水路の連続殺人
- エジプト (71)
- 密偵ファルコシリーズ (17)
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これは古代ローマを舞台にしたミステリーです。 具体的には紀元73年、ウェパシアヌス帝が統治するローマが主な舞台です。もちろん、ミステリーといっても舞台が古代ローマですから、指紋はもちろん、血液型鑑定や遺伝子鑑定も出てきませんし、ましてや時刻表トリックなんてものはありません。しかし、それでもしっかり上質ミステリとして成立するとともに、古代ローマの知識が知らず知らずと身についていくという優れもののミステリーがこの「密偵ファルコ」のシリーズで、そのシリーズ第10作が本書にあたります。 主人公の名前はマルクス・ディディウス・ファルコ。彼は平民の大家族の息子ですが、今は独立して密偵をしています。もともとは栄えあるローマ軍人の一人でしたが退役した後は自宅近くの部屋を借りて、密偵業を営んでいます。本人は、本当は詩が好きで自分の詩を発行して舞台で朗読したいという夢をもっていますが、才能はそれに追いつかず、ひたすら肉体派のハードな密偵をしています。特に、シリーズ初期に登場したヘレナ・ユスティナという元老院議員の娘を妻にし、子供をもうけた最近では子供のためにもひたむきに働くことを要求されています。なんとなれば、その結婚はローマの法では認められない階級違いの結婚だからです。 (話はちょっとそれますが、チャンドラーの「フィリップ・マーロウ」シリーズ以降のハードボイルドな主人公はみんな詩を好み、自分でも詩を作ったりしますね) そんなファルコのもとには時に皇帝からの依頼が舞い込んできたりもしますが、今回は、たまたまの偶然から、ローマの上水道(古代ローマでは上水道・下水道が完備されていた)にバラバラの死体が遺棄されていることを発見したファルコが、元執政官のユリウス・フロンティヌスに依頼され、事件解決に乗り出します。相棒は、おさななじみでローマ警備隊の第13警備隊の隊長で、今は停職中のペトロニウス・ロングス。彼は、不倫がもとで奥さんに逃げられ定職、しかも不倫相手が地元マフィアの娘という非常にややこしい状況下でファルコと組みます。 さて、ユリウス・フロンティヌスという名前にピンときた方もいるかと思いますが、彼は実際の歴史上の人物でローマの水道改革を行うあのフロンティヌスで、ストーリーはその史実をうまく生かして進みます。 冒険あり、家庭内のドロドロあり、風物あり、で非常に面白くこのシリーズはどれをとってもそうなんですが、とてもハリウッドの映画向きなのではないかと思います。「グラジェーター」とか「トロイ」とかああいう感じです。 | ||||
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全9冊を購入していますが、ここのところ、ちょっと読むのに疲れていました。ローマだけでも、世界史を勉強していない私にはちょっとツライのに、そんなに外国に行かれても~ってカンジでした。ま、安定期というか中弛み対策だっとは思いますが。 さて、今回の作品は、ほぼローマ市内が舞台。初期の作品が戻ってきたかのような軽さもあります。登場人物も結構馴染みの人物達が多く、登場人物紹介ページもほんとど睨まずに済みました(笑) また、ちょっと設定上、第1巻を呼び起こすような登場人物が出てきます。運命やいかに...読んでいる最中はちょっと手を握り締めてしまいました。 また、今回は色々な子供達がファルコを揺さぶります。前巻の事件で父なし子になってしまった兄弟の長男の健気さ。ずいぶんとおイタをするようになったユリアの愛らしさ。 ついでに犬やら鶏やらガチョウやら...ファルコってカッコイイはずなのに、なんでいつもこうなるのでしょうか?ま、今回は念願の○○をしたからしょうがないんですが(笑) もちろん、ファルコとヘレナは相変わらずの...(笑)その辺りも、いつも通り楽しみながら読み終えました♪ | ||||
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ローマ帝国の密偵が、殺人犯を追い詰める時代劇ミステリ。舞台設定はローマでそれらしく描かれているけれど、主人公ファルコも恋人のヘレナも、また、たくさんいる親戚一同も、東京にいても(多分)アメリカにいてもおかしくない人たちばかり。見に行ったことはないが、噂に聞く松平 健さんの時代劇歌謡ショーみたいな、盛りだくさんの雰囲気がある。時代劇をやりながら、歌謡曲を歌ったり、キンキラのマツケンサンバを踊ったり、ね。純粋に時代劇を楽しむのではなければ、また、純粋にミステリを楽しみたいのでなければ、文句なし。なお、ファルコよりしっかり者の恋人のヘレナの方が、私のお気に入り。 | ||||
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