弁護
- 法廷ミステリ (212)
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冒頭から最後まで、一気読みしました。 時の流れを実感します。 | ||||
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在庫の本を少し整理していたら表紙を見てなんとなく印象に残っていた本書D・W・バッファ著『弁護』を見つけ出したので再読することにした。 奥付には、2000年11月と記してあったから評者が本書を読んだのは15年も昔になる。 本書を読み進みながらなぜこんなに面白いリーガルサスペンスなのになにも憶えていないのだろうかと情けなくなってしまった。 先に読んだロバート ゴダード著『リオノーラの肖像』などはあまり好きなジャンルではなかったのに結構記憶していて、好きな法廷ものである本書をすっかり忘れているから不思議である。 本書『弁護』は、1997年に刊行された著者D・W・バッファの処女作であるが、信じられないほどクオリティの高い作品である。 リーガルサスペンスの大御所トゥローやグリシャムを凌駕するほどの個性と才能を持った作家であるから夜更かししてまで読んでしまった。 法廷弁護士として勝ち続けることしか頭にない主人公ジョーゼフ・アントネリが、身も焦がすような恋に落ちる相手が誰だったのかの種明かしをされた時には、読み進みながらひょっとしてこの女性?と、思っていたから物語の終焉で少々イージーな展開だなと感じてしまったは免れなかった。 が、「事件の謎を解く手がかりはすべて明白に記述されていなくてはならない」と言ったのは、バン・ダインの有名な言葉であることを思い出すと、主人公がバンクーバーへ調査に行った時に出会った老女の語るなかにかすかな手がかりを読者にあたえていたのかもしれないかなと思ってしまったのである。 巻末の解説で中嶋博行氏が書いていた「新たな巨星の誕生」という章で下のように書いていたので・・・内に転載したい。 ・・・<前文略>とても新人とは思えないほど洗練された、かつ、鋭い筆致で描かれた小説だ。だいたい、裁判官や弁護士の口から、プラトンやソクラテスの言葉が出てくる小説など読んだことがない。<後文略>・・・ この解説でギリシャの哲人たちが登場するのは、本書の主人公ジョーゼフ・アントネリが尊敬する巡回裁判所判事リオポルド・リフキンが古典から引用した比喩や警句などをアントネリたちに語っていることを指しているのである。 著者の経歴をあとがきで知ったら、陪審員制度の瑕疵などについてアントネリに語たらせる言葉の重みは、この物語を単なるリーガルサペンスで終わらせない小説だと考えさせられてしまったのである。 本書の帯に、「傑作とは、たぶん、こうゆう本をいうのだろう。」と、中嶋博行氏が書いていた言葉に偽りなしと、本書を高く評価したい。 在庫のなかに、著者の3作目である2002年7月刊行『審判』を見つけたので再読してみようと思いながら、15年ぶりに本書D・W・バッファ著『弁護』を楽しく読み終えた。 | ||||
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推理力も直感力も弱く何を読んでも素直に驚ける読者である私だが、今回は早い段階で結末がわかってしまった。 というより (1)非常に大きな興味の中心としてクローズアップされる謎の (2)回答として考えられる選択肢がどう考えても一つしかなく まさかと思っていると、それがそのまま解決だったのである。ある意味で驚いた。 少なくとも(1)を弱める(あまり興味がそっちに行かないようにする)のがプロの小説のような気がするが(ウール リッチの某名作のように)新人なので仕方ないのだろうか。 美点も多く、この小説のキモはそんなドンデン返しにあるのじゃない、と言われれば確かにそうなんんだろうが、 どうしても気になってしまった。 | ||||
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本書は、D・W・バッファのデビュー小説であると共に、オレゴン州ポートランドを舞台に、弁護士ジョーゼフ・アントネッリを主人公にしたリーガル・サスペンス三部作の第1作である。 ’98年、「このミステリーがすごい!」海外編第15位。 常勝の弁護士アントネッリは、恩師と仰ぐ判事からのたっての頼みで、妻の連れ子をレイプした義父が起訴された事件で弁護に立つ。天才的ともいうべき弁術で、圧倒的不利を跳ね返したアントネッリは、どう見ても有罪としか思えない男を無罪にしてしまう。 しかし歳月を経て、この事件は関係者の運命を狂わせはじめるのだ。その裁判のこともすっかり忘れられた頃、第1の事件が起こる。男が有罪になっていれば起こらなかったはずの事件が・・・。そして、くだんの判事をも巻き込む第2の事件が発生するに及んで、まるで機械のように弁護士活動を続けてきたアントネッリも、初めて、正義とは何か、弁護とは何かという問題に直面することになる。 アメリカのというわけでもないが、裁判という制度の不確実性を浮き彫りにする登場人物たちのディスカッションや、正義と自分の才能の間で揺れるアントネッリの思索など、本書の訴えかける問題は大きい。そして淡々とした時間の流れの果てに待ち受ける、意表をつく衝撃。 本書は、発表当時、「そろそろ出がらしだろうと思われたリーガル・フィクションの世界に思わぬ才能が現れた」といわれたが、なるほどと頷ける一作である。 | ||||
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読み始めたら、止まりません。 とは言っても、ディーヴァーのような ジェットコースター・ミステリーとは違います。 残酷な殺人シーンの描写があるわけではないのに、 とても残酷です。 怨み、復讐、因縁の法廷サスペンスがたどり着いた先は 虚しさ・・・でしょうか。 | ||||
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