占い師オリハシの嘘
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主人公の奏ちゃんの淡々とした性格がよかった。 そのくせ、想い人にことあるごとに好き好き言ってるのが、 話の展開がシリアスになりすぎずちょうどよいツッコミになってる。 話の持って行き方がとても上手で、するすると読めた。 軽くミステリっぽいが、それほど難しい内容ではない。 あちらこちらに伏線を張っているけれど、 読みなれた人なら苦もなくわかるだろう。 それよりも、しっかりとキャラが立っている感じがいい。 登場人物は多いが、メインキャラとサブキャラにきちんとわかれているため、 ごちゃつくことはなかった。 ただ、時折誰の行動・発言なのかよくわからなくなることがあったのが残念。 なんだか、レビューも奏ちゃんの口調になってきた笑 面白いので、続きも読んでみます。 | ||||
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主人公の奏がとにかく魅力的で夢中になりました。 占い師の姉の代役を卓越した推理力で解決する姿はかっこよかったです。最後の3ページには驚かされました。 ただのミステリーでは無いラブコメ成分濃厚で自分好みの作品でした。ありがとうございました。 | ||||
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作者は投稿サイトご出身でぽにきゃんBooksなんかのレーベルで作品を発表してこられた方らしいが前知識はほぼゼロのまま今回が初読。 物語の方は主人公の折橋奏が奇妙な依頼を受けた事から始まる。奏の姉・紗枝はネットでよく当たると有名な占い師「オリハシ」を名乗っている有名人。だが姉は放浪癖の持ち主で一方的に「よろしくね」と言い残して奏でに代役を任せていなくなる事が日常茶飯事。 その日も姉の旧友で大学時代から10年近くの付き合いとなるオカルト雑誌の記者・森口修二に姉の適当さを愚痴っていたが、本来の目的は姉の代役である自分に舞い込んだ奇妙な依頼についての相談。「自分の恋人が魔女に呪われているかもしれない」とモニター越しに訴えてくる男性によれば最近交際相手が一人で目に見えない誰かと会話をしていたり、「自分は呪いをかけようとしている魔女かもしれない」と奇妙な発言をしているらしい。 オカルトなどこれっぽっちも信じておらず、霊感なんかも無いと自認している奏では修二とともに依頼者の挙げた交際相手の情報を元に調査に乗り出すが…… タイトルには占い師、とあるけど基本的には軽めのミステリに近いかなというのが読み終えての第一印象。割とサクサク読めるタイプの話ではあるが、何か強烈な印象が残るという事も無く、よく言えばとっつきやすい、悪く言えばこれといって際立った特徴に乏しい作品。 物語の方は連作短編形式で4つの短編から構成されている。WEB越しに依頼者の訴えを聞いた占い師代理の奏が効いた話の中に埋もれているヒントをもとにオカルト雑誌の記者である修二と調査に乗り出し、依頼者が本当に聞きたかった答えを探り出すというのが基本的な話の流れ。 依頼の内容は上でご紹介した冒頭部分に出てくる交際相手の奇妙な言動であったり、大学の演劇サークルで巻き起こった「蛇神」にまつわる騒動であったり、教祖が千里眼を使うという新興宗教団体の話であったりと中々バラエティには富んでいる。 特徴としては主人公がオカルトを全く信じていない唯物論者で依頼者の訴えを「そんな事現実に起きる訳無いでしょ」と現実ベースで解き明かしていく点にあるかもしれない。そういう意味では第一話、第二話の魔女の呪いや蛇神の様な妙にオカルトチックな部分の含まれる話を持ち込んだ依頼者の本音を解き明かしていく展開はその唯物論的発想をよく反映していると思わされた。 作中でも触れているのだけど、占いなんてのは実際の所は迷って足踏みしている依頼者の背中を押してやる原始的なカウンセラーみたいな部分を含んでいるのだけど、第一話などはその背中を押すという部分が落ちとして強調されておりこれはこれで占い師を主人公にした作品であれば「あり」だなと。 ただ、日常的な世界で迷っている依頼者の背中を押すだけであれば日常ミステリとして悪く無かったのだけど、第三話・第四話の様な警察がガチンコで絡んで来るタイプの事件に主人公コンビが絡む段では「あれれ?」と。前半で特徴となっていた依頼者の本音を引き出すという部分もどこかに行ってしまうし、作品の序盤からキーになっていた姉の失踪の真相を明かす方に話の軸が移ってしまうのでせっかく出せていた特徴が後半になると消えてしまった印象。 もう一つ言わせて頂ければ、この手の連作短編であれば主役の描写は抑えてゲストキャラの方を掘り下げた方が、ある意味主人公コンビは狂言回し的に振る舞わせた方が良かったんじゃ無いだろうか?各話とも依頼者や依頼者に近い人物の掘り下げが今一つ浅く、人間ドラマ的な部分が若干上滑りしていた感が。 その分、主人公コンビで面白さが出せていれば良いのだけど、これがまた頂けない。とにかく主人公である奏での修二に対する「好き好きアピール」が多過ぎ。各話ごとに一、二回程度ならともかく、事ある毎にこのアピールが入るので途中から「もうそのやり取りは良いよ……」と辟易させられる事になった。主人公のキャラ付けも度が過ぎると単純に「しつこい」という印象を読者に与えてしまう。 唯物論の占い師代理という点も悪く無いし、前半の依頼者の背中を押すという占い師の在り方を描いた部分は悪く無かったのだが、その特徴を後半に入ると失い、またゲストキャラの掘り下げよりも主役の無駄なキャラ付けが前面に出過ぎて人物造形のバランスの難しさを思い知らされた次第。 他作との差別化ポイントとなる部分を作者がもう少し意識して書いていればなあ、と勿体なさを感じた一冊であった。 | ||||
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