(短編集)

幽霊座

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評判

幽霊座の評価:

4.00/5点 レビュー 17件。 D ランク

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平均点4.00pt

Amazonレビュー一覧

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全9件 1〜9 1/1ページ
No.9
(2pt)

金田一耕助には友達がいない

水槽を使った夏向きの歌舞伎と古い劇場の怪談といった趣向はよろしいのですが、扱っているテーマが「人間消失」という不可能犯罪。とはいえ「人間消失」が早々に「人間失踪」扱いとなり大きな謎とはなりません。
 金田一耕助は協力者には恵まれています。久保銀造、風間俊六、神門貫太郎という三大パトロン。公僕である磯川警部、等々力警部とそのチーム、民間の協力者としては宇津木記者や多門修。しかし事件と全く無関係の「友人」は少ない。彼が探偵業に目覚める前、渡米前からの唯一の友達が奇禍にあうというファンにとっては悲しすぎる事件となっている点が注目箇所です。都会物にありがちなエログロが抑えられているのは作者唯一の梨園物だからでしょう。

「鴉」は岡山物ですが、同じく「人間消失」を扱っています。「幽霊座」と同様に早々に「人間失踪」になってしまい、不完全燃焼です。本作は登場人物の殆どがロクデナシ揃いなので、読後感がよろしくありません。

「トランプ台上の首」はパズラーとしてすっきりまとまった傑作。隅田川の水上生活者の暮らしが描かれていて素敵な冒頭から、猟奇殺人へ走り、かなり理詰めの謎解きに至ります。金田一の都会物の傑作のひとつです。短編を中編化した話は大体完成度が高いです。(「支那扇の女」を除く)
幽霊座 (角川文庫) Amazon書評・レビュー: 幽霊座 (角川文庫)より
4041127777
No.8
(2pt)

金田一耕助には友達がいない

水槽を使った夏向きの歌舞伎と古い劇場の怪談といった趣向はよろしいのですが、扱っているテーマが「人間消失」という不可能犯罪。とはいえ「人間消失」が早々に「人間失踪」扱いとなり大きな謎とはなりません。
 金田一耕助は協力者には恵まれています。久保銀造、風間俊六、神門貫太郎という三大パトロン。公僕である磯川警部、等々力警部とそのチーム、民間の協力者としては宇津木記者や多門修。しかし事件と全く無関係の「友人」は少ない。彼が探偵業に目覚める前、渡米前からの唯一の友達が奇禍にあうというファンにとっては悲しすぎる事件となっている点が注目箇所です。都会物にありがちなエログロが抑えられているのは作者唯一の梨園物だからでしょう。

「鴉」は岡山物ですが、同じく「人間消失」を扱っています。「幽霊座」と同様に早々に「人間失踪」になってしまい、不完全燃焼です。本作は登場人物の殆どがロクデナシ揃いなので、読後感がよろしくありません。

「トランプ台上の首」はパズラーとしてすっきりまとまった傑作。隅田川の水上生活者の暮らしが描かれていて素敵な冒頭から、猟奇殺人へ走り、かなり理詰めの謎解きに至ります。金田一の都会物の傑作のひとつです。短編を中編化した話は大体完成度が高いです。(「支那扇の女」を除く)
幽霊座 (角川文庫 緑 304-10) Amazon書評・レビュー: 幽霊座 (角川文庫 緑 304-10)より
4041304105
No.7
(3pt)

意外に観劇巧者の金田一耕助。浮世絵も好きだし

表題作の感想のみ。

 古典探偵小説において、新劇や歌舞伎業界を舞台とした探偵小説がやたらに多く感じるのは、現代の推理ドラマでTV業界が舞台になることが多いのと同じような感覚で、取り上げられやすかったのだろうか。金田一耕助が歌舞伎に造詣深いという印象は、これまでは特になかったが、本作で玄人はだしの観劇巧者ぶりを発揮している。本作に登場するのは架空の座であり役者なのだが、現代になぞらえると、主役探偵が唐突にジャニーズ俳優と友人だったと開示されるようなものだと思うが、当時の読者はミーハー臭い印象を持たなかったのだろうかw
 とは言っても、業界の背景などは著者の興味あるいは取材に基くしっかりしたものがあるように感じた。

 16年前の人間消失事件と、現代の二重毒殺及び未遂事件の二段構えの謎、かつ両者に共通の「鯉掴み」演目にかんするギミックの図解等々、なかなか興味を引っ張ってくれるが、後者は金田一耕助が介入せずとも警察の分析で明らかになることだし、結局はプロット重視の作品だった。

 というわけで、個人的には本作は謎解き小説としてよりも、耕助と鶴之助がよく行き来していたのが、「本陣殺人事件」よりも前という点が興味深かった。
 耕助がアメリカから帰って来てから一柳家の新婚夫婦惨殺事件までは、それほど間はなかった印象を持っていたのだが、帰国後彼が久保銀蔵の援助で東京に探偵事務所を構えてから、それなりに実績もあげての鶴之助失踪事件なので、数年間はあったことがわかる。
 あらためて、Wikipediaの彼の経歴をチェックしてみると、彼の帰国は昭和10年、鶴之助失踪は昭和11年、一柳夫婦の遭難は昭和12年とされていた。
幽霊座 (角川文庫) Amazon書評・レビュー: 幽霊座 (角川文庫)より
4041127777
No.6
(3pt)

意外に観劇巧者の金田一耕助。浮世絵も好きだし

表題作の感想のみ。

 古典探偵小説において、新劇や歌舞伎業界を舞台とした探偵小説がやたらに多く感じるのは、現代の推理ドラマでTV業界が舞台になることが多いのと同じような感覚で、取り上げられやすかったのだろうか。金田一耕助が歌舞伎に造詣深いという印象は、これまでは特になかったが、本作で玄人はだしの観劇巧者ぶりを発揮している。本作に登場するのは架空の座であり役者なのだが、現代になぞらえると、主役探偵が唐突にジャニーズ俳優と友人だったと開示されるようなものだと思うが、当時の読者はミーハー臭い印象を持たなかったのだろうかw
 とは言っても、業界の背景などは著者の興味あるいは取材に基くしっかりしたものがあるように感じた。

 16年前の人間消失事件と、現代の二重毒殺及び未遂事件の二段構えの謎、かつ両者に共通の「鯉掴み」演目にかんするギミックの図解等々、なかなか興味を引っ張ってくれるが、後者は金田一耕助が介入せずとも警察の分析で明らかになることだし、結局はプロット重視の作品だった。

 というわけで、個人的には本作は謎解き小説としてよりも、耕助と鶴之助がよく行き来していたのが、「本陣殺人事件」よりも前という点が興味深かった。
 耕助がアメリカから帰って来てから一柳家の新婚夫婦惨殺事件までは、それほど間はなかった印象を持っていたのだが、帰国後彼が久保銀蔵の援助で東京に探偵事務所を構えてから、それなりに実績もあげての鶴之助失踪事件なので、数年間はあったことがわかる。
 あらためて、Wikipediaの彼の経歴をチェックしてみると、彼の帰国は昭和10年、鶴之助失踪は昭和11年、一柳夫婦の遭難は昭和12年とされていた。
幽霊座 (角川文庫 緑 304-10) Amazon書評・レビュー: 幽霊座 (角川文庫 緑 304-10)より
4041304105
No.5
(1pt)

悪い。

悪い。
幽霊座 (角川文庫) Amazon書評・レビュー: 幽霊座 (角川文庫)より
4041127777
No.4
(3pt)

歌舞伎の世界

「幽霊座」「鴉」「トランプ台上の首」の3篇が収められている。
 「幽霊座」は、歌舞伎の世界を扱った異色作。金田一が若い頃に歌舞伎界に入りびたっており、花形役者などとも親しく付き合っていたという設定が面白い。親しみの持てる1篇であった。
 「鴉」は、どうかなあ。あらゆる意味で不満。
 「トランプ台上の首」はトリックはちょっとアレだが、構成に工夫があり、読ませる1篇であった。
幽霊座 (角川文庫) Amazon書評・レビュー: 幽霊座 (角川文庫)より
4041127777
No.3
(1pt)

悪い。

悪い。
幽霊座 (角川文庫 緑 304-10) Amazon書評・レビュー: 幽霊座 (角川文庫 緑 304-10)より
4041304105
No.2
(3pt)

それなりに読ませる内容の中編三作品

突出した出来ばえの作品はないが、それなりに読ませる内容を持った中編三作品。

「幽霊座」
歌舞伎の劇場を舞台にして、17年前に起こった人気俳優鶴之助の失踪事件。17年後、鶴之助の関係者らによって同じ演目を上演中に発生した殺人事件。鶴之助と旧知の仲であった金田一耕助は失踪事件、殺人事件の両方で、直接事件現場に立ち会うことになる。横溝正史らしい、表に現れていない裏の人間関係の謎が事件の真相の鍵となる事件。エラリ―・クイーンの某作品と同じ殺人方法が、歌舞伎という舞台で上手く使われている。犯人が予期せぬ出来事が起こり、計画に齟齬が生じることで、謎をより複雑にしている点が面白い。

「鴉」
蓮池家の邸内にある神殿から、「三年のあいだわれは帰らじ」という奇妙なメッセージを残して、失踪した蓮池貞之助。三年後に、貞之助がその神殿に入る姿を目撃されるが、「二度とふたたびわれはかえらじ」というメッセージを残して再び失踪し、泰輔との喧嘩が目撃された後に、泰輔の死体が発見される。複数の人物に隠したい秘密があって、事実を言わなかったり、嘘をついたりしているので、真相が見えにくい。事件の元となった理由が何とも悲しく、印象的。

「トランプ台上の首」
首が切断され、首の方が残され、胴体が持ち去られた死体。胴体が持ち去られた理由、アケミがガラス戸が開いた音に驚いた理由、素肌にガウンを羽織っていた理由、靴に付着していたガラスの粉の謎、オーヴァがボートの中に残されていた理由、謎の女の正体、稲川専蔵と事件との関わりなど、様々な謎が示され、一応合理的な説明がなされている。素肌にガウンを羽織っていた理由だけは、ちょっと苦しいと感じる。
幽霊座 (角川文庫 緑 304-10) Amazon書評・レビュー: 幽霊座 (角川文庫 緑 304-10)より
4041304105
No.1
(3pt)

歌舞伎の世界

「幽霊座」「鴉」「トランプ台上の首」の3篇が収められている。
 「幽霊座」は、歌舞伎の世界を扱った異色作。金田一が若い頃に歌舞伎界に入りびたっており、花形役者などとも親しく付き合っていたという設定が面白い。親しみの持てる1篇であった。
 「鴉」は、どうかなあ。あらゆる意味で不満。
 「トランプ台上の首」はトリックはちょっとアレだが、構成に工夫があり、読ませる1篇であった。
幽霊座 (角川文庫 緑 304-10) Amazon書評・レビュー: 幽霊座 (角川文庫 緑 304-10)より
4041304105