伽羅の橋
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初版刊行(参考)
種別
長編
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あらすじ
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評判
伽羅の橋の評価:
0.00/10点 レビュー 0件。 D ランク
伽羅の橋の総合評価:
5.75/10点 レビュー 8件。
感想一覧
サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
Amazonレビュー
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
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以前から気になっていた受賞作だが、文庫化された機会に読んだ。
読んで良かったと、実に切実に思う。
そう、本作は、ミステリとしての完成度はともかくとして、小説として人の心を打つものがある。
本作のミステリとしてのしかけは、前半である程度の推測はつく。
後半は、主人公が進める調査の結果を詳細に明かさない、ということで、ミステリとしての体裁を保つ、ということになっている。
だから、単にミステリとして読んだ場合には、評価が低くなるだろう。
しかし、本作の読みどころは、このミステリ部分ではないのだ。
とにかく、読んでいてビジュアルが頭に浮かぶ、という点では、島田御大の作品を彷彿とさせる。
それが頂点に達するのが、あのバイクでの疾走場面である。
実に、何というか、カッコ良い、カッコ良すぎる。
まるで「異邦の騎士」みたいだ。
バイク好きの御大が惚れ込んだのが、実に良く分かる。
ミステリ作品だから詳しく述べることはできないが、あの場面は落涙ものだ。
御大の「開け勝鬨橋」を彷彿とさせるような、前編にわたって年配者が多数登場し、また実に良い雰囲気なのだ。
配する探偵役が若い女性、しかも他人との接触が苦手というのがまた、実にじれったくて、味なものである。
後半でパニックものの様相を呈するのは、感動を押し売りする少々卑怯な手段とも取れるが、新人賞なんだから、大目に見ようじゃないか。
そのあたりから、守屋がまったく登場しなくなったのは、ちょっと残念だったが。
良い話なんだけど、どうしても戦時中のエピソードが絡むので、そのあたりが少々つらい。
ただし、実際には、戦争当時はもっともっと悲惨なものだったのだろう、とは思う。
戦争を理由というか言い訳にしたさまざまな差別というのは、かなりひどかったようだから。
とにかく、力作であり、読後の充実感も半端ではない。