守護者の傷
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本書は、検挙成績を上げるためには違法捜査を辞さず犯人を”造り出す”ことも厭わない神奈川県警の[R]という”伝説”刑事とその因襲を守り権益を維持しようとする県警内派閥の存在が明らかとなり、良識ある主人公たちが、この集団と・・・・・。というもの。 物語は、著者から軽く扱われ法曹としての知性も論理も描いてもらえない弁護士さんと主人公の<加穂留>という可読性低い名の女性というコンビの行動を中心に展開していくが、内容は他の堂場ケーサツ小説同様、街角描写や食べ物、その他、日々雑感が多く散りばめられ、ゆるゆるとした展開が長く続いたのち、終盤は、強引に急展開が図られ、警察官が警察職員や刑事を急襲、拉致、監禁、発砲シーンへ。低予算B級2時間ドラマ的なドタバタ終末へつながっていく。 神奈川県警は不祥事の多い警察として著名であり、本書でも過去の事件が多く記述されているが、違法捜査容認集団の[R]は、物語後半の詳述からして静岡県警の[紅林事件]を祖とするもの。 昭和中期から昭和30年代前半まで静岡県警の名刑事として君臨した「紅林麻雄」。違法捜査を駆使し拷問を容認。自供を強要し、証拠を捏造した”エース”と、その取り巻きたち。 後年、真実が明らかとなり、[死刑→無罪]が3件。[無期懲役→無罪]が1件確認されているが、それが全てであると信じる者はいない。静岡県警の違法捜査容認体質は、紅林降格人事後の退職(懲戒免職ではない)ののちの《袴田事件/S41》に継承され、今も争われる悲劇を生んだとする主張もある。 というようなお話に興味のある諸氏は、まずは安藤能明著『蚕の王』(中央公論新社)を読まれたし。実名ではないが、紅林麻雄の「冤罪王」ぶりとそれを許した土壌が見事に表現されている。 同じ<紅林麻雄>事件を祖としながら、いまも続く「日本の闇」を提示する『蚕の王』とライトノベル的な読後感を残す『守護者の傷』。 どちらを好むかは読者それぞれだが、本作に限らず堂場氏は、深刻な社会問題を矮小化し商業的な売文に変換するのが時代に対する作家の役割であると定義しているのではないか?との疑念が拭えない。 | ||||
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堂場作品。はずれなし。 | ||||
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予定より早く届き有難うございました、美品で感謝します。 | ||||
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