オールド・テロリスト

【この小説が収録されている参考書籍】

【この小説が載っている参考書籍】

評判

オールド・テロリストの評価:

7.00/10点 レビュー 1件。 B ランク

書評・レビュー点数毎のグラフです

平均点7.00pt

感想一覧

サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

全1件 1〜1 1/1ページ
No.1
(7pt)

元気なジジイとひ弱な中年男

村上龍の新作長編小説は、ぶち壊したいんだけど壊せない社会への苛立ちをぶちまけた、戦闘的パラノイア小説である。
50代の落ちぶれた元雑誌記者セキグチは、よく分からない理由からテロの現場に立ち会わされ、記事を書くことになった。なぜ自分がテロ現場に立ち会わされるのかを探り出そうとしたセキグチは、70代、80代の老人ばかりの謎のテロリスト集団と関わり、恐るべき彼らの目的を知る。日本に壊滅的な打撃を与えるテロの企てを知ったいま、自分はどう行動すれば良いのか、元々精神的に弱っていたセキグチは、果てしない苦悩のスパイラルを落下して行く・・・。
今の社会に不満を抱き、日本をもう一度廃墟にしようという老人たちにシンパシーを感じながらも、自分が存在している社会を破壊する行為には加担できないと悩むセキグチ。正直者ではあるが、小説のヒーローとしては物足りない。読後感に消化不良が残る小説だが、ストーリー展開は面白い。

iisan
927253Y1