月と蟹

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評判

月と蟹の評価:

3.41/5点 レビュー 92件。 C ランク

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平均点3.41pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全59件 41〜59 3/3ページ
No.19
(4pt)

どうした作者

相変わらず不気味なもの書いたら光るものがあります

ヤドカリの描写が不気味、 この作者の書く不気味な子供たちは、ねっとりとした不快感が漂います


締め切りにでも追われてたのでしょうか?中途半端というか拍子抜けな感じで終わってしまった
月と蟹 Amazon書評・レビュー: 月と蟹より
4163295607
No.18
(5pt)

少年の心の内面にこだわった秀作。

何冊か読んだ道尾秀介作品の中では、
ずば抜けておもしろかった。

けっこうグロテスクな描写が多い中で、
この作品の視点が、おもしろい。
一人の少年と、
その友人。
学校では孤立している二人が、
放課後、ある場所で、
秘密の儀式を行う。
小さな遊びだったことが、
次第に、願い事がかなうと言う、
不思議な出来事にかわっていく。
しかしそれもまた、
信じること、そのものもまた、遊びである。
子どもたちの間にあるそのバランスは、
危うく、そして微妙。

少年の日常にある、
悪意とか、嫌悪感とか、
もっと単純な、好きだとか、嫌いだとか、
多くの負の感情を丁寧に描き、
その弱さをさらしてしまう少年という、
誰もが愛すべき、
期間限定の時代の話。

重さや事象の違いこそあれ、
誰もが抱える心を押しつぶすような問題。
そして、弱い心。

大人だと、つい男と女とか、
単純な問題になり、
そして、ずるさも含めた計算になるのだが、
子どもたちはむっとピュア。
その無垢な心の、
ディテールにこだわった作品だった。

懐かしさとともに、
苦さの残る秀作。
月と蟹 Amazon書評・レビュー: 月と蟹より
4163295607
No.17
(4pt)

恐怖を操る技術が秀逸

あなたは10歳の頃何を考えてましたか、と聞かれてすらすらと答えられる人はなかなかいない。断片的に覚えているとしても、今度はそれが12歳なのか8歳の記憶なのかの区別がつかない。道尾さんは少年の心を覚えているのか、世の中が微妙にわかり始めて、でもまだ子供らしい残酷さを残す年頃の心のひだを、繊細に描き出していく。

そんな筆者にほだされて、たぶん多くの人が慎一に感情移入しながら読み進めるのだろう。慎一を思えば切ない。父を亡くした悲しみが癒えてないだけでも切ないのに、母は恋人をつくり、親友は虐待され、気になる娘は友達に笑いかける。やがて孤独な心は暴走を始め、ここに至って道尾さん得意のサスペンスが展開される。筆者は恐怖を操り、最終盤に慎一が恐怖に耐えられなくなるまで続く。

道尾さんが珍しく文学してると思ったら意外なところから恐怖が飛んでくる。それに耐えられなければ後味の悪さが残るのだろうが、私は恐怖を操る道尾さんの技術を秀逸と思った。
月と蟹 Amazon書評・レビュー: 月と蟹より
4163295607
No.16
(4pt)

最後は救われる

3人の子どもを軸に話は展開していくのだが、子どもが主人公の話にあるようなサッパリさはなく、いつも曇り空が続くどんよりとした日々のように話は進行して行く。食べるなと言われた「月夜の蟹」を食べることなく、最後まで唯一の友人の嘘に救われる主人公。決して救われて明るい未来があるわけではないのだけれど、最後はなんだかホッとする。
月と蟹 Amazon書評・レビュー: 月と蟹より
4163295607
No.15
(5pt)

素晴らしい

個人的には、重松清の「疾走」に似た激情を見出だせました。
少年期の複雑な感情を見事に表現しています。

月と蟹 Amazon書評・レビュー: 月と蟹より
4163295607
No.14
(4pt)

向日葵の咲かない夏が好きじゃない人にお勧め

子供から大人に近づきつつある年頃の言葉に表せないような心情がとても綺麗に描かれていて、幼い頃のやるせない気持ちとか歯がゆさとかが思い出されて、読んでいると言うより過去の時間を巡っているような気持ちにさせて貰える作品でした。
向日葵の咲かない夏を読んで納得いかずなんだかちょっと腹立たしい気持ちになった方でも楽しめる一冊だと思います。
月と蟹 Amazon書評・レビュー: 月と蟹より
4163295607
No.13
(5pt)

封印されるであろう少年時代の思い出

二人の少年と一人の少女の心理が、丁寧に描写されている。漁港のある町へ転校してきて二年経った小学五年生。
同じく転校してきた者同士の濃密な寄り添い。そして因縁のある少女。
うちとけられないクラスで流れる子供たちの時間。
三人の交流が、小さなしぐさやセリフとともに背景にうごめく心情を伴って描かれる。
慎一にいやがらせの手紙を書くのは誰なのか。…読者の誰もが察する通り。
鳴海をめぐって仲良し二人の少年たちの心が騒ぐ。
母の再婚は許せない。
ヤドカリをあぶって遊ぶ残酷な遊びは、徐々に神話性を帯び、少年たちの行動を縛ってゆく。
この遊びは、車のカギを偶然手に入れる設定として、よく練られた場面である。

いくつもの失敗を超え、こうして私たちは成長してきたのだ。
私たち自身、もう思い出そうともしない残酷な失敗を、いくつもしてきたはずなのだ。
殺人やトリックがなく、ただ物語の迫真性だけが読者を離さない。
月と蟹 Amazon書評・レビュー: 月と蟹より
4163295607
No.12
(5pt)

疑心暗鬼

少年の清んだ心が濁っていく描写が胸を打ちました。近づく心の闇とそれによって道を外しそうな危うさに最後までどきどきしながら一気に読みきれました。少年の心に度々現れる嫉妬心に共感できるかどうかが作品の感想をわけそうです。女性ってどうなのかな?まだ思春期を振り返れる10代、20代の男性が読むのをお勧めしたいです。漫画おやすみぷんぷん好きな方にもお勧めです。
月と蟹 Amazon書評・レビュー: 月と蟹より
4163295607
No.11
(5pt)

最後まで読めば納得!

同年代の作家ということで、親近感をもって読ませていただきました。3名の少年少女の描写がとても繊細で、自分も少年期にタイムスリップしたような感覚を覚えました。懐かしいような、苦しいような、悲しいような、そんな作品でした。これを期に、他の作品も読んでみたいと思います。
月と蟹 Amazon書評・レビュー: 月と蟹より
4163295607
No.10
(4pt)

タイトル買いした

レビューをみてみると賞狙いの作品という感想を抱いた方がけっこういるようですが。道尾氏のこれまでの作品を読んできた方は特に、そう思えても仕方ないかもしれません。情景がしっかり描かれていてそれだけでも直木賞審査員が喜びそうです。ただ、そうやって色眼鏡をかけて読んでしまうのはもったいないぐらい、丁寧に描かれた作品だと思います。まず月と蟹というタイトルに惹かれました。鎌倉の海辺の町が舞台という平凡な設定ですが、展開が面白くあっという間に読めてしまいます。料理に例えると、素材の味を生かして極上のスープが出来上がった感じでしょうか。読み終わった後、この表紙の写真を見たら、最初はなんでもなかった波の形が蟹やぶきみなcancer(癌)の陰影にも見えてきて思わぬ余韻に浸ることができました。普段、直木賞だの関係なく読みたい本を買っていますが今回は正直、タイトル買いです。装丁も見事にマッチした作品だと思います。
月と蟹 Amazon書評・レビュー: 月と蟹より
4163295607
No.9
(5pt)

直木賞を取ってもおかしくないのでは

久しぶりに道尾さんの小説を読みました。一気に読ませてくれる作家さんだと改めて感じました。ちゃんと伏線が張られているので、読み終わったあとそうだったのかと納得。伊坂幸太朗さんや東野圭吾さん、それに神崎和幸さんのように、才能のある作家さんの小説を読むのはほんといいですね。
月と蟹 Amazon書評・レビュー: 月と蟹より
4163295607
No.8
(4pt)

懐かしい

50年以上前の子供の頃ことを思い出して、登場人物の考え、葛藤に同感・・・。みなさんも是非あの時期のことを思い出してみてはいかがですか。
月と蟹 Amazon書評・レビュー: 月と蟹より
4163295607
No.7
(4pt)

子供と大人の境界線ってどこだろう?―冗長な展開に難が?

  物語は淡々と進む。伏線は幾つか仕込まれている。それがいつどのような形で開花するか,読者は冷静だが少し興奮しながら筋道を辿ってゆく。しかしなかなか大きな転換がない。苛立つ。道尾秀介の新作長篇小説だから・・・と自分に言い聞かせながらも。私が一読した限りではそういうものは本書には乏しかった。結末が「どっち」であろうが,本書の評価が変わるとは思えなかった。読み込み不足の面もあろうが,ページをどんどん捲りながらも本書の意味するものになかなかついてゆけなかった。読売新聞朝刊の紹介とその評価も過大評価だったのではないだろうか。
  狭い舞台と少ない登場人物のなかで少年・少女の繊細な内面を巧みに描き出そうと苦心している。少年・少女はいつ大人になるのか,考え方や行動力はすでに大人顔負けだ。かえって純粋な子供心に気付いていないのか,あるいは本当は気付かないふりをしているのか,大人の弱さや醜さが浮き彫りにされている印象もある。大人が抱いているよりはるかの子供の感覚(嗅覚)は鋭敏なのだ。子供と大人の境界線はどこにあるのだろう。子供が生まれ育った環境や境遇によって,子供の心理状態や性格は大きく異なるが,貧しかろうが裕福だろうが、主人公はそれぞれに固有の悩みを抱えて生きている。今の時代の子供は果たして本書のような生き物なのだろうか。大人になりきれない人がいる反面,精神的には大人以上の子供もいる。よくよく考えてみると不思議だ。連続性のないある種の飛躍があるからだ。
  こんな文章が登場する。主人公の一人「慎一は自分を取り囲む様々なものが,大人の手で形を変えられてしまうのが怖かった」(139頁)。レビューを書き終えた今,ふと回顧してしまう。帯の文言ごとく「深い余韻にとらわれる」のかもしれないと。「月と蟹」という意味深な表題も道尾ファンの心をくすぶるのではないか。他の読者はどんな感想をもつのだろうか,気になっている。
月と蟹 Amazon書評・レビュー: 月と蟹より
4163295607
No.6
(5pt)

道尾作品どんどん変化して行きますね

毎回毎回読んでいくたびに、道尾さんの文体であるのは分かるのですが、内容が変わってくるような気がします。
でもこれって意識して変化されているのかな?
ファンは20代、選考委員は50〜70のベテランとギャップがあって大変だと思いますが、
でも大きい賞を獲るように感じました。
その心域がすごいです
月と蟹 Amazon書評・レビュー: 月と蟹より
4163295607
No.5
(4pt)

不安定で繊細な子どもの心理が丁寧に描かれていた

親や友達との関係に悩む小学生の心を繊細に描いた物語。何かに悩んだとき自分で解決できないと何かにすがりたくなってしまうが、本物語ではヤドカリを神様に見立てることで悩みを解消しようとしている。そんな不安定で繊細な子どもの心理が丁寧に描かれていた。行動が徐々にエスカレートしていき、何をするか予想がつかず後戻りできなくなってくる展開はドキドキして楽しめた。
月と蟹 Amazon書評・レビュー: 月と蟹より
4163295607
No.4
(4pt)

少年世界の創作がやはり秀逸

「お前、あんまし腹ん中で、妙なもん育てんなよ」。ざっくりと本質的に生きてきたおじいちゃんによる、ざっくりと本質をついたアドバイスである。「心の闇」を抱えやすい昨今の小中学生のための標語にしてほしいと思う。このセリフが然るべきタイミングで出てきて読者の胸を打つだけでも、本書は十分に読むに値する良作だと感じる。
少年時代のろくでもない日々。そのろくでもなさのなかで生まれてくるイラだちとかなしみ、わずかな逃げ場のなかでの喜びを、本書はともかく繊細に描き出している。そのろくでもなさをこじらしているのが当人の屈託に他ならないことも含めて、実に丁寧に。できれば中学生ぐらいのときに読みたかった。ものすごく感じ入るところ大だっただろう。今だと、そのろくでもなさの構造が分かりきっていすぎて、いかんせんちょっと退屈してしまう。
カミサマに祈ること。それは人間にとってとても神秘的なことでありかつ現実的な行為であると、聖俗ないまぜになった巧みな描写で魅惑的に書かれている。そこには自然のなかにおける超自然的なものへの願いがあると同時に、人間関係のなかで発生してくるごくごくなまなましい欲望がある。「妙なもん」が育ちすぎると、その祈りの力は人に思いもよらぬ反作用をもたらす。怖い。
結末にはそれなりのカタストロフがありけっこう爽快だ。が、やや優等生的にまとめすぎたような気もする。人の心もこの世界も、もっと混沌としているように思うのだが。
月と蟹 Amazon書評・レビュー: 月と蟹より
4163295607
No.3
(4pt)

深い!だけど…

文章がとても綺麗で情景も浮かび、浸れる作品です。子ども達の心情表現も秀逸で胸に迫ります。でも…やっぱり賞狙い?と思ってしまう。道尾さんが今書きたいものと昔からの読者が求めているもののズレが少なからずある状況の中で、このまま文芸色が強くなっていってしまうのか、たまにはみんなが待っているような作品(ミステリーやどんでん返し系)を発表してくれるのか、楽しみでもあり不安でもあり…って言うのが今の正直な気持ちです!ちなみに伊坂さんはマリアビートルでうれしい作品を届けてくれましたよ!最高でした!道尾さんにも最高でした!って久しぶりに言わせて欲しいです(^_^;)カラスの親指、ラットマンの感動が味わいたいです。
月と蟹 Amazon書評・レビュー: 月と蟹より
4163295607
No.2
(4pt)

明らかな直木賞狙い?

直木賞連続候補になりながら落選、満を持して文藝春秋社からの出版。
某T崎社長・O森氏のお墨付きの大本命、わくわくしながら1日で読破。
第一印象
「きれいにまとまりすぎかな。上品すぎる。」
道尾氏が得意な、未成年の心情の深い掘り下げ、虐待(お約束)、
大人への脱皮への過程で、どうにもならない現実でもがく登場人物、
現実を直視したくないもどかしさと大人の事情・・・。
「龍神」「蛇」「鬼」にも似たパターンではあるが、
しつこいまでの比喩表現にちょっと食あたり気味だ。
言い換えれば、「角を丸めて文学チックにまとめすぎ」といった
感じか。
登場人物の心の襞の表現の仕方はかなり秀逸であるが、
全体のプロットが、道尾氏にしては物足りない。
ミステリー色やどんでん返しといった味付けは、意図的に最近影を潜めている
のではないかと思われるが、これは道尾テイストとして、またこれからの
作品でも見たいと道尾氏のファンは思っているはず。
もうそろそろ、出してくださいよ、道尾さん!!!
結論から言って、直木賞は受賞するでしょうが、ちょっと、
確実に、球に逆らわない右方向へのタイムリーヒットを狙った感が残念。
氏の実力から言えば、今までの作品のテイストを
踏襲しつつ、新しい離れ業を含有し、ホームランより
派手な、走者一掃のタイムリー3塁打を期待していますよ。
直木賞選考委員の方々、必ず受賞させてあげてください。
ネガティブ意見を減らすべく、ここまでマイルドにまとめた作品
にしたし、受賞することによって好きなことを遠慮なく書いてほしいから。
「月の恋人」を書いてしまったことは大失敗であったと認めるから。
そうしないと、伊坂氏同様、有り余る才能が腐って、ひねくれてしまいますよ(笑)!!!
月と蟹 Amazon書評・レビュー: 月と蟹より
4163295607
No.1
(5pt)

新しい道尾秀介に会える

鎌倉に住む小学生3人の話なんだけど、彼らの関係、距離感が絶妙!3人の中での嫉妬、嘘、駆引き、友情様々な心の葛藤が本当に繊細に描かれながら興奮のエンディングに進んでいく。子供時代の閉塞感や残酷さも共感できる。子供は親を見て育つというが…子供って何気にわかってるんだよね。でも、子供時代の心をこんなにさりげなく、すごく表現できる道尾秀介は次に何を書くのだろう♪
月と蟹 Amazon書評・レビュー: 月と蟹より
4163295607