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武士道エイティーン
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武士道エイティーンの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.57pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全70件 41~60 3/4ページ
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高校生剣士たちもいよいよ最後の夏。 二人の成長もさることながら、今回の読みどころは周囲の人物像に焦点を当てながらも、ストーリーにぶつけてくるところ。 登場人物の過去が微妙にクロスオーバーされながら、過去と香織・早苗の時代に繋がりを持たせて展開されます。 早苗が福岡の高校に転校になったあたりから、俄然福岡出身者の私的には面白くなってきましたが、百道浜のバブル前の描写など 個人的にも当時を知るだけに懐かしい思いもあり、また、レナの喋る博多弁がなんとも「よか感じ」でした。 是非、この続編を読みたいという気持ちもある一方で、渡辺美里さんの『Teenage Walk』がバッチリハマるこの三部作を このままの形で切り取っておくのもいいかなと思いながら読み終えました。 高校生、中学生には当然お薦めですが、30代、40代の方達にも、ちょっと仕事に疲れたときに元気が貰える本ですよ。 | ||||
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今のところシリーズ最終作ですが、 あっさり淡々と終了しました。 だけどそこが逆にリアルでいい。 香織ちゃんや早苗ちゃんが大好きになっていたので、別れは哀しいです。 大人になった二人の続編を読みたいような しかしいつまでも若い二人のままでいてほしいような… シリーズ三作楽しく読みました。満足です。 | ||||
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以前、単行本の時に一度読んだ時には、「『シックスティーン』や『セブンティーン』と比べると少し盛り上がりに欠けるな」という感想だった。 しかし、この文庫版でもう一度読んでみると、「やっぱり素晴らしい作品だな」と思ったし、一度目に読んだときにあんな感想を持ってしまったことを反省させられた。 前2作と比べて、香織や早苗が誰かとぶつかって、という話はないから面白みに欠ける部分は確かにある。 だが、教えられることは前作と同じくらいにある。 特に、『セブンティーン』で香織の父が言った、「武士の生業は、戦いを収めること」という言葉の意味を教えられた気がする。 また初めて聞いた「守破離」という言葉も印象に残っている。 このシリーズはもうお終いみたいだけど、いつかまた続編を書いてほしい。 例えば、二人が別々の高校の剣道部の監督になってなんていうのも面白いんじゃないかと思う(『走れT校バスケット部』の陽一のように)。 「武士道」という言葉のイメージで読むことを敬遠している人はぜひ読んでほしい。それも本作だけではなく、1作目から全部。 きっと一度読めば、感動し、教えられ、その頃にはもう本棚から外すことができないものになっているだろう。 | ||||
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剣道に興味があって、前作(武士道シックスティーン、セブンティーン)を読んでいると、前作のすべてがつながってきて一つの筋が通った作品になると思う。 | ||||
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これで終わりにしてはいけませんよ! 誉田哲也氏! 早苗が剣道辞めるというのに、続けて欲しい 磯山香織。 この本読むと別の意味で香織の気持よくよく分かります。 才能ある魅力あるキャラクターは例え辛くても辞めてはいけないのです。 ナインティーンもトウェンティーンももっともっと続けて欲しいです。 磯山香織の教員はちょっとパスですが、 警察官になって活躍する姿をみてみたい。 勿論その前に全日本で優勝してですが(^_-)-☆ 早苗の「お気楽不動心」が生かされる仕事はとはなんぞや?とか。 2人の恋愛や、仕事上での苦悩挫折なんど興味は尽きないです。 (これはホントに自分勝手な考えだけど 香織さんがラスト殉職なんかしたら号泣必死) 本書エイティーンではスピンオフ的章が4つ。 緑子(早苗の姉)、桐谷先生(香織の師匠) 吉野先生(福岡南剣道部のコーチ)田原美緒(早苗&香織の後輩) 私はやっぱり吉野先生のところが一番泣けました。 見た目グタグタなのに剣は立つし男気のある不器用ですがの九州男児!です。 いまだ独身ですっかり貫禄のおばさんになった直美さんの小料理屋に 毎晩通うなんてオチは泣かずにおいていかにする!でした。 シックスティーンからエイティーンまでホントに 誉田さんの描く登場人物はみんな魅力的。 というわけで いろいろ大変でしょうが これで終わりなんて絶対ダメですよ!(^_-)-☆ 祈 続編 To誉田様 | ||||
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前作を知らない人がこれを読むとは思えないので、細かいところは割愛します。 これまでは、香織と早苗の二人が交互に自分語りをしていましたが、今回は4つの短編が間に挟まっています。 緑子の章はほとんど本編とは絡みませんが、途中から見えなくなった岡巧との関係が分かります。 玄明先生の章では、剣道の歴史的な背景を解説しつつ、武士道のあり方について先生も悩み答えを探していたことが分かります。そして、最後には謎の少年が出てきますが、これは後のお楽しみ。 吉野先生の章では、少年時代からの淡い恋の話?と思いきや、あの喧嘩騒動の全てが分かります。 美緒の章は、本編と完全にリンクしています。香織との確執の裏側にあった彼女の素顔に迫ります。 本編の方は高校三年生の夏に向けて、香織は美緒とのギクシャクした関係に悩みます。個人戦は絶好調なのにチームは勝ち星が遠のき、美緒の活躍も期待通りに行かなくなっています。 早苗はというと、大きな爆弾を抱えてしまい、個人戦は諦めざるを得なくなります。 それでもなんとか、インターハイの団体戦で東松学園と福岡南の対戦が実現します。美緒とレナは先鋒として、香織と早苗は大将として剣を交えます。 個人戦でも、香織とレナが決勝戦で因縁の対決に終止符を打つことになります。ここが最大のクライマックスです。 試合の結果はお楽しみに残しておいて、物語はまだまだ続きます。 夏が過ぎると二人も将来について考えるようになります。香織は父と同じ警察官になりたいと考えます。早苗は剣道以外の和の心を求めます。 そこからトントンと話はあっという間に、翌年になります。香織と早苗の再会。全く想像しなかったお互いの環境を知ります。そこからまた二人が1つの線で結ばれる予感があります。 最後は少し中途な感じです。まだまだ続きを期待できそうな雰囲気もあります。確かにまだまだ人生に結論を出せる年齢にありませんから、何もかもが途中であるのは仕方がありません。 それでも、モヤモヤが大きく残ったまま終わった印象です。 | ||||
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香織と早苗、対照的な二人の女子高生の剣道。福岡と神奈川、二つに分かれてしまっても 深く結びついた絆は最後の季節にまでつながっていく。二人だけではなく周囲の人々の物語も 組み込み(他の作品ならスピンオフみたいな感じになるものもあったり) 物語に深みを与えてくれます。最後のシーンは何となくいい感じの余韻を感じさせます 武士道ナインティーンとか出てもおかしくない感じ。これで終わりなんてちょっと残念です。 | ||||
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武士道3部作の最終巻です。香織と早苗の2人の主人公を軸に夏のインターハイに向けて物語は静かに進んでいきます。剣道にまっすぐに取り組みながら、人としての生き方に迷い苦しむ姿が、ある時は熱く、またユーモラスに語られていきます。2人を取り巻く4人の人物のスピンオフストーリーも織り交ぜられ、前2作とは少し趣の違う作品に仕上がっています。剣道を極めていく中で自分の人としての生き方に登場人物たちが苦悩し煩悶します。青春小説でありながら、人生への向き合い方を考えさせられる作品でした。誉田哲也さんの筆致も伸びやかで、本当に面白い作品です。久々の青春スポーツ小説の傑作、読後感は爽やかで、しかも何か温かいものを感じさせてくれました。 | ||||
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シリーズ最終巻、これも気持ちよく読める。やはりこの作家はセンスがある。けっこうキャリアも長い売れっ子作家だから当然か。他の作品を見ても、どうやら女性を描くのが得意らしい。そうそう男性の作家が女子高校生の内側をこんなふうに書けるものではあるまい。香織と早苗のコンビが絶妙で、特にやりとりを香織の語りで描いた部分が笑えるし面白い。最後も当然のようにそれで締める。 誰でも予想できるように、今回は高校3年生の1年間(+その後の夏まで)を描く。ところがクライマックスたるべきインターハイの二人は意外にもあっさりしたものだ。また今回はスピンオフ的に、主役の二人に関わる他の4人の人物(早苗の姉、香織の恩師の道場主桐谷、早苗の指導教員の吉野、そして二人の後輩に当たる田原美緒)の語りの一節が入る。というわけで、最終巻にもかかわらず、外伝風の色彩が強い。これは意図的なものか、ネタ切れか。 いずれにしても三部作で、題の付け方からしても高校1年から始まる設定からしても、高校三年のエイティーンで終わるのはわかりきっているのだから、そこにクライマックスを持っていけなかったのは、構想の甘さと言われても仕方がない。前半はある種そうした物足りなさもある。 が、これはこれでいいかと思わせてしまうのが、この作家のセンスというものだと思う。多少バタバタする二人の卒業後の進路なども、なんとなく心地よい感覚に包んでうまくまとめてしまう。総勢6人の語りも、総じて剣道なり、武士道の魅力、というところへ収斂してゆく。するとやはり定番を嫌った意図的なものか。こちらをより評価する読者もあると思う。 | ||||
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シックスティーンとセブンティーンが主観的に書いてあるのに対し、 エイティーンは俯瞰から見ていた感じで、このまとめようとする感じが、大好きなシリーズが終わってしまう感じを醸し出して、 読み進めるのが寂しかったです。 できれば就職のこと、大人になってからのことまで、読みたいです。 主人公のふたりがどのような思いで人生を進んでいくのか、興味があります。 | ||||
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誉田哲也さんの武士道三部作の最終巻です。私はすでに50歳を超えている男ですが、2カ所ぐらい、図らずも、うるうるして涙が出そうになりました(通勤電車の中で読まなくて、よかった!)。納得、大満足の最終巻です。剣道部に入部している方、入部したことがある方は老若男女問わずに。また青春まっただなかの若い方も、友達のことで悩んでいる方も、あさのあつひこさんの「バッテリー」に感動した方も、ぜひ、三冊続けてお読みください。 個人的には中学3年間と高校1年生まで剣道部だったので(残念ながら高校1年生の終わりに退部してしまいました)、数年前からずーと気になっていました。装丁もとってもかわいい(カバーをとると、道具のかわいいイラストがいっぱい。しおりも赤白二本だし)。 まず「シックスティーン」を読んで、少女漫画を読むような、こそばゆい表現もありましたが、剣道がリアルに描かれているし、大会はスリリングだし、青春ものとして楽しめたので、すぐに「セブンティーン」、そして、この最終巻「エイティーン」に向かうことができました。 「エイティーン」の冒頭、主人公・磯山さんのパートは、ちょっとおとなしくなったというか、あくが抜けたというか、大人になったというか、武蔵的な部分が減ったというか、少し前の2作とは感じが違いましたが、読み進んでいくと、話がどんどん広がっていくことに引き込まれました。独白者が増えて、主人公たちの大会の勝ち負けを追うだけではない、サイドストーリーが語られて。とくに桐谷道場のくだりは、すごいです。「スポーツ剣道」とは相容れない、蹴り、拳の突き、投げ、締め、関節技なども辞さない「桐谷流」の秘密が描かれています。 私は、「セブンティーン」を読んだ後、磯山さんの愛読書、宮本武蔵の「五輪書」に興味がわいて、五輪書 (原本現代訳 (116))を読みました。武蔵が繰り返し書く「先手を打って、勝つ」という徹底した方法論と、柳生但馬守の「兵法家伝書」(殺人剣、活人剣、無刀の巻)に触れていたので、「エイティーン」の理解が深まった感じがします(この本もお勧めします)。 何だが、もう一度、竹刀を中段に構えて、誰かと相対してみたいという気持ちになりました。昔の試合が夢にまで、出てきましたよ。 武士道シリーズは、読みやすく、後味のよいスポーツものです。どうぞ、三冊まとめてお読みください。お勧めします。それにしても、井上雄彦さんのバガボンド(33) (モーニングKC)も、いよいよ巌流島ですね!! | ||||
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一気に3部作読み終えました。 香織や早苗に限らず、剣道に関わるいろんな人のいろんな武士道がバシバシ伝わってきました。 また、これで終わらずに短編でも良いので、2人の行く末を書いてほしいです。 あと、早苗が転校した福岡の舞台(地名や博多弁)も描かれているので、福岡人には特に楽しめる小説だと思います! | ||||
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同じシリーズの3作目で「こういう構成ってあり?」と思う場面もあったものの、痛快青春小説を久しぶりに読んだという気持ちのよい読後感が勝りました。 たまにはこういう軽いノリの成長物語もいいなあ、とほんわかした気分になりました。 | ||||
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前二作とは異なり 甲本さんの姉 桐谷先生(磯山さんの師匠) 吉野先生(甲本さんの部活の顧問) 田原さん(甲本・磯山さんの後輩) 上記4人の視点の話も挿入されます 物語世界に広がりがでて、すごく良かった! 特に桐谷先生のエピソードは凄かった 剣道の歴史や、その暗黒面を知ることができた 桐谷家はもともと津田という苗字だった 桐谷にすげ替わった訳は壮絶だった 他の人のパートが挿入されたことにより、主人公達二人のパートが減ったのは少し残念! しかし、吉野先生の細工もあって全国大会・団体戦で、甲本さんと磯山さんの試合が実現したのは嬉しかった また、二人もついに3年生になり、進路を決めることになります 磯山さんは剣道の推薦で大学に進学、そして将来は指導者を目指す 甲本さんは哲学を大学で専攻することを決めるが、試験に落ち浪人中 剣道はスポーツでもあるが、武道としての側面も併せ持つ 志を持ち、武道としての剣道を追及する主人公達の姿はカッコイイ 続編を切望する!!! | ||||
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これまでの2作品とは違い ・甲本さんのお姉ちゃん ・桐谷道場のお師匠さん ・福岡南高校の吉野先生 ・磯山さんの後輩、田原さん 磯山さん、甲本さんに関る人の スピンオフ作品が挿入されています。 その分、 磯山さん・甲本さんの話に 集中してもらいたい御仁方に とっては物足りなさも残るでしょう。 しかし、文中の小ボケは 前2作と比べると更にパワーアップ! 特に磯山さんのパートはツボだらけ。 通勤途中の車内で笑いを堪えるのが大変。 今作っぽく書き綴るなら 「・・・・・・罰ゲームですか」 まさにそんな感じでした。 一歩間違えば挙動不審で 警察に連行されてしまうんじゃないか位の 勢いで必死に笑いをこらえながら読み進めました。 もちろん高校3年生 最後の剣道大会はクライマックス。 ここも読み応え十分でしたよ(笑顔) 磯山さんは大学進学、 甲本さんは・・・・・・。 続編 『武士道ナインティーン』をお待ちしております(笑顔) | ||||
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香織と早苗、おなじみ2人の高校生活最後の決戦。それと同時に、緑子と巧のラブストーリー、桐谷道場の歴史、吉野先生の若かりしころなどのエピソードが語られ、読みどころ満載。3部作の完結にふさわしい作品。個人的には、文句なしの5つ星。まだ読んだことのない方は、やはり武士道シックスティーンから読むことをお勧めします。求む続編(大学編)。映画化されるようですが、まずは読んでから。 | ||||
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周辺のエピソードも、 最初はちょっとうざいかなと思ったんですが 意外に楽しめました。 二人が勝負する場面が クライマックスにならないところがよかったですね。 守破離の話もよかった。 でもこの1章で終わらせてしまうには もったいない話でもあった。 少し物足りなかった。 あとあそこだけ書き下ろしの中で 主人公が変わるので「あれれ」という感じでした。 これまでの挿入も伏線だったのかもしれないけれど | ||||
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正反対な剣道少女2人の高校「武士道」を描いてきたシリーズも最後の夏を迎えることとなった。 前作である2作目では、時期としては1作目の途中から始めることで、1作目では描かれなかった2人の心情を描くなど、ちょっとした趣向をこらしていたが、今回は先生や早苗の姉といった脇役のサイドストーリーも盛り込まれている。 意外な関連性や、それぞれの想いがわかったり、それはそれで単体としては内容も良くて話に膨らみが出たとは思うのだが、果たしてこの本編中に描くことが必要だったのかというと、流れが変に変わってしまうところも感じてしまったため、そこは疑問を覚える。 結果?早苗のパートも減ってしまい、個人的にはもっと2人の思いなどを描いてほしかったのに、ちょっとそこは物足りなさを覚えてしまった。。。 外伝として別途1冊にまとめても良かったのでは?? ただ、物語としては香織と早苗、黒岩との最後の対決を迎え、やはり最後の夏を飾るにふさわしいクライマックスとなる。 最後は切なさを覚えるところもあるが、高校卒業後の進路というのは人生の中でも大きな岐路の一つ。変に出来すぎた大団円よりも、これぐらいの切なさがあるぐらいの方が普通だろう。 もう次がないのかと思うと寂しい限りである。 | ||||
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とうとう、ここにたどりついた。最後の夏。18歳の、高3の夏。 これまでは香織と早苗が交互に語られる形で進められてきたが、『エイティーン』では合間に、早苗の姉や桐谷先生の若かりし頃、あるいは、吉野先生の伝説「実録・百道浜決戦」といったスピンアウトが差し挟まれることで、群像劇といった趣もある。 いろんな人の、いろんな人生、いろんな歴史、いろんな思いが積み重ねられ、織り込まれ、より合わさり、今この場にたどりつく。 一人一人は、どこでどんな因縁があったかを知るべくもないが、それでも、あるべくして、なるべくして、今がある。 その不思議を、物語の中だけど、感じることができた。だから、今を大事にして欲しくなる。 いつまでもいつまでも、剣道の高みだけを目指すことが誰にでも許されることはないけれど、目指すところはきっと交わる。一つになる。どこかできっと通じ合う。 香織と早苗にはもちろん、レナや田原など、すべての頑張る女の子達に応援を送りたくなった。 | ||||
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とうとうこのシリーズも完結してしまった(のか?)。前二巻とは違い脇役のエピソードを挟んだ展開にやや違和感もあり「イマイチかな」などと思いつつ読み進めて行くうちに結局誉田氏の術中にはまってしまった。「あー、こういうふうに収束させる訳か」って。この人の筆力は本当にすごい。サイドストーリーを必要以上にくどい展開とせず、それでいてきっちり魅力あるストーリーに仕上げていてしかも伏線化されている。メインの登場人物の話はいうまでもない。いや、やられました、誉田マジックに。最後はうるうるっと来てしまって、もう香織や早苗や美緒やレナに会えないのかと思うとちょっと悲しかった。でも「ナインティーン」がありそうな気配も・・・(ないか?)。まあ「あたしが待ってるのは、あたしの自由」だからということで。 | ||||
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