スリープ村の殺人者

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種別
長編
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あらすじ

2006年10月01日 スリープ村の殺人者 (SHINJUSHA MYSTERY)

忘却を恐れず、探偵小説の手法を「推理」にしぼった黄金時代の傑作。九月にしては暑い日、手漕ぎのボートでのんびりとスリープ村の貸し別荘を目指す男がいた…だが、男が渡し場で出会ったのは?…時間が経つにつれ連続殺人事件の謎はますます深まっていく…。(「BOOK」データベースより)

評判

スリープ村の殺人者の評価:

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スリープ村の殺人者の総合評価:

6.00/10点 レビュー 1件。

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No.1
(3pt)

狡猾な犯人のトリックは秀逸ですが、探偵の詰めが甘いので★3つです。

探偵小説の黄金時代に活躍した英国ミステリー作家ケネディが1932年に発表した本格推理の代表作です。著者もまた合作長編の他には近年「救いの死」の一作しか紹介されていない日本では不遇の作家です。本翻訳書の特長ですが、非常に珍しい事に巻末に解説が一切ついていません。解説が無いと、先入観を持たずに最初から読める所は良い面ですが、やはり少し寂しく感じます。さて、本書の内容ですがイギリスの小村スリープ村にのんびりとボートで川下りを楽しんで現われた謎の男ニコルソン氏が、不意に牧師の死体を見つけて幕を開けます。やがて村の近くに住む都会から保養に来た人達と知り合いになり、互いに腹の探り合いをしながら喜劇的場面が続きます。しかし村では盗難事件が相継いで勃発し、やがて第2の浮浪者殺人に続いて、第3の殺人が起きてしまいます。
本書には非常に目立つ存在として半身不随で車椅子に乗り話言葉も不自由で「あい、あい、あい」としか喋れない老人が登場します。彼は当然尋問も証言も不可能なのですが、ある意味事件の大きな鍵を握ります。肝心の推理部分ですが、手掛りを積み上げるというよりは、パズルのように可能性を頭の中で縦横無尽に転がして解決するという形式で、証拠を含めた根拠は十分に提示されませんが、終盤に至り電光石火の如く示されて成る程そうだったのかと恐れ入ります。推理としては優れているのですが、私が気になる点は構成の問題で(トリックの一部とはいえ)中盤まであまりに展開がスローで間延びしている印象があります。それから探偵役と警察の対応が拙く、危険な殺人犯を最後まで野放しにするのが無為無策に感じられます。頭脳明晰な探偵としては立派ですが、詰めが甘く単独行動するのもプロとして相応しくありません。少し厳しい見方だとは思いますが、私は何よりも小説としてのリアリティーと完成度を重視したいと考えますので本書を★3つとします。
スリープ村の殺人者 (SHINJUSHA MYSTERY) Amazon書評・レビュー: スリープ村の殺人者 (SHINJUSHA MYSTERY)より
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