猫を抱いて象と泳ぐ

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評判

猫を抱いて象と泳ぐの評価:

4.37/5点 レビュー 141件。 A ランク

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平均点4.37pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全244件 161〜180 9/13ページ
No.84
(5pt)

数学的なことを感性を使って書くということ

著者は独自の世界観を作るのが非常に上手い.物語を包み込む空気に何時も引き込まれる.また,文章が非常に優れている.変に感傷的になりすぎず分かりやすさは抜群,それでいて美しさがある.
 博士の愛した数式を読んだときにも思ったが,いわゆる数学的なことを文学的に書くとこうなるのかと非常に驚かされた.論理と感性を対極とするならば,数学やチェスは論理が世界を支配している.誤解を恐れずにいれば,論理的なものというのは得てして造形美的には実につまらないものとなる(その分,機能美的には非常に優れているのだけれど).そんな論理の世界の産物を著者は美しく芸術に昇華させている.多くの人に読んでもらいたい素敵なな小説だ.
猫を抱いて象と泳ぐ (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 猫を抱いて象と泳ぐ (文春文庫)より
4167557037
No.83
(5pt)

数学的なことを感性を使って書くということ

著者は独自の世界観を作るのが非常に上手い.物語を包み込む空気に何時も引き込まれる.また,文章が非常に優れている.変に感傷的になりすぎず分かりやすさは抜群,それでいて美しさがある.
 博士の愛した数式を読んだときにも思ったが,いわゆる数学的なことを文学的に書くとこうなるのかと非常に驚かされた.論理と感性を対極とするならば,数学やチェスは論理が世界を支配している.誤解を恐れずにいれば,論理的なものというのは得てして造形美的には実につまらないものとなる(その分,機能美的には非常に優れているのだけれど).そんな論理の世界の産物を著者は美しく芸術に昇華させている.多くの人に読んでもらいたい素敵なな小説だ.
猫を抱いて象と泳ぐ Amazon書評・レビュー: 猫を抱いて象と泳ぐより
4163277501
No.82
(5pt)

幾多の犠牲の上に成り立った、透明で美しすぎる世界

題名通り、登場するキャラクターが海底を自由に動き回っていると主人公がイメージできた一瞬がとても素晴しく、愛おしく思え、そして肉体は滅びてもチェスの美しい棋譜が残されたことに、切なさと共に主人公が精一杯生きたことに対する限りない共感を覚える。

主要キャラクターは何らかの意味で犠牲を払っている。主人公と猫のポーンはマスターとその心地よい居場所だったバスを失い、主人公は十一歳の身体で成長を止め、象のインディラはデパートの屋上で生涯を終え、幻のミイラは壁にはさまれ、現実のミイラは主人公と別れる悲劇に巻き込まれる。老婆令嬢は記憶を失った。

しかし、それらの犠牲は、主人公がチェスの海をさ迷って居場所を求め、幾多の名勝負、つまり詩を作るために必要だった。その透明な、ブルーの、ガラス細工のような世界の美しさの描写はため息がでるほどに素晴らしい。

チェスの勝負のはかなさと美しさがともに見事に表現された大傑作だ。
猫を抱いて象と泳ぐ (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 猫を抱いて象と泳ぐ (文春文庫)より
4167557037
No.81
(5pt)

幾多の犠牲の上に成り立った、透明で美しすぎる世界

題名通り、登場するキャラクターが海底を自由に動き回っていると主人公がイメージできた一瞬がとても素晴しく、愛おしく思え、そして肉体は滅びてもチェスの美しい棋譜が残されたことに、切なさと共に主人公が精一杯生きたことに対する限りない共感を覚える。

主要キャラクターは何らかの意味で犠牲を払っている。主人公と猫のポーンはマスターとその心地よい居場所だったバスを失い、主人公は十一歳の身体で成長を止め、象のインディラはデパートの屋上で生涯を終え、幻のミイラは壁にはさまれ、現実のミイラは主人公と別れる悲劇に巻き込まれる。老婆令嬢は記憶を失った。

しかし、それらの犠牲は、主人公がチェスの海をさ迷って居場所を求め、幾多の名勝負、つまり詩を作るために必要だった。その透明な、ブルーの、ガラス細工のような世界の美しさの描写はため息がでるほどに素晴らしい。

チェスの勝負のはかなさと美しさがともに見事に表現された大傑作だ。
猫を抱いて象と泳ぐ Amazon書評・レビュー: 猫を抱いて象と泳ぐより
4163277501
No.80
(5pt)

リトル・アリョーヒンの、静かな冒険

物語の後半から、とてもせつなくなり、たびたび涙を流しながら
読み進めました。

馴染みのないチェスの話ときき、読むのをためらいましたが、
数学嫌いでも博士の生み出す数字の美しさが伝わってきたように、
きっとチェスを知らなくてもそれらが醸し出すメッセージを
受け取ることができるのではと思い、読み始めました。
実際、その通りでした。

全ての小さなエピソードが美しく細やかに織り重なっていて、
ここで物語の要約を書くことができません。
一言でいえば、猫と象と一緒に、リトル・アリョーヒンが静かに
進んでいった、冒険のお話し。

小川洋子さんは、社会的に弱い人や、不器用な人たちを
愛のこもった言葉と文章で丁寧に描き、
いつのまにか彼らの強さと美しさを読者に伝えることができる
素晴らしい作家だと、今回改めて思いました。
猫を抱いて象と泳ぐ (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 猫を抱いて象と泳ぐ (文春文庫)より
4167557037
No.79
(5pt)

リトル・アリョーヒンの、静かな冒険

物語の後半から、とてもせつなくなり、たびたび涙を流しながら
読み進めました。

馴染みのないチェスの話ときき、読むのをためらいましたが、
数学嫌いでも博士の生み出す数字の美しさが伝わってきたように、
きっとチェスを知らなくてもそれらが醸し出すメッセージを
受け取ることができるのではと思い、読み始めました。
実際、その通りでした。

全ての小さなエピソードが美しく細やかに織り重なっていて、
ここで物語の要約を書くことができません。
一言でいえば、猫と象と一緒に、リトル・アリョーヒンが静かに
進んでいった、冒険のお話し。

小川洋子さんは、社会的に弱い人や、不器用な人たちを
愛のこもった言葉と文章で丁寧に描き、
いつのまにか彼らの強さと美しさを読者に伝えることができる
素晴らしい作家だと、今回改めて思いました。
猫を抱いて象と泳ぐ Amazon書評・レビュー: 猫を抱いて象と泳ぐより
4163277501
No.78
(4pt)

静かで優しい作品

「博士の愛した数式」を数年前に読んで、優しい小説を書く人だなあとは思っていましたが、この作品もまた一段と優しい。全篇を通してパステルカラーで描かれているかのようです。


ワクワクして次のページが待ちきれない!という話ではないのですが、文章の一つ一つがとても丁寧で、染み込むように心に響いてきます。

登場人物もそれぞれ魅力的。皆きちんと自分をもっている人たちで、すごく愛おしい。


小川さんの小説の魅力は、作品の中に人の悪意が無いことだと思っています。綺麗すぎるかもしれないけれど、そのファンタジーな部分にたまらなく癒やされました。


猫を抱いて象と泳ぐ (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 猫を抱いて象と泳ぐ (文春文庫)より
4167557037
No.77
(4pt)

静かで優しい作品

「博士の愛した数式」を数年前に読んで、優しい小説を書く人だなあとは思っていましたが、この作品もまた一段と優しい。全篇を通してパステルカラーで描かれているかのようです。


ワクワクして次のページが待ちきれない!という話ではないのですが、文章の一つ一つがとても丁寧で、染み込むように心に響いてきます。

登場人物もそれぞれ魅力的。皆きちんと自分をもっている人たちで、すごく愛おしい。


小川さんの小説の魅力は、作品の中に人の悪意が無いことだと思っています。綺麗すぎるかもしれないけれど、そのファンタジーな部分にたまらなく癒やされました。


猫を抱いて象と泳ぐ Amazon書評・レビュー: 猫を抱いて象と泳ぐより
4163277501
No.76
(4pt)

胸に来るなあ。

胸に来る作品でした。チェスというゲームのルールは全くわかりません。
しかし、大変よいお話でした。
世界の隅っこでひっそり生きる人間達がうごうごと物語に登場します。
その中の主人公は神に与えられた才能を持つ人物でありながら、隅っこで息を潜めて小さくなって生きています。
しかし、その才能は人々を魅了し、次々に彼の前に座ります。
盤下に潜んで耳を澄まし相手の声(音)を聞き入る、それに応える彼の言葉が琴線に触れます。
全てのチェスの対戦に夫々の物語があり、すべて印象深く心に刻まれるお話でした。
私は「ギルバートグレイプ」という映画を思い出しました。


猫を抱いて象と泳ぐ (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 猫を抱いて象と泳ぐ (文春文庫)より
4167557037
No.75
(4pt)

胸に来るなあ。

胸に来る作品でした。チェスというゲームのルールは全くわかりません。
しかし、大変よいお話でした。
世界の隅っこでひっそり生きる人間達がうごうごと物語に登場します。
その中の主人公は神に与えられた才能を持つ人物でありながら、隅っこで息を潜めて小さくなって生きています。
しかし、その才能は人々を魅了し、次々に彼の前に座ります。
盤下に潜んで耳を澄まし相手の声(音)を聞き入る、それに応える彼の言葉が琴線に触れます。
全てのチェスの対戦に夫々の物語があり、すべて印象深く心に刻まれるお話でした。
私は「ギルバートグレイプ」という映画を思い出しました。


猫を抱いて象と泳ぐ Amazon書評・レビュー: 猫を抱いて象と泳ぐより
4163277501
No.74
(5pt)

ちょっとコミカルで、ちょっと切なく、それでいて安らぎに満ちた日々・・・

伝説のチェスプレーヤーを名乗る自動人形に扮してテーブルの下に潜む少年。過去のトラウマから成長する事を拒否し、幼いままの姿で裏方として生きることを選んだ少年の奇想天外な生きざまが描かれていきます。献身的な家族や友人、淡い想いを交わす少女、印象的な対局者・・・登場人物も多彩です。

読んでいる内に、ふと、何だか懐かしい感触がして・・・以前読んだ「ミーナの行進」を思い出しました。

そこはかとなく漂う甘く切ない感触・・・子供だった頃の純真な心だけが感じる喜びと哀しみ・・・永遠に失われてしまったあの時・・・そんな感触です・・・。

「ミーナの行進」もそうだったけれど、この作品でも小さな小さな世界が用意されていて、その世界の中で、主人公たちのちょっとコミカルで、ちょっと切なく、それでいて安らぎに満ちた日々が描かれます。ストーリーが進むに連れてその世界も変わりますが、端からみれば不幸と言える境遇の中でも、主人公たちは小さな幸せを感じ、その世界がいつまでも続くことを願うのですね・・・。

でもその幸せは突然の不幸によって終わり、奇跡の物語だけが残される・・・美しいストーリーです。
猫を抱いて象と泳ぐ (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 猫を抱いて象と泳ぐ (文春文庫)より
4167557037
No.73
(5pt)

ちょっとコミカルで、ちょっと切なく、それでいて安らぎに満ちた日々・・・

伝説のチェスプレーヤーを名乗る自動人形に扮してテーブルの下に潜む少年。過去のトラウマから成長する事を拒否し、幼いままの姿で裏方として生きることを選んだ少年の奇想天外な生きざまが描かれていきます。献身的な家族や友人、淡い想いを交わす少女、印象的な対局者・・・登場人物も多彩です。

読んでいる内に、ふと、何だか懐かしい感触がして・・・以前読んだ「ミーナの行進」を思い出しました。

そこはかとなく漂う甘く切ない感触・・・子供だった頃の純真な心だけが感じる喜びと哀しみ・・・永遠に失われてしまったあの時・・・そんな感触です・・・。

「ミーナの行進」もそうだったけれど、この作品でも小さな小さな世界が用意されていて、その世界の中で、主人公たちのちょっとコミカルで、ちょっと切なく、それでいて安らぎに満ちた日々が描かれます。ストーリーが進むに連れてその世界も変わりますが、端からみれば不幸と言える境遇の中でも、主人公たちは小さな幸せを感じ、その世界がいつまでも続くことを願うのですね・・・。

でもその幸せは突然の不幸によって終わり、奇跡の物語だけが残される・・・美しいストーリーです。
猫を抱いて象と泳ぐ Amazon書評・レビュー: 猫を抱いて象と泳ぐより
4163277501
No.72
(5pt)

タイトル通り謎めいた世界が広がっていました

静謐でファンタジーとはまた違う
謎めいた世界が描かれていました。

どんな喧騒の中で読んでいても
今著を読んでいるときは”静けさ”という
純白のシェルターの中にいるかのような
感覚におそわれました。

そんな静寂の中、訪れる衝撃のラスト。
涙なしには読み進められませんでした。

著者の他の本にも興味が出てきました。
是非、購入をして読んでみたいと思います^0^
猫を抱いて象と泳ぐ (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 猫を抱いて象と泳ぐ (文春文庫)より
4167557037
No.71
(5pt)

タイトル通り謎めいた世界が広がっていました

静謐でファンタジーとはまた違う
謎めいた世界が描かれていました。

どんな喧騒の中で読んでいても
今著を読んでいるときは”静けさ”という
純白のシェルターの中にいるかのような
感覚におそわれました。

そんな静寂の中、訪れる衝撃のラスト。
涙なしには読み進められませんでした。

著者の他の本にも興味が出てきました。
是非、購入をして読んでみたいと思います^0^
猫を抱いて象と泳ぐ Amazon書評・レビュー: 猫を抱いて象と泳ぐより
4163277501
No.70
(4pt)

8×8の無限の宇宙

世間では速読とか言って一冊10分!とか流行ってるらしいが
ゆっくりとじっくりと時間をかけて読んでほしい一冊。
ちょっと変わった少年のチェスの話。
チェスのルールをまったく知らない人でも、
チェスというゲームの偉大さ、美しさ、おもしろさ、奥深さが
分かるようになっている。
実際私もチェスはコマの動き方はかろうじてわかるだけで
ルールはよくわからない。
が、チェスの魅力は十二分に伝わってきた。

言葉以外の何かで人と会話する手段を持っている人は素晴らしい


猫を抱いて象と泳ぐ (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 猫を抱いて象と泳ぐ (文春文庫)より
4167557037
No.69
(4pt)

8×8の無限の宇宙

世間では速読とか言って一冊10分!とか流行ってるらしいが
ゆっくりとじっくりと時間をかけて読んでほしい一冊。
ちょっと変わった少年のチェスの話。
チェスのルールをまったく知らない人でも、
チェスというゲームの偉大さ、美しさ、おもしろさ、奥深さが
分かるようになっている。
実際私もチェスはコマの動き方はかろうじてわかるだけで
ルールはよくわからない。
が、チェスの魅力は十二分に伝わってきた。

言葉以外の何かで人と会話する手段を持っている人は素晴らしい


猫を抱いて象と泳ぐ Amazon書評・レビュー: 猫を抱いて象と泳ぐより
4163277501
No.68
(5pt)

猫を抱きたくなります!

チェスという馴染みの薄い作品ではありましたが、作品に流れる空気感を堪能しました。
「猫」「象」「ミイラ」などの各ワードの持つ雰囲気も満喫できます。特にデパートの屋上のシーンは大好きです。
もし仮に映像化されるとしたら、ヨーロッパ系の作りでやって欲しいなぁ。
邦画にしたら、なんかすべてオジャンになってしまいそうな気がしています。
猫を抱いて象と泳ぐ (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 猫を抱いて象と泳ぐ (文春文庫)より
4167557037
No.67
(5pt)

猫を抱きたくなります!

チェスという馴染みの薄い作品ではありましたが、作品に流れる空気感を堪能しました。
「猫」「象」「ミイラ」などの各ワードの持つ雰囲気も満喫できます。特にデパートの屋上のシーンは大好きです。
もし仮に映像化されるとしたら、ヨーロッパ系の作りでやって欲しいなぁ。
邦画にしたら、なんかすべてオジャンになってしまいそうな気がしています。
猫を抱いて象と泳ぐ Amazon書評・レビュー: 猫を抱いて象と泳ぐより
4163277501
No.66
(5pt)

遅まきながら、この感動を皆様に。

先日、読み返す機会がありまして、まだレビューを書いていなかったことに気づきました。
遅まきながら、私も評価を加えたいと思います。

さて、感想を書こうとは言うものの、何から書けばいいのか。
とても、私の稚拙な文章では言い表せないほどの感動をいただきました。

最初に読んだ時、まず引き込まれたのはその文章でした。
流れるような美しい文章に夢中になり読み進めました。
しかし間もなく、私は素直に登場人物たちに情を寄せていました。
純粋にチェスと向かい合うリトル・アリョーヒン、彼を支え、ともにある仲間たち。

そして何より「チェス」というものに強く惹かれました。

本物のチェスのことは良く分かりません。ですが、本書の中のチェスはとても美しく、優雅で、心地の良い旋律を奏でるものでした。今でもその光景が目に浮かびます。そしてそのたびに、目頭が熱くなるのです。

そして、2度目の今回。前回よりもその感動は大きいものでした。
何気ない登場人物の会話にすら深く、感じ入りました。

「e2のポーンをe4へ動かすよりももっと豊かな言葉が、一体どこにあるというのか」

作中の言葉です。この言葉を読んで本当に、言葉の不思議さを感じました。
本書を読めば、この言葉の意味は痛いほど伝わります。ですが、それを伝えているのも「言葉」に他ならないのです。これほど深い意味のある言葉が他にあるでしょうか?

これほどの「良書」にはめったに出会えないでしょう。
この本と出合えたことを深く感謝します。
猫を抱いて象と泳ぐ (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 猫を抱いて象と泳ぐ (文春文庫)より
4167557037
No.65
(5pt)

遅まきながら、この感動を皆様に。

先日、読み返す機会がありまして、まだレビューを書いていなかったことに気づきました。
遅まきながら、私も評価を加えたいと思います。

さて、感想を書こうとは言うものの、何から書けばいいのか。
とても、私の稚拙な文章では言い表せないほどの感動をいただきました。

最初に読んだ時、まず引き込まれたのはその文章でした。
流れるような美しい文章に夢中になり読み進めました。
しかし間もなく、私は素直に登場人物たちに情を寄せていました。
純粋にチェスと向かい合うリトル・アリョーヒン、彼を支え、ともにある仲間たち。

そして何より「チェス」というものに強く惹かれました。

本物のチェスのことは良く分かりません。ですが、本書の中のチェスはとても美しく、優雅で、心地の良い旋律を奏でるものでした。今でもその光景が目に浮かびます。そしてそのたびに、目頭が熱くなるのです。

そして、2度目の今回。前回よりもその感動は大きいものでした。
何気ない登場人物の会話にすら深く、感じ入りました。

「e2のポーンをe4へ動かすよりももっと豊かな言葉が、一体どこにあるというのか」

作中の言葉です。この言葉を読んで本当に、言葉の不思議さを感じました。
本書を読めば、この言葉の意味は痛いほど伝わります。ですが、それを伝えているのも「言葉」に他ならないのです。これほど深い意味のある言葉が他にあるでしょうか?

これほどの「良書」にはめったに出会えないでしょう。
この本と出合えたことを深く感謝します。
猫を抱いて象と泳ぐ Amazon書評・レビュー: 猫を抱いて象と泳ぐより
4163277501