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堂場氏の作品の中では異色だと思いました。 作家活動がキーとなっています。 ご自身の作家活動への振り返りもあるのでは無いでしょうか? 計算し尽くしたプロット、経験にも裏打ちされたリアルさ、場面や時代設定の巧みさ、緻密な描写、などなど。 素晴らしいと思いました。 | ||||
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この物語は火葬中に始まる。(pp6-8) 登場人物A(作家)とB(喪主) A「こんなところで油を売っていて大丈夫なのですか」 B「今は、火葬が終わるのを待っているだけですから」 そこへ登場人物C(担当編集者) A「仕事は大丈夫なのか?」 C「今日は出棺を見送るまでいます」 説明の必要もないはずだが『出棺』とは葬儀場から火葬場へ向かうときの手順/儀式のことを言う。すでに火葬中であるから当然に出棺は終わっている。火葬後に出棺するのは無理。棺(柩)は燃え尽きている。 次に「遺書」の出現により物語は展開する。(p43-) 弁護士預かりの「遺書」は死者の意思で死後10日を経て提示。内容的にも財産分与に関する「遺言」でしかないもので堂場氏が、なぜ「遺書」という語をここで選択するのか理解できない。読者は混乱する。 遺された書面という意味では遺言書も遺書だが、その後の展開からも法的効力のある「遺言書」であることが読み取れるし内容を知った上で「遺書」が出た。と騒いでいるのは、契約書を作るのが仕事の「不動産会社勤務の息子」「出版社の編集者」「死者の知人である作家」というコトバを峻別すべき立場の人。 物語を通読(遺書/遺言の混用は以降も出現する)しても、著者の意図として、これらの場所で、あえて語義をずらす・誤用する理由は見当たらない。 ◇一般的な用法での<遺書>と<遺言> <遺書>死後、残される家族、知人など親しい人に向け自分の気持ちを伝える書面。 <遺言>死後、認知、相続人の廃除、相続分の指定、遺贈などの権利変動を生じさせる目的で、一定の方式によってなされる行為。 堂場氏日本語運用能力への疑問は、この程度にしておこう。 物語の内容は、最近の堂場作品というより初期作品に似た、ちょっと肩に力の入ったもの。ソモソモ論で言えば死者が「未発表のすごい作品」がある。と言い残す意味がないという欠陥のある話(贖罪にも経済的利益にも真相を明らかにする意味もない)ではあるが、それなりの手管で、読者を最後まで引っ張っていくから、ほどほどの作品と評する向きもあろう。 ただし第3章後半の80ページ近くは、文学系新人賞を受賞できるレベルとされる「古臭い私小説」が占めており、いまどきの堂場読者にとってリーダビリティは低かろうと思う。 オススメの一品とは言い難いが、堂場完読を使命とする読者にとっては、まずまずのモノなのかもしれない。(本レビューは2022/2/28発行の初版に依った/著者設定の葬儀場は葬儀と火葬がともに行える都内にもいくつか見られる施設と思われる) PS.蛇足だが優位に立つ人間が劣位の者の創作や学術や業務の実績を盗む。という筋書きは松本清張でも多数ある。松本作品の場合は劣位の者が不条理な不利益を蒙るままで終わるものが多い。最近『葦の浮船』を読み直したが、今も新鮮。そして傑作と感じ入った。 | ||||
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作家との唯一の付き合いがあると辞任する作家が編集者と共に未発表とされる原稿を探し始める。死亡した作家が書いた原稿ではない原稿が見つかる。そこには昔、作家志望の若者が学生時代に起こった現実を書き留めたものだった。それはとても表に出せるものではなかったが、若者の才能は認められた。他のことを題材に書くようアドバイスした原稿を勝手に自分のものとして発表して賞を取ってしまったことがわかり複雑な気持ちになった。昔の学生運動を思い出させる作品であった。 | ||||
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とある行き詰まりつつある作家古谷が、自分の師と仰ぐ偉大な作家が佐坂亡くなったことをきっかけに、評伝を書く依頼を受ける。 佐坂の人生を辿っていくうちに、未発表の原稿があることが分かってきたが、それは佐坂の人生の暗部に繋がりかねないものだった、、という話。 全体的に起伏がない展開で、とりわけ前半の展開がスローでちょっと辛い。 大きな謎という謎もないし、登場人物も一様に暗く特徴に乏しい。 相棒役の編集者美和も影が薄すぎるし、個人的にはかなりページを捲るのが面倒だった一作でした。 後半はある程度盛り上がりますが、あっさり収束してしまうし。 なんだかなぁ、という感じが正直な印象です。 装丁はカッコイイんですけどね。 | ||||
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