈に過ぎると思う(笑)
探偵小説における叙述トリックのフェアプレイ問題をめぐる見事な論考としても傑作。
ノックス・マシン (角川文庫) Amazon書評・レビュー: ノックス・マシン (角川文庫)より
4041033608
No.7
(5pt)

ブラボー!ノックスマシン

一般的には受け付けない層もあるのだろう。しかし、自分にしてみれば、こんな楽しい小説もない。古典的なミステリ好きなら、泣いて喜ぶ仕掛けが随所に見受けられるし、根っからのSFファンにもたまらない作品である。タイトルを見てピンときた方なら、まず間違いはない、買いである。ただ、やや書店によって、扱いが雑になっている事が非常に不満だ。
ノックス・マシン Amazon書評・レビュー: ノックス・マシンより
4041104157
No.6
(4pt)

大森望絶賛というのがよくわかる

この作品を大森望氏が絶賛しているというのは確かによくわかる。
大森望という書評家が誰でもが素直に楽しめるようなまともな作品を絶賛するなどということが
ありえないことは皆さんご周知のとおりである。

この作品を読みこなそうと思ったらミステリの古典に慣れ親しんでいるだけでは足らず、
SFのみならず最低限の物理法則くらいはわきまえている必要はあるのではないか?
例えて言えば、TVのガリレオシリーズで福山雅治扮する湯川准教授が突然書き散らしはじめる数式を
いきなり読まされるくらいの覚悟で臨んだほうがよいだろうw
(おそらくは作者もノリで適当なことを書きまくっている可能性も割と高いのではと思うが・・・)

あとフレドリック・ブラウンとか好きな人は結構ハマるのではないかと思う。
また4篇の中でも特に異色作と言える「バベルの牢獄」はバカミス界の巨匠○○○○郎に
挑戦した作品としても読めるだろう。
全体として作者自身が相当悪ノリして、楽しんで書いたことが伺われる作品集だと思う。
ノックス・マシン Amazon書評・レビュー: ノックス・マシンより
4041104157
No.5
(5pt)

ブラボー!ノックスマシン

一般的には受け付けない層もあるのだろう。 しかし、自分にしてみれば、こんな楽しい小説もない。 古典的なミステリ好きなら、泣いて喜ぶ仕掛けが随所に見受けられるし、根っからのSFファンにもたまらない作品である。 タイトルを見てピンときた方なら、まず間違いはない、買いである。 ただ、やや書店によって、扱いが雑になっている事が非常に不満だ。
ノックス・マシン (角川文庫) Amazon書評・レビュー: ノックス・マシン (角川文庫)より
4041033608
No.4
(4pt)

ミステリともSFとも区分しがたい、溢れるミステリとSFへの愛

表題に「ノックス」とあるのである意味当然かもしれませんが、それなりのミステリへの知識が求められますし、ミステリファンでない純粋SFファンでは本質的に楽しめないと思います(そんな人がいてもこの本のタイトルには惹かれないと思いますが)。

色々なミステリ読書の積み上げなくこの作品から読んでしまうとポカーン( ゚д゚)となってしまうでしょう。すなわち古典的なミステリの系譜、とりわけA・クリスティの代表作(そして誰もいなくなった・アクロイド殺し・カーテン等)やノックス、ヴァン・ダイン、のことを知らないと殆ど盛り上げれないと思います。

逆にそれらをきちんと読んできた人や古典ミステリファンにとっては、本書は単なるミステリSFにとどまらずとても素敵なオマージュになっており、さらに「ノックス・マシン2」はGoogleとブラッドベリを固めたようなサゲで、本好きとしても琴線に触れる作品になっており、ハードカバーで買った価値があったと思います。

ちなみに、「バベルの牢獄」、だけが異色で、これは結構SF色と実験色が強いので、ちょっとこの作品集からは浮いてしまっていますね。途中のインターミッションとしてはよいですが、それでも読みながらちょっと苦しかったです。
ノックス・マシン (角川文庫) Amazon書評・レビュー: ノックス・マシン (角川文庫)より
4041033608
No.3
(4pt)

ミステリともSFとも区分しがたい、溢れるミステリとSFへの愛

表題に「ノックス」とあるのである意味当然かもしれませんが、それなりのミステリへの知識が求められますし、ミステリファンでない純粋SFファンでは本質的に楽しめないと思います(そんな人がいてもこの本のタイトルには惹かれないと思いますが)。

色々なミステリ読書の積み上げなくこの作品から読んでしまうとポカーン( ゚д゚)となってしまうでしょう。すなわち古典的なミステリの系譜、とりわけA・クリスティの代表作(そして誰もいなくなった・アクロイド殺し・カーテン等)やノックス、ヴァン・ダイン、のことを知らないと殆ど盛り上げれないと思います。

逆にそれらをきちんと読んできた人や古典ミステリファンにとっては、本書は単なるミステリSFにとどまらずとても素敵なオマージュになっており、さらに「ノックス・マシン2」はGoogleとブラッドベリを固めたようなサゲで、本好きとしても琴線に触れる作品になっており、ハードカバーで買った価値があったと思います。

ちなみに、「バベルの牢獄」、だけが異色で、これは結構SF色と実験色が強いので、ちょっとこの作品集からは浮いてしまっていますね。途中のインターミッションとしてはよいですが、それでも読みながらちょっと苦しかったです。
ノックス・マシン Amazon書評・レビュー: ノックス・マシンより
4041104157
No.2
(4pt)

ミステリともSFとも言えず、溢れるミステリとSFへの愛

表題に「ノックス」とあるのである意味当然かもしれませんが、それなりのミステリへの知識が求められますし、ミステリファンでない純粋SFファンでは本質的に楽しめないと思います(そんな人がいるかわかりませんが)。

色々な読書の積み上げなくこの作品から読んでしまうとポカーン( ゚д゚)となってしまうでしょう。すなわち古典からのミステリの系譜、とりわけA・クリスティの代表作(そして誰もいなくなった・アクロイド殺し・カーテン等)やノックス、ヴァン・ダイン、のことを知らないと殆ど盛り上げれないと思います。

逆にそれらをきちんと読んできた、レビュワーのような古典ミステリファンにとっては、単なるミステリSFではなく、とても素敵なオマージュになっており、さらに「ノックス・マシン2」はGoogleとブラッドベリを固めたようなサゲで、本好きとしても琴線に触れる作品になっており、ハードカバーで買った価値があったと思います。

ちなみに、「バベルの牢獄」、だけが異色で、これは結構SF色と実験色が強いので、ちょっとこの作品集からは浮いてしまっていますね。途中のインターミッションとしてはよいですが、それでも読みながらちょっと苦しかったです。
ノックス・マシン Amazon書評・レビュー: ノックス・マシンより
4041104157
No.1
(4pt)

大森望絶賛というのがよくわかる

この作品を大森望氏が絶賛しているというのは確かによくわかる。
大森望という書評家が誰でもが素直に楽しめるようなまともな作品を絶賛するなどということが
ありえないことは皆さんご周知のとおりである。

この作品を読みこなそうと思ったらミステリの古典に慣れ親しんでいるだけでは足らず、
SFのみならず最低限の物理法則くらいはわきまえている必要はあるのではないか?
例えて言えば、TVのガリレオシリーズで福山雅治扮する湯川准教授が突然書き散らしはじめる数式を
いきなり読まされるくらいの覚悟で臨んだほうがよいだろうw
(おそらくは作者もノリで適当なことを書きまくっている可能性も割と高いのではと思うが・・・)

あとフレドリック・ブラウンとか好きな人は結構ハマるのではないかと思う。
また4篇の中でも特に異色作と言える「バベルの牢獄」はバカミス界の巨匠○○○○郎に
挑戦した作品としても読めるだろう。
全体として作者自身が相当悪ノリして、楽しんで書いたことが伺われる作品集だと思う。
ノックス・マシン (角川文庫) Amazon書評・レビュー: ノックス・マシン (角川文庫)より
4041033608