よろこびの歌

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種別
長編
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あらすじ

2025年12月05日 よろこびの歌 新装版 (実業之日本社文庫)

悔いのないように歌おう。未来の自分に向けてーー著名なヴァイオリニストの娘で、声楽を志す御木元玲は、音大附属高校の受験に失敗、新設女子高の普通科に進む。挫折感から同級生との交わりを拒み、母親へのコンプレックスからも抜け出せない玲。しかし、校内合唱コンクールを機に、頑なだった玲の心に変化がーー。見えない未来に惑う少女たちが、歌をきっかけに心を通わせ、成長する姿を美しく紡ぎ出した、青春×音楽小説の傑作!2009年の単行本刊行時には、<読売新聞読書委員が選ぶ「2009年の3冊」>という企画(2009年12月27日朝刊)で、小泉今日子さんが推奨したのをはじめ、多数のメディアで高評を博し、書評家諸氏や数多くの書店員に絶賛された名作が、このたび装いも新たに刊行。カバー装画は人気イラストレーターのカチナツミさんが担当。2021年に本作が原作の舞台「よろこびの歌」をプロデュースした演出家の石川寛美さん(「演劇集団キャラメルボックス」所属)による巻末解説も必読!(「BOOK」データベースより)

評判

よろこびの歌の評価:

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よろこびの歌の総合評価:

9.10/10点 レビュー 42件。

感想一覧

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Amazonレビュー

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

No.42
(5pt)

各短編のラストごとに、じんわりと泣けてくる傑作

名作『スコーレ No.4』の作者による三冊目の作品集。
連作短編の形式を採っており、表題作は同じ出版社の
『Re-born はじまりの一歩』というアンソロジーに
収録されていた。現在最も私が注目する作家である。

あらすじを書いてしまえば、音大付属高校の受験に失敗した
主人公と、おなじくどこか挫折感を抱えた女子高生たちが
合唱という一つの目的に向かう、という青春群像劇である。

青春モノとしてはありきたりのシチュエーションであろう。
しかし各短編のクライマックスを巧みにずらすテクニックや
ハイティーンの感情の揺れを繊細に紡いでいく筆致や
各物語の最後に立ち現れる、揺ぎ無い、眩しい希望が
読者の内の少年少女を、しかと揺すぶるのだ。

各短編のラストごとに、じんわりと泣けてくる傑作。
よろこびの歌 (実業之日本社文庫) Amazon書評・レビュー: よろこびの歌 (実業之日本社文庫)より
440855099X
No.41
(5pt)

こんな気持ち、忘れかけていた。

すでに大人になってしまった自分からすると、通勤のときにすれ違う
制服姿の少女たちは本当にまぶしい。皆に光が当たっていて、とても
幸福そうに見える。自分の十代がそれなりに大変だったことなんて
平然と忘れて、うらやましいななんてみている。

そんな「十代ゆえの悩みやくるしみや痛み」を、この小説の作者は
きちんと覚えている。進路のこと、才能のこと、その他もろもろで
挫折を経験した少女たちが、それぞれのスタンスで「合唱」に
参加して、ひとつのハーモニーを作り上げていく連作短編集。
各章のヒロインたちは皆、自分の悩みの前で、若さゆえに無力だったり
考え方が狭くなったりしながらも、誰かに頼ったりずるをしないで
自分なりのせいいっぱいにたどり着く。そのすがすがしい姿に
何度も涙がでそうになった。

そして、やっぱり、十代って、苦しいけどまぶしいな、と改めて
思ったのだった。
よろこびの歌 (実業之日本社文庫) Amazon書評・レビュー: よろこびの歌 (実業之日本社文庫)より
440855099X
No.40
(4pt)

胸があたたかくなる小説

「スコーレNo.4」でもそうであったが、この作家は、女性の気持ちのほんのわずかな揺れを捉えるのがうまい。

本作では、ハイティーンの女の子達が主人公であるが、ここでも、1人1人の心の動きが、とても丁寧に書かれており、
外からはまぶしく見える10代の少年少女も、自分の心の中では色々な悩みや苦しみで精一杯だったんだということを思い出させてくれる。

でも、この作者のいいところは、最後には、いつも希望を持たせてくれること。
自分のこれからの未来に、少しずつでも前向きに生きていこうとする姿を見てみると、読んでいるこちらまでホッとし、嬉しくなる。

個人的には、もっと注目されてもいいと思う作家である。
よろこびの歌 (実業之日本社文庫) Amazon書評・レビュー: よろこびの歌 (実業之日本社文庫)より
440855099X
No.39
(5pt)

想い重なる・・・

自分でも忘れかけていた、高校生の頃の想いがよみがえった。どの短編にも、懐かしい自分がいた。
1つ1つの短編が心にしみる。そして、一話一話が丁寧に積みあげられてゆき、最後の1話で、みごとにしめくくられる。
読みながら、じわっと涙が浮かんできて、読み終わるのがおしいほど心が揺さぶられた。
とてもとても、優しく深く心にしみてくる本だった。ほんとに読んでよかった・・・
よろこびの歌 (実業之日本社文庫) Amazon書評・レビュー: よろこびの歌 (実業之日本社文庫)より
440855099X
No.38
(4pt)

ハイロウズファン必読

この「よろこびの歌」というタイトルも、各章のタイトルも、すべてハイロウズの曲のタイトルから借りてきて付けられたらしいです。
作中にもハイロウズが好きな登場人物がでてきたり、ファン必読の一冊ですね。

ある女子高の、あるクラスの女の子たちの物語。
高校時代って、楽しくキラキラ輝いて人生の中で最もいい時期に思われがち。
でも、彼女たちにだって悩みはある。10代にして人生を諦めている子もいるし、孤独や嫉妬に押しつぶされそうな子もいる。
でも個々がそんな重いものを決して表に出さずに明るくふるまっているから、女子高生は勘違いされやすい。
そんな悩める女の子たち一人ひとりの心の奥底を丁寧に映し出した作品です。

クラスで孤立していた玲を軸に、合唱によって心を一つにしていく少女たち。
合唱に真剣に向き合うことで自分自身にも素直になっていきます。
みんなで歌いながらも、彼女たちは本当は自分だけの歌を求めてる。
こういう苦い葛藤や諦めは誰しも経験したことがあるだろう。だからこそリアルに読者の心に響きました。
瑞々しく優しさあふれる作品でした。
よろこびの歌 (実業之日本社文庫) Amazon書評・レビュー: よろこびの歌 (実業之日本社文庫)より
440855099X

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