スカーペッタ

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スカーペッタの評価:

3.64/5点 レビュー 22件。 C ランク

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平均点3.64pt

Amazonレビュー一覧

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全25件 21〜25 2/2ページ
No.5
(3pt)

新年の2日間を文庫上・下でじっくりドキュメントタッチで描いたミステリー

パトリシア・コーンウェルの<検屍官>シリーズ第16弾。本書でコーンウェルはヒロインの名前をタイトルに冠す熱の入れようだ。また講談社側も訳出に初めてジェフリー・ディーヴァーの<リンカーン・ライム>シリーズで有名な人気翻訳家池田真紀子を起用、力が入っている。
’08年元旦、新年早々検屍で忙しく働くスカーペッタのもとに、ニューヨークから、前日の大晦日に発生した若い女性の殺人事件で第1発見者で重要参考人とされる青年がスカーペッタが相手でないと何も話さないと、彼女を逆指名する連絡が入る。急ぎボストンから駆けつけるスカーペッタだったが、そこからわずか2日間の、しかもそのほとんどが元旦という、短い時間に、スカーペッタをはじめ、夫のベントン、姪のルーシー、元助手のマリーノ、そしてニューヨークの女性検事バーガーらが、それぞれに活動する姿が文庫上・下巻のほとんどを費やしてじっくりとドキュメンタリータッチで描かれる。
キーとなるのは、ネット上のゴシップサイト<ゴッサム・ガッチャ>に掲載されたスカーペッタの記事や、被害者テリーとくだんの青年オスカーのネット上のやりとりで、ルーシーが解読するこれらの情報が今回はスカーペッタの検屍以上にウエイトを占める。
欲を言えば、このゴシップサイトの影の執筆者や連続殺人事件の真犯人のゆがんだ動機とかパーソナリティが詳しく書き込まれていないことだろうが、シリーズも16作目となり、お馴染みのメンバーたちが、時代の先端をゆく情報ネットの世界に操られながらもそれを紐解いてゆく過程が本書の読みどころなのだろう。
私はこのシリーズは第1作の『検屍官』しか読んでいないので前後の関係やヒストリーは全然承知していなかったが、それでも新年の2日間をこれほど紙面を費やして凝縮して濃密に描ききったコーンウェルのリーダビリティあふれる筆力のまえに思わず一気読みしてしまった。
スカーペッタ (上) (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: スカーペッタ (上) (講談社文庫)より
4062765306
No.4
(3pt)

新年の2日間を文庫上・下でじっくりドキュメントタッチで描いたミステリー

パトリシア・コーンウェルの<検屍官>シリーズ第16弾。本書でコーンウェルはヒロインの名前をタイトルに冠す熱の入れようだ。また講談社側も訳出に初めてジェフリー・ディーヴァーの<リンカーン・ライム>シリーズで有名な人気翻訳家池田真紀子を起用、力が入っている。
’08年元旦、新年早々検屍で忙しく働くスカーペッタのもとに、ニューヨークから、前日の大晦日に発生した若い女性の殺人事件で第1発見者で重要参考人とされる青年がスカーペッタが相手でないと何も話さないと、彼女を逆指名する連絡が入る。急ぎボストンから駆けつけるスカーペッタだったが、そこからわずか2日間の、しかもそのほとんどが元旦という、短い時間に、スカーペッタをはじめ、夫のベントン、姪のルーシー、元助手のマリーノ、そしてニューヨークの女性検事バーガーらが、それぞれに活動する姿が文庫上・下巻のほとんどを費やしてじっくりとドキュメンタリータッチで描かれる。
キーとなるのは、ネット上のゴシップサイト<ゴッサム・ガッチャ>に掲載されたスカーペッタの記事や、被害者テリーとくだんの青年オスカーのネット上のやりとりで、ルーシーが解読するこれらの情報が今回はスカーペッタの検屍以上にウエイトを占める。
欲を言えば、このゴシップサイトの影の執筆者や連続殺人事件の真犯人のゆがんだ動機とかパーソナリティが詳しく書き込まれていないことだろうが、シリーズも16作目となり、お馴染みのメンバーたちが、時代の先端をゆく情報ネットの世界に操られながらもそれを紐解いてゆく過程が本書の読みどころなのだろう。
私はこのシリーズは第1作の『検屍官』しか読んでいないので前後の関係やヒストリーは全然承知していなかったが、それでも新年の2日間をこれほど紙面を費やして凝縮して濃密に描ききったコーンウェルのリーダビリティあふれる筆力のまえに思わず一気読みしてしまった。
スカーペッタ (下) (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: スカーペッタ (下) (講談社文庫)より
4062765314
No.3
(5pt)

翻訳者が変わってもいいものはいい

 プロットの展開、場面ごとのカット割のほか、翻訳者もヴェテラン相原真理子さんから若手の池田真紀子さんに代わって「新生スカーペッタ登場!」と考えてもいいような内容になっています。前回の「異邦人」でのあの忌まわしい「事件」から自己嫌悪に陥って行方不明状態だったピート・マリーノが、猛反省状態で再登場、ケイとベントン、そしてルーシーともいい仕事をすることになるのがファンにとっては一安心です。
 個々のシーンが従来の「スカーペッタ・シリーズ」に比べ、とても丁寧に、詳しく記述されているんじゃないでしょうか。スリル、スピード、サスペンスというミステリー3大要素のうち、スピード感が少し無くなってきているのは、皆年を取ってお疲れ気味なのでしょうか。そういえばミーティングのシーンがやたらと多かった気がしないでもありませんね。
 とはいえ年齢を重ねてきた連中の、仕事上の経験をふまえたしっとりと安心できる構成内容になっていることも事実です。この間、ケイとベントンが結婚しております。その一方で、ケイの秘書だったローズがガンで死んでしまいました。彼女の回想シーン、最期のシーンはとても感慨深いですね。
 今回は「リトル・ピープル」が登場します。リトル・ピープルといえば、昨年話題になったハルキ・ムラカミの不思議な「なにものか」ですが、本書のリトル・ピープルは現実的に「とても悲しい人たち」です。
 この「スカーペッタ・シリーズ」は現代英語の勉強にも役に立っています。
AA(Alcoholics Anonymous), queer, NBSNever Before Seen), LPA(Little People of America), CSI(Can't stand it), dead giveaway, PIC(Pilot in Command) 等々のグローバル社会に生きるビジネスパーソン必須のキーワードが盛り沢山出てきます。
 また、本書は2008年リリースということで、あのサブプライムローン金融危機のことにも少し触れていますが、iPhoneを使ったり、マリーノがPDAでCNNを観るなんてシーンが出てきたりして時宜に適ったテーマが出てくるのがいいですね。また、インターネットやパソコン・フォントに関するルーシーの薀蓄は「さすが!」です。
 それにしても相原真理子さん、どうしたんでしょうかね。
スカーペッタ (上) (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: スカーペッタ (上) (講談社文庫)より
4062765306
No.2
(3pt)

相原さんの訳でないと…

まだ上巻の途中ですが、
以前までずっと翻訳を担当されていた相原さん独特の文体が好きだったため、
今回はいまひとつ頭にすっと入らず、少々苦戦しています。
話そのものは面白いはずなんですが…。
残念です。
スカーペッタ (上) (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: スカーペッタ (上) (講談社文庫)より
4062765306
No.1
(5pt)

空恐ろしくなるテクノロジーの進歩

マリーノの「事件」があってから1年ほど後の話になります。
スカーペッタ、ルーシー、マリーノ、ベントンの4人全員が、今までとは違った状況で生きています。
そこには「事件」が大きく影を落としています。
そんな4人が連続殺人事件に協力して立ち向かう中で、戸惑いながらも新たな4人の関係を再構築して行く物語です。
その意味で、ラストのスカーペッタ主催の晩餐会は、非常に上手い終わり方だと思います。
事件は、“小さな人”の女性が殺され、その恋人であった同じく“小さな人”が容疑者になります。
そんな彼が主治医としてスカーペッタを指名したことから、バラバラになっていた4人が全員ニューヨークに集結し、この事件にあたります。
一方で、スカーペッタに対する中傷記事がサイトに掲載され、4人の関係者の心を動揺させています。
しかし、この4人がそれぞれの得意分野を生かして事件解決に向かう姿は、久し振りに心をわくわくさせてくれます。
事件の大きなキーは「情報」です。
そのテクノロジーの発展は、今までの社会では考えられなかったことが可能になっています。
実際、この本を読んでいると、「そこまで」と唸ってしまうようなところもあり、空恐ろしささえ覚えます。
この分野の申し子はルーシーですが、最後瀕死の重傷を負いますが、命を取り留めます。
ルーシーのいない「検屍官シリーズ」はあり得ません。
久しぶりに面白い作品でした。
スカーペッタ (上) (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: スカーペッタ (上) (講談社文庫)より
4062765306