破裂

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評判

破裂の評価:

3.93/5点 レビュー 71件。 C ランク

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平均点3.93pt

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※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全75件 1〜20 1/4ページ
No.75
(4pt)

医療におけるそれぞれの正義

医療ミスを取り上げるジャーナリストと,協力する医師のやり取りから物語は始まる.
医療の構造的な問題を炙り出すという大義目分の下に取材が進められるが,
一方で,記事が面白くなるために,協力する医師の身に圧力がかかったり,
事件に発展したりすることすら期待するジャーナリストの姿が,率直に言って不快である.

中盤からは,ある医療過誤の真相を追う流れと,
高齢化社会への過激な対策を実現するために暗躍する官僚の活動が中心となる.
久坂部氏がモチーフとする題材はいつも現実的で,提示される対策は過剰なまでに過激である.

あらゆる手段で具体的な方策と人的資源を確保し,世論を誘導して施作を実現しようと官僚の姿は,
薄気味悪くもあり,ある種の信念に対する畏怖も感じる.

とはいえ,一官僚や国の省庁のやり方としてはいくらなんでも陰謀史観的にすぎる.
あらゆる事象を国家権力を使えばコントロールできるというのは,非現実的というより,安易な発想のように思える.

医師の良識と過剰な自意識,ジャーナリストの使命感,官僚の理想.
それぞれの立場の正義が対比されつつ下巻の結末へ向かう.
破裂〈上〉 (幻冬舎文庫) Amazon書評・レビュー: 破裂〈上〉 (幻冬舎文庫)より
4344409884
No.74
(5pt)

医療過誤、高齢者問題、安楽死の是非、官僚汚職、薬物問題等々盛りだくさんである。しかし、その盛りだくさんのテーマを見事にエンターテイメントとしても楽しめる内容にまとめ上げている

医療過誤、高齢者問題、安楽死の是非、官僚汚職、薬物問題等々盛りだくさんである。しかし、その盛りだくさんのテーマを見事にエンターテイメントとしても楽しめる内容にまとめ上げている内容が濃いですねさすが現役の医師医療の深い闇に詳しい
でわたくしですが数年前から某国立病院に入退院
現在も通院検査してます主治医様ほんと助教授とか研修医さんなどにあたります本当にリアルですこうした医療病院ねたの本は興味ぶかいですよこうしたねたのテレビドラマも多いですし好き方にはお勧めです
破裂〈上〉 (幻冬舎文庫) Amazon書評・レビュー: 破裂〈上〉 (幻冬舎文庫)より
4344409884
No.73
(4pt)

リアルと想像の境が…

前の「無痛」より、より現実的で、こんな発想の官僚がいたら実際に法律作ってやりそうな気がする。

その発想は「安楽死を積極的に推進する…」というものなのだが、単に楽に殺すのではなく、一度心臓を強くして、普段と同じ生活が出来るようになって、コロッと心臓麻痺で死んでしまう方法なのだ。しかもこの発展型もあり、麻薬を打つことで幸せな幻想を見ながらそのまま死んでいく…というような事も考えられている。

世の中の老人にアンケートとって、「生きるのが辛いので殺してほしい」という声がある程度あるという実データをもとにこのような施策を進めようとするのだが、その背景には崩壊しそうな健康保険を立て直す…などの問題もからんでいて、とてもフィクションとは思えない。

この二つのテーマだけでも面白いのだが、医療ジャーナリズム、薬物問題、医療ミス問題、官僚と議員の微妙な力関係…などもからんできて、話が膨らみのきらいはあるが、一気に読ませてしまう筆力はさすが。しかも途中途中に色っぽい話もあり、その恋はなんと思わぬ方向に…。

ただ真剣に「長生きする」事が医療の目的なのか?という事をマジに考えさせられた。意識がなく点滴などで生かされている人の人間としての尊厳はどうなっているのだろう。ただまったく無反応でも本人の意識ははっきりはしていて、何とか蘇りたい…と悶々としているような人も実際にいるのかもしれないし。

この人のあまりにもリアルな医療現場の描写が、この本のノンフィクションとフィクションの境目をあいまいにしている。
そのあいまいさが私の恐怖心を思いっきり増幅させてしまう。
破裂〈上〉 (幻冬舎文庫) Amazon書評・レビュー: 破裂〈上〉 (幻冬舎文庫)より
4344409884
No.72
(4pt)

ぽっくり逝きたいですか?

ぴんぴん生きてぽっくり逝く,人生の終盤の姿として望ましいと考える人は多いでしょう。

もし,それが医療によって仕組まれることが可能だったらという,医療SFミステリーです。

いろいろと癖がある医師達,ジャーナリスト,官僚,医療事故の遺族ががっぷりと組んで,見ごたえたっぷりの好一番。

お勧めの1冊です。

ただ,私は大失敗しました。

この小説を読む前に,作者が著した「大学病院のウラは墓場―医学部が患者を殺す」を読んでしまったのです。小説を読む前に著者の立ち位置が分かってしまっていると,どうしても小説を小説として純粋に楽しめなくなってしまいます。先の展開を読みたがってしまうというか。

この作者の著作は出版順に読んでいく方が考えさせられ,楽しめたなぁともったいなかったです。
破裂 Amazon書評・レビュー: 破裂より
4344006984
No.71
(4pt)

誰が正しいのか?混乱を楽しんでほしい

本書のテーマは、医療訴訟、高齢化社会、厚生労働省の腐敗、

安楽死など多岐にわたる。

10月19日に発表された厚生労働省の医療制度構造改革試案を

読んだ後に、この「破裂」を読むと、ストーリーの中の登場人物

の誰が“正しい”のか混乱する。その混乱を楽しみながら読んだ。

読後に、「長生き」について考えさせられる一冊だ。
破裂 Amazon書評・レビュー: 破裂より
4344006984
No.70
(3pt)

フィクションなのかノンフィクションなのか

フィクションには間違いないのですが。

どの業界も知らない方には結構読みごたえがありそうな感はありますが、私のように妻の家系が公立の大病院勤務で院長やらその子供(妻の妹)が某大付属病院医長(心臓外科でも麻酔科でもないですが)なんてのばかり、自分自身が元某中央官庁勤務(これまた厚労省ではないですが)、友人に弁護士や検事多し、だと、どの出演者も脚色がありすぎて(これって、著者のそれぞれに対する潜在的なステレオタイプが描かれている気がしなくもないですが)、それぞれの業界の立場や本音を知っているだけに、いくらなんでもここまであるかなぁという印象でした。少なくとも佐久間主任企画官みたいなのはあり得ないでしょうね。彼の存在以前にもっと強大な「潰し」が役所の中にはあるんで・・・。

外務省のラスプーチン某がモデルなのは明らかですが(笑)、

防衛から内諜借りるって時点でもう・・・(苦笑)。

ただ、この人物がいないと、この本は成り立ちませんが。裁判過程などはほぼ現実だと思いますし、PPPなんていう概念は、方法論は別として私も賛成だったりもします。

まぁ、フィクションなのですから人物像の描き方に脚色があるのは当然なのです。本の出来としては、終章に近くなるにつけ文章が粗いというか、後半疲れちゃったか久坂部さん!という感じです。結局、殺された松野の犯人が分からないのが消化不良ではあり、香村もストーリーの登場者とは直接的には関係ないといえば関係ない理由(単に医師としての属人的資質の問題ですね)で最後に殺されてしまうわ、小説上、孝太の存在は結局何のためだったのかよくわからず、案外、上川がいい味出してるよな、とか、江崎が最後に本当のところを聞き出すのにああいうこと言っちゃっていいのか?みたいな、いろいろ思うんですが、一気読みしたくなるストーリーではあります。
破裂 Amazon書評・レビュー: 破裂より
4344006984
No.69
(4pt)

読売新聞で大々的に宣伝していた

最近の医療報道で4例の患者さんたちは他の病院で手術を受けていたら助かったのだろうか?
読売新聞の報道は事件化からスキャンダル化の方向に行っているように思えます
一面→社会面→論点(専門家の意見)→三面(スキャナー:皆が問題にしているように書く欄)→社説(まだ見かけないのは個人攻撃になるのを恐れているのか?)→他社週刊誌での報道→第三者調査委員会への家族からの批判
まだ読売新聞には手持ちの爆弾はまだありそうだ
私にも行間から読み取れる手持ちの駒が見えてくる
→そして→大々的に「破裂」を宣伝
破裂 Amazon書評・レビュー: 破裂より
4344006984
No.68
(5pt)

この作品で一休止

医療ドラマが好きで、エッセイから始まり短編、中編と久坂部氏の作品を立て続けに読みました。面白くてたまらないけれど、その分疲れました。この長編を以て一休みしようかなという気分です。それほど満足感の深い作品でした。
破裂 下 (2) (幻冬舎文庫 く 7-3) Amazon書評・レビュー: 破裂 下 (2) (幻冬舎文庫 く 7-3)より
4344409892
No.67
(5pt)

老人介護問題や、自分の老後が心配になりました。

老人介護問題は深刻です、政治家や教授クラスの医者が真剣に裏工作や駆け引きなしで取り組むべき問題だと実感しました。
破裂 下 (2) (幻冬舎文庫 く 7-3) Amazon書評・レビュー: 破裂 下 (2) (幻冬舎文庫 く 7-3)より
4344409892
No.66
(5pt)

長寿社会に対する重い問いかけがされている

医療事故の真相の解明が軸になっているが、著者が本当に語りたかったテーマは、その医療事故を起こした医学部のエリート香村が研究していた画期的な心臓病治療法を悪用して、日本の長寿問題を解決しようとした厚生労働省の佐久間の行動の是非についてである。

佐久間のキャラクターは不気味で独善的で好きになれる人はあまりいないだろうし、行動も極端かつ時に暴力的であり、これだけを見れば著者は佐久間を悪人として描き、佐久間の行動を批判するスタンスのように見えないこともないが、本当は佐久間の主張に共感しているのではと感じる場面が結構ある。特に老人が息子にののしられる場面が最後に置かれたのを見た時にそれを確信した。

それにしても、医療事故や安楽死という重いテーマを一級の娯楽作品に仕上げた著者の力量は素晴らしい。難しいことを考えなくても楽しめる作品である。
破裂〈上〉 (幻冬舎文庫) Amazon書評・レビュー: 破裂〈上〉 (幻冬舎文庫)より
4344409884
No.65
(3pt)

破裂 下

枝利子の裁判は、病院内外の圧力で難航する。その裏で厚労省の佐久間が香村助教授に接触を始めた。それが国家権力による高齢者抹殺計画=「プロジェクト天寿」だと見抜いたジャーナリストの松野は、発表する矢先、何者かに殺される……。裁判の結末は? 権力に翻弄される江崎の運命は? そしてプロジェクトの行方は?
破裂 下 (2) (幻冬舎文庫 く 7-3) Amazon書評・レビュー: 破裂 下 (2) (幻冬舎文庫 く 7-3)より
4344409892
No.64
(5pt)

日本の超高齢化社会の問題の解決策

現役の医師として、このような解決策(安楽死)を提示した本を新書で刊行したらマズイから小説化したのかな?と邪推しました。
破裂 下 (2) (幻冬舎文庫 く 7-3) Amazon書評・レビュー: 破裂 下 (2) (幻冬舎文庫 く 7-3)より
4344409892
No.63
(3pt)

破裂〈上〉

過失による患者の死に平然とする医師たちに怒りがたぎる元新聞記者・松野。心臓外科教授の椅子だけを目指すエリート助教授・香村。「手術の失敗で父は死んだ」と香村を訴える美貌の人妻・枝利子。医療の国家統制を目論む“厚労省のマキャベリ”佐久間。医療過誤を内部告発する若き麻酔科医・江崎。五人の運命が今、劇的にからみ転がり始めた。
破裂〈上〉 (幻冬舎文庫) Amazon書評・レビュー: 破裂〈上〉 (幻冬舎文庫)より
4344409884
No.62
(1pt)

ありえないことばかりで、うんざり。

例えば、レントゲンを撮ったとならば、コソコソ調べてる麻酔科医師は、つべこべ言わず、すぐさまレントゲンを見ればいいこと。
針が足りない場合、心臓外科医がほおっておくはずはない。
など、など、決してありえない記述が満載。
経歴を見ると、この作家、臨床はほとんど経験がありません。
小説としても、視点やキャラがぶれてて、低レベルっすねー。
こんな小説で五つ星つける読者の人たち、恥ずかしいですよ。
破裂〈上〉 (幻冬舎文庫) Amazon書評・レビュー: 破裂〈上〉 (幻冬舎文庫)より
4344409884
No.61
(5pt)

日本の高齢化社会の問題の解決策

現役の医師として、このような解決策(安楽死)を提示した本を新書で刊行したらマズイから小説化したのかな?と邪推しました。
破裂 下 (2) (幻冬舎文庫 く 7-3) Amazon書評・レビュー: 破裂 下 (2) (幻冬舎文庫 く 7-3)より
4344409892
No.60
(5pt)

読んでいて公立福生病院の事が頭をよぎった

みんなそれぞれの立場でそれぞれの正義がある。何が正しいのかはわからない。ただ自分の始末は自分でつける(考える)しかないのだろう。
破裂〈上〉 (幻冬舎文庫) Amazon書評・レビュー: 破裂〈上〉 (幻冬舎文庫)より
4344409884
No.59
(5pt)

理想の死とは。超高齢化社会に一石を投じる作品。

読み応えたっぷりの文量ながら終盤に向かって読む手が止まらなくなった。未曾有の超高齢化社会に突入する日本に警鐘を鳴らす作品。医療の進化は本当に正しいのか。正しさが必ずしも善とは言い切れないのではないかと考えさせられる。白い巨搭を彷彿とさせながら医療と高齢化社会を見事に切り裂いたまさに破裂。PPKは理想なのかも。
破裂 Amazon書評・レビュー: 破裂より
4344006984
No.58
(5pt)

途中、どうなることかと。。

同じ作者のものを何冊か読んでますが、やはりこういった長編のもののほうが面白いです。
途中、主人公が主人公の役割を果たせない感じ(話を進めていけない)になってしまって、もう最後はどうなっちゃうの?と心配になりましたが。
破裂は、日本の医療制度の現状、問題が提起され、強引に解決しようとする形で物語が進みます。 この作家の作品は日本の医療制度についてちょっと考えさせられます。
破裂 下 (2) (幻冬舎文庫 く 7-3) Amazon書評・レビュー: 破裂 下 (2) (幻冬舎文庫 く 7-3)より
4344409892
No.57
(2pt)

人物造形が...

人物造形が平凡で読んでいて苦痛でした
麻酔医が薬物中毒になったり、克服しようとする理由が
さっぱり解せず、また絡む2人の女性もステレオタイプで
魅力に乏しく、苛々しました
いっぽうで、裁判の件は過不足なくすっきりとまとまって
おり、全体構成をもっと練り込んでいればと惜しまれます
破裂〈上〉 (幻冬舎文庫) Amazon書評・レビュー: 破裂〈上〉 (幻冬舎文庫)より
4344409884
No.56
(4pt)

サービス満点

山崎豊子さんの『白い巨塔』と同様、大阪大学医学部付属病院が「舞台」のモデル(単にモデルであり、阪大病院で似たことが起きた、ということではない。多分)。医療過誤訴訟の提起から判決までを物語のタテ軸に据えているところも、同じ趣向だといえる。異なるのは次の2点ではなかったか。

 一つは、『白い巨塔』が大学病院内での権力闘争を主なテーマにしていた一方、本書は「長寿化社会の予防」や「安楽死」という新しいテーマも無視できない要素として取り込んでいること。もう一つは、ここのレビューでも本職の医師の方々が触れておられるように、医学的な面での記述がおおむね妥当で正確、という安定感が窺えることだ(『白い巨塔』も、山崎さんが当時のガン治療を中心にねじりはちまきで勉強されたことは承知しているが)。

 という次第で、本書の悪役たる「香村助教授」が放つ悪辣なイメージは、『白い巨塔』の財前五郎の迫力には及ばないとはいえ、物語としては至ってよく出来た1冊だと思う。『白い巨塔』の里見にあたる「江崎」の変貌と再生の描写には少しばかり筆が足らなかった気もするが、現役の医師によるフィクション2作目、ということを思えば、総花的なサービス満点の記述が続き、やはりなかなかの力量だと思う。
破裂 Amazon書評・レビュー: 破裂より
4344006984