神宿る手
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90年代に深水黎一郎氏に先駆けて音楽薀蓄を駆使した芸術ミステリーを発表していた宇神氏の90年のデビュー作だ。 鮎川哲也氏の音楽ミステリーの傑作だという推薦が当時の単行本の裏表紙に記されている。 何の賞も受賞していない全くの新人のミステリーがリリースされたのはかなり異例だが、当時の鮎川氏の強い推薦あってのことだろう。 殺人の起こらない音楽ミステリーだが、伝説のピアニストの演奏の真偽を巡るストーリーはなかなかドラマチックで、新人の作品とは思えないほど引きつける。 | ||||
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宇神幸男は小説家であって、音楽評論は余技としてやっているのであろうか。評者はそう思っている。 小説家とはどういう存在か? 宇神のライナーノーツの文章を読んでいると、気恥ずかしくなるような表現と古風な言い回しに、この人はコテン的な作家だなあと思わせられること一再ではない。 ハイドシェック復活の宇和島コンサートと“幻のピアニスト”復活をダブらせて20年くらい前に初めて本作を読んだとき、その暗合に少し不思議な気がしたものだが・・・・。 今回、久しぶりに再読してみたが、なかなか楽しめた。それも評者がクラシック・ファンだから、というのが大きいことは否めない。おそらく本作は間口の狭いミステリなんだろうなと感じた。“クラシック音楽ミステリ”ということだ。 この面白さをクラシックと無縁な人に伝えることは難しい。クラシックファンを増やすためにこのミステリを勧めるというのも、どこか転倒している。 その点では、同じく巨匠音楽家を重要人物に配しながらも、多くのミステリ好きに受け入れられるだろうジョン・ガードナーの『マエストロ』(創元推理文庫、文庫版上・下)に軍配は上がる。 テイストはまるで別物だし、較べるのもどうかとは思うが、小説家としての年季が違うとは言えるかな。ストーリーの柄の大きさがまるで違うのである。しかも、音楽ファンが喜ぶその手の薀蓄もガードナーは手抜かりなし。 『マエストロ』は、元英国秘密情報部員「ハービー・クルーガー」シリーズのひとつである。クルーガーは世界的指揮者・パッサウのナチ、KGBとの関係疑惑を解くべく・・・という構成。アル・カポネも登場する。 このシリーズのファンは少なくないはずだ。 宇神も後年、フルトヴェングラーとナチの秘密文書の絡みをテーマとする『美神の黄昏』(講談社文庫)を書いているが、こちらは読んでいない。近々に読むつもりだ。 | ||||
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宇野功芳氏の著作を読んでいて、偶然この作家の存在を知り、読んでハマりました。現実にはクラシック音楽は注目度が極度に低く、このような事件が仮にあってもまるで騒がれることはないでしょうが、読んでいる間は自分が本当のスキャンダルに巻き込まれたように小説世界に遊ぶことが出来ました。クラシックの知識は全く必要ないので(もちろんあればあったで楽しめますが)量産型の少々中身の薄いミステリーに飽きた向きに是非進めたい構成のしっかりした「濃い」作品です。こういう小説はそう簡単には書けないし、出会えないでしょう。 | ||||
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宇野功芳氏の著作を読んでいて、偶然この作家の存在を知り、読んでハマりました。現実にはクラシック音楽は注目度が極度に低く、このような事件が仮にあってもまるで騒がれることはないでしょうが、読んでいる間は自分が本当のスキャンダルに巻き込まれたように小説世界に遊ぶことが出来ました。クラシックの知識は全く必要ないので(もちろんあればあったで楽しめますが)量産型の少々中身の薄いミステリーに飽きた向きに是非進めたい構成のしっかりした「濃い」作品です。こういう小説はそう簡単には書けないし、出会えないでしょう。 (単行本の方に書いた自分のレビューを転載しました。) | ||||
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