だれもがポオを愛していた
評判
だれもがポオを愛していたの評価:
4.70/5点 レビュー 10件。 C ランク
Amazonレビュー一覧
Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全33件 21〜33 2/2ページ
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だれもがポオを愛していたの評価:
4.70/5点 レビュー 10件。 C ランク
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そして挿入される読者への挑戦状――。
このように本作は、古典的ミステリとしての装いが施されており、
その部分だけをみても、一級品の完成度を誇っています。
しかし、最大の読みどころは、巻末に付された、
『アッシャー家の崩壊』を犯罪小説として読む」
というエッセイにあります。
そこでは、恐怖小説として受容されてきた『アッシャー家の崩壊』が
犯罪小説として読み解かれているのですが、その解釈がじつは本編のプロットに
組み込まれているという一種のメタフィクション的趣向がとられているのです。
いわば、事件の背景にある「物語」を読み解くことが、事件自体の解決に繋がる、
といった、京極夏彦以降、広く一般化した手法の先駆的な達成がみられるのです。
また、本作では、タイトルだけでなく探偵役である、
更科ニッキの名にも、ポオへのオマージュが見て取れます。
純粋推理の象徴であるエラリー・クイーンの秘書、ニッキー・ポーターと、
「物語」への募る憧憬が綴られた『更級日記』からとられたと考えられる
この名前に込められた著者の含意は明瞭です。
幻想的な謎と巧緻な論理が同居するミステリという形式への信仰告白――、
それは取りも直さず、その始祖であるポオに捧げられることになります。
よって、タイトルの「ポオ」を「ミステリ」に読み替えた
ものこそ、著者のストレートなメッセージといえるのです。