主人公が江戸の切り絵図製作に携わる「切り絵図屋清七」、古本屋に集まる噂を追って主人公が真偽を〝見届ける〟 「見届け人秋月伊織事件帖」、女たちの愛の姿を炙り出す傑作人情譚を収めた「雪の果て　人情江戸彩時記」、 雇われ用人が武家などの建て直しを図る「渡り用人　

幼馴染みのおまつとの約束をたがえ奉公先の婿となり主人に収まった吉兵衛は、義母の苛烈な皮肉を浴びる日々だったが、おまつが聖坂下で女郎に身を落としていると知り…(「夜明けの雨」)。

新兵衛はお店に押し込んだ賊の目を見て凍り付く。故郷の桜の下、幼い友情を誓い合った日の記憶が浮かぶ(「百年桜」)。

貞次郎の想い人、弥生は心ならずも目付神崎に嫁いだ。貞次郎は奸計に遭って、神崎の腕を斬り脱藩。

指物師の職人の家に後添いとして入ったおしなだったが、なつかぬ継子と姑の苛烈な虐めに、耐えきれず家を出た。

ある時は凧屋の店主、またある時は馬を操る腕利きの岡っ引。 追い求めるのは、父の面影――。

自らの藩が取り潰しとなり浪人となった塙十四郎。

藍染橋の袂に診療所を開いている千鶴のもとに、身元の分からない白骨が持ち込まれた。

北辰一刀流、千葉道場の主定吉の娘として生まれた佐那は十代にして免許皆伝、 その美貌も相まって「千葉の鬼小町」と呼ばれていた。

「切り絵図屋清七」シリーズ第6巻。

武家を捨て、町人として生きる決意をした清七郎改め清七。

縁切り寺「慶光寺」の御用宿「橘屋」に雇われた元築山藩藩士の塙十四郎。

絵双紙本屋の紀の字屋に出入りする浪人・清七郎は、弱い者を見過ごしにできぬ性分。

「消息を絶った密偵を捜してほしい」―縁切り寺慶光寺の御用宿「橘屋」の用心棒・塙十四郎は、元老中の楽翁こと松平定信から密命を受けた。

深川蛤町で飯屋〈川野〉を営むお純と一帯を駆け回る岡っ引きの弥助。 この夫婦、誰もが羨むほど仲が良い。

まっ当な人々を救いたい！ 正念場の人気シリーズ 小伝馬町の牢を出たばかりの男が殺された。

次期藩主の座をめぐる政争が幕府に露見し、安芸津藩はお取り潰しとなった。

天性の色彩感覚を持ち、色のことになると寝食忘れてしまう江戸っ子・お彩。

江戸の切り絵図屋・清七を主人公に描かれる、書き下ろし時代小説シリーズ第5弾。

駕籠屋「瓢屋」の三女であるおりんには三味線で身を立てるという密かな夢があった。

「八歳の女子が赤子を生んだ」「他人の墓石を勝手に磨いて回る何者かが出現」江戸旅篭町の古本屋「だるま屋」には公儀の裏事情から町の噂まで、さまざまな風聞が集まる。

最低亭主から逃げた女房は江戸の離縁請負人のもとで働くことに。

片桐弦一郎の用人仲間である但馬佐兵衛が、何者かに殺された。懐中にあった大金が紛失している。

縁切り寺「慶光寺」に来て半月のおきよの亭主竹次郎が亡くなった。

安芸津藩の改易で浪人となり、江戸で渡り用人として糊口を凌ぐ片桐弦一郎。

―旅姿の男を襲う二人の浪人。仲裁に入った片桐弦一郎は、仲違いで負傷した浪人を長屋に連れ帰る。

江戸に名探偵、参上! 石見国で藩を揺るがす陰謀に巻き込まれてしまった永見功兵衛。

駆け込み寺「慶光寺」の主・万寿院の知人の娘・お結を、京から連れ帰ってきた「橘屋」の用心棒・塙十四郎。

川に落ちた小娘を自ら飛び込んで救った渡り用人の片桐弦一郎。その人助けが噂になり、小大名小栗藩から仕事が舞い込む。

小伝馬町から囚人たちが切放しになった。囚人たちに恐れをなし、町から人気は消えた。

付火の罪で倅が火付盗賊改に捕まったと、御用宿「橘屋」を手伝うおふくが主・お登勢と雇われ人の塙十四郎に訴えてきた。

軽微な罪で入牢していたおまちという女が、娑婆に出てまもなく、本所堅川の土手で無残な遺体となって見つかった。

江戸で相次ぐ無差別の人殺し。手口は様々で、骸の傍には必ず一輪の白椿が置かれていた。

縁切り寺の慶光寺に、白粉屋「紅屋」のおかみ、お新がやってきた。

縁切寺慶光寺の御用宿「橘屋」に、醤油問屋「紀州屋」の番頭がやってきた。

神田川沿いで岡っ引の彌次郎の刺殺体が引き上げられた。

武士から菓子職人に転身した変わり種の主、治兵衛。父を助ける出戻り娘、お永。

江戸の切り絵図制作を始めて一年半。

江戸で大評判の伽羅油「花の露」を扱う桔梗屋の主、吉蔵が多額の借財を残して姿を消した。

江戸国からの阿片流出事件について、日本から査察が入った。団長は大御所議員の印西茂樹。

縁切り寺「慶光寺」御用宿「橘屋」に、小料理屋「鶴亀屋」の仲居お勝が駆け込んで来た。

「亭主のなにもかもが嫌になった」―そう言って「慶光寺」に駆けこんできた小間物屋の女房おはつ。

幼い頃、父母の喧嘩が元で顔に火傷を負ったお花。

女医者千鶴の助手をしているお道の幼馴染み・おふみが、許嫁の松吉にわけも告げず、吉原に身を売った。

昔の思い出に生きる女を救えるか、平七郎――。

女医桂千鶴のもとに重い下痢を訴える商人三人から立て続けに往診依頼が入る。

深川の長屋を仕切るお美羽が家主から依頼を受けた。

拝領した鷹司町の治安が落ち着いたのもつかの間、 とある読売が話題をさらう。

金貸の鉞ばばあお絹から金を借りた商家の主が首を括って死んだ。孫娘のお鈴は、残された妻子のため、真相を……。

7代将軍の生母、月光院の生涯を描く長編。

吾妻橋―主君への忠義のため、惚れた女房を苦界に沈めた男。

新大橋近くで旅の侍が何者かに襲われた。

牢医師を務める千鶴は、子殺しの罪で小伝馬町の牢に入っているお勝から、娑婆に一人残してきた娘の暮らしぶりを見てきてほしいと懇願された。

長崎でシーボルトの警護役を務めていた井端進作が、役目の上の不手際で自害した。

働く女性たちはいつの時代も美しい。

牢屋敷の首打役を務める別所龍玄二十二歳。 介錯人・別所一門の名を背負い、切腹する侍の介錯を頼まれることもある。