真実の眠る川

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真実の眠る川の評価:

8.00/10点 レビュー 1件。 B ランク

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平均点8.00pt

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No.1
(8pt)

人はそれぞれの過去を背負って生きていく

「元刑事コーク・オコナー」シリーズで人気のクルーガーのシリーズ外作品。ミネソタの森林地帯の田舎町を舞台に、まだ戦争の傷が癒えていない人々のドラマを描いたヒューマン・ミステリーである。
1958年、ミネソタの田舎町の川で大地主であるジミーの射殺死体が発見された。ジミーは町一番の悪名高い男で、その死を残念がる人はいなかったのだが、ジミーの農場で働いていた先住民のノアが容疑者に浮上すると人々は一転し、町は一気に憎悪に包まれた。保安官・ブロディの調べにノアは一切応えようとはせず、無実を主張することもなかった。状況証拠は圧倒的にノアの有罪を示しているのだがブロディは納得できず、事件を起こした要因を丁寧に掘り起こして行く…。
まだ戦争の記憶が生々しく残る時代、ミネソタの田舎町でも人々はそれぞれの傷跡、葛藤を抱えつつ必死で生きようとしていた。そこで生まれる緊張や憎悪、軋轢、あるいは情愛を作者はドラマチックに描き出し、静かながらも奥深いストーリーが展開される。物語の基調には社会的不公平、不正義、戦争への強い怒りが窺える、骨太の社会派ミステリーである。
読み終わった後、さまざまな思いが生まれる傑作であり、多くの人にオススメしたい。

iisan
927253Y1