絶対城先輩の妖怪学講座 九
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この作品のシリーズは、全巻持っています。絶対城阿頼耶先輩がときどき主人公を頼ったり、気遣ったりするようになった気が。 | ||||
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私は、絶対城と礼音には最後まで付き合わずにいてくれたらよかったのになぁと思いました 先輩と後輩、研究者と被験者、守られる守るの関係が好きだったので、くっついてしまった少し興ざめです。 | ||||
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最終的な敵役が白擇なのかもしれないが、主人公が対決すべき必然性や動機に薄い気がする。妖怪学の探求を邪魔する悪辣さも、主人公の周囲の人々に危害を加えるでもない。一巻ごとの単発としては面白いが、連作として盛り上がらないのもそこら辺に起因しているのかもしれない。 | ||||
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巻を重ね続けて9巻に達したメディアワークス文庫の人気シリーズ。 個人的に「ラノベは本編が10巻超えるとダレて読めたものじゃなくなる」ってのが持論なのだけど、 あと一巻で大台に乗るのに全くキレが落ちていないのが恐ろしい。 さて、今回の話はいきなり妖怪学徒たる絶対城が失敗する展開から始まる。 事の起こりはダイダラボッチ講の事件から一か月後、ユーレイこと湯ノ山礼音が 四十四号館を訪れた葛木葉子と名乗る一人の学生を絶対城先輩に引き合わせるが 葉子は自分が「狐憑き」だと称し、実家で祀られていた稲荷の祠を親が壊したことで 自分の手が思うように動かなくなったり、皮膚の下を何かが動く感覚が続いていると訴える。 葉子の説明を聞いた絶対城の回答は意外な事に「病院に行け」というもの。 葉子をさっさと追い返した絶対城に食って掛かる礼音だったが、 「狐憑き」を脳の誤作動であり、誰にでも頻繁に起こりうる現象だと説明する絶対城は全く相手にしない。 その後、親も巻き込んで何度もお祓いを願い出る葉子を追い返し続けた絶対城だったが、 葉子の担当医を名乗る男からの電話で心因性の症状だけにオカルト的な処置が必要と訴えられ 「狐落とし」の儀式を執り行う事に。 儀式の当日、ちょっとした事件に巻き込まれて四十四号館へとやってきたユーレイだったが 絶対城は杵松の作った手の動きを錯覚させる装置を使い、一度は狐落としに成功したように思われたが、 喜んだ顔を見せていた葉子の態度が急変。 絶対城のトリックを見破った上で狐落としを引き受けた絶対城の判断を「フォーシング」の技術を用いて そう決断するように導いただけだと種明かしをする。 葉子は突然礼音に「お姉さんにもお世話になったね」と言葉をかけると、その顔は突如として 礼音が昼間巻き込まれた奇妙な事件の中心人物の顔へと変貌。 唖然とする一同を前に「今宵のステージはここまででございます」と吐き捨てた葉子は 真怪秘録覚書を手にして姿を消してしまう… 相変わらず構成の巧さという点では現在のラノベ界でもトップクラスと言わざるを得ない。 読み始めたら一気に引き込まれて最後まで突っ走らされる展開の速さも逆転に次ぐ逆転で 読者に先を読ませない伏線の巧みさもズバ抜けている。 これ、本当にシリーズ物の9巻なんだろうか?本当に何一つキレが落ちてないとは…凄まじい。 今回のお題は「狐」。 昔話でもお馴染みとなっている人を化かすあの動物である。 で、今回はサブテーマ的に「奇術」を取り扱っているのだけど人を化かすという点では 狐も奇術も共通している様に、いかにして人間の意識を誘導するか、という技術で 「狐」を名乗る奇術師と妖怪学徒の絶対城先輩の化かしあいの様相を呈した話となっている。 初手から出し抜かれて真怪秘録を奪われてしまった絶対城先輩だけども この妖怪学徒が黙っている筈もなく、礼音が狐落としの日にまんまと利用された 詐欺師を騙して上前を撥ねる詐欺師の噂を辿って元は異端の奇術師であった「狐」に辿り着くことに。 (ちなみに情報元はもはやお馴染みとなりつつある怪談ライターの杉比良…気の毒なぐらいこき使われてます) 客を騙すには方法を選ばない外道な奇術師だった年齢性別すべてが同業者にも見抜けなかった「狐」を追って 舞台は「狐」を祀る一つの奇妙な宗派「孤高山外道院」のある山中へ。 ここでは野生動物との知恵比べが描かれるのだけど、知性派キャラの杵松も振り回される様な 野生動物の人を欺くテクニックを前に杵松・礼音が大ピンチに(絶対城抜きというシチュはなかなか新鮮!) 結局最後の最後まで妖怪学徒VS奇術師、人間VS動物の化かしあいが繰り返される今回なのだけど、 もう一つ重要な要素が…そう、あの花の女子大生だというのに女子力が壊滅的な礼音が 遂に大きな一歩を踏み出す展開が描かれる事に…!! 毎度毎度、微妙な気持ちを絶対城に向けながらも何を考えているかわからず、 年がら年中不愛想な顔に阻まれ続けた上に 絶対城の昔のパートナーでありもう一人の妖怪学徒でもある晃の存在に引け目を感じ あと一歩の勇気が足りなかった礼音だけど、織口准教授の発破もあって告る事を決断。 …まあ、「その瞬間」だけならドレスを纏った礼音が血まみれになった絶対城を抱きかかえながら、という 中々にドラマチックな状況なのだけど、真相の方はちょっとねえ…礼音がいささか気の毒というか。 想いは伝わったから結果オーライなのだけど、分かりやすい「ロマンス」を求める人には疑問が残るかも。 ここ数巻は絶対城も礼音にちょっとした想いを見せていたから必然的結果といえばそれまでだけど、 実に要した時間が9巻分と長かっただけに一読者としても「娘が無事に嫁に行った」様な安ど感があった。 あの女子力ゼロの娘が頑張った…とロマンチックな気分というより親としての安心感というか… これもまあ、不器用カップルを見守り続けさせられた読者の反応としては当然なんでしょうなあ。 ほぼ痛み分けのような形で「狐」との勝負も終わり、今回は礼音のロマンス中心の回だったのか、と思ってたら 最後の最後で実に不穏な展開が…ようやく「敵」らしい影が見えてきて次巻以降で一気に話が動きそう。 明確な人の死を描いてこなかったこのシリーズでいきなりえげつない展開を見せられるとは思わなかった。 オチがびっくり生物学になるのは、このシリーズのお約束ではあるのだけど、今回はちょっとぶっ飛びすぎというか 「人語を解する××」ってのは…うーん、どうなんだろ? 作中で杵松と礼音をギリギリの所まで追い詰める野生動物の知性を描いたのは間違いないけど、 それだけで読者にオチとなる「ぶっ飛び生物」の存在を納得させられるだけの伏線に出来たかというとちょい微妙。 ほとんど「動物版真怪」みたいな感じでファンタジーに走り過ぎたというか。 ともあれ、延々と引っ張ってきた絶対城と礼音の関係にも変化が見られ、「敵」の正体らしきものも見えてきた事で 話はどうやら終盤戦に突入した様相を呈してきた。 数年にわたって追い続けてきた読者としては、キレが落ちていない今の状態のまま一気にフィニッシュにまで 持ち込んでもらいたいと期待してやまない。 | ||||
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