訴訟王エジソンの標的
- 頭脳戦 (63)
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• エジソンのことは発明家という知識しか持っていなかったので、数々の訴訟を起こし、策略家でもあったというエジソンに興ざめしてしまった。 • そのエジソンに翻弄されるウェスティングハウス、テスラ、ポール、彼等を、痛ましく思い同情した。 • 最後、戦いが終わり、エジソンとウェスティングハウスの仲直りの場面で、エジソンが、弁護士のポールと株屋のモルガンを示しながら言う言葉に感銘を受けた。 「 わかっていない。何ひとつ物を作ったことがない。腰を曲げて自分の両手を使い、これまで絶対にありえないと思われていた物を作ったことがない 」 • 若い弁護士ポールには、二人の仲直りが理解できないが、それは、彼が、若いからなのか、物作り職人ではないからなのか。 • 変わり者だけど本当に好きな研究や発明に没頭しているテスラには、ただただ感心した。 • 直流電流か交流電流か。嘘?かもしれない目の前の見世物実験に、庶民も騙されないよう疑問を持ち、考えることが大切だ、とつくづくと思った。鵜呑みにしてはいけない。 いつの世でも平気で、庶民は何も知らないのだから、と高を括り、自分の得になるように扇動する輩はいるのだから。 | ||||
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トーマス・エジソンは自分くらいの年齢の人間にとって、子ども時代には偉人伝中の偉人として教えられた人ですが、そんな少年もおじさんになったあるとき、読売新聞の書評(本の名前は覚えてもいないけど)を目にして、自身の特許を“先願”として獲得するために、競争相手に対して辛辣な妨害や、証明はされていないけど暴力行為も厭わなかったというのを知り、品行も方正な努力する才能をもった天才というイメージが、それこそ交流電流のように?反転した記憶がある。 その後はニコラ・テスラという、本物の天才であり異人の居たことを知るとともに、その周辺で語られるエジソンの人となりを知るにつけ、自分が思う偉人のイメージと大きくかけ離れていってしまいましがな。 で、本書ですが~いや、おもしろいわあ♪作者は映画「イミテーション・ゲーム」の脚本家で、本作は小説2作目らしいのですが、彼の国の厚く高い才能の山脈を仰ぎ見るくらい、ホントよくできてます。 (「イミテーション・ゲーム」は映画としても面白かったしなあ) フィクションとノンフィクションを境なくつなぎ合わせた物語というのは自分のツボなんですが、これなんかまさに作者の創造するフィクションが実と実を鮮やかにつなぎ合わせていて、無理も無駄もなく、それこそ正極と負極を往復するかのごときカタルシスを感じながら、最後まで読ませてくれました。 映画の脚本をやってるだけあって、読み手を乗せていく手管は素晴らしいです! ま、それがハリウッドっぽいというところもあるかもしれないけど、人間の物語としての余韻もあって、すごく楽しめました。あえていうなら、章だてが短くて、都度現れる有名人のアフォリズムが少しうるさいかな(それはそれで、物語にスピード感を与えているとは思うのですが)。あとは、訳文も素晴らしく登場人物のキャラクタを鮮やかに伝えてくれるのに、この書名がなあ・・も少し何とかならなかったのかしら。 ニコラ・テスラは思ったほど登場しませんが、ホント面白い本でした。一読おススメです! | ||||
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頑張って最後まで話を盛った かな。巻末の作者説明は興ざめ。 | ||||
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私にとって、子供の頃に読んだ伝記全集の中「エジソン」、「シュヴァイツァー」、「バード少将」は光り輝いていました。そのエジソンが墜ちます(笑) 「訴訟王エジソンの標的 "The Last Days of Night"」(グレアム・ムーア 早川書房)を読む。 19世紀末。ニューヨーク。白熱電球の特許を侵害したとして発明王ウェスティングハウスがもう一人の偉大な発明王エジソンから訴えられ、若き弁護士、そして今回の主人公、ポール・クラバスが雇われます。そして、そこに天才ニコラ・テスラ(あのブランド名!は、ここに由来している)が間接的に加わり、直流対交流の<電力戦争>が勃発します。虚実皮膜。綿密な調査とあの天才数学者を描いたスクリーンプレイ・ライターによるニコラ・テスラを描く眼差しの暖かさがこの小説を「より良いアメリカ」と特許侵害に明け暮れる「いつになっても変わらないアメリカ」を対比させ、高いリーダビリティを保持しています。 ポールの恋人、アグネスが注ぐテスラへの眼差しの中にも「暗闇でものを作り出す」ちょっと変わった天才たちへの計り知れない愛が込められているのだと思います。(もしこの小説が映画化されるのであれば、私はアグネスの役はエル・ファニングと決めています) ポールのメンターとして、もう一人の偉人も登場します。その人がいなければ、スティーブ・ジョブズもこの世にはいなかった(笑) 気になった点は、特に前半、作者は小説というよりスクリーンプレイのようにシーンをつなぎ合わせていきます。あくまでポールの視点による三人称を通してウェスティングハウス側から描写していますからやむを得ないのかもしれませんが、途中エジソン側の強敵ぶりが薄く感じられたと思います。 最後に、"The Last Days of Night"という原題は、作者の思いをシンボライズした美しいタイトルだと思います。比べて、日本語タイトルはいかにパブリシティのためとは言え、いただけないですね。 作者の次回作が、メキシカン・カルテルと米国特殊部隊の攻防を描いた「麻薬王フローレスの標的」であれば、何の躊躇いもなくワンクリックで購入すると思います(笑) | ||||
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