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音の手がかり



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【この小説が収録されている参考書籍】
音の手がかり (新潮文庫)

音の手がかりの評価: 2.25/5点 レビュー 4件。 Cランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点2.25pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

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全1件 1~1 1/1ページ
No.1:
(4pt)

白熱の頭脳戦

主人公ハーレックは、事故で失明した、もとハリウッドの音響技師。その姪が誘拐される。ハーレックは、誘拐犯からかかってきた電話の背景の音を分析して、犯人の居所を特定しようとする。音の分析というアイディアも新鮮だが、それよりも主人公が冷静に、頭脳的に事件に対処する様子が、ゾクゾクするほどおもしろかった。たとえば、警察に通報した事を誘拐犯に気づかれないために、さまざまな工夫を凝らし、時には警察すらだます。身代金と人質を同時に交換する方法を、誘拐犯と丁々発止と交渉する。自分と姪を狙うライフルへの対処…などなど。ただ、頭脳戦はすばらしいが、主人公の人間的な魅力はいまいち感じられなかった。失明して落ち込んでいた彼が、この事件をきっかけに生きる意欲を取り戻していく…というような側面も、もう少し描かれれば良かったように思う。また、警察の描き方も興味深かった。生死が定かでない人質の救出よりも、確実な成果である犯人逮捕に精力を注ぐ。失敗の責任を取らされる事は恐れるが、人質が死んでも良心のとがめは感じない…もっとも、次から次へと犯罪を扱う警察官が、いちいち被害者に感情移入していたら、とても身がもたないだろう。そういう悪い意味でのプロらしさ、ベテランらしさに、その気持ちがわからないでもないだけに、リアリティがあっておもしろかった。
音の手がかり (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:音の手がかり (新潮文庫)より
4102397019

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