秀吉の枷

【この小説が収録されている参考書籍】

評判

秀吉の枷の評価:

3.93/5点 レビュー 61件。 C ランク

Amazon書評・レビュー点数毎のグラフです

平均点3.93pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全114件 101〜114 6/6ページ
No.14
(4pt)

長いエピローグ?

「信長の棺」は「信長公記」の著者を主人公にしたことと本能寺の変の意外な真相(=大胆な解釈)とが相まって、とても新鮮に読めました。いっぽうこちらは秀吉が主人公なので新鮮な視点というのはありませんが、前作を踏襲する大胆な解釈は更に緻密さを増しています。「棺」を推理小説の本編とするならば「枷」は長いエピローグですね。そこでは私たちの良く知る歴史上のひとつひとつのエピソードが、「真相」によって解釈がどう変わるのかを楽しみながら読むことができます。それが辻褄合わせではないなかなかの説得力があるのですが、その理由は2つです。史料を渉猟して事績を時系列でつぶさに拾い、それに推理を加えるという手法をとっていること。人物の健康状態がやたら詳しく叙述されているので、病気に影響されたとみられる心理や行動がリアルに感じられること。戦国時代の話などはみんなもうよ〜く知り尽くしている素材にもかかわらず、料理の仕方によってはまだまだ楽しめるということですね。

秀吉の枷〈上〉 (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 秀吉の枷〈上〉 (文春文庫)より
4167754037
No.13
(4pt)

「信長の棺」と表裏一体の作品

前作「信長の棺」と表裏一体の作品で、この上巻だけでも成立する作品になっている。ただ、それだけに「信長の棺」を読んでいないと、面白さも半減といったところだろう。
前作が、太田牛一という信長びいきの作家の目で書かれたのに対し、本作は秀吉のサイドから見たらどうなるかということで書かれている。しかし、そういった視点の違いだけなく、前作がミステリーとしての面白さで信長の死体の行方という謎を追ったのに対し、本作は秀吉という人間を通して信長と比較しながらTOP(天下人)のあり方、苦悩などを描いている。ところが、本能寺の変前夜の状況から、秀吉の天下取りまで、かなりの駆け足で書かれており、やや描写不足の感がしなくもない。下巻まで通して読んだ時、そうしたところが払拭されることを期待したい。
秀吉の枷〈上〉 (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 秀吉の枷〈上〉 (文春文庫)より
4167754037
No.12
(4pt)

長いエピローグ?

「信長の棺」は「信長公記」の著者を主人公にしたことと本能寺の変の意外な真相(=大胆な解釈)とが相まって、とても新鮮に読めました。いっぽうこちらは秀吉が主人公なので新鮮な視点というのはありませんが、前作を踏襲する大胆な解釈は更に緻密さを増しています。「棺」を推理小説の本編とするならば「枷」は長いエピローグですね。そこでは私たちの良く知る歴史上のひとつひとつのエピソードが、「真相」によって解釈がどう変わるのかを楽しみながら読むことができます。それが辻褄合わせではないなかなかの説得力があるのですが、その理由は2つです。史料を渉猟して事績を時系列でつぶさに拾い、それに推理を加えるという手法をとっていること。人物の健康状態がやたら詳しく叙述されているので、病気に影響されたとみられる心理や行動がリアルに感じられること。戦国時代の話などはみんなもうよ〜く知り尽くしている素材にもかかわらず、料理の仕方によってはまだまだ楽しめるということですね。

秀吉の枷 (上) Amazon書評・レビュー: 秀吉の枷 (上)より
4532170699
No.11
(4pt)

「信長の棺」と表裏一体の作品

前作「信長の棺」と表裏一体の作品で、この上巻だけでも成立する作品になっている。ただ、それだけに「信長の棺」を読んでいないと、面白さも半減といったところだろう。
前作が、太田牛一という信長びいきの作家の目で書かれたのに対し、本作は秀吉のサイドから見たらどうなるかということで書かれている。しかし、そういった視点の違いだけなく、前作がミステリーとしての面白さで信長の死体の行方という謎を追ったのに対し、本作は秀吉という人間を通して信長と比較しながらTOP(天下人)のあり方、苦悩などを描いている。ところが、本能寺の変前夜の状況から、秀吉の天下取りまで、かなりの駆け足で書かれており、やや描写不足の感がしなくもない。下巻まで通して読んだ時、そうしたところが払拭されることを期待したい。
秀吉の枷 (上) Amazon書評・レビュー: 秀吉の枷 (上)より
4532170699
No.10
(4pt)

ただただ納得。

上下巻あわせて一気に読みました。
「信長の棺」を別の面から読み解くストーリー展開は、ただ納得の一言。
非常に面白く読むことができました。
作者の次回作も楽しめそうです。

ただ、前作もそうですが、セリフなど、やや説明的過ぎるのが難点。


秀吉の枷 (下) Amazon書評・レビュー: 秀吉の枷 (下)より
4532170702
No.9
(2pt)

上巻ほど面白くはなかった

上巻が羽柴秀吉の話、下巻が豊臣秀吉の話、となろうか。当然、利休・秀次・朝鮮と、重苦しい話題が続出する後半のほうが小説として描写するのは難しい。利休にしても秀次にしても新説を書くのは至難の業である(本書で新説が垣間見えたかというとそうでもない)。そうであっても、何とか面白くしないといけないのだが、上巻ほど面白くはなかった。上巻で活躍した多くの者たちはこの巻ではほとんど姿を見せない。前野将右衛門が最後のほうで出てきて、お、何かしてくれるか、と思いきや、2時間ドラマの結末の「事件の解説」みたいなことをする。事件の解説とかよりも、制御を失って変な方向に向かっていた時代に人々がどのように立ち向かっていったかという登場人物の行動・苦悩・駆け引きといったものを描写してほしかった。秀吉自身のそういう姿は描かれているのだが、まわりの武将は本多忠勝も立花宗茂も堀秀政も中途半端な役回りしか与えられていない。登場人物の絡みを重厚感のあるように描くか、それでなければ秀吉の内面の描写に絞れば、もっとよい作品になったのではないかと思う。唯一いきいきと描かれていたのが淀殿で、下巻は彼女の独壇場という感がした。桃山時代のオトコは政治的にこんなに弱かった、というところなのだろうか(司馬遼太郎さんの「豊臣家の人々」を連想させる)。
最後に、閨のシーンが下巻にだけ集中的に登場することについて。「信長の棺」と同様と言えばそれまでだが、上巻の続きで読んでいる読者は期待していないので、下巻にだけ集中的にこういうシーンを登場させるのは好ましくなかった(時代小説は読者層に未成年者も多かろうに)。
秀吉の枷 (下) Amazon書評・レビュー: 秀吉の枷 (下)より
4532170702
No.8
(4pt)

「まったく新しい秀吉」がいるまではいきませんでしたが

前作「信長の棺」でいくつか謎に終わった秀吉や前野将右衛門の行動が解明される。面白かったのは、
1、信長びいきの太田牛一の視点から描かれた前作とは異なる信長の人物像と織田軍団が描かれていた。前作の印象があったので、読者として意表をつかれた。
2、危うい構造を抱えながら天下統一を目前にした信長に対して、羽柴秀吉が情熱をかけてこれに立ち向かう姿が描かれている。これも、冷酷な野心家という一面を見せながらも、天下国家、そして天皇なども真摯に考えつつ行動した者として描かれており、前作とは異なる人物像に描かれていているような印象を受けた。
3、前作では意味深な登場だったが端役に終わった竹中半兵衛が重要な役回りを演じている。
自分としては、半兵衛と秀吉の対談、いろいろな意味で土壇場にあった秀吉が安国寺恵瓊と対談するくだりなどは引き込まれた。筋としては、忍び(将右衛門や小六)がインターネットを使うがごとくリアルタイムに的確な情報をもってくるところ(しかもそうでなければ本書のストーリーは成り立たない)に個人的に違和感を感じたが、時代小説としてはそれもよいのかなと思う。ちょっと残念だったのは黒田官兵衛。重要な役どころを持っているかのようにもったいぶって描写されているのだが、結局前ふりとは関係なくフェードアウトしてしまう感が残った。
いずれにしろ、内容紹介にある「まったく新しい秀吉」がいるまではいかなかったが、信長と秀吉の光と影が、前作とあわせて堪能できた。
秀吉の枷〈上〉 (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 秀吉の枷〈上〉 (文春文庫)より
4167754037
No.7
(4pt)

ただただ納得。

上下巻あわせて一気に読みました。
「信長の棺」を別の面から読み解くストーリー展開は、ただ納得の一言。
非常に面白く読むことができました。
作者の次回作も楽しめそうです。

ただ、前作もそうですが、セリフなど、やや説明的過ぎるのが難点。


秀吉の枷〈下〉 (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 秀吉の枷〈下〉 (文春文庫)より
4167754053
No.6
(2pt)

上巻ほど面白くはなかった

上巻が羽柴秀吉の話、下巻が豊臣秀吉の話、となろうか。当然、利休・秀次・朝鮮と、重苦しい話題が続出する後半のほうが小説として描写するのは難しい。利休にしても秀次にしても新説を書くのは至難の業である(本書で新説が垣間見えたかというとそうでもない)。そうであっても、何とか面白くしないといけないのだが、上巻ほど面白くはなかった。上巻で活躍した多くの者たちはこの巻ではほとんど姿を見せない。前野将右衛門が最後のほうで出てきて、お、何かしてくれるか、と思いきや、2時間ドラマの結末の「事件の解説」みたいなことをする。事件の解説とかよりも、制御を失って変な方向に向かっていた時代に人々がどのように立ち向かっていったかという登場人物の行動・苦悩・駆け引きといったものを描写してほしかった。秀吉自身のそういう姿は描かれているのだが、まわりの武将は本多忠勝も立花宗茂も堀秀政も中途半端な役回りしか与えられていない。登場人物の絡みを重厚感のあるように描くか、それでなければ秀吉の内面の描写に絞れば、もっとよい作品になったのではないかと思う。唯一いきいきと描かれていたのが淀殿で、下巻は彼女の独壇場という感がした。桃山時代のオトコは政治的にこんなに弱かった、というところなのだろうか(司馬遼太郎さんの「豊臣家の人々」を連想させる)。
最後に、閨のシーンが下巻にだけ集中的に登場することについて。「信長の棺」と同様と言えばそれまでだが、上巻の続きで読んでいる読者は期待していないので、下巻にだけ集中的にこういうシーンを登場させるのは好ましくなかった(時代小説は読者層に未成年者も多かろうに)。
秀吉の枷〈下〉 (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 秀吉の枷〈下〉 (文春文庫)より
4167754053
No.5
(4pt)

「まったく新しい秀吉」がいるまではいきませんでしたが

前作「信長の棺」でいくつか謎に終わった秀吉や前野将右衛門の行動が解明される。面白かったのは、
1、信長びいきの太田牛一の視点から描かれた前作とは異なる信長の人物像と織田軍団が描かれていた。前作の印象があったので、読者として意表をつかれた。
2、危うい構造を抱えながら天下統一を目前にした信長に対して、羽柴秀吉が情熱をかけてこれに立ち向かう姿が描かれている。これも、冷酷な野心家という一面を見せながらも、天下国家、そして天皇なども真摯に考えつつ行動した者として描かれており、前作とは異なる人物像に描かれていているような印象を受けた。
3、前作では意味深な登場だったが端役に終わった竹中半兵衛が重要な役回りを演じている。
自分としては、半兵衛と秀吉の対談、いろいろな意味で土壇場にあった秀吉が安国寺恵瓊と対談するくだりなどは引き込まれた。筋としては、忍び(将右衛門や小六)がインターネットを使うがごとくリアルタイムに的確な情報をもってくるところ(しかもそうでなければ本書のストーリーは成り立たない)に個人的に違和感を感じたが、時代小説としてはそれもよいのかなと思う。ちょっと残念だったのは黒田官兵衛。重要な役どころを持っているかのようにもったいぶって描写されているのだが、結局前ふりとは関係なくフェードアウトしてしまう感が残った。
いずれにしろ、内容紹介にある「まったく新しい秀吉」がいるまではいかなかったが、信長と秀吉の光と影が、前作とあわせて堪能できた。
秀吉の枷 (上) Amazon書評・レビュー: 秀吉の枷 (上)より
4532170699
No.4
(2pt)

残念ながら

「信長の棺」がかなり良かったので(小生的には星5つ)、期待はかなり高く、出版日当日に購入しました。
が、この本は、秀吉の気持ちや淀殿の気持ちの奥深くには入り込めていない感じがします。
前の土牛の突き抜けるような気持ちが感じられないのです。
もちろん、いろいろ調べて書いてあり「歴史ミステリー」と名乗っているのは間違いないとは思いますが。
次回作に期待したいです。
秀吉の枷〈上〉 (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 秀吉の枷〈上〉 (文春文庫)より
4167754037
No.3
(2pt)

残念ながら

「信長の棺」がかなり良かったので(小生的には星5つ)、期待はかなり高く、出版日当日に購入しました。
が、この本は、秀吉の気持ちや淀殿の気持ちの奥深くには入り込めていない感じがします。
前の土牛の突き抜けるような気持ちが感じられないのです。
もちろん、いろいろ調べて書いてあり「歴史ミステリー」と名乗っているのは間違いないとは思いますが。
次回作に期待したいです。
秀吉の枷 (上) Amazon書評・レビュー: 秀吉の枷 (上)より
4532170699
No.2
(4pt)

もうすぐ読み終わります。

あと10頁で上巻を読み終わります。
同著者のデビュー作も読みましたが、そちらの方が琵琶湖やら日本海やら忍者の描写が見事で文学的だった感じがします。
ただ秀吉は個人的に好きなのでゆっくり楽しく読んでいます。
ミステリーということで読んでいて実際の史実はどうなのか?と思うこともありますが、秀吉の天下とりにはこの小説以上の裏と運が(我々には決して知ることのできない)あったにちがいないと今は強く思います。
後半は下巻への頁稼ぎか?少しだれた感じがありますが、下巻を読まずにはいられません。デビュー作のような情景描写も読みたかったので星4つです。
秀吉の枷〈上〉 (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 秀吉の枷〈上〉 (文春文庫)より
4167754037
No.1
(4pt)

もうすぐ読み終わります。

あと10頁で上巻を読み終わります。
同著者のデビュー作も読みましたが、そちらの方が琵琶湖やら日本海やら忍者の描写が見事で文学的だった感じがします。
ただ秀吉は個人的に好きなのでゆっくり楽しく読んでいます。
ミステリーということで読んでいて実際の史実はどうなのか?と思うこともありますが、秀吉の天下とりにはこの小説以上の裏と運が(我々には決して知ることのできない)あったにちがいないと今は強く思います。
後半は下巻への頁稼ぎか?少しだれた感じがありますが、下巻を読まずにはいられません。デビュー作のような情景描写も読みたかったので星4つです。
秀吉の枷 (上) Amazon書評・レビュー: 秀吉の枷 (上)より
4532170699