聖灰の暗号

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種別
長編
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あらすじ

2009年12月24日 聖灰の暗号〈上〉 (新潮文庫)

歴史学者・須貝彰は、南仏の図書館で世紀の発見をした。異端としてカトリックに憎悪され、十字軍の総攻撃を受けたカタリ派についての古文書を探りあてたのだ。運命的に出会った精神科医クリスチーヌ・サンドルとともに、須貝は、後世に密かに伝えられた“人間の大罪”を追い始める。構想三十年、時代に翻弄された市井の男女を描き続ける作家が全身全霊をこめた、歴史ミステリ。(「BOOK」データベースより)

評判

聖灰の暗号の評価:

0.00/10点 レビュー 0件。 A ランク

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聖灰の暗号の総合評価:

8.46/10点 レビュー 39件。

感想一覧

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Amazonレビュー

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

No.39
(5pt)

本作品はミステリーではありません。宗教とは何かを問う作品です。

本作品はミステリーではありません。宗教とは何かを問う作品です。
主人公たちは、上巻の終わりで、キリスト教・カタリ派の弾圧を目撃した人物の手稿を見つけます。
下巻は、上巻で見つけた手稿の内容から始まります。手稿は複文で、一文がかなり長く、突然に昔の話が始まりますので、面食らいます。
上巻で、主人公がキリスト教を批判して、学会の発表会を白けさせる場面に違和感がありましたが、下巻の手稿の伏線だったようです。
巻末の注釈によれば、手稿は作者の創作とのことですが、中世に行われた異端審問や魔女狩りは、おそらく本作品以上のものだったのでしょう。
手稿が終わると、手稿の続きを探す話や、殺人事件、誘拐事件が起こります。
作者=帚木蓬生(ははきぎ ほうせい)の歴史小説ばかり読んでいたので、現代を舞台にしたミステリーは不思議な感じがしましたし、残りのページ数で手稿を見つけ、犯人が分かるのか心配になります。
後半は、再び、見つけ出した手稿の話となります。
後半の手稿もカタリ派弾圧の非公式記録ですが、信心とは、宗教とは何かという問題を読者に出してきます。
手稿は、まるで作者の「信仰告白」のようです。(ネットを検索しましたが、作者がクリスチャンかどうかは分かりませんでした)
キリスト教の信者ではない者にとって、カトリックの、三位一体とか、死んだキリストが生き返るという教義は、受け入れにくいのですが、本作品で展開されるカタリ派の教義や信者の生活は、すんなりと心に入ってきます。
中世の、権威・権力を持ち堕落した(?)カトリックよりも、カタリ派の方がクリスチャンらしく思えます。
殺人、誘拐事件のミステリーは唐突に終わりますが、本作品の主題は謎解きではなく、権威主義や宗教心にありますので、全く問題ありません。
宗教とは何かを問う、おすすめの1冊です。
聖灰の暗号〈下〉 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 聖灰の暗号〈下〉 (新潮文庫)より
4101288208
No.38
(5pt)

本作品はミステリーではありません。宗教とは何かを問う作品です。

本作品はミステリーではありません。宗教とは何かを問う作品です。
主人公たちは、上巻の終わりで、キリスト教・カタリ派の弾圧を目撃した人物の手稿を見つけます。
下巻は、上巻で見つけた手稿の内容から始まります。手稿は複文で、一文がかなり長く、突然に昔の話が始まりますので、面食らいます。
上巻で、主人公がキリスト教を批判して、学会の発表会を白けさせる場面に違和感がありましたが、下巻の手稿の伏線だったようです。
巻末の注釈によれば、手稿は作者の創作とのことですが、中世に行われた異端審問や魔女狩りは、おそらく本作品以上のものだったのでしょう。
手稿が終わると、手稿の続きを探す話や、殺人事件、誘拐事件が起こります。
作者=帚木蓬生(ははきぎ ほうせい)の歴史小説ばかり読んでいたので、現代を舞台にしたミステリーは不思議な感じがしましたし、残りのページ数で手稿を見つけ、犯人が分かるのか心配になります。
後半は、再び、見つけ出した手稿の話となります。
後半の手稿もカタリ派弾圧の非公式記録ですが、信心とは、宗教とは何かという問題を読者に出してきます。
手稿は、まるで作者の「信仰告白」のようです。(ネットを検索しましたが、作者がクリスチャンかどうかは分かりませんでした)
キリスト教の信者ではない者にとって、カトリックの、三位一体とか、死んだキリストが生き返るという教義は、受け入れにくいのですが、本作品で展開されるカタリ派の教義や信者の生活は、すんなりと心に入ってきます。
中世の、権威・権力を持ち堕落した(?)カトリックよりも、カタリ派の方がクリスチャンらしく思えます。
殺人、誘拐事件のミステリーは唐突に終わりますが、本作品の主題は謎解きではなく、権威主義や宗教心にありますので、全く問題ありません。
宗教とは何かを問う、おすすめの1冊です。
聖灰の暗号〈下〉 Amazon書評・レビュー: 聖灰の暗号〈下〉より
410331415X
No.37
(4pt)

帚木蓬生(ははきぎ ほうせい)の小説にハズレなし

本作品は、主人公がフランスの田舎にある図書館で、キリスト教カタリ派の弾圧に関する文書を見つけるところから物語が始まります。
物語の始まりがゆったりとしているので、史跡を巡って、忘れられているカタリ派の歴史を掘り起こしてゆく話かと思いましたが、親切にしてもらった図書館長が不審な事故で死に、重要な資料を持っていると思われる人が自殺を装って殺されてしまい、一気にミステリー小説になってしまいます。
歴史を掘り返されたくないのならば、鍵を握る人物を殺すよりも、探求している主人公を殺した方が良いのではないかとか、「偶然」墓地で知り合いになった女医や、「偶然」田舎の村で出会ったナイフ職人と一緒になって謎解きをはじめるのは不自然ではないのかという疑問を吹き飛ばして物語は進んでゆきます。
主人公たちは、上巻の最後に重要な文書を見つけますので、続きを楽しみに下巻に進みます。
本作品の舞台は、日本ではほとんど知られていない、ピレネー山脈のフランス側。
内容は、やはり全く知られていないオキシタン語(フランス語の方言?)と、キリスト教カタリ派の弾圧についてです。
カタリ派とは三位一体やキリストの復活を認めない宗派だそうで、カトリックから見たら異端そのものです。
作者が何故に、カタリ派を小説化しようとしたのか下巻で明らかにされるのかもしれません。
本作品の中で、フランスの町並み、墓地の様子、食材や料理について、田舎の風景と教会建物、人々の暮らしぶり、ピレネー山脈について細かな描写がたくさん出てきます。
「神は細部に宿る」といいますが、作品の中の詳細な描写が物語にリアリティーを与えています。
ネットで検索すると、作者は仏文学を修めているようですが、フランスに留学したとか暮らしたとかの情報はありませんでした。
想像ではとても書けないような内容を作者はどこで得たのでしょうか。
何はともあれ、解決編になるだろう下巻が楽しみです。
聖灰の暗号〈上〉 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 聖灰の暗号〈上〉 (新潮文庫)より
4101288194
No.36
(4pt)

帚木蓬生(ははきぎ ほうせい)の小説にハズレなし

本作品は、主人公がフランスの田舎にある図書館で、キリスト教カタリ派の弾圧に関する文書を見つけるところから物語が始まります。
物語の始まりがゆったりとしているので、史跡を巡って、忘れられているカタリ派の歴史を掘り起こしてゆく話かと思いましたが、親切にしてもらった図書館長が不審な事故で死に、重要な資料を持っていると思われる人が自殺を装って殺されてしまい、一気にミステリー小説になってしまいます。
歴史を掘り返されたくないのならば、鍵を握る人物を殺すよりも、探求している主人公を殺した方が良いのではないかとか、「偶然」墓地で知り合いになった女医や、「偶然」田舎の村で出会ったナイフ職人と一緒になって謎解きをはじめるのは不自然ではないのかという疑問を吹き飛ばして物語は進んでゆきます。
主人公たちは、上巻の最後に重要な文書を見つけますので、続きを楽しみに下巻に進みます。
本作品の舞台は、日本ではほとんど知られていない、ピレネー山脈のフランス側。
内容は、やはり全く知られていないオキシタン語(フランス語の方言?)と、キリスト教カタリ派の弾圧についてです。
カタリ派とは三位一体やキリストの復活を認めない宗派だそうで、カトリックから見たら異端そのものです。
作者が何故に、カタリ派を小説化しようとしたのか下巻で明らかにされるのかもしれません。
本作品の中で、フランスの町並み、墓地の様子、食材や料理について、田舎の風景と教会建物、人々の暮らしぶり、ピレネー山脈について細かな描写がたくさん出てきます。
「神は細部に宿る」といいますが、作品の中の詳細な描写が物語にリアリティーを与えています。
ネットで検索すると、作者は仏文学を修めているようですが、フランスに留学したとか暮らしたとかの情報はありませんでした。
想像ではとても書けないような内容を作者はどこで得たのでしょうか。
何はともあれ、解決編になるだろう下巻が楽しみです。
聖灰の暗号〈上〉 Amazon書評・レビュー: 聖灰の暗号〈上〉より
4103314141
No.35
(5pt)

ネットオフさんに、一筆御礼。

友人に薦められ帚木蓬生『聖灰の暗号』(上・下)を購入しました。
  古書しかなかったので(普段は新品があれば新品にしてますが)、Amazonマーケットプレイスで古書を発注。「ネットオフ」で、なんと、上が1円、下が19円。配送料各320円。
  てっきり、むか~しの古本屋の店頭平棚に山積みされてたような文庫本が届くんだろうなと予想し、なんの期待も抱かずにおりました。
  発注して3日後にはメールポストに届き、中身を見てビックリ !!。
  文庫本じゃなくハードカバー2冊が入っていたのでした。しかも、新刊書同様の新品で、どちらも2007年初版。
  これには驚いてしまいました。たった20円でこんな上等なものを頂戴してしまったようで、申し訳ないやら有難いやら。いくらわたしがもう老眼で視界も霞み、発注時に品物説明に十分眼も通さず発注してしまったんだとしても、まさか新刊書同然のハードカバー2冊を20円で譲っていただけるなんて想像もしませんでした。
  というわけで、まずは一筆、感謝の気持ちをお伝えしたく、こうして「商品レビュー」を書いております。久しぶりに贅沢な気持ちで読書ができそうです。いつもは新刊のハードカバーなんてとても買えません。感謝しております。

【追記】  巻措く能わず4日で読了してしまいましたので、作品についての感想も一つ。
  これは帯にあるような「異端審問の真相に挑む歴史大作」ではなく、歴史研究者アキラを主人公とする研究者小説ですね。つまり、エーコ『薔薇の名前』や遠藤周作『沈黙』や、さらには堀田善衛『ゴヤ』『コシェル 城館の人』や井上靖『敦煌』・酒見賢一『墨攻』のような歴史小説ではないということ。むしろ、いまはうろ覚えになっていますが、ダン・ブラウン『ダ・ヴィンチ・コード』や松本清張『火の路』・高木彬光『邪馬台国の秘密』・中津文彦『黄金流砂』のような歴史ミステリーだということ。
  アキラたちが捜し出した1316年羊皮紙はまさに「ぼくら歴史家が注釈をつける必要がないくらいの一級史料」(下115頁)。とても当時の羊皮紙に記される類の文章とは思えないフィクションたることは明白です。それは歴史屋の夢。著者の歴史小説はこの「史料」邦訳に籠められています。
  いいですね~。本書に描かれているのは歴史研究者の夢です。そして読者であるわたしはその夢に揺蕩い憧れ、フィクションが照らし出すfactum(事実、真実)を後世に伝えたいものだと思わされます。
  最後に「カトリック学院教授」が公衆の面前でつい馬脚を顕わしてしまうのも、これまた研究者の業ゆえでしょう。その小児ぶりは微笑ましくさえあります。
  ちなみにわたしは研究者小説としては、例えば松本清張「断碑」のようなものも好みです。
聖灰の暗号〈上〉 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 聖灰の暗号〈上〉 (新潮文庫)より
4101288194

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